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“ヘタ”な温泉よりも… ― 清冽な湧水が多くの人をひき寄せる

2016年10月1日
編集部

 個体差について考えることが多々ある。例えば、山に棲むヘビの行動範囲に個体差がどれくらいあるのかなど、どうでもいいことを寝しなに考え出す。すると眠れなくなり、深夜にネットで調べたりする。また、公園のベンチで日向ぼっこなどをしているときに、足元にいる右のハトと左のハトはまったく同じように見えるが、運動能力や、知能に大きな開きがあるのだろうかと疑問に思うこともある。

 動物はさておき、人間の行動範囲に関しての個体差はとても大きいのではないかと感じる。世界一周旅行を楽しむ人や、生涯放浪し続ける人もいる。将来、宇宙旅行のリピーターも現れるだろう。一方、自分の家や部屋が大好きで、「不慣れで不便な場所をあえて旅する気にならない」と、旅に一切関心のない人たちも、少なからずいる。どちらがいいとか、悪いとかの問題ではなく、同じ人間でこれほどまでに行動範囲が2極化している状況が面白いと思う。

 旅好きにとって、海外旅行は国内旅行では味わえない楽しさがあり、刺激的である。その反面、治安や食事などは、普段の生活よりも注意が必要だ。食事の度に「この料理を食べてもお腹を壊さないか」といったことを気にしながら口にしなければならない。水道の水はほぼ飲めないし、氷も危険だ。それら一つひとつが、目に見えないストレスとなる。このため、海外旅行から帰った直後に国内旅行をすると、水や食についての大きな安心感に気づき、心身ともにリラックスできる。

 国内旅行の楽しみでは、その土地の料理を食べることや、温泉も人気が高い。私自身も温泉が好きなので、旅先の宿泊施設に温泉宿を利用することが多い。人気の秘湯や、歴史ある温泉にも訪れた。名の知れた多くの名湯は「やっぱり素晴らしい」と感じたが、残念に思うことも同じくらい経験した。

 あるとき、日本を代表する温泉に感慨深く浸かっていると、地元のおじいさんが入って来きて、入れ歯を外し、湯船の注ぎ口で、慣れた手つきでごしごしと洗いだした。私は反射的に湯船から出ていた。

 これは、極端な例だが、温泉で首を傾げてしまう場面を数多く見てきた。入浴する側のマナーに問題が多すぎるのだ。今は温泉への熱意は、一時期ほどではない。一方、温泉が出ないため、タンクローリーで遠くから温泉を運んで来て、数日間循環を続けている施設もある。塩素消毒をしっかりとやられているのだろうが、私はあまり心が誘われない。

 日本は古くから温泉の恩恵を大きく受けてきた。病や傷を癒してくれる温泉だが、現在多くの温泉施設が提供する温泉の状態が、古来の自然に湧き出た温泉と同じ環境とは言い難い湯もあるのは確かだ。無条件に温泉をありがたがり、泉質もさまざまなのに、温泉というだけで体に良いと過信してしまっている傾向がある。信仰と言ってもいい。このため、温泉偽装などの問題も出てきてしまう。

 “ヘタ”な温泉よりも、清冽な湧水を加温したお風呂の方に魅かれる。水が清らかな地域は食べ物も安心だし、空気もきれいだ。大きな観光名所がなく、温泉が出ない土地であっても、悲観する必要はない。もし、そこに豊かな自然と、清らかな水があるのならば、多くの人をひき寄せる時代がきっと来ると思う。

(編集長・増田 剛)

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