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3者で移住・交流促進、長野県×佐久市×JR東日本

2013年3月1日
編集部
原口JR東日本常務、阿部長野県知事、柳田佐久市長(右から)
原口JR東日本常務、阿部長野県知事、柳田佐久市長(右から)

 長野県と佐久市、東日本旅客鉄道(JR東日本)は2月12日、3者連携で長野県佐久市への移住・交流促進に取り組むと発表した。同日、JR東日本本社で開いた共同会見には長野県の阿部守一知事、柳田清二佐久市長、JR東日本の原口宰常務が出席した。

 今回の連携で、佐久市への移住者を対象に、長野新幹線(東京―佐久平)の運賃割引を開始し、新幹線の利用促進と地域振興を狙う。JR東日本によると、移住者を対象にした運賃割引は初めての事例となる。

 具体的にJR東日本は、移住前の不安を解消するため、実際に現地を体験してもらう視察旅行をJR東日本「大人の休日倶楽部」会員に利用しやすい料金で提供する。自治体のコンテンツ(居住環境の現地説明会、農業体験)と新幹線などを組み合わせ、JR東日本の保有する宣伝媒体・販路を活用して移住施策をサポートする。

 また、「大人の休日倶楽部」会員が移住後も気軽に首都圏へ出掛けられるよう、移住先の佐久平―首都圏間を移動する際、運賃割引でサポートするサービスも検討している。割引率や開始時期、利用条件など詳細は未定。今後のスケジュールは3月発行の「大人の休日倶楽部」会員誌4月号で告知を開始し、5月に「お試しツアー」を発売開始する予定だ。

 一方、長野県は東京・有楽町の「長野県移住・交流センター」で、JR東日本「大人の休日倶楽部」会員からの問い合わせや相談に応対するほか、会員向けの移住セミナーを開く。佐久市と連携して、魅力ある移住体験ツアーやスムーズな受け入れを支援する。移住後のサポートとして移り住んだ人や交流推進団体とのネットワークづくりを行い、地域における受け入れ気運の醸成をはかるなど、定住に向けた支援を行う。

 佐久市は、魅力を実感できる体験ツアーを提供し、移住を希望する「大人の休日倶楽部」会員を受け入れる。会員が森林整備を体験できる「大人の休日倶楽部の森林(もり)」なども検討する。空き家バンク「おいでなんし!佐久」を活用して、佐久市内の空き家物件を案内する。

 従来から長野県では「長野県移住・交流推進戦略」に基づき、豊かな自然環境に恵まれた良好な生活環境など、県の強みとポテンシャルを最大限に活用し、移住者や交流人口を増やすことで地域の活力を創出するため、行政と民間の連携による移住・交流施策を展開している。

 また、日照時間が全国トップクラスで晴天日が多い佐久市は「佐久市交流人口創出基本計画」に基づき、定住人口を増やすための総合的な施策に取り組んでいる。

 JR東日本は「グループ経営構想V(ファイブ)」において地域の活性化に貢献するとともに、新たな交流人口を生み出すことを目的に、自治体の進める移住促進プログラムへのサポートに取り組む方針を打ち出している。今後は他県とも同様の案件を複数検討中という。

【古沢 克昌】

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