「トラベルスクエア」変化対応ではなく変化適応

2018年1月1日(月) 配信

変化への適応体質を作る年に

 変化対応と変化適応。 似たような言葉だけれど、中身は相当異なる。

 変化対応は、なにか外界に変化が現れて、我が身を脅かす、あるいは我が身にとって有利な状況になったとき、我が身のありかたはそのまま、その変化に対応するようにさまざまな手段、対策を講じることだ。起きてしまった変化の波をなんとか我が身に引き寄せて、それを克服しようとする。それが変化対応だ。

 考えてみると、我が宿泊業界はこの数年、変化対応で一瞬も心が休まることがなかったのではないだろうか?

 ネットマーケティングの革命的な進捗、インバウンド客の予想以上の到来、そして民泊の登場。どれもこれも、旅館ホテルの日常に直接かかわって来る重大変化だと思う。

 だから、対策のためのコンサルティングを受けたりゼミナールを受講したり、大忙しの毎日ではなかったですか? と問い掛けたいほどだ。

 もちろん、何もしないより、はるかにいい。しかし、「対応」というのは、我が身を変化させる要因が「外」にある、ということだ。言い換えれば、変化の主体は「外」にあって、我が身がそれに振り回される、ということなのだと思う。対応に忙しく、いつか我が身に備わっていた独特な持ち味、社風などを失ってはいないか。そこが変化対応の怖いところだ。

 それに対し、「適応」はどんな変化が来ても、それに対抗できる体質を自らが変化して、作ってしまおうということだ。

 数十億年前、彗星が地球に衝突して恐竜が死滅していったというが、突然訪れた地球環境の変化に、恐竜自体が対応できなかったのが原因といわれる(その巨体ゆえ)。残ったのは寒冷な地球に適応できるように進化したものだけだった。

 これから2020年まで、個人的な予測としては、楽観論で観光にも追い風が吹きまくると思う(ただし、半島有事がなければの話)。オリンピックやラグビーのワールドカップなどの大イベントの前は、大小さまざまなコンベンションも入ってくるので、集客の心配は少ない。それに秋にはロイヤルウェディングがあるし、改元景気も出ると思う。

 表面上の(喜ばしい)変化は次々とある。その変化を利用する対応策は重要だが、それだけに溺れていると、自己を主体的に変化させる「適応」体質づくりが遅れる。

 僕はそれこそが一大心配事だ。「宴」の後にはリアルに氷河期がくる。そのとき、生き残れるのは、そういう状況にも耐え抜ける適応体質を持った旅館ホテルだけだ。

 どんなことをしたら、変化適応体質を作っていけるか、それをこの1年、真剣に問い詰めていきたい。僕なりの新年に当たっての抱負だ。

 

(跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授 松坂 健)

 

コラムニスト紹介

松坂健氏

跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授 松坂 健 氏
1949年東京・浅草生まれ。1971年、74年にそれぞれ慶應義塾大学の法学部・文学部を卒業。柴田書店入社、月刊食堂副編集長を経て、84年から93年まで月刊ホテル旅館編集長。01年~03年長崎国際大学、03年~15年西武文理大学教授。16年から跡見学園女子大学教授、現職。著書に『ホスピタリティ進化論』など。ミステリ評論も継続中。

 

年明けはうどんで祝おう 香川県、東京でPR

2018年1月1日(月) 配信 

赤い餡餅と白いうどんで紅白をイメージ

2018年の年明けはうどんを食べて幸せを願おう。香川県は1月4日(木)から、香川・愛媛せとうち旬彩館2階レストラン「かおりひめ」 でPRキャンペーンを開始する。

 年明けうどんとは、白いうどんに赤いトッピングを加え、年の初め(1月1~15日)に食べることて、その年の幸せを願うもの。期間中レストランでは、「さぬきの年明けうどん(紅いあん餅入り)」を提供。 また来店者へのプレゼントを配布するほか、1 階特産品ショップでも半生麺や乾麺などの「年明けうどん」 製品を販売している。

キャンペーン概要

期間:2018年1月4日(木)~1月15日(月)

価格:「さぬきの年明けうどん(紅いあん餅入り)」税込 720 円

プレゼント:

①期間中、「かおりひめ」で食事をした人、各日先着60人に、「年明けうど ん」製品(乾麺・2人前・スープ付)をプレゼント。

② 期間中、「かおりひめ」で「さぬきの年明けうどん(紅いあん餅入り」を注文した人、期間中先着100人に「年明けうどんすごろくラン チョンマット」をプレゼント。 

「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(84)本気で人を育てる想いがあれば、おもてなし行動は創造できる 決められたルールの中でも

2017年12月31日(日) 配信

「お荷物、こちらから降ろしておきますね」(画像はイメージ)

 長い出張の疲れが出て、飛行機内ではずっと寝ていました。大阪空港に到着したときに、「今日はこのままタクシーで自宅に帰ろう」と決めました。タクシー乗り場に向かうと、私の行き先の乗り場には、長い行列ができていました。近距離の別のエリアへ向かう乗り場では、タクシーがずっと停まったままです。

 寒い中、長く待ったあとにようやく私の順番が来ました。車に乗り込みしばらく目を閉じて休んだあと、ふと外の風景に目をやったときに気づきました。大手のタクシー会社ではありますが、窓ガラスにはクレジットカード使用不可のステッカーが貼られていました。近距離といっても30分近くは乗ります。出張中に現金をかなり使っていたのでちょっと心配になってしまいました。

 座席に持ち込んでいたキャリーバックを開けて財布を探しながら思ったのです。サービスを提供する企業側のルールで、そこに空車が止まっているのに寒い中で長時間待たなければならない仕組み。大阪空港は市内の北のはずれにあり、市内中心部までは小一時間掛かります。その空港でお客様を待つタクシーが、クレジットカードの使用ができないとは、本当に驚きです。

 ところが、乗ったタクシードライバーには感動させられました。高級ホテルですら体験できないような、おもてなし行動に出逢ったのです。料金を支払い降りる準備をしていると、ドライバーが外に出て後部座席の右のドアが開けたのです。そして「お荷物、こちらから降ろしておきますね」と周り込んで、キャリーバッグをおろしたあとに、誰もいなくなった客席に腰をかがめて忘れ物、落し物がないかを確認しているのです。

 ふつう、ドライバーがお客様に喜んでもらえるような行動を取りたいと強く願っても、業界や企業のルールがその実行を阻み、それに直面した多くのドライバーは、そこであきらめて挫け、いつしかお客様への想いも薄れてしまいがちです。

 しかし、このドライバーは負けていません。決められたルールの中でも、自分にできることでお客様を笑顔にする。その強い意志を感じて感動してしまいました。別れたあと、どうしてもその想いを伝えたくて、その会社にお礼の連絡を入れました。「うちのタクシーでしたか。書かれている車両番号を教えてもらえますか。わざわざありがとうございました」。しかし、ドライバーがどんな行動をして、わざわざ電話でお礼を言って来たのかは聞かれませんでした。残念です。

 企業は何に対してドライバーを褒め、他のドライバーに伝えるのでしょうか。おもてなし行動は、企業の姿勢が変わればたくさん創り出せるのです。

 

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。

「もてなし名脇役 15」amaotoで至福の時間を 雨を感じる音とリズム

2017年12月30日(土) 配信

美しいデザインはインテリアとしても楽しめる

 訪れた人が「迎えられている」と感じる。そんな空間演出につながるモノを、使われる場面も想像しながら紹介します。

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 楽しみにしている旅行を前に、誰もが「晴れたらいいな」と思います。ただ天気は自然が相手。叶わないこともままあります。今回は「雨もまぁいいか」さらに「いいよね」と感じてもらえるような商品を紹介します。

 国際ディスプレイ工業の「amaoto(あまおと)」は、光の力で動く3本の振り子が、雨音にも似たリズムを刻むオブジェです。力を与えたり、与えられたりしながら動く振り子は、止まったと思ったら、また動き出します。心地いい音を聞いていると、風景まで目に浮かびます。

 例えば、雨の朝に「お天気は残念ですね。お急ぎでなければ雨の音を楽しんでみませんか」と、amaotoの貸し出しサービスを始めてみるのはいかがですか。

 普段、雨が降るのを見たり、音を聞いたりすることは意外に少ないもの。「雨をやっかいものに思うようになったのはいくつの頃からだろう」。そんなことを宿でぼんやり考えるなんて至福のひとときだと思います。

 問い合わせ=電話:03(3828)2286。

「登録有形文化財 浪漫の宿めぐり(81)」(長崎県雲仙市)雲仙観光ホテル≪雲仙の近現代を語り継ぐクラシックホテル≫

2017年12月29日(金) 配信

スイスの山小屋風の外観。建築当初、ハンガリーの客に「東西美の融合」と称えられた

 明治の初期以来、雲仙は欧米人をはじめとする外国人に避暑や行楽、温泉を楽しむ保養地として利用されてきた。上海や香港、また中国東北部のハルビンやロシアのウラジオストックなどからも訪れ、彼らは1週間から1カ月も滞在していった。

 そんな雲仙に外国人向けのホテルが計画されるのは昭和の初期。外貨獲得を目的として外国人観光客誘致をはかる国策のもとに、日本各地に建設が計画されたホテルの一つだった。

 白羽の矢が立ったのは長崎県選出の代議士で、大阪に堂島ビルヂングを持つ橋本喜造だった。堂島ビルヂングの上層階はホテルでもあり、ホテル経営のノウハウも持っていたからだ。名称に日本で初めて「観光」の文字を取り入れたホテルは、1935(昭和10)年10月10日にオープンした。

 施工を請け負ったのは堂島ビルヂングの建設にも関わった竹中工務店で、設計は社内でも優秀な建築家の1人とされる設計部の早良(さがら)俊夫だった。早良が考えたのはヨーロッパをも思わせる雲仙の山岳美の中で、しゃれた山小屋風の外観を持つ建物である。木造3階建て地下1階で一部鉄筋コンクリート造り。1階の外壁に雲仙の溶岩石を張り、2階は丸太組み、3階は木の骨組みを壁面に見せるハーフティンバー様式を取り入れた。

 内部は1階がパブリックスペースで2―3階が客室。ロビーを中心にコの字型に延びる1階はクラシックムードにあふれる。創業時の姿を伝えるバーは手焼きしたタイルの床に趣があり、約200畳分の広さがあるダイニングは高い天井と磨かれた板敷の床が往時をほうふつとさせる。ダイニングはダンスホールとしても使われたそうだ。

 ホテルは2004(平成16)年から5年をかけ、「新しくノスタルジア」をコンセプトに館内の改修を行った。その中で昔を再現したのが撞球室、図書室、映写室で、窓にステンドグラスをはめ、天井は小屋組みを見せるデザインや、傘天井風が面白い。ホテルでは1954(昭和29)年に岸恵子と佐田啓二が主演した映画「君の名は」のロケが行われているが、図書室にはそのDVDもあって宿泊客は映写室で見ることができる。建物もホテルライフもノスタルジックにというわけだ。

 客室では真鍮製のドアノブが創業時と変わらないものの一つだ。雲仙温泉は硫黄分が強く金属は黒くなりがちだが、金色に輝くドアノブは毎日の清掃のたまもの。古いものを守る努力がうかがえる。床からの高さが胸近くの135センチほどもあるのは、外国人仕様だったため。ドアの大きさも約2メートルある。

 ホテル正面のアプローチは石畳の歩道と両側に続く約40本のカイヅカイブキの並木。エキゾチックなたたずまいは、外国人に人気のあった雲仙の近代史と、昭和初期の建築様式を2つながら背負っているようだ。

 

(旅のルポライター 土井 正和)

コラムニスト紹介

旅のルポライター 土井 正和氏

旅のルポライター。全国各地を取材し、フリーで旅の雑誌や新聞、旅行図書などに執筆活動をする。温泉、町並み、食べもの、山歩きといった旅全般を紹介するが、とくに現代日本を作る力となった「近代化遺産」や、それらを保全した「登録有形文化財」に関心が強い。著書に「温泉名山1日トレッキング」ほか。

〈観光最前線〉ミートツーリズム

2017年12月28日(木) 配信

宮崎牛(イメージ)

 宮崎県都城市は、特産の肉と焼酎の魅力を堪能できる旅行を企画、実施した旅行会社を支援する「ミートツーリズム」事業を展開している。

 今年度から事業の一環として、都城市への宿泊ツアー造成を支援するため、旅行会社への補助金制度を開始。事前登録などが必要だが、ツアーに市内の指定店舗のコース料理と指定宿泊施設で宿泊することを条件に、団体旅行20人から補助金を交付する。そのほか、詳細は都城市ホームページに紹介されている。

 都城市では、和牛能力共進会(和牛のオリンピック)で3回連続内閣総理大臣賞を受賞した「都城産宮崎牛」をはじめ、良質な環境と生産者のこだわりが育んだ上質な肉と焼酎を堪能できる。ミートツーリズムで、本物の「肉」と焼酎に「出会える」かもしれない。

【長谷川 貴人】

「観光革命」地球規模の構造的変化(194) 教育無償化と「旅育」推進

2017年12月27日(水) 配信

旅を通じて未知なる発見に出会う

 昨年12月に安倍政権の重要政策「人づくり革命」の具体化に向けて教育無償化が閣議決定された。安倍首相は「子供の未来に予算を振り向け、社会保障制度を全世代型に大きく転換してまいります」と述べ、2兆円規模の教育無償化政策パッケージをまとめた。

 2兆円パッケージの内訳は幼児教育・保育の無償化に約8千億円、待機児童対策に約3千億円、大学など高等教育の無償化に約8千億円、介護人材の処遇改善に約1千億円。財源は消費税10%への引き上げに伴う増収分(約1兆7千億円)と企業拠出金(約3千億円)を充当。官邸主導で決められた政策パッケージであり、自民党内からの反発が渦巻いており、政策実現に至るまでの紆余曲折が危惧されている。

 日本の旅行業界は安倍政権の「人づくり革命」や「教育無償化」に呼応して、「旅育」推進をもっと強く打ち出す必要がある。その際にすでに先行している「食育」推進に大いに学ぶべきだ。日本では2005年に「食育基本法」が施行された。子供が豊かな人間性を育み、生きる力を身につけていくためには「食」が重要であり、食に関する知識と食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践できる人間を育てることが「食育」の目的だ。教育の根幹である「知育・徳育・体育」の基礎となるべきものとして「食育」が位置づけられている。

 食育も大切であるが、それ以上に「旅育」が重要だ。非日常の時空間を旅することによって、未知の世界・未知の人々・未知の物事に出会う。そのような未知との出会いを通して、子供たちは豊かな人間性を育み、生きる力を身につけていくことができる。

 旅行業界は観光庁に強く働きかけて「旅育推進法」の制定を目指すべきだ。食育基本法は農林水産省が関係各省と連携・協力して法律制定を後押しした。食育基本法の施行によって、食育関連事業への税金投入が可能になり、食育が活発化している。農林水産省は今年度予算約20億円を各種の食育関連事業に投入している。日本の旅行業界の持続可能な発展のためには日本人の国内旅行の活発化が不可欠であり、「旅育」推進はまさに「国家的課題」として政策展開がはかられるべきだ。そのためには国会での「旅育推進法」の制定が不可欠になる。

 

(北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授 石森 秀三)

コラムニスト紹介

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

 

トリアド口コミによる、「西郷(せご)どん」を知る10スポット発表

2017年12月27日(火) 配信 

西郷隆盛銅像

トリップアドバイザーはこのほど、「トリップアドバイザーの口コミによる、「西郷どん」を知る10のスポット」を発表した。

 2018年1月からの西郷隆盛を主人公としたNHKの大河ドラマ「西郷(せご)どん」が始まる。トリップアドバイザーへの口コミ投稿をもとに、西郷隆盛をより知ることができ、旅行者から評価が高かった10のスポットを選出。「18年は、口コミで人気の西郷隆盛ゆかりのスポットを訪れてみてはいかがでしょうか」(同社)とコメント。

「西郷どん」を知る10のスポット

 1位 西郷南洲顕彰館(鹿児島県鹿児島市)

 2位 西郷隆盛宿陣跡資料館(宮崎県延岡市)

 3位 城山(含:西郷隆盛洞窟)(鹿児島県鹿児島市)

 4位 維新ふるさと館(鹿児島県鹿児島市)

 5位 南洲神社と南洲墓地 (鹿児島県鹿児島市)

 6位 永国寺(熊本県人吉市)

 7位 西郷南洲謫居跡(鹿児島県龍郷町)

 8位 西郷隆盛誕生地碑(鹿児島県鹿児島市)

 9位 西郷隆盛終焉の地(鹿児島県鹿児島市)

 10位 西郷隆盛銅像(鹿児島県鹿児島市)

評価方法

 2014年12月1日から2017年11月30日までにトリップアドバイザー上に登録された観光スポットに投稿された日本語の口コミで、「西郷隆盛」について一定数以上の言及を含むものを対象に、口コミ評価点(5点満点)や、口コミ投稿数などをもとに、独自のアルゴリズムで集計したもの。

スポットの概要と口コミの紹介

1位 西郷南洲顕彰館 (鹿児島県鹿児島市)

西郷南洲顕彰館

 西郷隆盛の生涯を丸ごと学ぶことができる専門博物館。西郷隆盛没後100年の記念事業として、全国からの寄付で建立された資料館。なお、「南洲」というのは西郷隆盛が文筆活動で使っていた名前だといわれている。

口コミピックアップ

 ・「西郷隆盛の偉業を称えた資料館です。さすがは鹿児島です。よくぞ作ってくれた、という感じで西郷隆盛関連の資料館としては、恐らく屈指のものではないかと思います。西郷ファンにはたまりません。展示内容としては、遺品はじめジオラマで西郷隆盛の生涯がわかりやすく説明されており一見の価値はあります」

2位 西郷隆盛宿陣跡資料館 (宮崎県延岡市)

西郷隆盛宿陣跡資料館

 薩摩軍と官軍が戦った激戦「和田越の決戦」で敗北を喫した西郷隆盛軍が、宿陣をはった民家。ここで薩軍解散の命が出され、西郷隆盛は陸軍大将の軍服を焼いたといわれている。現在は資料館として整備され、隆盛愛用の遺品や戦争資料を展示。当時の軍議のようすを再現した部屋がる。

口コミピックアップ

 ・「宮崎県内で唯一、西郷隆盛と西南戦争に特化した史料館です。建物そのものは、明治5年ころに建てられた民家で、昭和の終わり頃までは住宅としても使われていたそうです。熊本県田原坂での戦闘以来、敗走に次ぐ敗走で、ここ延岡までたどり着いた西郷は側近らと今後の方針についての軍議を開きます。その状況を人形で再現しており、この施設の目玉ともいえる展示ですが、人形の出来映えが良くて激論している感じが見る者にひしひしと伝わってきます」

  3位 城山 (含:西郷隆盛洞窟) (鹿児島県鹿児島市)

城山からの眺め

 市街地の中心部に位置する標高107㍍の小高い山。鹿児島のシンボルである桜島、錦江湾そして市街地を眺めることができる「城山展望台」がある。城山は西南戦争最後の激戦地になった場所として知られ、薩軍本営が置かれた「西南戦争薩軍本営跡」が「ドン広場」と呼ばれる広場の近くに位置する。敗走した西郷軍が立てこもった「西郷隆盛洞窟」も中腹にある。

口コミピックアップ

 ・「城山ホテルの前にある展望所が鹿児島市街の向こうに桜島が見える絶景ポイントの1つです。山に登る中ほどより頂上寄り右側に西郷隆盛が自決した洞窟があります。見逃さないように!」

 ・「西郷隆盛が西南戦争終結前の数日間を過ごした洞窟です。 西郷隆盛や歴史に興味のない方にとっては、ただの洞窟に過ぎないでしょうが、西郷ファンにとってはすぐ近くにある『終焉の地』と並び必見のポイント。 明治維新の最大の立役者であると言ってもいい西郷隆盛が、いかに敗走の途中であったとはいえ、最後はこんなにも狭くて暗い洞窟で過ごさなければならなかったと思うと本当に胸が痛む思いです」

4位 維新ふるさと館 (鹿児島県鹿児島市)

維新ふるさと館

 鹿児島の歴史が一目で分かる資料館。地下1階の維新体感ホールでは、西郷隆盛や大久保利通の等身大ロボットやマルチスクリーンにより臨場感あふれるドラマが展開されている。西郷さんの軍服や大久保さんのフロックコートを実物大で試着できるコーナーもある。

口コミピックアップ

 ・「こちらでは西郷さんをはじめとする薩摩の英雄達の業績を学ぶことができます。近世の時代に関する展示もあり、鹿児島の歴史が良く分かりました☆展示物の量が多くて大変満足です。また、西郷さんの軍服や大久保さんのフロックコートを実物大で試着できますので、なかなか楽しいところでした」

5位 南洲神社 南洲墓地 (鹿児島県鹿児島市)

南洲神社

 西郷南洲顕彰館から歩いてすぐの場所に、南洲墓地と南洲神社が隣り合わせにある。南洲墓地には、西郷隆盛をはじめ、西南戦争で戦死した薩軍2千人以上の将兵が眠っている。1879(明治12)年に設けられた参拝所が、1922年には西郷隆盛を祭る「南洲神社」となった。公園から眺める桜島は絶景。

口コミピックアップ

 ・「このエリア一帯は西郷隆盛をはじめとする幕末の志士たちゆかりの地。南洲公園には南洲墓地があり南洲神社も。ひとつひとつに西郷さんの言葉が掲げられていて辛くなる場所が多いのですが、ここ南洲神社では癒されました。拝殿の中に愛犬を連れた西郷さんがいます。その可愛らしい姿に和めて良かったです」

 ・「西郷隆盛をはじめ、桐野利秋や篠原国幹などのお墓があります。西郷隆盛のお墓を中心に志士たちのお墓が並んでいるので、知っている人物のお墓を探してみるのもいいのではないでしょうか。西南戦争に興味のある人には思いをはせれる場所だと思います」

6位 永国寺 (熊本県人吉市)

永国寺

 幽霊の掛軸があることから「幽霊寺」とも呼ばれる「永国寺」。西南戦争では熊本から退却した西郷隆盛率いる薩軍が本陣を構えて33日間在陣したとして知られ、境内には「西郷本営跡碑」がある。戦火で全焼したが、明治24年に本堂が再建された。また、永国寺の裏手にある洞窟には薩軍が塩をはじめ多量の兵糧を洞窟億の石積む内に格納し、「西郷さんの塩蔵」と呼ばれて残っている。

口コミピックアップ

 ・「人吉市街にあるお寺です。創建は室町時代に遡り、人吉を統治していた相良氏によって建立されています。幽霊寺として有名ですが、西南戦争の際、薩摩軍の本営として使用されたこともあり、西郷隆盛が滞在していたことを示す碑も残 っています」

 ・「永国寺は幽霊寺として有名であるが、実はそのそばに西郷隆盛の塩蔵という西郷隆盛が西南戦争のときに塩や武器などを保管しておいた洞窟が存在する。今は荒れ果てたただの洞窟だがそこはかとなく歴史を感じる」

7位 西郷南洲謫居跡 (鹿児島県龍郷町)

西郷南洲謫居跡

 明治維新よりも前に、西郷隆盛は藩政府から命じられ、奄美大島の龍郷町というところで「菊地源吾」と改名。潜居生活を送っていた。そこで3年間過ごし、地元の女性 愛加那(あいかな)を妻に迎え、一男一女をそこでもうけたといわれている。ここは実際に西郷隆盛が家族と暮らしていた場所。西郷ゆかりの品や、勝海舟が碑文を書いた石碑などを見ることができる。

口コミピックアップ

 ・「西郷さんがここで暮らしていた時に、妻であった女性あいかなさんと暮らした家。二人の間に生まれた男の子は、やがて京都の2代目市長になったそうです。彼女が西郷さんに織ったという大島の着物もあるそうですが、着物業界では、西郷柄と言われているそうです。あいかなさんの末裔の方からお聞きできたお話は、興味深かったです」

8位 西郷隆盛誕生地碑 (鹿児島県鹿児島市)

西郷隆盛誕生地碑

西郷隆盛はこの地で文政10年に誕生した。育った家は、鹿児島城下を流れる甲突川の河畔地域にあり、敷地は明治時代より公園化され今も守られている。鹿児島市加治屋町は、西郷隆盛以外にも、大久保利通、東郷平八郎、大山 巌など多くの偉人の出身地としても知られる。

口コミピックアップ

 ・「維新ふるさと館の近くにある、西郷隆盛生誕の地。大久保利通の家も近くにあり、共に薩摩で育ってきたんだと思わせる場所です。家などの建物は残っていませんが、鹿児島ならではの西郷ゆかりの地めぐりを楽しめる場所だと思います」

9位 西郷隆盛終焉の地 (鹿児島県鹿児島市)

西郷隆盛終焉の地

 明治10年(1877年)年9月24日未明、城山を包囲した官軍は一斉に砲撃を開始。西郷軍は敵陣めがけて岩崎谷を駆け下り、最後の抵抗を示した。西郷隆盛は腰と太ももに銃弾を受け、別府晋介の介錯によって最後を遂げたと言われている。 介錯を行った別府晋介も自刃し、西郷の切腹を見守っていた桐野利秋、村田新八などは再び岩崎口に突撃して戦死し、西南戦争が終結した。

 口コミピックアップ

 ・「日本史に残る偉大な人物の終焉の地でもありますが、西南戦争が我が国最後の内乱であったことから、武士という存在もこの地で消滅したと個人的には思っています」

 ・「城山から降りて、鹿児島本線沿いにある、ちょっとわかりにくい場所ではありますが、西郷隆盛が自刃した場所という事で、非常に歴史的に価値のある場所だと思います。最後まで戦った西郷に思いを馳せて、手を合わせてみてはいかがでしょうか」

10位 西郷隆盛銅像 (鹿児島県鹿児島市)

西郷隆盛銅像

 軍服を着た迫力ある西郷隆盛像が城山を背景にして建っている。鹿児島県出身の彫刻家・安藤照による作品で、昭和12年(1937年)に完成。安藤照氏は、「忠犬ハチ公」の制作者でもある。

 口コミピックアップ

 ・「軍服の西郷さんはおおきいです。 遠目からもライトアップされていて、目立ちます。 犬を連れた西郷さんと違い、りりしいです」

 ・「上野の西郷さんは親しみやすい雰囲気もあり実際にすぐそばまで近づくことができますが、こちらは陸軍大将の正装でやや離れた位置からしか見ることができないため、より威厳を感じることができます。来年大河の主人公の西郷どん、上野の銅像とは趣が違い、威厳が違う感じがします。鹿児島の地を見守ってる存在です。わざわざ見にくる価値はあると思います」

クラツー、雑誌上で女性1人旅ツアー企画

2017年12月26日(火) 配信

CREAを通じて リアルに「ひとり温泉」「ひとり旅」の良さを体感できる紙面を作成

クラブツーリズムが、文藝春秋と共同で同社が発行する女性向けライフスタイル・マガジン「CREA」2・3月合併号(2018年1月6日発行)で、女性限定の国内1人温泉旅として「星野リゾート 界 川治で過ごす休日」を紹介する。

 雑誌「CREA」の主な読者層である20代後半~40代の洗練された都会的な女性に向け、「ひとり温泉」ツアーを企画。「1人で温泉に行きたい」という気持ちを誌面で喚起し、実際に行動しやすいよう、タイアップツアーとした。宿泊は星野リゾートグループの温泉旅館ブランドである「界」のなかから、鬼怒川上流の渓谷沿いに建つ静かな佇まいが人気の川治温泉を選定。部屋を1人1室、バスは1人につき2席分を用意する一方、ツアーには添乗員が同行。「団体ツアー」と「個人旅行の1人旅」の良さを合わせ持ったコースに仕上げた。また、同社発行の「CREA Traveller」2018年春号でも「新しいパリ」をテーマにしたタイアップツアーを予定している。
 

女性限定ひとり旅 「星野リゾート 界 川治」で過ごす休日

旅行日程:2018年2月28日(水)、3月2日(金)

旅行代金:5万4900円

行程:  1日目

横浜駅⇒新宿駅⇒日光東照宮(2時間自由滞在)⇒「界」 川治 宿泊
 

※希望者は湯西川温泉 かまくら祭へ案内

2日目 ホテル⇒那須ガーデンアウトレット⇒ホテルエピナール那須(ランチ) ⇒小山(いちご狩り)⇒新宿駅⇒横浜駅

※参加者は、60歳以下の女性の1人参加限定、各日最大23人。eCREAアンバサダー(CREA web公認ブロガー)が同行し、ツアー中のようすをInstagramで後日発信※12月22日に「CREA web」でも本ツアーを掲載する。

問い合わせ先:

TEL:03-5323-6644 (月~土曜日 午前9:15~午後5:30)

淀川国際ハーフマラソン参加者募集中 3/18開催

2017年12月26日(火)配信

 サンケイスポーツ(産経新聞社発行)などは、有森裕子ハート・オブ・ゴールド支援レース「第8回淀川国際ハーフマラソン」を平成30年3月18日(日)、淀川河川公園特設コースで開催する。現在、参加者を募集中している。

 「ハート・オブ・ゴールド」は、バルセロナ五輪で銀メダル、アトランタ五輪で銅メダルを獲得したマラソンランナーの有森裕子さんが設立したNPO法人(特定非営利活動法人)で、国内外の復興支援に取り組んでいる。本大会は2011年の第1回から「ハート・オブ・ゴールド」を支援。今回の大会参加費の一部はカンボジアの学校支援に役立てられる。

 第8回大会には有森さんをはじめ、トライアスリートとしても著名なフォークシンガー、高石ともやさんも参加。春の一日、大阪の母なる川「淀川」沿いを走ってみては。

有森裕子さん
髙石ともやさん

【開催概要】

【淀川国際ハーフマラソン】男女ハーフマラソン、スタート=大阪府・淀川河川公園(撮影・林俊志)

期 日 : 2018年3月18日(日)※雨天決行

会 場 : 大阪・淀川河川公園特設コース(外島地区スタート、フィニッシュ)

種 目 :  1、男女ハーフマラソン   参加費4200円(スタート午後 0:30)

     2、男女10キロ          参加費3700円(スタート午前10:45)

     3、ファミリー3キロ  参加費1千円(スタート午前10:00)

定 員 : 全種目合計8千人(先着順) 

     ※締め切りは2018年2月19日(月)必着

申し込み・詳細は大会HPへ