大和屋本店 人気カフェとコラボ 足湯リニューアル

2021年8月25日(水) 配信

足湯カフェ「ふとほと」

 道後温泉(愛媛県松山市)の大和屋本店(奥村敏仁社長)は7月22日、足湯カフェ「ふとほと」を開いた。

 休止していた足湯の再開に伴い、温泉街にあるハイカラ通りの人気カフェ「道後の町屋」とコラボし、同カフェのメニューを楽しみながら足湯が利用できるように進化した。

 足湯のそばにブースを新たに設け、コーヒーや愛媛の柑橘ジュース、菓子、チーズケーキなどを販売している。

 足湯利用は1オーダー制となり、無料で利用することはできない。メニューは600円からで、タオルがセットになっている。

 営業時間は午前9時から午後9時(オーダーストップ8時30分)。毎週火曜日が定休日。なお、祝日の場合は、翌日が休み。

 足湯は10人ほどが入れる広々とした空間で、ヒノキ材のベンチに腰かけながら道後の湯が楽しめる。

【土橋 孝秀】

2022年度版「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」書籍を発行  旅行新聞新社

2021年8月24日(火) 配信

書籍表紙

 2022年度版「プロが選んだ日本のホテル・旅館100選&日本の小宿」(発行・旅行新聞新社、発売・自由国民社)の書籍は8月下旬から、旅行新聞新社WEBサイトや全国の主要書店で発売されます。

 本書は2020年12月に発表した「第46回プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」の入選施設と選考審査査委員特別賞「日本の小宿」を受賞した歴代の宿など79軒を北から順に掲載。各宿の料理や温泉、客室などの魅力を文章とカラー写真で紹介するとともに、新型コロナウイルス感染防止策についても各宿の主な対応を掲載しました。さらに旅行新聞新社が事務局を務めている「ピンクリボンのお宿ネットワーク」加盟施設には、ロゴマークを付けて紹介しています。

 なお、巻末には「総合100選」のほか「もてなし」「料理」「施設」「企画」の各部門100選の入選施設を一覧表で掲載しました。定価は2200円(税込)。A4判変形、オールカラー132㌻。

クラツー、豪のワイルドフラワー学ぶオンラインツアー開催へ 日本未販売の花図鑑も事前送付

2021年8月24日(火) 配信

ワイルドフラワーのシーズンにオンラインツアーを開催

 クラブツーリズム(酒井博社長)はこのほど、オーストラリアのワイルドフラワーを学ぶオンラインツアーを売り出した。ツアーは、オーストラリア・パースと中継をつなぎ、講師は現地ガイドで花のスペシャリストであるオークリー今日子氏が務める。参加者には、同氏の著書である日本未販売の花図鑑を事前に自宅に送付し、ツアー中は解説をリアルタイムで視聴できる。

 ワイルドフラワーは、自然の中に自生する野生の花で、パースのある西オーストラリア州では在来種約1万1500種が確認されている。その多くが現地固有種で、8~10月は多くのワイルドフラワーが楽しめる時季となっている。

 参加者には、ツアー前に花図鑑「ワイルドフラワー 西オーストラリア」(93㌻/オールカラー/日本語/日本未販売)」とともに、オーストラリアの紅茶を送付。ツアー中は、オーストラリアの雰囲気を味わいながら受講できる。

 オンラインツアーは、9月18日(土)の「基本編」と、10月2日(土)の「詳細編」の全2回シリーズを開催し、いずれも午後2時に開始する。参加費は、基本編が1端末につき3000円、詳細編が同2000円となる。

ホテル滞在を懐かしのレコードで楽しむ 地元レコード店チョイス(アンカーホテル福山)

2021年8月24日(火) 配信

アンカーホテル福山は、レコード盤とポータブルレコードプレイヤーの貸出サービスを始めた

 サン・クレア(細羽雅之社長、広島県福山市)が運営するアンカーホテル福山は8月7日(土)から、宿泊客を対象に地元のレコード店が選んだレコード盤と、ポータブルレコードプレイヤーの有料貸出サービスを始めた。

 客室で過ごす非日常の体験として、若い世代には馴染みの薄い「レコード」を楽しめる。

 地元のレコード屋である邂逅レコードが、同ホテルに宿泊する利用者に合いそうなレコード盤をチョイスした。

 レコードはフロントデスクで貸し出すほか、同社ホームページや楽天トラベル、じゃらんなどの宿泊予約サイトから申し込んだ宿泊プランで提供する。提供価格は1000円(1泊、税込み)。宿泊プランは1人当たり7500円(同)から。

 同ホテルは、福山市の建築家である村崇氏を起用し、アートディレクターの飯島広昭氏がプロデュースを務めた。

 1階には「アンカーバーwithあき乃」があり、地元の店が考案したオリジナルホットドックや、広島県の中国醸造産のクラフトジン、瀬戸内産の柑橘を使ったオリジナルカクテルなど、地元の味が楽しめるメニューをそろえている。

ホテル外観

ウィラーら、名古屋で自動運転 公道走行の実証実験始める

2021年8月24日(火)配信

自動運転バス「Nanamobi」の走行イメージ

 WILLER(ウィラー、村瀨茂高社長、大阪府大阪市)と名鉄バス(清水良一社長、愛知県名古屋市)、名古屋工業大学、イオンタウンの4者は、名古屋市鶴舞周辺の公道で自動運転の実証実験を実施している。8月18日(水)~10月29日(金)までの約2カ月半、都市部の交通量の多い幹線道路を含むルートを運行し、安全性と運行計画の妥当性などを検証する。

 実証実験は、社会実装可能なビジネスモデルの構築を目指した愛知県の2021年度自動運転実証実験に採択されたもの。地域の移動ニーズに応えている名鉄バス、海外での商用運行で自動運転の知見を持つウィラー、コミュニティ形成の研究を行う名古屋工業大学と、地元の生活ニーズをよく知るイオンタウンが、それぞれの強みを生かして共同で実施する。

 提供する自動運転バス「Nanamobi(ナナモビ)」の車両デザインは、名古屋の三英傑(織田信長、豊臣秀吉、徳川家康)をイメージし、兜の立物と名鉄バスを意識したラインをあしらっている。一般的な運転席、ハンドル、アクセル及びブレーキペダルのない自動運転専用のEV車両で運行する。

 走行ルートは、イオンタウン千種を起点とした2種類を運行する。「鶴舞駅ルート」は、JR鶴舞駅名大病院前口、名大病院駐車場前をめぐる。一方の「名工大ルート」は名古屋工業大学のみ。なお、9月15日(水)~10月29日(金)の祝日を除く水、木、金曜は、一般客が試乗できる昼間運行(午前10時~午後5時)を実施する。特設Webサイトか電話からの事前予約制で先着順となる。

 実証実験を通じて、自動運転を活用することによる実用性や事業性の向上を検証。将来的なサービスモデルを検討し、運転手不足や環境問題といった社会課題を解決することはもちろん、さらなるQOL向上を目指すとした。

ANA、新型コロナワクチンの国際輸送に協力 アストラゼネカ社製を東南アジアへ 

2021年8月24日(火) 配信

アストラゼネカ社製ワクチンを海外へ輸送

 全日本空輸(ANA、平子裕志社長)は8月23日(月)、アストラゼネカ社製の新型コロナウイルスワクチンについて、日本からベトナム、フィリピン、タイへの国際輸送に協力したと発表した。今後も新型コロナワクチンの輸送・供給に協力することで、人々が安心して生活できる社会の実現を目指す。

 今回の輸送は、郵船ロジスティクス(神山亨社長)が日本政府を通じて実施し、ANAが協力した。

 同社は、国際航空運送協会(IATA)が策定した医薬品における国際品質認証「CEIVファーマ認証」を、2017年に日本の航空会社で初めて取得。厳密な温度管理や安全な輸送おけるオペレーション体制を世界的な規模で構築している。

「観光人文学への遡航(14)」 利己愛にならないための憐れみの情

2021年8月24日(火) 配信


 ルソーは、「エミール」において、自己愛と利己愛を明確に区別した。自己愛とは自分が生存していくための本源的な欲求であり、自己愛を求めるときは他人の存在を想定しない。一方、利己愛とは、自分が他者と比較してより優れた存在、恵まれた存在でありたいと願う欲望をいう。

 
 ルソーは、和やかな愛情に満ちた情念は自己愛から生まれ、憎しみに満ちた苛立ちやすい情念は利己愛から生まれると述べている。そして、その自己愛こそが他者への愛につながっていくと言う。

 
 ただ、利己愛も悪いことばかりを引き起こすわけではない。まさに人文学が起こった西洋ルネサンスの勃興は、芸術家たちの利己愛から生まれたと言っても過言ではないだろう。人類の発展、進歩、技芸の発達のモチベーションは往々にして利己愛に基づく。資本主義もまさに利己愛をエンジンに加速していった。

 
 ルネサンス以降、西欧の人々は、個々人が自分の能力を磨き上げ、それぞれの幸福を追求していくことこそが、社会全体の繁栄と幸福につながると信じ、その考え方を世界中に広げていった。

 
 ただ、その只中から、ルソーは「エミール」を通して、人類の発展、進歩、技芸の発達に伴う危険性を指摘していたのである。ルソーは、その人類の発展において、強者によって弱者が餌食になっていってしまうことに対して強烈に批判した。人類の発展の先には、強者と弱者の格差が拡大する世の中が待っているのだ。

 
 そのような世の中でなんとか生き抜くために、たとえ家庭が貧乏でも、受験勉強を頑張れば、その立場の固定化を乗り越えることができると信じて、親は子に教育を受けさせ、子は勉強に励む。しかし、今、その教育こそが格差を再生産する最大の要因となってしまっている。

 
 世の中の人々に、他人を出し抜こうという気持ちがある限り、教育は出自の格差を縮めるどころか、広げていくことになる。

 
 ルソーは、理性の支柱として、憐れみの情を持ち合わせていない人間を「怪物」と呼んでいる。怪物は憐れみの情を持たないだけでなく、他人をも陥れる。それはすべて相手に対する自分の優越を認めさせたいとの欲求に起因する。今はやりの言葉で言うと、マウンティングである。

 
 子供のときにピュアな自己愛を育み、それが青年期となったときに利己愛にならないようにするために、憐れみの情が必要となってくる。憐れみがあれば、自己愛が利己愛につながらず、隣人愛、同胞愛、人類愛へと昇華していくのである。青年期の教育は、他人との比較において優越感を得るための競争心に火をつけることよりも、憐れみの情を持つことの大切さを教えていく必要がある。そこに、観光・ホスピタリティ教育の存在意義がある。

 

コラムニスト紹介 

島川 崇 氏

神奈川大学国際日本学部・教授 島川 崇 氏

1970年愛媛県松山市生まれ。国際基督教大学卒。日本航空株式会社、財団法人松下政経塾、ロンドンメトロポリタン大学院MBA(Tourism & Hospitality)修了。韓国観光公社ソウル本社日本部客員研究員、株式会社日本総合研究所、東北福祉大学総合マネジメント学部、東洋大学国際観光学部国際観光学科長・教授を経て、神奈川大学国際日本学部教授。日本国際観光学会会長。教員の傍ら、PHP総合研究所リサーチフェロー、藤沢市観光アドバイザー等を歴任。東京工業大学大学院情報理工学研究科博士後期課程満期退学。

萩姫の湯栄楽館 居心地のよさを追求 和モダン客室オープン

2021年8月24日(火) 配信

窓側にごろねソファを配したツインルーム

 福島県・磐梯熱海温泉の「萩姫の湯栄楽館」は8月6日、全54室ある客室のうち18室を、心地よい滞在をかなえる和モダン客室へとリニューアルした。

 新しい客室は、38・7平方㍍のツインルームが2タイプ16室、23・5平方㍍のシングルルーム2室の計3タイプ。総投資額は約1億5千万円。1泊2食付きの平均宿泊単価は2万円前後を見込む。

 ツイン客室は畳敷きの空間に、「ごろねソファ」やシモンズ社製セミダブルベッドを配するなど、「巣ごもり需要に応えるべく、居心地の良さや眠りを追求した」(菅野豊晴取締役本部長)。滞在利用を見込むなか、ワークデスクやウォークインクローゼットなども備えている。一方、シングル客室は駅前旅館という地の利を生かし、1人旅やビジネス客を意識した造り。窓側全面にワークデスクとワークチェアを配し、ワーケーション利用を前面に打ち出した。

菅野豊晴取締役本部長

 菅野取締役本部長は「14年前に新装した部屋食専用客室への評価が高まったことが、リニューアルの礎になった」と明かすとともに、「来やすさ、楽しさ、親しみやすさという特徴に、居心地の良さが加わった」と、リニューアル後の栄楽館の魅力を紹介した。

 同日、開いたオープニングセレモニーであいさつした菅野豊社長は、「コロナ禍をどう脱却するか、その答えが今回の客室改装」と力を込めた。今般のリニューアルで栄楽館の客室は、露天風呂付客室や部屋食を楽しめるダイニング広縁付客室、洋室など、全10タイプとなった。「旅の自由が深化する温泉旅館を目指す」(同館)という。

松山市が企業に感謝状 ポニーキャニオンらが「火の鳥」の工事膜を再生し小学校へ寄贈

2021年8月23日(月) 配信

 

道後温泉本館ラッピングアート©TEZUKA PRODUCTIONS

 愛媛県松山市(野志克仁市長)はこのほど、ポニーキャニオンや手塚プロダクションらに感謝状を贈呈した。事業者らが、道後温泉本館の保存修理工事中に建物を覆っていた、漫画家・故手塚治虫氏の代表作「火の鳥」をデザインした素屋根テント膜「道後温泉本館ラッピングアート」を学校用テント膜30張りに再生し、地元小学校へ寄付したことに謝意を示した。

 道後温泉本館は2019年から2024年末の完了を目指し、重要文化財の公衆浴場としては全国で初めて、営業を続けながら保存修理工事を行っている。この前期工事中のシンボルとして親しまれた、手塚氏の代表作「火の鳥」をデザインした巨⼤な「道後温泉本館ラッピングアート」(素屋根テント膜)は本来、廃棄されるものだが、今回は学校用のテント膜として再生加工を行った。

 松山市のSDGsの取り組みや、教育活動の推進に大きく貢献したことから、「火の鳥」デザインの版権を管理する手塚プロダクションや施工業者、ポニーキャニオンらの企業へ感謝状を贈った。

松山市東京事務所・渡部広明所長(左)、 ポニーキャニオン・吉村社長(右)

 このなかで、ポニーキャニオンは「道後REBORNプロジェクト」と題して、手塚氏がライフワークとして執筆した「火の鳥」とコラボレーションを行い、保存修理工事中ならではの取り組みとして、日本文化の「再生」をテーマに道後温泉の魅力を国内外に発信。2020年には、観光庁とスポーツ庁、文化庁が展開する「スポーツ文化ツーリズムアワード2020」の文化ツーリズム賞を受賞した。

 テント膜の寄贈にあたり、ポニーキャニオンの吉村隆社長は「本館工事の間に重要な役目を担ったラッピングアートが役目を終え、この後は小学校に寄付され、本館の次は児童たち、子供たちの日除け、風よけとして用いられると伺って、再び胸が熱くなった。あの鮮やかな「火の鳥」の翼が、道後の子供たちを引き続き、力強く見守ってくれることに感動した。記憶と記録に残る大きなプロジェクトが、子供たちの記憶に残るものとして未来に引き継がれることを嬉しく思っている。この後、後期工事は残り3年だが、早々にコロナも落ち着き、日本中、世界中から観光客が訪れ、松山・道後温泉がさらに発展されることを心から願っている」とコメントした。

「上質な宿泊施設の開発促進事業」 自治体とデベロッパーをマッチング(観光庁)

2021年8月23日(月) 配信

観光庁は8月20日から、「上質な宿泊施設の開発促進事業」に係る自治体を募集している

 観光庁は8月20日(金)から、「上質な宿泊施設の開発促進事業」に係る自治体を募集している。観光庁が目指す2030年訪日外国人旅行者数6000万人のため、訪日促進に向けた取り組みの一環。

 上質な宿泊施設の誘致に意欲的な自治体などの公募と、宿泊施設運営会社やデベロッパーなどを引き合わせる場を提供するマッチングをモデル事業として実施する。このモデル事業をもとに、以降の普及と展開につなげていきたい考え。

 要件は、①具体的な開発候補地を所有している、または所有者と調整済み②開発事業者に対する支援制度を有している、または制度導入に向け検討中──など。

 採択基準として、「上質な宿泊施設に適した候補地であるか」や、「候補地周辺に、上質な観光サービスを求める旅行者にとって魅力的な観光資源があるか」などを審査する。

 1次締切は9月16日(木)、2次締切は10月29日(金)。