HIS 第2四半期連結決算、収益改善も営業損失33億円 国際線座席数の回復遅れで

2023年6月16日(金) 配信

矢田素史社長

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)が6月14日(水)に発表した2022年第2四半期(22年11月~23年4月)連結決算によると、売上高は前年同期比50・3%増の1029億1300万円と大幅な増収なった。全国旅行支援による国内旅行のマインドの高まりや、各国の入国規制の緩和で旅行需要が回復したことが主な要因。

 主力の海外旅行事業において、国際線の供給座席数がコロナ禍前の70%程度と回復が遅れたこともあり、営業損失は33億5800万円(前年同期は281億3000万円の損失)、経常損失は35億6100万円(同281億1100万円の損失)、当期純損失は48億900万円(同269億1100万円の損失)と赤字幅の縮小にとどまった。

 事業別では、ホテル事業の売上高が前年同期比130.3%増の82億2600万円と19年の55億1900万円を上回った。営業利益は5000万円(前年同期は20億6800万円の損失)と黒字に転換した。

 旅行事業は、売上高が前年同期比340.3%増の796億5400万円、営業損失は34億5800万円(同147億4200万円の損失)と改善した。

 このうち、国内旅行の売上高は19年比1.4%増とコロナ禍前を上回った。コロナ起因によるキャンセル料の全額免除や、沖縄でレンタカー不足を受け運行したリゾートシャトルバスなど独自施策の展開で好調に推移した。海外旅行は、同74・9%減の697億7200万円だった。

 矢田社長は「第2四半期単体では、海外旅行事業で約3年ぶりに黒字化した。トンネルの出口が初めて、見えてきた」と話した。

 7~9月の国内と海外の予約は、19年の7割程度で推移。今後は、6月22日(木)に第2弾のスーパーサマーセールをボーナス商戦に向けてスタートする。また、海外ツアーを申し込んだハネムナーと12歳未満の子供約2000人にパスポート代金を全額負担した。

 矢田社長は「まずは23年度連結での黒字化を目指している。そして、成長軌道に戻したい」と語った。

 澤田秀雄取締役最高顧問はH.I.S.ホテルホールディングスの社長としての業務に最も注力していることを説明したうえで、「宿泊施設の経営状況は、非常に良くなっている。現在経営する宿泊施設の数は45軒だが、今後は100軒ほどに増やしたい」と意気込みを述べた。

澤田秀雄取締役最高顧問

 業績予想はウクライナ情勢に伴う地政学リスクや為替変動、物価上昇などの外的要因により需要予測が困難であるため、未定とした。

「ロワジールホテル京都東寺」今秋開業へ ソラーレホテルアンドリゾーツ

2023年6月16日(金) 配信

観光に便利なホテル誕生へ

 ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ(井上理、東京都港区)は今秋、京都府京都市に「ロワジールホテル 京都東寺」を開業する。京都駅から徒歩圏内で、世界遺産の東寺へ徒歩5分という観光の拠点として便利なホテルが誕生する。

 新ホテルは、JR各線・近鉄・市営地下鉄烏丸線「京都駅」八条口から徒歩8分、近鉄京都線「東寺駅」から徒歩3分に位置する、地下1階付地上8階建て198室。最大5人まで宿泊できる客室のほか、大浴場やサウナ、300席超のレストランを備えるため、修学旅行やグループ旅行に利用できる。

奈良の魅力発信する「KiTRA」発足 9月にイベント開催

2023年6月16日(金) 配信

地元の若手クリエイターや起業家らがプロジェクト始動
 奈良の魅力を周知し、地域振興をはかるため、地元出身の若手クリエーターや起業家、実業家らはこのほど「KiTRA (キトラ)」(プロジェクト代表社・ Hinome)を立ち上げた。キトラは2023年9月に発足を記念した第1回目のイベントを開くほか、9月以降もさまざまなイベントを展開していくと発表した。
 
 キトラのメンバーは、奈良は日本の古都として多くの歴史的、文化的な魅力を持っているにも関わらず、多くの観光客のイメージが「修学旅行」「大仏」「鹿」に留まっている現状を憂慮。奈良を盛り上げるため、今回プロジェクトを立ち上げた。奈良の行政機関や寺社仏閣、ホテル、企業などとの協力で奈良の魅力を再評価し、奈良の自然や歴史的な魅力と現代の創造力を融合させた地元密着のイベントを計画する。これにより、奈良への観光客の流入を促進し、地域経済の活性化を目指していく。
 
 イベントの詳細は今後発表するが、奈良県全体の活性化を目的とし、街や地域の企業、店舗とのタイアップ企画を街中に点在させることで、1つの会場にとどまらない、街まるごと周遊型のプロジェクトを想定しているという。
 
 

7月14日から「ビール電車」を特別運行 大井川鐡道

2023年6月16日(金) 配信

過去のビール電車のようす

 大井川鐡道(静岡県島田市)は7月14日(金)から、「ビール電車」を特別運行する。9月30日(土)まで計19日間実施する。

 ビール電車は普通電車の車両にテーブルなどを設置し、車内でビールやおつまみを提供する。缶ビール2本のほか、目的地の家山駅のホームにはビールサーバーを設置し、生ビールが飲み放題で楽しめる。また、車内へ飲食物の持ち込みも自由という。同社は「あっという間に『ビアホール』ならぬ『ビアホーム』が誕生します。夜風に当たりながら一般的な酒場とはちがった雰囲気でビールなどをお楽しみください」とアピールする。

 運転区間は新金谷駅―家山駅間の往復で、家山駅で約1時間停車する。使用車両は東急電鉄の元主力電車・7200系。代金は大人がビール・おつまみ付で6500円、中学生~19歳はおつまみ付で4500円、小学生同4000円、席のみの幼児は1500円。申し込みは同社ホームページで6月19日(月)から受け付ける。

 

7月15日からオープントップバスを運行 北海道・倶知安観光協会

2023年6月15日(木) 配信

日の丸自動車興業からバスをリースし「スカイバスニセコ」を運行

 北海道・倶知安観光協会は7月15日(土)から、オープントップバス「スカイバスニセコ」の運行を開始する。夏の本格的な観光再開を目指し、日の丸自動車興業(富田浩安社長、東京都文京区)からバスをリースし、地元のバス会社が運行する。昼間は「ニセコパノラマ号」、夜は「ニセコナイト号」として1日最大16便をシャトル型で運行。今季は外国人観光客向けの英語・韓国語・北京語・広東語の音声ガイドシステムを導入する。バスの運行は9月3日(日)まで。

 運行ルートは、夏の雄大な羊蹄山を望むことができる大自然を満喫するコース。乗車券は3枚セットのため、途中の観光スポットで自由に乗り降りできることが特徴だ。ニセコのミルク工房高橋牧場では、人気の「飲むヨーグルト引換券」などが乗車特典として付く。

 ニセコひらふに長期滞在する旅行者にも便利で、昼は道の駅ビュープラザへ新鮮な野菜を買いに行ったり、夜はニセコ駅前の温泉「綺羅乃湯」へ行くこともできる。また、アジア最長のジップラインや光のアート「Mountain Lights 」へもスカイバスで行くことができる。

 スカイバスニセコは音声ガイドシステムを搭載し、20を超える観光スポットでニセコならではの観光ガイドが多言語で楽しむことができる。バスにはアテンダントが乗車し、その日のトピックやお得な情報、イベント情報なども楽しく紹介する。

 なお、電子チケットの発売は7月上旬を予定している。料金は中学生以上が1500円、子供が750円。

スタンプラリー参画の中国5県と広島でイベント開く JAF中国支部

2023年6月15日(木) 配信

昨年開催時のようす
 日本自動車連盟(JAF)中国本部(本部長前泰弘本部長)は6月18日(日)に、「中国5県×JAFドライブスタンプラリー2023」のイベントを、広島県広島市の「THE OUTLETS HIROSHIMA」で開く。
 
 現在開催中のドライブスタンプラリーに参画している中国地方の自治体や、観光協会、立ち寄りポイントになっている施設が、地域の特産品や、見どころを紹介し、より多くの人に来訪してもらうことを目指す。
 
 会場では15以上のブースを展開し、来場者へ観光パンフレットの配布や、地元の特産品販売などを行う。安田女子大学のブースでは、学生が考えたドライブスタンプラリーコースの立ち寄りポイントにまつわるクイズを企画し、観光地の魅力を発信していく。

 また、JAFブースでは、中国5県の特産品やTHE OUTLETS HIROSHIMAで利用できる商品券が当たるガラポン抽選会を実施。交通安全クイズに回答して運転免許証そっくりのカードが作成できる「子ども安全免許証」や、演奏を通して交通安全を学ぶことができる「JAF交通安全ドレミぐるーぷ」のコンサートも開く。

 参加費用は無料でだれでも参加できる。時間は午前10時から午後4時まで。

全日本ホテル連盟、清水嗣能会長が再任 4本柱で持続可能性を追求

2023年6月15日(木)配信

清水嗣能会長

 全日本ホテル連盟(ANHA、清水嗣能会長、正会員229ホテル)は6月13日(火)、東京都千代田区のホテルメトロポリタンエドモントで2023年度通常総会を開いた。任期満了に伴う役員改選で、清水会長(ホテルリバージュアケボノ社長)が再選した。23年度は4つの柱を立て、連盟の理念に基づく持続可能性の追求をはかる。

 清水会長は冒頭、今春に連盟会員を対象としたアンケート調査を行った結果、85%以上が「人手不足」に一番困っているとの回答だったと報告した。これを受けて、同様に人手不足が深刻なアメリカでは、従業員の賃金を上げて人材を集め、客室料金も上げて売上を上げたことでカバーしている対策事例を紹介。業界として「価格競争から、価値競争へ転換をしていかなければならない。価値を作っていく業界に変わっていかなければならない」と強調した。

 来賓の観光庁観光産業課長の柿沼宏明氏は、昨年10月の水際措置の緩和以降、全国旅行支援による需要喚起もあり、観光業界がインバウンドを含めて元通りの姿に戻りつつあると言及。一方、一番の課題は人手不足であるとの共通認識を示し、観光庁では「高付加価値化事業というカタチで、宿の単価を上げて、その分で賃金を上げられる環境整備に取り組んでいる。今後も生産性を高めてもらう支援は続けていきたい」と力を込めた。

 23年度事業計画では、①国づくり②会づくり③人づくり④宿づくり――の4つの柱を立て、それぞれの分野が密接に連携して事業を行い、連盟の理念である「MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)」に基づく持続可能性を追求するとした。具体的には、インバウンド誘客活動やハラール対応などの会員向け研修会、各種規定の整備やSDGs推進に関連した事業を担当しながら、連盟の基盤整備を行う。

 このほか、本部委員会活動を担う人材の発掘と各支部活動に実参加してもらえる会員を増やすため、会員増強委員会を新たに設置。オンラインのホテル経営者セミナーの開催のほか、女性の活躍が欠かせない業界であることから、交流の場として女性部を設置する。

 23年度の年会費はコロナ禍を鑑み、減免措置による支援を継続。正会員は半額免除で2万5000円とし、客室割会費も半額を免除する。準会員は1万円、賛助会員は10万円で従来通りとした。

観光業界に特化したマーケティングチーム設立 NEL

2023年6月15日(木) 配信

マーケティングチーム「Travel Engine」(トラベルエンジン)を設立

 TikTokを中心としたSNSを活用し、企業のマーケティング支援事業を展開するNEL(西田陸社長、東京都渋谷区)はこのほど、旅行・観光業界に特化したマーケティングチーム「Travel Engine」(トラベルエンジン)を設立した。インバウンドが回復しているなか、SNSを活用した集客のノウハウを求める声が多くなったことから、サービスを開始した。

 SNSで情報を入手する現代において、コト消費のコンテンツは積極的で効果的な情報発信をすることが重要視されている。一方、「どのような施策が効果的かわからない」「どのようなインフルエンサーに依頼すればいいか分からない」「人手不足でSNS運用にまで手が回らない」などの悩みを抱える事業者は多いという。

 こうした悩みを解決するため、今回のチームを設立。「7千人を超えるクリエイターネットワークと他社実績も含む施策実施結果データをもとに、要望に合わせた企画提案を提供していく」と意気込む。他社との差別化や、適切なターゲットへのアプローチ、SNSキャンペーンを実施したい事業者に利用を呼び掛けていく。

 

デジタルノマド呼び込みに向け制度整備を 自民党ワーケ議連第4回総会

2023年6月15日(木) 配信  

鶴保庸介会長

 自民党のワーケーション推進議員連盟(鶴保庸介会長)は6月8日(木)、第4回総会を開いた。リモートワークが主流となり、世界各国どこでも働ける環境が整っている。このなかで、国際的なリモートワーカーである「デジタルノマド」を日本に呼び込むため、査証や在留資格の制度整備について議論を交わした。

 鶴保会長は、冒頭あいさつで、「ワーケーションを推進するなかで、1つ1つ課題を乗り越えていくことが必要。各省庁においては、本日の説明を聞いていただき、問題クリアへ向けての努力と、活発な議論を求めたい」と述べた。

 総会には、内閣官房、総務省、外務省、厚生労働省、国税庁、観光庁、デジタル庁、出国在留管理庁の代表者が出席。

 また、デジタルノマドの有識者として、次の各氏が説明した。

▽田中敦氏(山梨大学生命環境学部地域社会システム学科教授)
▽牧野裕貴氏(牧野法律事務所代表、9time9代表理事)
▽西岡貴史氏(たびふぁん代表、観光クロスオーバー協会代表理事、若手観光コミュニティHIT)
▽坪井悠起氏(若手観光コミュニティHIT、F Ventures)
▽加々美一雄氏(加々美行政書士事務所)

長野・中野市にルートインが開業 「ホテルルートインGrand中野小布施」

2023年6月14日(水) 配信

グループ334軒目のホテル誕生
 ホテルチェーン「ルートインホテルズ」を運営する、ルートインジャパン(永⼭泰樹社長、東京都品川区)は6月14日(水)、長野県中野市にグループ334店舗目のホテル「ホテルルートインGrand中野小布施」を開業した。
 
 新ホテルは、長野電鉄長野線・信州中野駅から徒歩約3分、上信越自動車道・信州中野ICから車で約10分に位置。総客室数166室、100台の無料駐車場を完備する。宿泊者専用の男女別天然温泉大浴場と地元食材を使用したバイキング朝食を提供する。朝食は公式サイトからの予約は無料、それ以外は1300円。
 
 開業を記念して、7月31日(月)までキャンペーンを実施中。宿泊でたまるポイントが通常3%のところ、10%となる特別プランを販売している。ポイントはPontaポイントか、dポイントから選べるという。