トリップアドバイザー、「日本人に人気の無料観光スポット 2019」発表 工場見学が最多 “無料のレベルを超えている”

2019年11月13日(水) 配信

ニッカウヰスキー 仙台工場 宮城峡蒸溜所

 トリップアドバイザー(牧野友衛代表)はこのほど、 投稿された口コミをもとに「旅好きが選ぶ! 日本人に人気の無料観光スポット2019」を発表した。トップ20をみると工場見学が6施設と最も多く、次いで庭園や公園が5施設ランクイン。「無料でこれだけ見学できるのは貴重」や「無料のレベルを超えています」といった口コミが多く寄せられたという。

JAL工場見学 Sky Museum

 同ランキ具は今年で9回目。1位の座には「JAL工場見学 Sky Museum」(東京都大田区)が2年連続で輝いた。2位は昨年の7位からランクアップした「黒部ダム」(富山県立山町)が、3位は「ニッカウヰスキー余市蒸溜所」(北海道余市町)が8位から順位を上げ初のトップ3入りを果たした。

 一方で、地上およそ約100メートルの高さから神戸の名所や街並みを眺望できる「神戸市役所 展望ロビー」(兵庫県神戸市)など計7施設が初登場した。同社は、「日本各地にある未だ知られていない魅力的な施設が多くランクインする結果となった」とランキングを振り返った。

「旅好きが選ぶ!日本人に人気の無料観光スポット2019」トップ20

1位(1)JAL工場見学 Sky Museum/東京都大田区

2位(7)黒部ダム/富山県立山町

3位(8)ニッカウヰスキー余市蒸溜所/北海道余市町

4位(14)東京ジャーミイ トルコ文化センター/東京都渋谷区

5位(19)ファーム富田/北海道中富良野町

6位「初」ニッカウヰスキー 仙台工場 宮城峡蒸溜所/宮城県仙台市

7位「初」神戸市役所 展望ロビー/兵庫県神戸市

8位「初」皇居東御苑(旧江戸城本丸跡)/東京都千代田区

9位(-)サントリー白州蒸溜所・天然水南アルプス白州工場/山梨県北杜市

10位(5)ホテルニューオータニ日本庭園/東京都千代田区

11位(18)エアーパーク(航空自衛隊 浜松広報館)/静岡県浜松市

12位(2)キリンビール 横浜工場/神奈川県横浜市

13位「初」京都御所/京都府京都市

14位「初」海上保安資料館 横浜館/神奈川県横浜市

15位(-)ANA 機体工場見学/東京都大田区

16位「初」浜名湖ガーデンパーク/静岡県浜松市

17位(4)海上自衛隊呉史料館/広島県呉市

18位「初」モエレ沼公園/北海道札幌市

19位(-)野毛山動物園/神奈川県横浜市

20位(13)東京都庁展望室/東京都新宿区

※()内は昨年順位。 「初」は今年初登場。

なお、トップ20は以下の旅リストからも見ることができる。

口コミピックアップ…13位「初」「京都御所」(京都府京都市)

京都御所

 2016年から通年公開となり、これまでより気軽に見学できるようになった「京都御所」。かつて即位などの諸種の儀式や公事が行われた「紫宸殿」や天皇の日常の居所とされた「清涼殿」など、歴史建築が多く現存する。

 「御池庭」では、春には桜、秋には紅葉と、季節ごとに異なる風景が楽しめる。口コミでは、予約なしで見学できることに対し喜ぶ声や、「歴史的・芸術的価値の高い建物の数々はもちろんですが、庭園の素晴らしさに感動しました」といった声が目立った。

口コミピックアップ…16位「初」「浜名湖ガーデンパーク」(静岡県浜松市)

浜名湖ガーデンパーク

 浜名湖花博の会場を再整備し2005年に開園した。広大な園内には花畑やさまざまな庭園があり、季節を問わず美しい景色に出会える。

 とくに花が一面に咲き誇る「花ひろば」やクロード・モネの庭園を模した「花の美術館」について、口コミでは「四季を通して手入れの行き届いた花が楽しめ、 とても癒やされます」「花の美術館前の庭園では、たくさんの花が咲き乱れ、とても美しくて感動!!」といった声が多く寄せられていた。

 このほか、子供が遊べる広場や、家族で楽しめる遊覧船ガーデンクルーズなど多様な施設があることから、子連れ家族からカップル、シニアまで年齢関係なく楽しめるといった声もあった。

口コミピックアップ…18位「初」「モエレ沼公園」(北海道札幌市)

モエレ沼公園

 世界的に著名な彫刻家イサム・ノグチが手がけた。広々とした園内には、彫刻作品や人工の山、噴水、遊具などが整然と配置され、北海道の雄大な自然とアートが融合している空間が印象的。

 口コミでは、「人工の山、芝生広場、水遊び場、オブジェ、そしてレストランと広大な敷地になんでもあります」「四季折々行きましたが、春はエゾヤマザクラの名所、夏は噴水、秋は紅葉、冬は歩くスキーが楽しめます」と評価されていた。

 【評価方法】…同ランキングは、2018年10月から2019年9月の1年間にトリップアドバイザーに投稿された日本語の口コミの評価(5 段階)の平均点、口コミの投稿数などをもとに、有料であることが一般的と思われる観光施設・資料館・ツアーなどのうち、無料で楽しめる日本国内の観光スポットを選び、独自のアルゴリズムで集計したもの。また、投稿された口コミで、その施設が無料であることについて言及されている施設を対象としている。

 ランキングは下記からも見ることができる。

「地下調節池」特別見学ツアー、来年2月まで実施 東武トップ

2019年11月13日(水)配信

神田川・環状七号線地下調節池(東京都建設局提供)

 東武トップツアーズ(坂巻伸昭社長)は2019年11月12日(火)、東京都と締結した神田川・環状七号線地下調節池見学会「見学者拡大パートナー」の協定に基づき、特別見学ツアーを行うと発表した。11月~来年2月までの期間、地下調節池と外郭放水路を組み合わせたコースなど3コース、全18回を予定。現在は11月23日分のみ先行販売が行われ、次回の12月14日分以降は順次、販売を予定する。

 同社は2018年から、国が管理する治水施設「首都圏外郭放水路」(埼玉県)に関する見学会の企画運営に携わり、インフラ施設を観光資源として活用していく取り組みを積極的に展開してきた。今回は「インフラツーリズム第2弾」として、より多くの人に巨大インフラ施設の“観光”を楽しめるようにコースを設定した。

 各コースにテーマを設け、観光を楽しみながら東京都での河川事業の取り組みや、河川施設の役割などをより深く知ることができる内容を提供する。

ツアー実施の経緯

神田川取水口(東京都建設局提供)

 東京都では、近年の豪雨災害が各地で発生している現状を踏まえ、河川施設整備の目的や効果、役割をより多くの人に見てもらう取り組みとして、現在平日に開いている「神田川・環状七号線地下調節池」見学会を、土曜日にも拡大して試行することを決めた。東武トップツアーズは、同取り組みを一緒に進める「見学者拡大パートナー」として特別見学ツアーを実施する。

ツアー概要

設定コース:

A.巨大インフラ探求の旅

 ~神田川・環状七号線地下調節池と首都圏外郭放水路

B.地域の魅力をめぐる

 ~神田川・環状七号線地下調節池と古刹・深大寺

C.東京の水辺事業を体感

 ~神田川・環状七号線地下調節池と隅田川橋梁群ライトアップクルーズ

設定日:計6日間

 2019年11月23日(土)、12月14日(土)

 2020年1月11日(土)、1月25日(土)、2月8日(土)、2月22日(土)

申込み:特別見学ツアー申込サイト

※現在11月23日分のみ先行販売中。12月14日以降のツアーは順次販売予定

2020年1月11日から、松山城で周遊イベント「松山城冬の陣」スタート 「リアル宝探し」などさまざまな企画を実施

2019年11月13日(水) 配信

松山城(イメージ)

 愛媛県松山市は2020年1月11日(木)~3月8日(日)まで、松山城で周遊イベント「松山城冬の陣」を行う。「リアル宝探し」や「AR(拡張現実)アプリを活用したポイントラリー」、「忍者巨大迷路」など、さまざまな企画を展開する。

 「リアル宝探し」は、城を周遊しながら松山城ロープウェイ駅舎で無料配布される宝の地図に描かれた謎の解読に挑戦する謎解きイベント。クリアした参加者には、城のオリジナルグッズなどの記念品がプレゼントされる。企画は、体験型イベントのリアル宝探しを展開するタカラッシュが担当する。

 「忍者巨大迷路」は、二之丸史跡庭園に設営される。迷路の大きさは、約12㍍×15㍍で、脱出までの時間は約15分。

 今回初めて行われるポイントラリーは、昨年度完成したARアプリ「攻略松山城」を利用して楽しむ。同アプリでは、狭間からの射撃や隠門での侵入者撃退のようすなど、これまで想像することしかできなかった光景を迫力の動画で楽しめる。すべての動画ポイントを散策した人には、松山城オリジナル登城符を期間限定でプレゼントする。

 また1月11日には、オープニングイベントとして地元の100家族が参加する「チャンバラ合戦―戦―」が開催される。併せて、松山城の初代城主加藤嘉明と同じ七本槍の加藤清正が率いる「熊本城おもてなし武将隊」をゲストに迎え、演武を披露する。

25万個の電球が冬の新宿を彩る「新宿テラスシティ イルミネーション’19-’20」開催 小田急グループ

2019年11月13日(水) 配信

新宿サザンテラスの「樹々ゴールドイルミネーション」

 小田急グループは 11月13日(水)から、小田急線新宿駅周辺の各商業施設をひとつの“まち”に見立てたエリア「新宿テラスシティ」で、光のイベント「新宿テラスシティ イルミネーション’19-’20」を始めた。約25万個の電球と花の装飾が冬の新宿を彩り、訪れた人を楽しませている。

 今回で14回目を迎えた同イベントは「Colors」をテーマに、ピンクとイエロー(ゴールド)、ブルー、パープル、レッドの5色のイルミネーションが輝く。新宿ミロードや新宿サザンテラスなどにはフラワーフレームのフォトスポットを設ける。

柔らかさとボリュームを兼ね備えたイルミネーション(モザイク通り天井)
電球と花を組み合わせている

 新宿ミロードのモザイク通りでは、花とイルミネーションを組み合わせた花のトンネルが幻想的な空間を演出する。

フラワーウォール(モザイク通り)

 坂をのぼった先には、音の演出に合わせて色が変化するフラワーウォールを設置。夜だけでなく、昼間もフォトスポットとして楽しめる。他には新宿西口ハルクなどにも設置されている。

 11月29日(金)からは、サザンテラス広場にフラワーイルミネーションパークが登場。イエローを基調とした大きな花の模型に囲まれながら写真を撮ることができる。

 「新宿テラスシティ イルミネーション’19-’20」は小田急線新宿駅西口から南口まで、広範囲にわたってみることができる。今年の冬は、新宿テラスシティにイルミネーション散策に出掛けてみるのもよいかもしれない。

概要

名称:新宿テラスシティ イルミネーション’19-’20

場所:新宿テラスシティ内(新宿サザンテラス、小田急ホテルセンチュリーサザンタワー、小田急百貨店、新宿西口ハルク、小田急エース、新宿ミロード、新宿ミロードモザイク通り、Flags)

期間:2019年11月13日(水)~2020年2月16日(日)

※新宿サザンテラス広場のオブジェは11月29日(金)から2020年1月15日(水)までの点灯となる。

※新宿西口と小田急エースなどの一部装飾は、12月25日(水)までの点灯となる。

※Flagsの街路樹は11月1日(金)からの点灯となる。

点灯時間:午後5時~午前0時(12月は午後4時半から点灯する)

※時期や施設により異なる。

※開催期間や内容は、予告なく変更する場合がある。

※点検などにより、予告なく消灯する場合がある。

問い合わせ先:小田急エージェンシー内「新宿テラスシティ運営事務局」

電話:03-3346-3420(午前10時~正午、午後1時~午後6時 ※土日祝日除く)

新宿テラスシティ | 小田急グループ
http://www.odakyu.jp/terrace-city/
新宿西口ハルク+小田急エ-ス+小田急百貨店+新宿ミロ-ド+新宿サザンテラス+ホテルセンチュリ-サザンタワ-=新宿テラスシティは、小田急とお客さまがつくる心地よい「まち」です。イベント・キャンペ-ン情報や、エリアマップ、待ち合わせスポットなどをご案内いた...

イタリア 廃村の危機から再生した理念「アルベルゴディフーゾ」を探る

2019年11月13日(水) 配信

ジャンカルロ・ダッラーラ氏

 日本ファームステイ協会(平井伸治会長理事)は10月28日(月)、東京都内で日伊国際農泊シンポジウムを開いた。イタリア・アルベルゴディフーゾ協会会長のジャンカルロ・ダッラーラ氏の基調講演や、パネルディスカッションを通じて、「アルベルゴディフーゾ」(分散した宿)の理念を理解しながら、日本の「農泊」の可能性を探った。

     ◇

 「観光先進国のイタリアでは、『アルベルゴディフーゾ』という新しい観光振興、地域再生の理念を推進している」――と、同協会副会長理事の皆川芳嗣氏は切り出した。イタリア語で「アルベルゴ」は「宿」、「ディフーゾ」は「分散した」を意味し、「分散した宿」を表す。

 イタリアでは、1976年に北部の村・フリウリで地震が発生。美しい村が壊れ、廃村の危機に直面した。活力を取り戻すために、地域の空き家や空き店舗など既存の施設をリノベーションし、「一つのホテル」のように運営し地域を再生していく――アルベルゴディフーゾの考え方が生まれた。大きなリゾートホテルを誘致する手法とは対極にある。

 「農泊」を推進する日本ファームステイ協会は今年7月、アルベルゴディフーゾの理念に触れるために、イタリアで実践している地域を視察した。皆川氏は「自然災害の多い日本でも、適応できるのではないか」と、全国から集まった出席者に提案した。

 10月25~26日に北海道・倶知安町で開催されたG20観光大臣会合でも、世界中の有名観光地で頭を悩ませている「オーバーツーリズム(観光公害)」についても議論された。

 「息の長い地域に溶け込んだツーリズムが大事。その意味で『農泊』に大きな可能性を感じている」と皆川氏は強調した。「農泊を推進していくことはSDGs(持続可能な開発目標)の考え方にも適った方策だと思っている」。

農水省、観光庁も「農泊」に期待

 同シンポには、農林水産省の江藤拓大臣がビデオレターを寄せた。農山漁村への滞在型旅行を「農泊」として推進している同省は、意欲のある515地域を農泊地域として採択し、旅行者の受入態勢の整備などの支援を行っている。江藤大臣は「地方を訪れる外国人旅行者も増えており、農泊への取り組みによって、農山漁村地域の活性化につなげていきたい」とメッセージを送った。

 観光庁も「農泊」を後押しする。2018年に地方部における外国人延べ宿泊者数は前年比17・8%増の3848万人泊。全体の宿泊者数に占める割合は4割を超えている。

 同庁観光地域振興部の村田茂樹部長は、「外国人旅行を地方部に誘客するうえでアルベルゴディフーゾの取り組みを参考にしたい」と意欲的だ。

 「古民家などを改修し、『住むように泊まる』まちづくりによって、農山漁村の魅力を体験できる」と高く評価する。「モノからコト消費が可能な『体験型観光』を推進し、日本政府観光局(JNTO)と一緒に国内外に周知していきたい」と村田部長は力を込めた。

水平方向に広がり環境への負荷少ない

 基調講演「アルベルゴディフーゾとは何か? 地域における効果と日本、世界での展開」に登壇したジャンカルロ・ダッラーラ氏は、「垂直方向に伸びる(従来型の)大規模なホテルが建てられると、村に大きな環境的な負荷がかかる。また、それら大型ホテルは村の生活からかけ離れたところに造られる」と批判的だ。「しかし、アルベルゴディフーゾはすでに村に存在する民家20~30軒を活用する。村全体に水平方向に広がっていくため、環境にも負荷が少ない」。

 旅行者はアルベルゴディフーゾの「心臓部」である受付でチェックイン後、カギをもらう。共有空間やレストランなどについて、ホテルのスタッフに説明を受ける。希望すれば部屋で朝食をとることも可能だし、清掃も毎日される。

 現在、イタリアには約100、世界には地中海エリアを中心に約300のアルベルゴディフーゾがある。クロアチアやスイス、ドイツ、サンマリノ、アルバニアにもできているという。

 ダッラーラ氏は、「一番共感し、プロジェクトを推進してくれているのが日本」と語り、「数年以内に10くらいできるのではないか」と見通す。

経済活動として雇用を生むこと

 アルベルゴディフーゾであるための最低限の要件は、①統一された経営②すでに村にある建物③住民がいなければならない――の3点を挙げた。

 統一された経営については、「投資をして起業する経済活動であり、雇用を生むものでなければならない」との考えを示した。「すでに村にあるもの」に関しては、「活用する空き家や空き店舗は伝統的なスタイルで、地域に根差したもの」とし、「これらの家々が200㍍以内にあることを推奨している」と語った。また、「生活」を売っているため、住民がしっかりと生活していることも最低条件とした。

 ダッラーラ氏は、「旅行者は“本物”を探しに来る。アルベルゴディフーゾには、大都市に行ってしまった若者たちを地元に呼び戻し、定着させる力がある」ことを強調した。

パネルディスカッションのようす。(左から)青木氏、島村氏、長谷川氏、上山氏、藤本氏

 パネルディスカッションでは、ノンフィクション作家の島村菜津氏、日本で最も美しい村連合常務理事の長谷川昭憲氏、百戦錬磨社長の上山康博氏、農協観光社長の藤本隆明氏の4氏が登壇。東洋大学名誉教授の青木辰司氏が進行し、それぞれの立場から、アルベルゴディフーゾと日本の「農泊」の親和性や、可能性などについて議論した。

日本初! 訪日客が免税品をネット注文→ホテル受け取り 「Tax Free Online.jp」をリリース

2019年11月13日(水)配信

 ファッションに特化したEC支援やPRプラットフォームを開発・運用するアイエント(大森智人社長、東京都渋谷区神宮前)は、外国人が日本に旅行で訪れる際に購入する免税品をネットで注文し、宿泊ホテルで受け取れる「Tax Free Online.jp (タックスフリーオンラインドットジェーピー)」をリリースした。まずは、hotel MONday豊洲からサービスを始める。

サービス提供の背景

 近年、日本を訪れる外国人観光客数は大幅に増加し、免税品の購入など国内の消費行動に大きく貢献しているが、訪日客にとって異国免税店での買い物は時間を要するとともに手続きの面倒さも課題となっている。
 一方、便利な買い物ツールとしてインターネット通信販売に代表される電子商取引(Eコマース)サービス市場は年々拡大基調にある。しかし従来のEコマースは、免税販売をすることができなかった上、「言葉の壁」や「サイトの利用時の煩雑な手続き」「決済時の不安」などから外国人観光客にとっては利用しづらいサービスだった。
 そこで「外国人観光客が安心して気軽に、便利に、免税でお得な買い物ができるようにしたい」という思いから、Webで注文しホテルで免税処理をするサービスをリリースした。

特徴

 ECサイトで買い物をするように商品を注文すると、宿泊ホテルに直接配送される。ホテル滞在期間中に対面で免税手続き、支払い、商品の受け取りができる。外国人観光客が免税手続きに時間を取られたり、たくさんの土産を持って移動をしたりすることなく、日本を満喫できる。

  安心安全で便利に買い物ができるように、以下の機能を取り入れている。

1)OCR認証導入
       (カメラによるパスポートの自動読み込み機能で面倒な入力は必要なし)
2)キャッシュレス決済
    (対面決済のため、ネット上に決済情報を登録する必要がなく安心)
3)英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、日本語の4カ国言語対応

免税商品受け取り場所

・ Hotel MONday豊洲
・ ザ・スクエアホテル銀座 (2019年12月スタート予定)
・ インソムニア 赤坂    (2019年12月スタート予定)
 ※今後、全国のホテル・空港・ショッピングモールなどに拡大していく

取り扱い商品

 食品、調味料、お菓子、飲料、コスメ、ヘアケア、小物家電

今後追加予定商品
 雑貨、書籍、コミック、雑誌、スポーツ・アウトドアグッズ、日本の名産品、ファッション、酒類 など

パートナー企業を募集中

ホテル、旅館など訪日外国人との接点が多い宿泊施設事業者
 本サービスを導入することで新たな収益源と宿泊施設としての差別化となる。宿泊者以外の外国人も免税品の受け取り場所として指定することができ、次回予約へのPRにもつながる。

免税市場に参入したい小売メーカー、EC事業者
 取引は免税免許を持つアイエントとのB to B国内取引となるので、国内ECのスキームをそのまま活用し訪日外国人への販売が可能。

サービス概要

サービス名:『Tax Free Online.jp』
サービス開始日:2019年11月5日(火)

運営会社

名称:アイエント株式会社
所在地:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6丁目18−3 神宮前Sビル7F
設立:2011年3月9日
事業内容:新規事業にTax Free Online.jp (タックスフリーオンラインドットジェーピー)にて、ファッションに加え食品・電化製品・コスメ等、多彩な商材を取り扱う。
代表者:代表取締役 大森智人

 

【寄稿】玉川大学教育学部教授 寺本潔氏、若者が憧れる観光業へ DMOに託したい観光教育支援

2019年11月13日(水) 配信

寺本潔氏 玉川大学教育学部教授

  小・中・高等学校の「観光教育」の現状に危機感を覚え、変革を訴える玉川大学教育学部教授の寺本潔氏が本紙に寄稿した「DMOが観光教育、人材育成を主導してほしい」と提言する。

◇ 

 外国人旅行者が国内で使ってくれた金額は2018年、4・5兆円。日本人の国内旅行消費額と合わせると実に26・1兆円にもなります。これに伴い、空港線の鉄道利用や都市開発、情報産業、ブランド農水産品販売などが伸びています。今や、観光は我が国の発展に欠かすことのできない基幹産業に成長しつつあるのです。

 しかし、観光業を担う若者世代の育成は、大学生や専門学校生以上の中核人材育成だけに傾注され、小・中・高等学校といった基礎人材育成は等閑視されたままです。

 事実、小・中・高等学校の社会科教科書を開いても、自動車産業や農林水産業、情報産業などの記述は詳しいのに観光産業についての記述は皆無に近い状態です。観光産業や観光の動向は社会のグローバル化や地域創生にも大きく関わり、平和の構築にも寄与する魅力的なジャンルであるにもかかわらず、その意義が若者世代に語られていません。 

 ところで、本紙の読者の多くは旅館やホテル業、土産物店、運輸業、観光協会、出版・広報などで働く方と想像しています。 

 ご自身の仕事の社会的な意義や観光業の将来像をご子息に語っておられますか?
産業としての観光業の役割について、子供に憧れを抱かせるような説明はできていますか?

 ご子息が通われている学校で観光業についての確かな学びが施されているならば、後継者としても安心ではないでしょうか。観光の重要性に気付かせ、人材育成につながる観光教育が総合的学習や社会科などとタイアップして推進できれば、ご子息の地域資源理解や企画力、マーケティングの基礎、シチズンシップ(市民的資質)も育成できます。

 さらに、商店街や港、観光スポットで観光ガイド役や外国人観光客へのインタビューの機会を与え、効力感を抱かせることができれば、語学力や対人関係力を身に付けたいと思うようになります。 

 また、「持続可能な社会の創り手」を求めた学習指導要領の理念を観光教育に生かせば、「人々の幸福と自然を基盤とした解決策」(Nature-based Solutions)をゴールと定め、バックキャスティング的な考え(未来を予測し目標設定して、今何をなすべきかを考える方法)で教育設計していくことが適切です。

 自然遺産への立ち入り制限や京都市などで発生している観光公害の解決策をマネジメントできる人材や、それに賛同する良識ある市民も必要です。

 でも、そんな地域人材はすぐには養成できません。今、地域で観光教育を開始しなければ、地方の未来は切り拓けません。

 教科書への記述が皆無に近い観光業ですが、導入できる箇所があります。例えば、小学校社会科4年の単元「わたしたちの県」や、中学校社会科の「日本の諸地域」「地域の在り方」に位置づく、伝統工芸品の扱いが挙げられます。教科書には数ページを使って県内の著名な焼き物や織物、木製品などの生産工程や技術継承の大切さが解説されていますが、観光商品としての扱いは不十分です。 

 現実では工芸品の多くは一部の年配の富裕層や外国人観光客の購入で支えられており、小・中学生を持つ若い家庭ではほとんど購入されていません。つまり伝統工芸品が若者世代から縁遠いものとなっています。 

 私は小学校への出張授業で工芸品の価値に気付かせるため、子供たちに向かって「皆さんを含め日本人が買わない・使わないなら、もう伝統工芸品は無くなってもいいんじゃないか?」と思い切った切り込み方で「ゆさぶり」を試みたこともありました。

 5年の農業単元でも伝統的な米づくり学習に終始するだけなく、ブランド米や日本酒、リンゴや柑橘類は観光資源に高まっているため売り方と合わせて扱うべきです。

 進学校の高校でも出張授業を試みましたが、地元の観光動向や、観光資源に関する知識は小学生と大差ありませんでした。つまり、観光を題材とした教育はなされていないのです。

 私はこの7年間、全国各地の学校で観光の出前授業を延べ80時間、教員に公開しました。教材コンテンツも開発しながら県や市の教育委員会に働きかけましたが、腰が重い状況です。

 今後は、将来の受益者であるDMO(デスティネーション・マネジメント・オーガニゼーション)が主導して、教育界に観光教育の必要性を訴えてもらいたいのです。そのためのお手伝いなら、微力ながら喜んで致します。 

 総論では優秀な人材がこの業界に集まってくることに誰しも賛成して下さいますが、そのための具体的施策については動きがありません。幸い、観光庁観光産業課が主導され、プロモーション動画(観光教育ノススメ)が3月に作成されています。

 庁のホームページにアップされていますから、是非読者の皆様ご覧下さい。その中に私が指導した那覇市の小学生による外国人観光客へのインタビュー調査の場面も映っています=写真。

那覇市国際通りで外国人観光客に英語で来沖理由を尋ねているようす(小学5年生)。延べ150人のアンケートが実施できた。歴史や文化を理由に挙げた客が少なく、沖縄観光の課題が明確化できた

 「観光を教育する」といったフレーズには、未だ教育界への訴求は弱いままです。観光業は地域色が強く現れるため、各地でDMOが組織されたようです。だとすれば、「地元で観光基礎人材を育てる!」といった意識が必要ではないでしょうか。

 先進的な試みでは、沖縄観光コンベンションビューローが小学生向け「観光学習」副読本(62㌻)を編集し、県内の小学校に無料で配布しています。さらに、沖縄県では「未来の産業人材育成事業」を立ち上げ、小・中学校現場に観光の専門家が出向いて、観光業の大切さを直接子供たちに伝え始めています。

 地域が成熟した観光地へと成長することを本気で期待されるならば、若者世代に憧れの産業としての観光業を見せてあげて下さい。そのために各県のDMOと教育委員会が連携して観光の基礎人材育成をすぐに開始してほしいと切に願います。

佐渡観光情報案内所、外国人観光案内所「カテゴリー2」に

2019年11月13日(水)配信

観光案内所スタッフが笑顔で明るく対応する

 新潟県佐渡市の両津港佐渡汽船ターミナル内にある「佐渡観光情報案内所」がこのほど、日本政府観光局(JNTO)の外国人観光案内所認定制度で「カテゴリー2」に認定された。認定基準である「少なくとも英語で対応可能なスタッフが常駐。広域の案内を提供」できる案内所に認められたことになる。

 同認定制度はJNTOが募集を行い、案内所を立地や機能などから、3つのカテゴリーとパートナー施設に分けて認定するもの。佐渡観光情報案内所は、上位から2番目の「カテゴリー2」の水準に達していると判断された。なお、認定は3年ごとの更新制となる。

 JNTOでは認定した観光案内所に対して、通訳サービスや研修会の実施などの支援サービスを提供することで、全国のJNTO認定外国人観光案内所の機能充実と質の向上をはかっている。

 佐渡観光情報案内所は、外国人旅行者にも安心して佐渡観光を楽しめるように、観光の拠点としての機能強化に力を入れるとする。

佐渡観光情報案内所

住所:〒952-0014 新潟県佐渡市両津湊353 両津港佐渡汽船ターミナル2階

TEL0259-27-5000 FAX0259-23-5030

営業時間:午前8:30~午後5:30 年中無休

佐渡市公式観光情報サイト「さど観光なび」:

ブッキングと増田セバスチャン氏のコラボ施設「KAWAII Japanese Room – Addicted to TOKYO」、新たに2日分の宿泊日程を追加

2019年11月13日(水) 配信

柄と柄を組み合わせたデザインが部屋を埋め尽くす。「KAWAII Japanese Room – Addicted to TOKYO」の客室

 世界に誇る日本のポップカルチャー「カワイイ文化」の第一人者・増田セバスチャン氏とブッキング・ドットコムがコラボレーションした宿泊施設「KAWAII Japanese Room – Addicted to TOKYO」で11月18日(月)、19日(火)、新たに2日分の宿泊日程を追加した。前回10月29日に世界同時で予約を受け付けたが、すぐに予約が埋まるなど好調だったことを受け、今回追加日を設けた。

 追加分の宿泊予約は11月14日(木)午後3時から世界同時、先着順で始まる。第二弾でも第一弾と同様に、宿泊者には同施設オリジナルの浴衣や、ノベルティの手ぬぐいを贈呈する。1泊当たりの料金は2020円。「来年の東京で開催される国際的イベントにちなんだプライス」(同社)だという。

柄と柄のデザインで埋め尽くされた客室、屋上に巨大キノコ――。 ブッキングと増田セバスチャン氏のコラボ施設、一般公開決定

「KAWAII Japanese Room- Addicted to TOKYO」

1泊あたりの料金: ¥2,020(税込)

住所: 東京都港区赤坂7-9-6

予約: 予約に関する詳細は下記から

宿泊定員:2人

柄と柄のデザインで埋め尽くされた客室、屋上に巨大キノコ――。 ブッキングと増田セバスチャン氏のコラボ施設、一般公開決定

2019年11月12日(火) 配信

増田氏がデザインなどを解説

 すべてが柄と柄のデザインで埋め尽くされた客室、屋上に巨大キノコ――。世界に誇る日本のポップカルチャー「カワイイ文化」の第一人者・増田セバスチャン氏とブッキング・ドットコムがコラボレーションした宿泊施設で11月16―17日、一般公開することが決まった。11月12日の「KAWAII Japanese Room – Addicted to TOKYO」先行内覧会で発表された。

 すでに宿泊予約を世界同時、先着順で行っていたが、「数分足らずで埋まった」(同社)という。反響の多さから、より多くの人に体験してもらおうと一般公開に至った。

 一般公開は11月16日(土)、17日(日)の2日間限定で行われる。それぞれ正午から午後5時まで、15分刻み20枠を用意。2日間で計240人が内覧できるようにした。事前予約が必須で、各枠先着6人まで。定員に達し次第、受付を終了する。

 予約はすでに始まっており、定員が残りわずかの時間帯も出てきた(12日午後4時現在)。予約は下記から。

柄と柄の組み合わせで表現

客室内のようす。(左から)増田セバスチャン氏、ジャスティン・リム氏。中央のクマの置物は、折り紙から着想を得た

 11月13日には実際の宿泊が始まる。これに先立ち、11月12日に今回のコラボ施設「KAWAII Japanese Room – Addicted to TOKYO」の先行内覧会が開かれた。同施設は、アパートメントホテル「MIMARU東京 赤坂」の一室を改装したもの。

 当日は増田氏が登壇。デザインに関し「日本の和とカワイイとで、時代をアップデートできるようなものとして柄と柄を考えた」と説明した。

 「日本は『ハレとケ』の文化がある。日本人は古来、この日常の中に非日常を作ることが上手かった」とし、豪華絢爛なハレの文化のイメージを柄と柄の組み合わせで表現した。

ベッドの上に掛けられているオブジェが増田氏の作品。掛布団は、裏側まで柄と柄でデザインされている

 各種柄には一目で分からないが、ブッキング・ドットコムの文字を組み込むといった細かな仕組みも取り入れている。部屋のなかの照明やクマの置物、屏風などは、折り紙から着想を得ているという。

 客室には、増田氏の作品「カラフルリベリオン(色彩の反抗)」も展示され、「作品とともに泊まれることも魅力」と話した。

 増田氏は、「2020年に東京五輪もあり、外国人旅行者がたくさんいらっしゃるなか、飽きさせないためにも日本らしさを追求した。海外のホテルではない、日本ならではの経験ができる」と自信をみせた。

 増田氏自身、宿泊施設とコラボするのは初めてという。今後も機会があれば取り組みを進めたいと語った。

屋上にある巨大キノコーー。夜にはライトアップも

 このほか、屋上には巨大なキノコを設置している。東京の高層ビル群の一部として作った。近代的な建物に囲まれるなか、リラックスできるスペースに仕上げたという。夜はライトアップされ、屋上は独特な雰囲気を醸し出す。

 ブッキング・ドットコムはこれまで、チョコレートハウス(フランス)やアボカドのカタチをした宿泊施設(オーストラリア)など、世界中でさまざまな施設を提供してきた。

 北アジア地域統括リージョナルマネージャーのジャスティン・リム氏は内覧会で、「我われは世界各地でこのような企画をしてきたが、初めて東京で行える。ここ東京の中心で、唯一無二の特別な体験を楽しんでほしい」とあいさつした。

 同企画は世界から注目されている。今回の13~14日の3組限定の宿泊で、日本人が1組、残り2組は海外からの予約だという。

 施設などについては下記から。

「KAWAII」テーマ 特別な宿泊施設を限定提供 増田セバスチャン氏とコラボ ブッキング・ドットコム

増田セバスチャン氏

増田セバスチャン氏

  アーティスト、 アートディレクター。1970年生まれ。90年代より演劇・現代美術の世界で活動をはじめる。1995年より原宿に活動拠点を持ち、一貫した独特な色彩感覚からアート、ファッション、エンターテインメントに渡り作品を制作。

 日本のKAWAII 文化を牽引する第一人者としても知られ、 2011年きゃりーぱみゅぱみゅ「PONPONPON」MV美術、2015年「KAWAII MONSTER CAFE」プロデュースなど、世界にKAWAII文化が知られるきっかけを作った。

 2014年にニューヨークで個展「Colorful Rebellion -Seventh Nightmare-」を開催。2017年度文化庁文化交流使としてオランダ、南アフリカ、アンゴラ、ボリビア、ブラジル、アメリカ各地で講演、ワークショップ、作品制作を行う。

  2020年に向けた参加型アートプロジェクト「TIME AFTER TIME CAPSULE」を世界各地で展開中。世の中に存在するすべての事象をマテリアルとして作品を創造しつづける。 平成29年度文化庁文化交流使、京都造形芸術大学客員教授、ニューヨーク大学客員研究員。