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8軒をモデルに選定、生産性向上の“ノウハウ”波及へ

日本旅館協会の針谷了会長があいさつ
日本旅館協会の針谷了会長があいさつ

旅館ホテル生産性向上協議会が発足

 第1回旅館ホテル生産性向上協議会が10月1日、東京・霞が関で開かれた。今年6月18日には安倍晋三首相、甘利明内閣府特命担当相、榊原定征日本経済団体連合会会長ら出席のもと、宿泊、飲食、介護、道路貨物運送、小売業など5分野共同の同協議会が開かれたが、宿泊業が5分野のなかでさきがけとなって協議会を発足させた。

 日本旅館協会の針谷了会長は「旅館業は人手不足が深刻ななか、安倍首相から『もっと生産性を高めなさい』と的を射た直接のご指示をいただいた」とあいさつ。「実態的には旅館ホテルには長時間労働があるが、生産性を上げて待遇を改善し、優秀な人材を宿泊業に迎え、利益を上げて設備投資を続けることで地位向上とあわせて、インバウンドを含めた観光施策、国策に貢献できるよう、生産性向上に取り組んでいきたい」と語った。さらに「生産性本部のお力を借りて、8軒のモデル旅館ホテルに学んでもらい、そのノウハウを全国に波及していきたい」と述べた。

海稲良光氏
海稲良光氏

 国土交通省の上野賢一郎政務官は「我が国のGDPの7割はサービス業が生み出しており、サービス業生産性の向上は今後の日本には不可欠」とし、「諸外国と比べてもサービス業の生産性は改善する余地があるし、皆さんが生産性向上に取り組んでいただくことは、地域経済にとっても大変意味があり、重要なこと」と述べた。その後、オージェイティー・ソリューションズ顧問の海稲良光氏が「旅館ホテルにおける生産性向上」について講演を行った。

 日本旅館協会は全国の会員のなかから、モデル旅館ホテル8軒を選定しており、今後個別コンサルティングを行い、課題の抽出や改善策の作成などを通じ、生産性向上に向けての取り組みを行っていく。

 8軒のモデル旅館ホテルは、大・中・小規模旅館、ビジネスホテルの4カテゴリーに2軒ずつ。小規模旅館は綿善旅館(京都府)と山口旅館(熊本県)、中規模旅館は長栄旅館(岩手県)とあぶらや燈千(長野県)、大規模旅館は観月苑(北海道)と小豆島国際ホテル(兵庫県)、ビジネスホテルは芝大門ホテル(東京都)、ホテル松風(愛知県)。

 今後のスケジュールは、来年1―2月にかけて大規模旅館、2―3月にかけて中規模旅館のコンサルティングを日本生産性本部などから専門家を派遣して実施する。5月には第2回旅館ホテル生産性向上協議会で中間報告、6月には日本旅館協会総会で経過報告を行う。7月には小規模旅館とビジネスホテルのコンサルティングを実施し、10月には第3回同協議会で最終報告を行う。

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