JTBとトリップドットコム、ウィンタースポーツ商品を共同開発 訪日客の20%取り込む

2019年12月3日(火) 配信

締結式のようす(左2番目から)孫波CMO、坪井執行役員

 JTB(髙橋広行社長)とTrip.com Group(トリップドットコム、孫潔CEO)は12月3日(火)、日本のスキー場と連携した訪日客向けウィンタースポーツ関連商品の開発と販売を共同で行うため、合意書を結んだ。両社は、増加するコト消費ニーズに応える狙い。訪日客の20%を取り込む考え。

  第1弾は2020年1月から、「スキー場のゲレンデ貸し切りプラン」と「資格取得プラン」、「雪合戦施設貸切プラン」をトリップドットコムグループのウェブサイトとアプリなどで、中国市場を中心とした海外市場で売り出す。

 資格取得プランは、外国語を話せるスタッフや翻訳機などを用いて、資格テストを講習とセットで提供。資格を取得してもらうことで、リピーター化を見込む。

  このほか、スキーやスノーボードなどレンタル品の予約とWebでの販売も行う。使用したレンタル品は、利用者が購入できるようにする。

 JTBの坪井泰博執行役員は12月3日(火)の締結式で、「日本のスキー場はアジアでトップクラスの雪質を誇る。温泉とセットで商品化することもでき、中国からのアクセスも良好。これからはウィンタースポーツ需要の拡大が見込まれる」と意気込みを述べた。

坪井執行役員

  トリップドットコムの孫波CMOは「中国人のニーズは、爆買いなどのモノ消費からコト消費に変化している。とくに、需要が高まっている地方滞在や資格取得など特別な体験を提供していきたい」と力を込めた。

孫波CMO

 なお、第2弾の販売時期は未定となっている。

「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(107)勇気を出しておもてなし 「案内して終わりでなく」

2019年12月3日(火) 配信

「お客様、違いました。あっちを見てきます」(画像はイメージ)

 「贅沢なことは言いません。せめて、新幹線を降りられた時のわくわく感のまま、旅館にお客様をお連れいただきたい」。旅館の女将さんがタクシードライバーに話していたこの言葉が、頭にずっと残っていました。

 早朝の出張で空港まで、タクシーを利用することがあります。「今日一日顔張るぞ」と乗ったタクシーでドライバーの対応が悪く、暗い気持ちになった体験を何度かしています。私は乗車前に、必ず小銭を用意します。以前に1万円札しかなくて叱られた苦い経験があるからです。近距離で嫌な顔をされたことも、1度や2度ではありません。

 ある日、東京に開業したホテルに泊まることになりました。初めて行く場所で、土地勘もないのでタクシーを使いました。ただ、新しいホテルだと名前を言っても分からないだろうと、住所を控えておきました。

 タクシーに乗り込み、ホテル名を伝えると「ごめんなさい。そのホテルは分かりません」「住所をナビに入れてもらえますか」「それは助かります」。そんな会話をして出発しました。ホテルに近づくと、ドライバーが「お客様、このホテルにはまたお越しになりますか」と尋ねてきました。「分かりませんが、どうしてですか」と応えると、「ホテルは、明治座の隣のようですから、またお越しになるときは明治座と言ってください。分からない運転手はいないと思います」。

 今まで、ドライバーに「その場所は分かりません」と何度も言われましたが、次の乗車のことまで気遣いされたのは初めてでした。タクシーを降りるときには、ドライバーが「入り口はどこでしょう」と聞くので、「あの明かりのところでしょう」と入口らしき場所を指さすと、「ちょっと待っていてください」と走り出して行きました。

 そして、「お客様、違いました。あっちを見てきます」と、また別の方へと走って行き「こっちです」とホテルの入り口を見つけてくれたのです。目的地まで案内して終わりではなく、入口まで探してくれた運転手に感動しました。

 「ありがとう。助かりました」とお礼を言うと、「お客様、一緒にホテルに入ってもいいですか」と頼まれました。どうしたのかと思いながら、一緒にホテルに入ると、周りを見渡しながら「良いホテルですね。おかげで次にこちらにお客様をご案内するとき、話のネタができました。ありがとうございます」と言うのです。

 その姿にプロ意識を強く感じました。別れ際には「良い夜をお過ごし下さい」と一言。良い印象をお客様に残す勇気ある言葉に、思わず笑顔になり、良い運転手に出逢えたことにうれしさを感じた瞬間でした。

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。

旅行アプリ「atta」、出発地と日程から渡航先を探せる新機能リリース

2019年12月3日(火) 配信

attaの新機能「航空券どこでも検索機能」

 atta(春山佳久社長、東京都荒川区)はこのほど、旅先探しを支援する「atta」の新機能「航空券どこでも検索機能」をリリースした。

 同機能では、出発地と日程を指定すると、航空券の料金が安い順に渡航先リストを表示する。目的地から航空券を検索する従来の方法に加えて、特定の日程と予算感から新たな旅先候補を発掘できる。

 新機能について春山社長は「この機能でどの国、都市にどのくらいの航空券料金で旅行できるのかを把握することができる。まだ年末年始旅行の旅先を決めかねている方にぜひ利用していただきたい」とコメントした。

attaの特徴

全世界対応

 世界中218カ国・地域の230万軒を超えるホテルや旅館、民泊、別荘のほか、世界4400の空港を離着陸する航空券の検索ができる。

さまざまな旅行サイトを一括検索

 多数の旅行サイトが取り扱う宿泊施設や航空券を、横断的に一括で簡単に比較検索ができる。

AIによる今後、宿泊料金や航空券料金がより安くなる確率提示

 AIを駆使し宿泊施設の需要共有状況や航空券の料金トレンドを解析。現時点の最安価格が、今後、より安くなる確率を提示する。

プライスアラート機能や空室アラート機能

 提示宿泊料金や航空券料金が下がった際や宿泊施設に空室が生じた際に、ユーザーのスマートフォンにお知らせメッセージを届ける。

航空券どこでも検索機能

 出発地と日程を入れるだけで、航空券の料金が安い順に渡航先リストを表示し、簡単に旅先を発見できる。

HIS社員による「2020年ヒットしそうな旅先」 ロシアの流行の兆し強まる

2019年12月3日(火) 配信

ロシア・モスクワの街並み(イメージ)

 エイチ・アイ・エス(HIS)はこのほど、2020年ならではの需要効果、最近の問い合わせ増加などを踏まえ、HIS社員に「2020年ヒットしそうな旅先」についてのアンケート結果を発表した。

 ダントツで票を集めたのはロシア。なかでももっとも注目されているのが、極東ウラジオストクという。今後、航空会社がロシアへの新規就航を予定しており、流行の兆しがさらに強まっている。

※調査方法:HIS社員アンケート/調査日:2019年11月2日~8日/有効回答数:643

2020年HIS旅のヒット予測 

新規就航が多数

 現在、成田と関空から直行便が就航していが、2020年には日本航空(2月)とANA(3月)の就航が決まっており、さらに両社は3月から羽田からのモスクワ線就航も発表している。

 このほか、アエロフロート・ロシア航空が関空からモスクワ線(6月)、時期は未定だがヤクーツク航空が成田からカムチャッカ線、オーロラ航空が成田からハバロフスク線、S7航空が羽田からウラジオストク線など、ロシア路線は今後も順次拡大が見込まれている。

 ロシア第2の都市・サンクトペテルブルクが今年10月から、電子ビザの導入が始まったこともプラス材料となり、「まさにロシア旅行元年の幕開けといえるのかもしれません」(同)とコメントした。

<HIS社員の投票コメント>

〇ウラジオストクは航空券代も安価、飛行時間も短く、3日間でも行け、電子ビザで入国OKと流行る要素しかありません!

〇現地の方がとても美しくて親切、街がおしゃれでフォトジェニック、料理が美味しいなど魅力が盛りだくさん

 大盛況のうち閉幕したラグビーW杯にちなんだ国・地域に票が多く集まった。なかでもニュージーランドは2位と高位にランクイン。

 同社によると、W杯など、大きなイベント後に特定の国・地域に観光目的で注目が集まった大会は過去にあまり例がないという。年末年始のニュージーランド予約動向についても、前年比120%と好調だった。

<HIS社員の投票コメント>

〇ラグビー人気でさらに火がつきそう。直行便もありアクセスがいいのも◎

〇ラグビーW杯の余韻&世界一の星空と治安がとにかく良いです

 年々渡航者数が回復しているトルコ。建国100周年の2023年に向け、観光客数7500万人以上を目標とすることをトルコ文化観光省が表明している。

 ターキッシュエアラインズによる既存の成田―イスタンブール線に加え、2020年には羽田からも就航が決まり、さらに2017年に運休した関空にも再就航が決まっている。

 ANAでは羽田-イスタンブール線を日本の航空会社として初就航することが決まり、増便によるさらなる渡航者数の増加が見込まれているという。

<HIS社員の投票コメント>

〇早朝のカッパドキアの気球は一生に一度はみたい絶景! 治安も落ち着いてきたので絶対流行る!

〇日本とトルコの友好130周年の記念の年のため

 2018年に直行の定期便が撤退し、日本から訪れる人が年々減少していたサイパンだったが、スカイマークが今年11月29日からデイリーで就航したことをきかっけに、「復活するのでは」という声が多く聞かれた。

<HIS社員の投票コメント>

〇成田からスカイマークの直行便が就航したことにより、アクセスがよりしやすくなったと思う。価格もそれほど高くなく、学生でも行きやすい観光地になると感じた

〇所要フライト時間も短く、スカイマークの直行便が就航するため

 2020年3月、エルアル・イスラエル航空が成田からテルアビブへ直行便を就航することをきっかけに、新しい旅先として注目が集まるイスラエル。3つの宗教の聖地エルサレムや、浮遊体験ができる死海など、歴史とリゾートが楽しめる。

<HIS社員の投票コメント>

〇新規就航で直行便が出るのと、アライバルビザで入国ができ、事前取得のひと手間はなし。最近お問い合せをいただいています

〇高額だった金額が下がり、価格面でも行きやすくなると予想

 年末年始の予約動向

年末年始の海外旅行動向

 HISは年末年始(2019年12月21日~20年1月3日)の予約状況をもとに、海外旅行動向についてまとめた。

 ホノルル(ハワイ)が総合・航空券ともに8年連続の1位となったが、昨年は1位だったツアーでの順位は2位となり、ホノルルのFIT(海外個人旅行)化が進む傾向がみられた。出国ピークは12月29日(日)、帰国ピークは1月3日(金)。

 ツアーランキング1位はグアム。新千歳・成田・中部・関空・福岡空港といった、各地域で展開するチャーター便を利用した商品が好調に伸びている。年末年始は家族旅行が多いシーズンであるため、子供連れでも行きやすい近場のリゾート地として好調だという。

 例年、年末年始のランキングは定番の旅先に人気が集中し、大きな差異が出にくい傾向がある。ただ、政情不安などから韓国、香港が順位を下げ、アジアビーチが上位にランクインするなど、今年はツアーランキングに変化があった。

 航空券・総合ランキングでは、成田空港で中国南方航空(10月27日~)や春秋航空(12月12日~)の新規就航による座席供給数の増加により、上海の需要の高まりが見受けられた。このほか、18年よりロサンゼルスが大きくランキングを上げているが、「最大9連休となる年末年始ならではの傾向」(同社)とみる。

9連休で長距離路線が好調に推移

 人気出発日は年内に集中。最大で9連休となることから、長距離路線が好調で、とくにヨーロッパ、アメリカ方面は2ケタ増で推移した。出国ピークは12月29日(日)、帰国ピークは1月3日(金)となった。

人気出発日

2020年の旅行傾向の見通し

 2020年は東京五輪があり、多くの訪日客が見込まれる。夏の繁忙期と重なることから、期間中も含め前後の日程で飛行機の座席が取りづらい環境が予想される。

 近年、海外旅行の予約タイミングは早まっているなか、2020年はさらに座席の予約タイミングは前倒しになる動きがあると考えられるという。

日本温泉協会創立90周年を祝う 100周年に向けて「日本の温泉文化」を無形文化遺産登録へ

2019年12月3日(火) 配信

笹本森雄会長が創立90周年を記念してあいさつ。「地球温暖化問題の解決策を探っていく」と強調した

 日本温泉協会(笹本森雄会長)は12月2日(月)、東京都内で創立90周年記念祝賀会を開いた。100周年に向けては、温泉資源の保護と活用に努めながら、「日本の温泉文化」をユネスコの無形文化遺産登録を目指していくことを確認した。

 笹本会長は冒頭、1929(昭和4)年12月4日の創立から現在までの協会の活動を振り返り、「先輩の方々のおかげで今日を迎えることができた」と謝意を述べた。来るべき100周年への10年間は、「地球温暖化など環境問題への解決策を模索していきたい」と意気込みを述べた。

 全国温泉振興議員連盟事務局長の牧島かれん衆議院議員をはじめ、環境省や、経済産業省資源エネルギー庁など関係省庁の担当官、中国旅游協会温泉旅游分会の代表者らが駆け付け、90周年を祝った。

 12月8日(日)には、川村学園女子大学目白キャンパス(東京都豊島区)で第1回日本温泉名人認定試験「温泉検定」を実施する。出席者には、同協会の学術部委員会のメンバーが中心となって作成した「温泉検定テキスト」が配布された。

12月3日、川崎浮世絵ギャラリー開館へ 歌麿や北斎、春信などの名品約4千点

2019年12月2日(月) 配信

ギャラリー 内観

 川崎駅前タワー・リバーク(神奈川県川崎市)に12月3日(火)、「川崎浮世絵ギャラリー ~斎藤文夫コレクション~」が開館する。喜多川歌麿や葛飾北斎など浮世絵の包括的なコレクション約4千点を川崎・砂子の里資料館から無償で借り受け、川崎市文化財団が運営。1カ月毎にテーマを設け、約60~70点を公開する。川崎市の新たなにぎわいを創出するとともに、外国人にも人気の浮世絵をきっかけにインバウンドの誘客もはかる。

 2020年1月26日(日)まで行われる「日本の宝 浮世絵名品展」では、浮世絵の祖である菱川師宣が手がけた墨摺絵から、鈴木春信が完成させた多色刷版画(錦絵)に至るまでの浮世絵の歴史の変遷をたどることができる。

 展示作品は、「若衆弦楽図」(菱川師宣)など肉筆画約20点と、「風流やつし七小町」(鈴木春信)など版画約90点で、前期と後期で作品の展示替えが行われる。

鈴木春信 「風流やつし七小町 かよい」(川崎・砂子の里資料館所蔵)

 また開館記念企画として、肉筆画の特別展示が同ギャラリーと同じフロアにあるアートガーデンかわさきで行われる。展示作品数は12月8日(日)が57点で、規模が縮小される12月10日(火)~12月14(日)までの作品数は現在未定。絵師固有の筆使いや色彩の多様性など、肉筆画ならではの魅力が堪能できる。

開館記念 日本の宝これぞ浮世絵名品展

宮川長春 「花魁立姿図 (高尾太夫) きんこ賛」(川崎・砂子の里資料館所蔵)

会期:12 月3日(火)~2020年1月26日(日)

※会期中展示替えあり 

観覧料:500 円

※高校生以下、障がい者とその介護者1人は無料

メルコリゾーツ、奥志賀高原リゾート開発を発表

2019年12月2日(月) 配信

奥志賀高原リゾート完成予想イメージ

 メルコリゾーツ&エンターテインメント・リミテッド(ローレンス・ホー会長兼CEO)はこのほど、長野県・奥志賀高原の複合型スキーリゾートの開発を発表した。観光開発を通じて日本の地域経済の活性化を支援することを目的としたホスピタリティ投資ファンド「メルコ・クリエイティブ・エクスチェンジ」によるプロジェクトの1つ。

 ファンドの規模は270億円規模になるという。設立発表時には神奈川県・箱根の温泉リゾートの再開発と、山奥のスキー施設を通年で使用可能な複合型スキーリゾートに生まれ変わらせる2つのプロジェクトが発表されていた。今回、山奥のスキー施設について具体的な内容を発表したカタチだ。

 奥志賀高原リゾートは、長野市から約57㌔離れた長野県北東部の奥志賀高原にある日本最大のスキーリゾート地だ。上信越高原国立公園の中心地にもなっており、21カ所のリゾートエリアのうち19エリアが1つのリフト券で行き来可能になっている。

 同プロジェクトでは、既存の施設を再設計し、冬季利用が主軸のリゾート施設を年間通して利用できるようにリニューアルする。ほとんどの施設は維持し、古い施設をリゾート施設に置き換える。

施設概要

対象企業:株式会社 奥志賀高原リゾート

設立:2007年7月2日

オーナー:犬塚秀博

所在地:長野県下高井郡山ノ内町奥志賀高原

TEL:0269-34-2034

既存の施設:

スキーリフト:リフト5つ、ゴンドラ1つ

ホテル客室:74室(メインの建物設立は1970年)

レストラン:ホテル内2カ所、ホテル外1カ所

ヴィラエリア:240の区画を管理

シャレ―エリア:20の区画を管理

B&Bエリア:9の区画を管理

講堂:500人収容可能

ゴルフコース:6ホール

テニスコート:3コート

開発計画:

・約280の4つ星および5つ星のホテル客室

・リフト、スキーサービスセンターなどをアップグレードしたスキー施設

・そのほかの施設:ショッピングエリア、レストラン、終日営業のダイニングスペース、フードコート、バー、ラウンジ、スパ、ジム、温泉、テラス、ゴルフコース、テニススクール、多目的スポーツ施設、マウンテンバイクトラックなど

ポケトークW、「OMOTENASHI Selection 2019」を受賞

2019年12月2日(月)配信

2019年度はポケトークWを含む全103の商品・サービスが受賞した

 ソースネクスト(松田憲幸社長、東京都港区)のAI通訳機「POCKETALK(ポケトーク)W」が2019年12月2日(月)、「OMOTENASHI Selection 2019」を受賞した。主催はOMOTENASHI NIPPON実行委員会。日本の優れた商品・サービスを認定し、国内外に発信する取り組み。2019年度はポケトークWを含む全103の商品・サービスが受賞した。

写真はイメージ

 OMOTENASHI Selection(おもてなしセレクション)は、受け手のことを思いやる心から生まれたこだわりの技、伝統を継承しながらも現代に向けて改良を重ねる創意工夫の活動など、日本の魅力である“おもてなし”心あふれる商品やサービスを発掘・認定し、国内外に発信するプログラム。

 日本在住の外国人選定員による評価を前提に、日本人専門家によるクオリティチェックを加味し選ばれた優れた商品・サービスを認定。日本国内をはじめ、世界各国へ向けた広報・販路支援を通して、新しい消費の拡大、日本企業全体の世界的な販売力向上につながることを目指す。

公式サイト:

「ポケトーク」とは

 AI通訳機「ポケトーク」は、Wi-Fiのないところでも世界133の国と地域でそのまま使えるモバイル通信機能を内蔵し、「契約不要、通信料なし」で2年間使い放題(19年11月7日時点/グローバル・モバイル通信付きの場合)の小型翻訳機。17年12月に初代モデルを発売以来、「ポケトーク W」を含む累計出荷台数(サンプルなど除く)は、19年7月23日時点で50万台を突破している。

 12月6日(金)には、搭載したカメラで撮った文字を翻訳できる機能や会話レッスン機能などを搭載した「ポケトークS」を売り出す。

近鉄グループ、WOVN.ioと提携 サイトなど多言語化を推進

2019年12月2日(月)配信

業務提携により、ウェブサイトなどの翻訳品質と作業効率化の向上をはかる

 ウェブサイト・アプリ多言語化サービス「WOVN.io(ウォーブンドットアイオー)」 を提供するWovn Technologies(林鷹治社長、東京都港区)は2019年11月29日(金)、近鉄グループホールディングス(吉田昌功社長、大阪市天王寺区)との提携を発表した。大阪・関西万博やIR誘致などに向けたインバウンド・在留外国人の対応強化として、同グループのウェブサイトなどの多言語化を推し進める。

 提携によって、現在のウェブサイトの情報や近鉄グループ内で使用する固有名詞などの対訳表を基に、グループオリジナルの対訳用語集を作成する。

 用語集は、WOVN.ioでウェブサイト・アプリを多言語化する際に利用できる機能で、対訳表を資産化して翻訳の統一化をはかる。

 用語集を活用することで、機械翻訳時の品質の向上、人力翻訳時の効率化を通じ、ウェブサイト・アプリの多言語化を推進する。

 運輸・流通・ホテル・不動産・レジャーなど、近鉄グループ各社のウェブサイトなどへの2022年ごろの展開を目指し、まずは年内に実際のウェブサイトでの試験運用を開始し、課題確認や運営体制の構築などを進めていく狙い。

連携の背景

 近鉄グループは、「近畿日本鉄道」をはじめとする運輸事業、「近鉄百貨店」などの流通事業、ホテルチェーン「都ホテルズ&リゾーツ」などのホテル事業、「あべのハルカス」などの不動産事業、「海遊館」「志摩スペイン村」などのレジャー事業といった、暮らし・観光に関わる多様な事業・サービスを展開。インバウンド需要の取り込みに関して、関西で大きな役割を担っている。

 Wovn Technologiesは19年5月、近鉄グループのCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)である近鉄ベンチャーパートナーズの出資により、近鉄グループにおける大阪・関西万博、IR誘致による訪日外国人や外国人就労者の増加を見据えた、多言語対応力の強化を掲げてきた。

 今回の提携により、近鉄グループのハウスエージェンシーであるアド近鉄とともに、グループ各社のウェブサイト・アプリへのグループオリジナル対訳用語集を用いたWOVN.ioの展開を進め、日々更新されるイベント情報の機械や人力翻訳による多言語化や、質の高い多言語対応ウェブサイト・アプリの構築をはかる。

 あわせて、用語集やグループ展開でのノウハウを生かして、沿線自治体などへWOVN.ioを活用した多言語化支援サービスの展開についても検討する。

WOVN.io(ウォーブンドットアイオー)とは

 「世界中の人が、すべてのデータに母国語でアクセスできるようにする」をミッションに、ウェブサイト・アプリを最大40カ国語に多言語化し、海外戦略を成功に導く多言語化ソリューション。大手企業をはじめ1万5,000サイトへ導入されている。

 既存のウェブサイト・アプリに後付けができ、多言語化に必要なシステム開発・サイト運用、翻訳にかかる不要なコストと人的リソースの削減を実現する。

オークラ ニッコー ホテルマネジメント、台湾・高雄で新ホテルを運営 台湾展開は4軒目

2019年12月2日(月) 配信

ホテル・ニッコー高雄の外観

 ホテルオークラの子会社でホテル運営会社のオークラ ニッコー ホテルマネジメント(東京都港区)はこのほど、2023年に開業予定の「ホテル・ニッコー高雄」(台湾・高雄)に関する運営管理契約をホテルを建てる台湾企業と結んだ。

 同グループにおける台湾への展開は、22年に開業する「オークラ プレステージ台中」に次ぐ4軒目となる。今後、同グループでは20年までに開業予定ホテルを含め100ホテルの運営を目指し、とくにアジアを中心に新規事業展開を進めている。

 同ホテルは、客船ターミナルやライトレール水岸線、高雄展覧館などの再開発をしている「亜州新湾区」に開業する。地下鉄「三多商圏駅」からは徒歩4分ほどでアクセスできる。高雄国際空港からは6㌔ほどの場所に位置する。

 客室数は標準面積36平方㍍。総客室数は約260室を予定している。同ホテルでは日本料理とオールデイダイニング、中国料理を提供する。最上階の21階には、高雄の港を一望できるルーフトップバーを設ける。

 同市の政府観光局の統計では、19年1~6月の高雄での宿泊者数は前年同期比21%増の458万8千人だった。同社は「高雄市における宿泊需要がますます増加することを期待している」(同社)という。

 高雄市は、首都機能を有する台北まで新幹線(台湾高速鉄道)で90分ほどで行くことができる。高雄国際空港からは、日本の成田空港など7都市のほか、アジアの30都市を結ぶ直行便が就航している。 

ホテル・ニッコー高雄概要

所在地 : 高雄市前鎮区(中山二路沿い)
延床面積 : 約2万7300平方㍍
階数 : 地上21階、地下4階
客室数 : 約260室
レストラン : 日本料理、オールデイダイニング、中国料理、ロビーラウンジ、ルーフトップバー
宴会場・会議室 : 6室
付帯施設 : 屋外プール、フィットネス、大浴場など
アクセス : 地下鉄 三多商圏駅より徒歩約4分、高雄国際空港より約6km