「灯台観光振興支援」を本格化 海保、有識者懇談会を設立

2019年2月26日(火) 配信

懇談会のようす

海上保安庁は2月18日(月)、有識者懇談会を設立し「灯台観光振興支援」を本格化した。地域連携と魅力発信のあり方を検討し、地域の活性化につなげる。併せて課題となる安全面の問題や受け入れ態勢の構築についても議論する。6月を目途に取りまとめを行う。

 「灯台観光支援」は、海上保安庁の重点施策の1つで、地方公共団体などによる灯台の観光資源としての活用を促し、地域活性化につなげることが狙い。同庁は灯台の価値と魅力を広める観光支援を通じて、「灯台の役割が広く浸透し、ひいては海難防止への関心が高まる」ことを期待する。

 18日に開かれた懇談会では、これまでの灯台活用の事例を整理した。座長を務める東京工業大学の名誉教授藤岡洋保氏は、維持や安全確保の難しさなどを理由に、「海上保安庁単独の対応は困難で、自治体などとの連携が必要」と語った。

“VFR(友人訪問)”がカギに 民泊軸にシンポジウム開催へ

2019年2月25日(火) 配信 

観光庁の田端浩長官が講演を行った

共同通信社は2月25日(月)に東京都内で、民泊を軸にした「観光立国と地域社会の創生に向けて―2020以降を踏まえた持続可能な観光の成長を考えるシンポジウム―」を開いた。基調講演では観光庁の田端浩長官が登壇し、民泊の現状や方向性を語った。パネルディスカッションでは、これからの観光にVFR(友人、親族訪問)が1つのカギになると指摘。会場に詰めかけた160人ほどの参加者は熱心に耳を傾けた。

 観光庁によると、外国人旅行者の民泊利用率は7・8%(18年10~12月期)だった。国別ではマレーシアが16・0%、カナダが15・9%、フィリピンが12・8%と続く。

 田端長官は民泊届出件数を報告した。2月15日現在で1万3660件となり、施行日(6月15日)の2210件から約6・2倍となった。一方、事業廃止済件数は全体で474件と、ヤミ民泊の排除にも力を入れている。

 今後は他法令に関する手続きの見直しも検討する。田端長官は「事業者の指摘を踏まえ、廃棄物処理法や水質汚濁防止法など、他法令における手続きの民泊事業への適用合理化に向け、関係省庁間で調整している」と説明した。

エアビーのクリストファー・レヘイン氏

 このほか、Airbnb(エアビーアンドビー)のクリストファー・レヘイン氏が講演を行った。このなかで、エアビーのゲストの目的地で、東京が最も需要があると報告。大阪は第3位だと述べた。「2020年の東京五輪の機会は非常に重要だ。持続的に利益を得るため何をすべきか考える必要がある」と呼び掛けた。

 パネルディスカッションは「持続可能な観光の成長のために必要なこと」をテーマに据えた。

 東洋大学の国際観光学部国際観光学科教授の矢ケ崎紀子氏は、民泊について「外国人旅行者はさまざまなニーズを持っている。民泊などの宿泊形態の多様化が大事になってくる」とした。

 他方、仏国や米国などのいわゆる観光先進国で、宿泊は重要な指標となっていると指摘した。「滞在時間と観光消費額はきれいに相関する。宿泊の観光における大きな意味は、消費額をのばすだけではない。その先の地域での消費をいかに地域内で循環させるかが重要。これが観光振興による地域活性化の要諦の1つとなる」と述べた。

右端が矢ケ崎氏、右から2番目は望月氏

 望月照彦氏(日本商工会議所観光専門委員会学識委員)は、「これからの観光の最大のポイントは、一人ひとりが地域に友人を作り、そして訪れるフレンドツーリズム(VFR)だ」とし、「地域コミュニティ内にあり、地元の人と触れあえる民泊であれば可能になる」などと語った。

 矢ケ崎氏は「日本では極めて少ないが、すでに英国では旅行者の3割ほどがVFR。季節による需要変動はなく、観光需要の平準化も望める」と声を合わせ、VFRの拡大に期待感を示した。

館山まで期間限定の高速ジェット船運航 東海汽船

2019年2月25日(月) 配信 

富士山と七色の虹

東海汽船(東京都)は東京・竹芝桟橋―千葉・館山夕日桟橋を結ぶ高速ジェット船「セブンアイランド」を、2019年3月24日(日)まで運航している。

 ジェット船は竹芝と館山をわずか75分で結ぶ。船上から流れる東京や千葉、神奈川の景色はもちろん、富士山の雄大な姿も見ながら、しかも渋滞を気にすることなく、現地までの移動時間も旅気分が存分に味わえる。

 ダイヤは竹芝発午前8:00~館山着9:15(3月10日(日)までは竹芝発午後0:50~館山着2:05の便も運航)と、館山発午後4:10~竹芝着5:25。運賃は往復で大人4,800円、子供2,400円。

 問い合わせ=東海汽船お客様センター TEL:03(5472)9999。

ピーチ就航7周年記念「ほんまOOKINI!!祭」開催 ピーチとバニラの客室乗務員が統合への意気込み語る

2019年2月25日(月) 配信

ピーチ・アビエーションは3月1日(金)から、就航7周年記念「ほんまOOKINI!!祭」を「なんばスカイオ」で行う。ピーチは昨年、バニラ・エアとの統合を発表。イベントにはピーチとバニラ・エアの客室乗務員が参加し、統合への意気込みを地元大阪・関西の人々へ直接伝える。関西国際空港以外での周年イベントは初めて。

 会場では、ピーチ、バニラ・エアの客室乗務員とのゲーム大会や、初のファンミーティング、新潟線就航1周年記念「新潟マルシェ」などが行われる。フードホール「ITADAKIMASU」で行われる「新潟マルシェ」では、新潟県産米を使用したスペシャルランチの提供や、特産品の販売、地酒の試飲会などを実施。併せて、「なんばスカイオ」を運営する南海電気鉄道(南海電鉄)ともさまざまなコラボレーションを行う。

就航7 周年「ほんまOOKINI!!祭」概要

Peach オリジナルゲームコーナー

日 時: 3 月1 日(金)午後12:00~午後6:00

    3 月2 日(土)午前11:00~午後6:00

会場: なんばスカイオ3 階イベントスペース

内容:

Peach オリジナルゲームの実施。ゲーム成功者には、「新潟マルシェ」で新潟県産米を使用したおにぎりを進呈する

参加者: Peach・バニラ・エア客室乗務員

大阪(関西)-新潟線就航1 周年記念「新潟マルシェ」

日時: 3 月1 日(金)~3 日(日) 午前11:00~午後10:00

会場: なんばスカイオ5 階「ITADAKIMASU」

内容:

新潟産品の販売・新潟スペシャルランチ(880 円)の販売・新潟産地酒の試飲会・新潟観光の紹介

※新潟スペシャルランチは、午前11:00~午後3:00のランチタイム限定販売。Peach コーポレートカラーのテーブル、モデルプレーンの装飾は、3 月1 日(金)、2 日(土)のみ。Peach のチケットを予約できるタブレット端末の設置、運賃表の投影などは、2019 年3 月末まで実施予定。

Peach 初!ファンミーティング「MOMONOWA」

日時:2019 年3 月1 日(金) 午後12:00~午後2:00

会場:なんばスカイオ5 階「ITADAKIMASU」

内容:

事前に申し込みをしたPeach ファンと スタッフによる座談会やゲームを実施

参加者:

 ファン 20 人程度(予定)とピーチの井上慎一CEO、執行役員の轟木 一博氏、同社客室乗務員、スタッフ

Peach 就航7 周年「ほんまOOKINI!!」キャンペーン in 大阪・なんばスカイオ

日時:3 月1 日(金)~3 月17 日(日)

内容:

なんばスカイオ内各店舗にて、税込1千円以上の買い物、食事をした人にキャンペーン応募券を配布。応募者のなかから抽選で、Peach オリジナルグッズをはじめとするプレゼントが当たる。

賞品:

ピーチポイント1万円分

Peach オリジナルグッズ詰め合わせ

Peach×ラピート ランチボックス

なんばスカイオ商品券1千円

Peach×特急ラピート アップグレードキャンペーン

日時:2019 年3 月1 日(金)~3 月10 日(日)

内容:

期間中、機内で「Peach・なんばきっぷ(特急券付)」を購入すると、関西空港駅の窓口で先着順にスーパーシートへのアップグレードを実施。また、購入者にに特急券引換時になんばスカイオ特別優待券を配布する。

築100年以上の京町家が宿泊施設に 京都市内で3月に2棟開業

2019年2月25日(月) 配信 

「紡 四条壬生寺」

京都エリアの収益用物件売買や運営管理を行うレ・コネクション(奥田久雄社長、京都市下京区)は2019年2月22日(金)、京都市内の京町家をリノベーションした宿泊施設2棟を3月にオープンすると発表した。3月1日(金)に「紡 四条壬生寺」(京都市中京区)、20日(水)に「紡 清水五条」(同市東山区)を開業する。

 「紡 四条壬生寺」は、新選組で有名な京都壬生寺から徒歩10分。表玄関を開けると、中で左右に分かれた作りになっている。それぞれに施錠できる玄関があり、左右いずれかのみで宿泊することもできる。

 「紡 清水五条」は、京都観光地の定番スポット「清水寺」「八坂神社」から徒歩約10分と、アクセスの便利な場所に位置し、広い浴室の大きな窓が特徴的。奥庭を眺めながら京情緒を感じられる。

「紡 清水五条」

文化を守りブランド価値を高めるリノベーション

 レ・コネクションは2016年4月の設立以来、「人を結び 街を紡ぐ」をコンセプトに、京町家を宿泊施設へと再生する取り組みを積極的に行なっている。

 現在、約4万8千戸あると言われる京町家のうち約5千戸が空き家状態(京都市「京町家まちづくり調査」より)。京町家は100年以上の歴史を持つ建物が多く、取り壊してしまうと2度と復元することができない。同社ではリノベーションを行い、京町家の持つ文化の保持とブランドの活性化の一助になるように努めている。

 リノベーションは、丈夫な柱はなるべく残し、中庭を望むように作られたヒノキの浴室や和紙で作られた淡い灯りの間接照明を設置するなど、随所に京町家の情緒を感じられる施しを行なっている。「泊まる」ことそのものに特別な空間と時間を提供するため、宿泊は1日1組限定の一棟貸し宿を主に施設作りを行っている。

 これまで京都市内を中心に28棟(今回の2棟含む)の宿泊施設の企画・運営に携わり、日本人観光客だけでなく外国人観光客にも好評な宿泊施設となっている。

施設概要

「紡 四条壬生寺」(つむぎ しじょうみぶでら)

「紡 四条壬生寺」(東側)1F和室

オープン予定日:2019年3月1日(金)

住所:京都市中京区壬生下溝町20-14

アクセス:阪急「西院」駅 「大宮」駅 各徒歩約10分

 JR「丹波口」駅 徒歩約10分

周辺情報:壬生寺 徒歩約10分

施設概要:延床面積99・2平方㍍

 東棟1F/板の間6・2平方㍍、和室8・9平方㍍

  2F/洋室8・1平方㍍、和室10・1平方㍍

 西棟1F/板の間4・3平方㍍、和室8・5平方㍍

  2F/洋室7・6平方㍍、和室7・0平方㍍

 キッチン、冷蔵庫、調理器具、食器、電子レンジ、

 掃除機、洗濯機、風呂、トイレ、Wi-Fi完備(無料)

定員:最大9人

料金:1泊3万円前後を予定

特徴:

 東西(左右)に分かれた作りでそれぞれに施錠できる玄関がある

 東西(左右)いずれかのみで宿泊することも可能

 東西(左右)に浴室・洗面・キッチン・寝室があるので家族同士におすすめ、長期滞在にも最適

 最寄りの阪急西院駅から大阪、梅田まで約40分、JR丹波口駅からは1本で嵐山、京都駅に行けてアクセスが便利

「紡 四条壬生寺」(東側)2F洋室

「紡 清水五条」(つむぎ きよみずごじょう)

「紡 清水五条」1F和室

オープン予定日:2019年3月20日(水)

住所:京都市東山区梅林町564-17

アクセス:京阪「清水五条」駅 徒歩約10分

周辺情報:清水寺 徒歩約10分、高台寺 徒歩約10分

施設概要:延床面積48・4平方㍍

 1F/和室8・38平方㍍

 2F/和室7・9平方㍍・洋室8・5平方㍍

 キッチン、冷蔵庫、調理器具、食器、電子レンジ、

掃除機、洗濯機、風呂、トイレ、Wi-Fi完備(無料)

定員:最大5人

料金:1泊3万円前後を予定

特徴:コンパクトな作り

 2面に坪庭を配す

 ゆったりと広さを取った檜を使用した浴室には大きな窓

 カップルや夫婦におすすめ

「紡 清水五条」2F洋室

成田国際空港、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会と「東京2020 オフィシャルパートナー契約」締結

2019年2月25日(月) 配信

成田国際空港(イメージ)

成田国際空港(NAA、夏目誠社長)と東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(森喜朗会長)はこのほど、「東京2020 オフィシャルパートナー契約(空港サービス)」を締結した。締結期間は、2020 年12 月31 日まで。

 NAAは昨年、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた基本方針と具体的な取り組みをまとめ、空港施設の機能強化などを進めている。同社の夏目社長は、「現在進めている取り組みや、エンブレムなどを活用した成田国際空港での機運醸成を通じて、東京2020 大会の成功に貢献する」と力を込めた。

 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、羽田空港旅客ターミナルを管理運営する日本空港ビルデング(横田信秋社長執行役員兼COO、東京都大田区)ともオフィシャルパートナー契約を締結した。東京2020 スポンサーシップは「一業種一社」を原則とするが、IOC と協議したうえで、「空港サービス」カテゴリーでは特例として2 社が共存する。

 組織委員会の森会長は「2空港が共存しながら日本ならではの良質なサービスをさらに高めていくことで、さらなるオール・ジャパンの機運が醸成していくことを大変うれしく思う。東京2020 大会の日本の表玄関である2つの空港を通じて20 年に日本を訪れる世界中の人々の第一印象が素晴らしいものとなり、安心・安全、そして空港ならではのおもてなしが記憶に残ることを期待している」と語った。

バスタビ北海道 第4弾公開 今回はオホーツクの流氷目指す旅

2019年2月25日(月)配信

流氷(イメージ)

路線バスを使い、北海道を旅する企画「バスタビ北海道」の第4弾が2月22日(金)に公開された。今回はオホーツク紋別の流氷を目指す旅を紹介している。

 路線バスを活用した旅を、WEBと映像で紹介することで、バス事業の活性化をはかることを目指したプロジェクト。第4弾は、北海道バス協会企画制作のもと。北海道上川総合振興局、オホーツク総合振興局、道北バス、名士バス、北紋バス、関係市町村の協力で制作した。

 今回のバスタビでは、白銀の大平原を走る各社の路線バスを、お得な乗り放題パスポートを活用して乗り継ぎ、道の駅5カ所を巡りながらオホーツク紋別の流氷を目指す旅だ。WEBサイト北海道ファンマガジンなどで紹介されている。

第4弾の見どころ

・旭川から道北バスの名寄線に乗り北上。途中下車して道の駅「絵本の里けんぶち」の絵本コーナーで童心に。

・道の駅「もち米の里☆なよろ」でランチ。名寄発祥の煮込みジンギスカンや日本一の作付面積を誇る名寄のもち米を使用した釜雑煮に舌鼓み。18種類のソフト大福からお気に入りを見つけて見ては。

・名寄から名士バスに乗り換え。お得な名寄線代替パスポートで西興部村へ。

・道の駅「にしおこっぺ花夢(かむ)」では、日本にたった1つのからくりオルガン音木林(おとぎばやし)の優しい音色に感動。

・夕食は鹿肉はジビエ料理をたん能。その柔らかさに驚嘆。

・道の駅「おこっぺ」では、酪農の地ならではのヨーグルトとチーズで元気に。

・北紋バスに乗り換え、オホーツク海を望みながら紋別市内へ。紋別バスターミナルでは冬季限定のガリヤ号に乗り換え、いざ最終目的地の紋別へ。

・紋別ではバナナボート体験、ゴマちゃんとふれあい、果たして流氷は?

【上天草市複合型スポーツ&ヘルスツーリズム事業】脳トレや“ヘルSEA”メニュー 特典多数の「よくばり健診」実施

2019年2月25日(月) 配信

身体計測から、血液、心電図検査、内科診察も

 〝楽しく遊びながら健康づくり”をコンセプトに、特定健診の受診率向上を目的とした「よくばり健診」は、市立上天草総合病院の樋口定信名誉院長も出席するなか、身体計測や血液、尿、心電図検査、内科診察などを行った。

 健康福祉部健康づくり推進課は「上天草市の特定健診受診率は26―27%程度で、熊本県内ではワースト2位。参加者には、自身の健康状態を知り、健康を維持してもらえるきっかけとなれば」と話す。このため、健診(料金1千円)には、さまざまな特典を付け、市民の健康増進に取り組む狙いだ。

前田眞治氏

 入浴医療の第一人者である国際医療福祉大学大学院教授の前田眞治氏の健康講話もその一つだ。前田氏は「上天草温泉のとっておきの入浴法」をテーマに、市内各所の温泉成分を分かりやすく分析した。

 会場となったスパ・タラソ天草の天然温泉などの泉質「ナトリウム―塩化物・炭酸水素塩泉」の特徴を、「入浴後早く温まり、出浴後の保湿効果も長い」と紹介した。「温泉に温まり、血のめぐりが良くなれば、ケガの治癒を促進し、疲労回復にもつながる」と科学的なメカニズムを、図解を交えて説明。「上天草の温泉は、目的をもって正しく使うと、健康増進にも大きく貢献する」と太鼓判を押した。

 昼食には、スパ・タラソ天草の山田一也料理長が独自に考案した9品目の健康食を振る舞った。地元食材を使い、645㌔㌍に抑えた献立だ。

 同市と民間活力開発機構が「生活習慣病の方でも地元食材を使用した健康食を楽しめるように」と、昨年度は料理研究家の渡辺あきこ氏が監修し、開発した「ヘルSEAメニュー」の市民への普及に取り組んだ。今年度は観光客にもヘルSEAメニューを広めようと、市内の飲食店へ展開することとした。

上天草の特徴を生かしたヘルSEAメニュー

 健康づくり推進課は、「天草産の鮮魚や熊本産の新鮮野菜をふんだんに使われ、とても健康にいいメニュー。市民の方だけでなく、観光で訪れた方々にも味わってもらいたい」と紹介した。

 参加者らは「見た目も綺麗で、楽しみながらいただけました」との声も多かった。

健診、講演後の昼食風景

 昼食後は、身体の運動と脳トレを組み合わせたライフキネティックを体験した。トレーニングにより、ストレスの軽減や、集中力の高まり、認知機能の向上などに効果があるとされている。

 例えば、両手に持ったボールを真上に投げ、腕を交差させて受け取る運動は、やってみると思い通りにはいかない。参加者は、年齢や体力レベルに関わらず、誰でもリズミカルに楽しめるプログラムに汗をかいた。

ライフキネティック体験(脳トレプログラム)

 その後、温泉と海水を温めた「元気海プール」でタラソテラピーを体験。リラックス効果の高い33―36度の不感温度の中で、無理なく体を動かした。

 同市は昨年10月21日には2回目の「ONSEN・ガストロノミーウォーキングin上天草温泉」を実施。歩くことで地域特有の「食」「自然」「文化・歴史」を一度に体験できる“新しいスタイル”のツーリズムにも積極的に取り組んでいる。

楽しみながらのプール体験で健康づくりを意識

 健康づくり推進課はゴール付近に血管年齢や、血圧測定をチェックするテントブースを設置。市民や、市・県外からの参加者の健康意識を高める活動も積極的に行っている。市内に滞在中に人間ドックを受けられるプログラムも用意している。

「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(2月号)」

2019年2月24日(日) 配信

http://zoomjapon.info
クロード編集長

〈巻頭言〉

 1月末にフランス南東部のアングレーム市で開催されたヨーロッパ最大の国際漫画祭は、今年で46回目を迎えました。1974年の立ち上げ時はフランス・ベルギーを中心に確立されたジャンルのマンガ、バンド・デシネのイベントでしたが、近年は鳥山明氏の特別賞受賞(2013年)を皮切りに、会場内での日本漫画の存在感が高まっています。長い年月をかけて築かれたこのイベントの信頼性は、確実に欧州における漫画文化の価値を高める一翼を担っていると言えるでしょう。弊誌最新号の特集の主題は、来年の同漫画祭における展覧会開催が告知されたばかりの、つげ義春氏。世界中にファンを持つ同氏に、海外メディアとして独占インタビューをする機会に恵まれました。「いて、いない」存在でありたいという孤高の漫画家の言葉を、フランスの読者に伝えらえることを誇りに感じています。

(編集長 クロード・ルブラン)

特集 未知の才能、つげ義春

「スポットを浴びるのが苦手」というつげ義春氏の貴重なショット

 真の芸術作品はいつになっても見飽きない。つげ義春作品もそうだ。伝説の雑誌「月間漫画ガロ」の連載で注目されたつげは60年代後半を代表する作家だが、同氏の作品は未だに読む度に新しい発見がある。当時失われつつあった日本の詫びしさを背景に、シュールな夢と旅の世界を際立つ作家性で描いたつげ義春は、どんな日本を生き、どのように作品が生まれたのか。この特集では、日本漫画の一時代を築きながらもミステリアスであり続けるこの作家の素顔に迫るべく、まずは氏が幼少時代の一時期を過ごした千葉県大原の海でつげ作品の原風景を目に焼き付けた。次に彼を知る出版業界のキーマンたちに話を聞き、そしてついに作家本人に出会うことが叶った。■つげ作品の翻訳、海外への紹介に尽力した「ガロ」元編集者・浅川満寛氏の視点。■「ガロ」「漫画主義」「夜行」などの元編集者、高野慎三(権藤晋)氏が知る旅人・つげ義春。■つげ義春氏本人が語る、水木しげるのアシスタント時代から漫画制作に関すること、そして調布で暮らす今について。筆者の質問への率直な回答の中に、シンプルながらも独特な世界観を感じる意義深いインタビューとなった。

〈ZOOM・JAPON 編集部発 最新レポート〉日本人の相次ぐ受賞

ミシュランの星取得で笑顔の杉山あゆみさん(右)

 フランスで昨年7月から大規模に繰り広げられた文化芸術イベント「ジャポニスム2018」は、この2月で閉幕します。この終わりゆく政府主導のイベントと入れ替わるように、今年に入ってからは個人の活動が評価される日本人のニュースが相次いでいます。まずは、パティシエでもある杉山あゆみさんのパリのレストラン「Accents Table Bourse」が2019年のミシュラン・フランス版で1つ星を獲得しました。オープン2年目での快挙です。次に、毎年リヨンで開催される国際製菓コンクールで、今年は五十嵐宏シェフ率いる日本チームが世界21カ国中2位に! 続いて、アングレーム国際漫画祭で「うる星やつら」などの作者・高橋留美子さんが、その長年の功績を評価されグランプリを受賞。そして、2月1日にパリで開幕したコンセプトカー展示会では、カーデザイナー山本卓身さん設計のコンセプトカー「A Portrait of db」が話題を呼んでいます。各人に共通するのは情熱と技術、そして継続。話題性重視の日本イベントで企画力が問われがちな昨今、国際舞台において長いスパンで何が評価されるのか、改めて実感させられる出来事です。

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉

「観光ルネサンスの現場から~時代を先駆ける観光地づくり~(169)」 観光は「感動」づくりから活かせ! 地下迷宮(栃木県宇都宮市)

2019年2月24日(日) 配信

地下空間の活用をテーマとしたシンポ

「冷気が張りつめるこの空間は一体、どこまで続き、降りていくのだろう」。
 昨年4月、日本遺産に認定された「地下迷宮の秘密を探る旅」(宇都宮市)の書き出しである。

 大谷石の採掘場跡(現在は大谷資料館)の深さは30㍍、広さは2万平方㍍にも及ぶ。坑内平均気温は8度前後、まさに地下の巨大な冷蔵庫である。1919年から約70年間、大谷石を掘り続けた巨大な地下空洞は、戦時中は地下の秘密工場として、戦後は政府米の貯蔵庫として利用されていた。

 そして現在では、コンサートや美術展、演劇場、 地下の教会として、また写真や映画のスタジオとしても注目を集めている。
 大谷石は日本列島の大半がまだ海中にあった約2300万年前の噴火による火山灰や砂礫が海水中に沈殿し、凝固してできたものといわれる。

 この多孔質の独特な風合いが広く知られるようになったのは、アメリカの建築家フランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)が、帝国ホテル旧本館に用いて以来である。

 大谷石は、大谷町周辺の東西4㌔、南北6㌔にわたって採掘され、2009年時点でも採石場は12カ所、出荷量は年2万㌧、推定埋蔵量は約6億㌧といわれている。一部で露天掘りも行われているが、地下数10㍍から100㍍を超える地下坑内掘りが多い。 

 最盛期の昭和40年代には約120カ所の採石場が稼働していたという。

 日本遺産では、この巨大地下空間を核に、産業として本格化した明治以降の人車軌道や鉄道等の輸送手段、石工たちが集まった大谷石造りの旧公会堂、石山ごとに設けられた「山の神(大山阿夫利神社)」などの産業のストーリー、掘り出した石で築いた神社の石垣、教会や寺、公共建築、豪商の屋敷、民家の塀などの都市文化、さらには、大谷石の調湿・消臭効果に着目した味噌、酒、醤油などの商家の蔵などを構成文化財とするストーリーを描いた。

 地下空洞を活用した大谷資料館がオープンした79年当時、珍しさもあって年間120万人もの観光客が押しかけた。採掘場の崩落事故などを機に客足は遠のき、一時は20万人にまで減少したが、近年は地下空洞の新たな魅せ方を工夫し60万人まで回復した。

 日本遺産登録後の活動は、従来型の観光に止まらず、地下空間を活用した地底クルーズ船、地下冷熱を利用した「大谷夏いちご」の栽培、保冷効果に着目した流通拠点づくりなど、地域資源をフルに活用した事業に舵を切っている。

 単なる観光だけでなく、地域の資源を活用した持続的な産業創造に道を拓く画期的な事例である。

大谷石蔵を活用したレストラン

 イタリアの古代都市ヴェローナでは、地下の古代遺跡を丸窓から見せている。

 地下空間を活用したレストラン・ブティックなどの商業施設も斬新だ。宇都宮は、そんな地下空間の歴史を活用した都市づくりが可能である。