〈観光最前線〉異国で感じる日本史

2023年11月22日(水) 配信

台湾旅行のきっかけとなった林百貨店

 人生2度目の海外旅行は、台湾。日本統治時代に建てられたレトロな建物が数多く残っているのを知って、どうしても見たくなったのが動機。

 台北も台南も町の中には多くのレトロ建築が残されていて、雑多なまちなみに溶け込んでいた。

 面白いのは建物の細部で、狛犬のようなものが屋根に飾られていたり、細かな彫刻がさりげなく施されていたりすること。中も外も細部まで精緻なデザインを施しているさまに、当時の日本人の精神性と、当時の置かれていた心境が感じられ、外の国から日本の歴史を俯瞰することの面白さにも気が付くことができた。

 台湾は食も美味しく、少しの中国語と英語だけで十分に過ごせることも分かった。次は、より異国感を感じられる台南を中心にレトロ建築巡りを楽しみたい。

行ってみたい冬花火1位はHTB じゃらん調査

2023年11月22日(水) 配信

HTBクリスマス花火©ハウステンボスJ-21005

 リクルート(北村吉弘社長、東京都千代田区)が発行する旅行情報誌「じゃらん」はこのほど、行ってみたい冬の花火大会を調査した。1位に長崎県の「ハウステンボス クリスマス花火大会」が選ばれた。

 ハウステンボスの花火大会は、クリスマスの名曲とともにハート型の花火が上がるなど、ロマンチックな演出が魅力的な4日間のイベント。特別観覧席や船上クルーズなど、多彩なプランが用意されている。2位は「お台場レインボー花火2023」(東京都)。お台場を彩るイルミネーションとダイナミックな花火を、幻想的な雰囲気の中で一度に楽しむことができる。

  3位は温泉街で楽しめる北海道の「洞爺湖温泉冬花火2024」がランクインした。4位は静岡県の「冬季熱海海上花火大会」、5位は神奈川県の「横浜スパークリングトワイライト2023」と続き、日本全国から街中や温泉街、テーマパークと幅広い花火大会が並んだ。

 同社は「音楽と一体になる演出やイルミネーションとの共演など、各地の冬花火はロマンチックな演出がたくさんあります。澄んだ冬空に輝く大輪の花火を、大切な人と一緒に楽しんでみてはいかがでしょう」と提案している。

 なお、調査はインターネットで10月に実施。全国の20~50代の有効回答数1026人に対して行った。

鹿児島県とベトナム航空、HISが連携協定 インバウンドの相互促進へ

2023年11月22日(水) 配信

左からベトナム航空のゴー・シー・アイン総支配人、鹿児島県の塩田知事、HISの矢田社長

 鹿児島県とベトナム航空、エイチ・アイ・エス(HIS)の3者は11月21日(火)、鹿児島とベトナム相互のインバウンド促進をはかることを目的に連携協定を締結した。

 県の塩田康一知事、ベトナム航空日本支社のゴー・シー・アイン総支配人、HISの矢田素史社長が締結式に出席した。

 協定事項で共同プロモーションの実施や鹿児島―ベトナム定期便就航に向けた取り組み、鹿児島のブランド力向上を掲げた。

 2024年3月に鹿児島―ベトナム・ハノイ間のチャーター便運航が決定している。今回の協定で、チャーター便運航後に、数便を連続して運航する「プログラムチャーター」に移行し、その後定期便就航につなげることが決まった。

 HISはチャーター便を活用した旅行ツアーの販売を同日から始めた。鹿児島発着はハノイ周遊5日間で、ハノイ発は鹿児島周遊6日間のツアーを設定した。

11月30日までブラックフライデーセールを実施中 ビッグホリデー

2023年11月22日(水) 配信

今年は最大3万円割引

 ビッグホリデー(岩崎安利社長、東京都文京区)は11月30日(木)まで、国内旅行サイトで「ブラックフライデー黒金SALE」を実施している。年に一度の10日間限定セールで、今年は最大3万円の割引クーポンを配布している。

 同社LINE公式アカウントを友達追加すると、最大3万円引きのクーポンが付与されるほか、サイト上でも各種割引コードを用意している。旅行代金や出発期間など各種利用条件は要確認。期間中、クーポンは繰り返し利用できるが、クーポンの併用はできない。クーポンの割引金額は1グループ予約当たりの割引となる。

京都レストランバス、12月24日をもって運行終了(WILLER EXPRES)

2023年11月22日(水) 配信

走る「老舗料亭」として、京都観光をしながら食事を楽しめた

 WILLER EXPRESS(平山幸司社長、東京都江東区)の「京都レストランバス」が12月24日(日)、運行を終了する。これまでの感謝の気持ちを込めて、12月運行の乗客を対象に「もっとレストランバスキャンペーン」を行う。

 京都レストランバスは、2017年12月に「京の食文化」を楽しむ観光の推進への貢献を目的に期間限定で運行を開始し、その後、京都の四季を楽しめるよう通年運行してきた。走る「老舗料亭」として、京都観光をしながら食事を楽しめるコンテンツをこれまで多くの人に利用された。

 CP対象日は12月17日(日)、23日(土)、24日(日)の3日間。京都レストランバスを利用された人全員に、東京レストランバスで利用できる2000円分の割引Webクーポン(有効期限は1年間)を配布する。詳細は予約サイト「WILLER TRAVEL」から。

 同社によると、今後はさらに拡大するインバウンド需要に応えるべく、東京レストランバス商品を拡充していくという。

Airbnb Japan、日本独自の機能追加 観光地周辺で物件検索

2023年11月22日(水) 配信

田邉泰之代表

 Airbnb Japan(エアビーアンドビー、田邉泰之代表)はこのほど、観光地や駅、空港などの場所から周辺の民泊物件を検索でき、評価の高いホストや料金、距離などで並び替えて表示する機能のほか、サウナやキッチン、ジャグジーなど設備で物件を絞り込めるフィルターを日本独自に追加した。

 2022年9月~23年9月における同社の国内旅行での予約件数が、コロナ禍前の18~19年同期比で75%増加。とくに、都会から離れた旅行先が人気で「日常生活のプレッシャーから解き放たれたい人が増えている」と分析する。これらを踏まえ、日本人旅行者に、理想とする開放的な旅を実現できる滞在先をより簡単に選んでもらいたい考えだ。

 新しい機能では利用者がトップページに掲載されている京都や河口湖など行き先の候補から、より具体的な近隣の観光名所などを選択。表示された周辺の民泊物件を予約することができる。さらに、宿泊先から目的地までの移動時間も表示される。

 また、22年9月~23年9月のグループでの旅行件数は、18~19年同期比で110%増加。これを受け、新たにサウナやホームシアター、プールなどの物件の設備を絞り込める「アメニティ・設備フィルター」も導入した。

 11月21日(火)に開いた発表会で、田邉代表は「日本では物件は多いが、日本人ユーザーを増やす投資を多く実施しなかった。新しい機能などさまざま取り組みをアピールしたい」と語った。

 また、「開放的な旅」を率いてもらうため、ファッションモデルの森星さんがヴィラとして改装中の古民家の完成後に、Airbnbのホストとして、1回1組限定で利用客に貸し出す。

森星さん

 森さんは「感性が研ぎ澄まされるライフスタイルをシェアして、何かの気づきのきっかけにしてもらいたい」と話した。

富岡市宣伝隊が富岡製糸場などPR 「食べ歩きながら散策も」

2023年11月22日(水) 配信

(左から)岩瀬徳朗主事、田村美由紀主事、今井まどかさん、橳島幸浩課長補佐

 群馬県富岡市の観光宣伝隊が11月13日、本紙関西支社を訪れ、来年で世界遺産登録10周年を迎える「富岡製糸場」やグルメ、自然など市内の魅力をPRした。

 来社したのは富岡シルクレディの今井まどかさん、富岡市観光協会の田村美由紀主事、富岡市観光交流課の橳島幸浩課長補佐、群馬県大阪事務所の岩瀬徳朗主事の4人。

 「富岡製糸場」は、産業や科学技術の近代化を推し進める明治政府が、輸出品である生糸の品質改善や生産向上、技術指導者の育成を目的に1872(明治5)年、西洋の先進技術を導入した官営模範工場として設立。1987(昭和62)年まで115年にわたって操業を続けた。主要な建物は創業時の姿のまま、良好な状態で保存されており、2014年には世界文化遺産に登録された。

 場所は、上州電鉄・上州富岡駅から徒歩約15分。市の中心部にあり、併せて市街地散策も楽しめる。「富岡製糸場」とフランスとの縁から「クレープの街」を掲げる富岡市内には、クレープ屋が多く、近年はクレープ片手に散策する人も増えている。ほかにも、富岡名物「ほるもん揚げ」や「たれ団子」、焼きまんじゅうなどB級グルメは豊富だ。

 富岡製糸場から車で30分の距離には、日本三大奇勝の1つに数えられる「妙義山」があり、気軽に自然美にも触れられる。

 今井さんは「富岡製糸場の周辺には飲食店や商店も多く、食べ歩きしながら、のんびり散策するのもおすすめです。ぜひ、お越し下さい」とアピールした。

ゆこゆこ、平日集客の課題解消へ 宿泊予約サービスがシニアに支持(徳田和嘉子社長インタビュー)

2023年11月22日(水)配信

徳田和嘉子(とくだ・わかこ)社長

 温泉宿の電話予約サービスやシニアマーケティング支援事業を提供する「ゆこゆこ」(徳田和嘉子社長、東京都中央区)は、季節感のある旬な温泉地や宿泊施設の情報をWebや情報誌で届けるデジタルとアナログを組み合わせた宿泊予約サービスを展開し、シニア層から高い支持を得ている。平日にお得に旅行へ行きたいシニア層と、平日集客に課題のある宿泊施設のマッチングビジネスをはじめ、都市部からの人材紹介など幅広い事業に取り組む徳田社長に詳しい話を聞いた。

【聞き手=本紙編集長・増田 剛 構成=長谷川 貴人】

 

 ――平日・閑散期の客室稼働率の向上に取り組むゆこゆこの特徴をお聞かせください。

 私たちは、2000年の創業時から宿泊施設の課題解決をしたいという思いを持って誕生した会社です。当時は平日の稼働が課題となっており、バブル期に社員旅行などの平日団体旅行の受け入れが増大した宿が多かったなか、時代が変わり平日の宿泊客が見込みづらくなった問題を解決したいと始めました。

 観光地や温泉地であれば土日になると旅行者が来訪すると思いますが、私たちは平日の稼働をどうやって上げるかというところに向き合い、そこに価値があると考えて取り組んできました。

 例えば、大手OTA(オンライン旅行会社)であれば、土日に移動する現役世代の旅行者に向けた集客に注力します。団体やツアーの旅行者であれば、リアルエージェント(旅行代理店)を利用されている印象ではないでしょうか。

 ゆこゆこでは、平日の個人旅行客に向けたサービスを展開しています。会員の年齢層は現在平均60代前半で、50代以上が80%を占め、60代以上が65%。主にシニア層や平日に旅行ができる人たちで、とくにシニア層はどうしてもオンライン上のみで完結できない人たちが多いです。

 より多くの人に利用してもらうために、宿泊情報誌「ゆこゆこ」を年6回の偶数月に発行し、会員にお送りしています。部数は時期によって多少変わりますが、最大約100万部を発行しています。お客様は宿泊情報誌に掲載された宿泊プランから選び、電話で予約をしてもらうスタイルになったというところです。

年6回発行する宿泊情報誌

 ――OTAでありながら、電話による宿泊予約が特徴的です。

 シニア層にはスマートフォンやパソコンを使い慣れた人もいますが、住所や氏名などの細かな入力に関しては苦手で、それならば電話で予約したほうが楽だと感じる方が多くいらっしゃいます。さらに、腰や足が悪くてベッド付きの部屋を希望したり、食事会場までの距離や階段での館内移動が不安だったりと、すべて入力して相談するのは困難です。このような相談は直接電話で行うほうが早いですし、不安を解消しながらの案内ができるようになりました。

 一方、宿泊施設の方からも「事前に案内してほしい」と相談を受けることがあり、直接お客様へ伝えることで結果的に宿泊時のトラブルを未然に防ぐこともできます。

 OTAのWebサイトで電話予約の番号を分かりやすく記載しているのはゆこゆこぐらいでしょうか。ニーズは確かなものと思っているので、大事にしていきたいです。他社がやっていないところをなるべくやることで、ニッチな層をしっかり抑えることを徹底したいと思います。

 ――宿泊施設に対しては広告掲載が無料。宿泊料金が発生してから手数料をもらう、完全成果報酬型の独自のビジネルモデルを確立しています。

 キャッシュフロー上、とても良いだろうと思っています。今はネット上に公開されている宿泊プランから平均単価を導き出されるので、それを参考に損益計算書(PL)のシミュレーションが作れます。ゆこゆこを利用した場合の手数料や営業利益を試算したうえで、どのくらいの利益額が出るかの提案書を用意でき、お役に立てそうであれば話をお持ちするカタチをとっています。

 提案に当たり、「私たちの優先順位は最後で」とよく言っています。宿泊施設はまず直接予約を増やしてファンをつくり、リピーターを増やすことが宿泊予約のベースとなります。その次はOTAを使って現役世代で土日の客室を埋め、平日は旅行代理店を使って団体と個人で埋める。それでも平日に客室が余っていて、それを販売することで収益、利益を高めたい場合にゆこゆこを使ってもらうという順番でお願いしています。

 ――宿泊予約はどの期間が多いですか。

 直前の間際予約が多いです。とくに地方の方は自家用車での外出の延長上で旅行に出掛けることがあり、近県の温泉地であれば、外出から思いつきで旅行へ予定を変更される方が結構多いです。そのためか、私どもの宿泊情報誌を車に乗せて出掛けている方も多いようです。

 ――電話対応を行うコンタクトセンターのオペレーターは何人ですか。

 現在約300人です。半分が社内スタッフで、もう半分が外注でバランスをとりながら人数を調整しています。コンタクトセンターは札幌、東京、松山、熊本の4カ所に設けており、午前8時50分~午後9時まで予約対応をしています。

 特別な社員教育をしているわけではないのですが、シニアの方に聞き取りやすい発声や抑揚を細かく研修し、伝わりづらい音を使わず言い換えて伝えるなど、言葉の使い方については大事にしています。また、福利厚生で宿泊割引を補助しているので、スタッフ各自が活用して案内した宿泊施設に実際に泊まりに行ったりするようですね。

 ――他にも地域の人手不足を解決するため、人材支援サービス「ゆくゆく」を提供しています。

 人手不足が経営課題であると悩む地域のホテルや旅館と、都市部からの「お試し移住」で知らない土地での暮らしと仕事を体験してみたい若者をマッチングさせるサービス「ゆくゆく」を始めました。初めの1週間から半年は有期雇用でして、そのときにお互いの希望に合っているのか、この仕事内容でやっていけるかを理解でき、上手くマッチングできている結果になっているのかなと思います。

 初期費用は一切かからず、まず3カ月のお試しとライトなカタチでお互いに始められ、そこから本格的に入社となったときに成果報酬が発生する。通常の従業員募集から雇うより、負担は少ないと思います。

 ――ゆこゆこの今後の方向についてお聞かせください。

 観光業は特徴的な産業と思っていまして、すごく楽しいですけど非常に裾野が広くて、あらゆる方が関われる産業と思っています。まず宿泊施設のインフラとしての役割。宿泊施設があるからこそ出掛ける方が増えてきて、現地を訪れる方が格段に増えるので、宿泊施設への支援を続けていきたいです。宿泊施設が元気であれば観光地も活気づく、宿泊施設の経営課題を聞いて、解決していくことを今後も続けていきます。

 コロナ禍で人と話す機会が減った21年には、宿泊予約ではなく会話専用「旅のおしゃべりダイヤル」を期間限定で開設しました。これが本当に反響が良くて、他社とは違う視点での痒いところに手が届くニッチなサービスを提供していき、会員の皆さんの役に立てればと思っています。

 これから高齢化が進むなかで市場も徐々に伸びていき、チャンスもどんどんと広がるものと捉えています。今もコロナ禍で行けなかった分の旅行へ行こうと話しており、今後もこのマーケットは伸びていくと思います。

 ――ありがとうございました。

Web予約座席指定サービス「PRiVACE」 24年夏ごろ導入(阪急電鉄)

2023年11月21日(火) 配信 

外観イメージ

 阪急電鉄(嶋田泰夫社長、大阪府大阪市)は2024年夏ごろ、同社初となる座席指定サービス「PRiVACE」(プライベース)を導入する。専用Webサイトから列車と座席を選んで予約が可能。運賃のほかに、座席指定料金が必要となる。

 ネーミングコンセプトとして、PRIVATE(プライベート)とPRICE(プライス)を掛け合わせ、「自分時間」が過ごせるプライベート感を表現した。

 京都線の新型特急車両2300系と、同線で特急車両として運行する9300系(一部)の4両目に設定する予定。

 24年夏ごろから1時間当たり2~3本の頻度でサービスを開始する。その後、順次増やしていき、25年ごろには1時間当たり4~6本に拡大していく。

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ふるさと納税ポータルサイト開設 事務コストなしでレジャー・体験を返礼品に(アソビュー!)

2023年11月21日(火) 配信

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 アソビュー(山野智久代表CEO)は11月21日(火)、「アソビュー!ふるさと納税」としてふるさと納税事業を開始した。このなかで、地域のレジャーや体験をふるさと納税の返礼品として提供できるポータルサイトを開いた。

 ポータルサイト「アソビュー!ふるさと納税」では、自治体へ寄附をした返礼品として、寄附先のレジャー・体験の予約で「アソビュー!」で使える電子クーポンを提供する。各自治体は、同社が提携するレジャー・体験を返礼品として扱えるほかにも、返礼品調達に係る経費削減ができる。

 これまで、都市部や観光地の自治体では、その土地ならではのレジャー・体験などを返礼品として強化したい考えがある一方で、観光事業者の事務作業の負担や、各種手数料、発送料などコストを理由に、実現が難しいという背景があった。

 アソビュー!のサービス上で利用状況の管理ができ、寄附者からの問い合わせは同社が対応する。また、金券・クーポンの制作や管理を必要としないので、手間なくふるさと納税に参画できるメリットがある。

 同社は、「実際に寄附者が地域へ訪れることで、地域経済の活性化が期待できる」と話した。