国内観光4年連続1位、レジャー市場は微増の73兆円(レジャー白書2015)

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 日本生産性本部(茂木友三郎会長)の余暇総研は7月3日、東京都の生産性ビルで「レジャー白書2015」の概要発表を行った。今年のレジャー市場は昨年に引き続き「国内観光旅行(避暑、避寒、温泉など)」が強く、レジャー活動参加人口順位は4年連続で1位となった。白書の発売は8月上旬を予定する。

 2014年のレジャー市場は前年比0・6%増の72兆9230億円。とくに観光・行楽部門が同5%増(昨年伸び率4%)と大きく伸びた。レジャー参加人口では国内観光旅行が4年連続1位となるも、昨年の5590万人に比べて今年は5400万人と参加総数が減少した。

 大きく伸びたのは、5位「ウィンドウショッピング」の4510万人(昨年3540万人)、9位の「ウォーキング」3630万人(同3120万人)、14位のスーパー銭湯など「温浴施設」3570万人(同3060万人)、20位の「SNSなどのデジタルコミュニケーション」2770万人(同2230万人)。

 レジャー活動の男女別・年代別参加率1位を見ると=表=、男性は60、70代が「国内観光旅行」、40、50代が「ドライブ」(ともに観光2位)、30代が「テレビゲーム」(観光2位)、20代が「SNS、ツイッターなどのデジタルコミュニケーション」(観光4位)、10代が「ジョギング、マラソン」(観光10位以下)となった。

 女性は60、70代が「国内観光旅行」、50代が「読書」(観光3位)、40代が「国内観光旅行」、20、30代が「ウィンドウショッピング」(20代は観光7位、30代3位)、10代が「映画」(観光10位以下)となった。「ドライブ」や「ウィンドウショッピング」で男女差が生まれたが、どちらも年齢が若くなるにつれ、観光の選択が少なくなった。

 15年度版は新項目に「オンライン・ソーシャルゲーム」「電子書籍」「スポーツ振興くじ」「有料動画配信サービス」などの市場を追加し、「パチンコ・パチスロ」の市場規模推計方法を見直した。

33道の駅に約60人実習、大学生が夏休みに企画

 国土交通省はこのほど、道の駅で夏期休暇に大学生の実習を行う道の駅を発表した。今年の夏季休暇では全国33の道の駅が約60人の大学生を受け入れる。観光、経営、デザインなど各大学・学部の強みを活かし、学生らが6次産業化やウェブ活用の提案などを行う。

 7月22日時点で発表されている連携道の駅は次のとおり。【都道府県】市町村「道の駅名」実施内容例

【青森県】
青森市「なみおか」イベント運営、販売促進提案
七戸町「しちのへ」新幹線利用者を誘引する手法提案、レストランメニュー提案

【岩手県】
遠野市「遠野風の丘」道の駅を拠点とした市内周遊観光提案、新商品提案

【宮城県】
大崎市「あ・ら・伊達な道の駅」地域の伝統芸能・技術を伝承するための道の駅活用提案

【秋田県】
にかほ市「象潟」海産物の6次産業化、周遊観光提案

【福島県】
磐梯町「ばんだい」ウェブを活用した情報発信提案、特産品のリンゴとそばを活用した新商品提案

【茨城県】
常陸太田市「さとみ」地元生産のシイタケやリンゴを活用したレストランメニュー考案
城里町「かつら」若者向けPRのための特別大使としてウェブを活用、町内農家ホームステイ

【栃木県】
栃木市「みかも」若者視点での地域再発掘、専門マーケティングスキルを活かした商品開発
茂木町「もてぎ」着地型観光提案、茂木町の地方創生モデル学習(※7月1日号掲載)

【千葉県】
八千代市「やちよ」農産物や花を扱う直売所での就労体験、情報発信企画提案

【山梨県】
中央町「とよとみ」就労体験、地産品のトウモロコシを使った新商品提案

【長野県】
東御市「雷電くるみの里」実力派職員と信濃くるみなど地元農産物を活用したメニュー企画
青木村「あおき」そば打ちなどの体験型イベントの広報企画

【富山県】
南砺市「福光」特産品を活かした弁当の提案、ホームページ改善
射水市「カモンパーク新湊」新湊特産の白えびを活用した商品提案、資源の再発掘、情報発信

【岐阜県】
美濃市「美濃にわか茶屋」美濃和紙・和菓子などの商品陳列提案、レンタサイクルを活用した観光案内やイベント企画
郡上市「古今伝授の里やまと」特産品の生乳加工品の販売とキャッチコピー提案、構内施設活用とイベント提案
池田町「池田温泉」イベント広場の活用提案、観光案内企画提案

【静岡県】
富士市「富士川楽座」接客体験や商品配置、ウェブを活用した情報発信

【三重県】
大台町「奥伊勢おおだい」食堂部門の採算が取れる運営方法の提案、野菜の販売方法の提案

【京都府】
福知山市「農匠の郷やくの」ぶどうやブルーベリーを活用した商品提案、そばを売り出すためのウェブ活用提案

【和歌山県】
北山村「おくとろ」世界遺産や地域の歴史・文化の情報発信方法の提案、いかだ下りの語り部への提案

【鳥取県】
琴浦市「ポート赤碕」ウェブを活用した情報発信、オリジナル商品の提案

【岡山県】
笠岡市「笠岡ベイファーム」地域資源の干潟や諸島を巡り現地調査をしたのち、オリジナル商品を企画

【広島県】
北広島町「舞ロードIC千代田」店舗演出やイベント企画補助、地域づくりに関する提案

【香川県】
小豆島町「小豆島ふるさと村」カヤックやキャンプなどの管理を通して島の特色を活かした体験メニューツアーの提案、ウェブを活かした観光PR企画

【愛媛県】
今治市「しまなみの駅御島」大三島のボランティアガイド補助を踏まえてウェブを活かした情報発信、サイクリングの着地型観光の提案

【高知県】
四万十町「あぐり窪川」四万十生姜と仁井田米米粉を使用したメニュー開発と情報発信

【長崎県】
西海市「さいかい」ジャンボかぼちゃコンテスト運営への提案、びわやみかんを活用した商品開発

【熊本県】
菊池市「旭志」特産品のコラボレーション企画、ウェブを活用した情報発信

【大分県】
豊後大野市「原尻の滝」外国人利用者のニーズ調査、リピーター確保のためのイベント提案

【宮崎県】
日南市「なんごう」道の駅周辺地域の魅力整理、販売商品の市場調査と提案

北原会長ら迎え勉強会、全国から女将ら35人参加(JKK)

岡本尚子会長があいさつ
岡本尚子会長があいさつ

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会女性経営者の会(JKK、岡本尚子会長・不死王閣)は6月29、30日の2日間、全旅連の北原茂樹会長の宿・旅館こうろ(京都市)を会場に、今年度の第1回定例会議を開いた。今回は全国から35人の女将らが参加し、北原会長やJKK顧問を務める小原健史氏(和多屋別荘)らを講師に招いての勉強会や、協定商社を交えての懇親会などを盛大に行った。

 岡本会長は「今回は2日間にわたって内容の濃い勉強会を用意している。とくに食物アレルギーとインバウンド問題については、取り組み先進地である京都で行える機会を得たことは非常にありがたいこと。しっかりと勉強して、各宿に持ち帰り役立ててほしい」とあいさつした。

 1回目の勉強会は北原氏が「全旅連の現在と課題の将来像」と題して講演した。このなかで北原氏は、近年、国内でも登録者が増えている米国生まれのサービス「Airbnb」に代表されるような、個人が営業許可を取らず、旅館業法などの法の規制を受けることなく、所有物件に有償で第3者を宿泊させることができる状況を問題視した。

 さらに、国が特区を設けてこれを後押ししようという規制緩和の動きについて「我われは旅館業法や消防法などに基づき、利用者の安心・安全のためにコストを掛けて商売をしている。空き家や空室の有効活用は理解できるが、商売をする以上、規制をするべき部分はしっかりと規制を掛けないと『安全な国』という日本の一番の売りさえも崩壊してしまう恐れがある」と指摘し、「今年中には、この問題についてある程度の道筋は付けたい」とした。

 また、耐震改修促進法にともなう耐震診断結果公表についても「診断の結果を受けて改修工事を行うにしても、工事完了前に診断結果が公表され危険な建築物と認識されてしまえば、経営に致命的なダメージを与えかねない。それを回避するためにも公表時期に猶予を設けてもらうよう働き掛けていく」と述べた。

 初日には、このほか、京都府福祉部の理事や大学教授を招いてアレルギー関連の勉強会を実施。2日目は、小原氏によるバリアフリー問題、さらに京都市の事例などを交えたインバウンド関連と、2日間で延べ4つの勉強会を開き、見識を深めた。

白山市で初の試み、長期インターン生受入れ(一里野高原ホテルろあん)

 石川県白山市の一里野高原ホテルろあん(山﨑太一朗社長)は、5月2日から白山市初となる半年間の長期実践型インターンシップ生として、岡野徹さん(金沢学院大学4年)と松山未来さん(武蔵大学4年)を受け入れている。

 同ホテルでは人手不足による業務の多忙化や従業員の高齢化が問題視されてきた。この状況を若い力を取り入れることで改善できないか、という想いで今回の募集を決意した。

 同インターンシップは通常のものとは異なり、半年間2人には役職と権限が与えられている。この半年で行う業務は、はじめの1カ月は現場を知るために仲居、清掃、フロント業務を担当する。そして、2カ月目からグランピングプロジェクトリーダーの岡野さんは企画、特任宣伝部長の松山さんは現状分析や情報発信(SNSなど)、企画など各自の仕事に取り組む。

 3カ月目で中間報告会を行い、提案した企画の実施。6カ月目には、インターンシップの総まとめとして、成果報告会を行う。

 なお、同インターンシップは、NPO法人ETIC.とゴールドマンサックスが協働し、地域の中小企業の経営革新に取り組む「ゴールドマンサックス中小企業経営革新プログラム」に採択されている。

着地、訪日フォーラム、商品紹介や講演など多彩(新旅協)

申込書は協会HP「ほわっと」から
申込書は協会HP「ほわっと」から

 新潟県旅行業協会(青木利道理事長)は8月30日、新潟県上越市のリージョンプラザ上越で着地型観光や広域連携の取組事例を発表する「ニューツーリズム・インバウンド観光推進フォーラムin新潟」を開く。着地型旅行商品の紹介や海外旅行会社によるコース視察発表、他県での地域内連携事例発表、講演など多彩なイベントを予定する。

 フォーラムでは協会会員が上越、中越、下越・佐渡地区の着地型商品紹介や、インバウンド・広域観光ルートの事例発表を行うほか、事前に広域コースを視察した海外旅行会社(アジア諸国約5カ国予定)が結果報告会を行う。また、雑誌「自遊人」編集長の岩佐十良(いわさ・とおる)氏による「地域のビジネスとして発展するインバウンド観光」と題した基調講演も行う。

 入場無料で、開催時間は午後1時から5時まで。定員は400人。

 問い合わせ=新潟県旅行業協会 電話:025(243)5060。同協会ホームページ「ほわっと」(http://what-tabi.com/)で参加申込書を公開中。

【8/31まで】平日宿泊の家族対象、夏のファミリー特別プラン(五浦観光ホテル)

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 茨城県北茨城市の五浦温泉「五浦観光ホテル」は、夏休み期間の海水浴客や家族客を対象に、8月31日まで期間限定で「夏のファミリー特別プラン」を実施している。対象は月―金曜日の平日宿泊で大人2人と子供1人(小学生まで)から適用。お盆期間(8月11日―16日)は除外する。

 7月は通常料金(1泊2食付き)が大人1人1万6350円のところ1万3千円で提供、大人2人と子供1人で計3万5千円(サ込・税込・入湯税込)。さらに大人1人追加の場合はプラス1万円、子供1人追加の場合はプラス6千円で宿泊可能になる。

 8月は通常料金が大人1人1万7430円のところ1万5千円、大人2人と子供1人で計4万円。さらに大人1人追加の場合はプラス1万1千円、子供1人追加の場合はプラス7千円で宿泊できる。

 なお、子供の夕食はお子様ランチ、朝食は和食膳となる。休日料金は1人につき大人プラス1千円、子供プラス500円。休前日料金は大人プラス3千円、子供プラス1500円となる。

 このほか、毎年恒例の「夏休みちびっこ向け特別イベント」を7月25日―8月20日まで開催。餅つきやマンガDVD上映会が無料で楽しめるほか、ヨーヨー釣りや輪投げ、射的などを館内で行えるため、安心して子供と一緒に縁日のような時間を過ごせる。

 予約・問い合わせ=五浦観光ホテル ☎0293(46)1111。

旅館の過ごし方を変える!? ― 新スタイルの「浴衣」のデザインを

 花火大会や夏祭りで華やかな浴衣姿を目にすると、日本情緒を感じる。浴衣は夏に似合う。

 旅館に泊まると、浴衣を着る。とくに温泉に入るときには便利だ。風呂上がりは涼しい。

 でも、夕食で膳の奥の皿に手を伸ばすときは不便だ。気を緩めると浴衣の袖が料理の中に入ってしまうし、朝食のビュッフェでも、トレイを持って袖を気にしながら料理を取るのも気を使う。

 就寝時は決まって体中に帯が絡まり、悪夢のような息苦しさに目が覚めてしまう。

 浴衣には、一長一短がある。

 本紙は毎年「浴衣が似合う温泉地」というアンケートを実施している。13回目となる今年は6月21日号で発表し、城崎温泉(兵庫県)が4年ぶりの1位となった。2位の草津温泉(群馬県)、3位の伊香保温泉(群馬県)、4位の下呂温泉(岐阜県)、5位の銀山温泉(山形県)など日本情緒豊かな温泉地が上位を占めた。とくに1位の城崎温泉は、小規模の宿からそのまま浴衣と下駄で、路地を出て散策ができる素晴らしい温泉地だと思う。「ゆめぱ」というデジタル外湯券も導入し、財布を持たずに湯めぐりや買い物もできるようになっている。

 実際自分に置き換えてみると、浴衣姿で温泉街を歩くのはほんの一部の温泉地で多くの場合、浴衣からもう一度着替えてから外に出ることの方が多い。一度温泉に入った後に着替えるのが面倒で、「外の街を歩きたいな」と思っても旅館の中で過ごし、「朝早くに起きたら散歩でもしよう」と諦めてしまうこともある。これでは温泉街にあるレストランや土産物店にはお金が落ちないし、魅力的な街づくりにつながっていかない。

 温泉旅館は、温泉に入ることが主目的の一つであるため、宿泊客が温泉に入った後の過ごし方が温泉地発展の成否を大きく左右する。

 最近、旅館内で本格的なイタリアンレストランなどを展開する宿も現れてきた。その場合、最も問題になるのが、お客の服装である。和食なら違和感がなくても、本格的なフレンチやイタリアンを浴衣姿で食べるのは、どこかしっくりとこない。

 それであるならば、浴衣に執着する必要はないのではないか。温泉旅館で過ごしやすい、まったく新しいスタイルを生みだせばいい。

 例えば、温泉に入るときは従来の浴衣でもいいが、外に出るときや、館内の西洋レストランで食事をするときにはスタイリッシュなデザインのものを宿が用意する。そして、寝る時には安眠できる素材の衣服を考案する。宿や温泉地で滞在客を増やしたいのなら、そのくらいのバリエーションがあってもよい。

 旅館女将も代名詞だった着物姿ではなく、洋服でお出迎えをするところも増えてきた。仲居さんも働きやすい作務衣などに変更している。宿泊客だけは、いつまでも浴衣と下駄のスタイルを貫く。しかし、今時、下駄や草履は履き慣れず歩きづらい。日本旅館が古き文化や伝統を守ることは素晴らしいことだと思う。そして、そのような宿には敬意を表したい。だが、すべての旅館が伝統に縛られる必要はない。新たな「革命」を起こす宿が出てきてもいいはずだ。浴衣の新しいスタイルやデザインという視点を突破口にして、今の旅館の過ごし方を根底から覆す発想の大転換を期待したい。

(編集長・増田 剛)

No.407 旅館経営教室(6)―「生産性」(まとめ)、「集合モデル」を現場に導入

旅館経営教室(6)―「生産性」(まとめ)
「集合モデル」を現場に導入

 2014年7月1日号からスタートした「旅館経営教室」シリーズは、(1)「管理会計」、(2)「おもてなし」、(3)「労働時間管理」、(4)「生産管理」、(5)「集客」と続けてきたが、最終回の第6弾は、これまでのまとめとして「生産性」がテーマ。工学博士でサービス産業革新推進機構代表理事の内藤耕氏が、現場で提供されるサービスを「集合モデル」として捉え、これまで各テーマで提案してきたさまざまな理論によって、サービス生産性向上のポイントを紹介する。

【増田 剛】

 
 
 

 この「旅館経営教室」の連載では、これまで5回に分けてさまざまな具体的な現場実例を織り交ぜながら、旅館を日々運営していくのに必要な実務的な技術や制度、指標について紹介してきました。最終回となるこの第6回では、現場で提供されるサービスを「集合モデル」として捉え、これまでの連載を踏まえつつ、サービス生産性向上のポイントを紹介していきます。

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 サービス産業のどこの現場でも、食料品やリネンといった材料や製品を外部から仕入れ、それを最終的にサービスという商品にしてお客様に提供しています。この材料や製品も使い、売上につながるサービスを組み立てていくのが付加価値です。

 つまり、外部から仕入れた材料や製品を使い、そこに“新たな価値を付け加えていく”ことが付加価値で、経済学では売上高から仕入れを差し引いた額として計算されます。サービス産業の現場では一般にこれを簡易的に売上総利益で近似します。※詳しくは旅館経営教室(1)「管理会計」(2014年7月1日号)

 気を付けなければならないのは、ここで言っている付加価値とは、お客がそのサービスから実際に感じとった価値のことではなく、あくまでも一方的に提供されたサービスから計算された数字でしかないということです。もしお客から要求されている「ニーズや期待」という要求事項(ISO9000)にきちんと対応できなければ、お客は提供されたサービスに十分な価値を感じず、期待する売上高も結果として得ることができません。…

 

※ 詳細は本紙1594号または7月27日以降日経テレコン21でお読みいただけます。

女将サミット2015 北陸で初開催

全国から約120人の女将が集まった
全国から約120人の女将が集まった

 「全国旅館おかみの集い」運営委員会と旅行新聞新社は7月14日、石川県金沢市のホテル日航金沢で「全国旅館おかみの集い―第26回全国女将サミット2015石川」を開いた。北陸では初開催となった今回は、全国から約120人の女将が集まった。

 吉本加代子運営委員長(お花見久兵衛)は、「私たち女将の仕事は、人と会うことから始まる。そのようななかから今年のテーマを“人”とし、人とのつながりや出会い、何を求めて旅をするのかなどを一緒に考えたい」とし、「北陸新幹線開通でにぎわう金沢で思い出に残るひとときと、心つながる仲間を見つけてほしい」とあいさつした。

 夕方から開いた懇親パーティーは、西村明宏国土交通副大臣をはじめ、多くの来賓を含む約270人が参加した。

(次号詳細)

安倍首相を表敬訪問、“女将はおもてなしの代表選手”

女将6人が首相表敬訪問
女将6人が首相表敬訪問

 「第26回全国女将サミット2015石川」の開催を前に7月9日、吉本加代子運営委員長をはじめ、6人の女将が安倍晋三内閣総理大臣を表敬訪問した=写真。安倍首相は「旅館の女将は日本ならではのおもてなしの代表選手」と歓迎した。

 吉本運営委員長は「26回を数える女将サミットで、今年は初の北陸開催です。新幹線もでき、非常に近くなったので金沢にぜひ」とあいさつ。2年前に女将サミットに出席した昭恵婦人へのお礼なども伝えた。

 安倍首相は観光立国を目指すなかで、昨年、訪日外国人観光客が急増したことに触れ「今年は1700―1800万人を超える勢い。国内の観光客に加え、海外からのお客様も女将パワーで日本の文化とおもてなしで迎えながら、地域創生のために活躍してほしい」と激励した。

 また、サービス産業の生産性向上に国としても力を入れていることなどを報告。「まさに女将の皆様にリーダーシップを発揮していただきたい」と期待した。