アドベンチャーツーリズムアカデミー、9月に人材育成プログラム開講

2024年8月8日(木)配信

アドベンチャーツーリズムアカデミーが考えるAT推進人材像

 日本アドベンチャーツーリズム協議会(JATO、大西雅之会長)などが共同で創設した「アドベンチャーツーリズムアカデミー(ATA)」が、アドベンチャーツーリズム推進に向け新しい人材育成プログラムを9月から開講する。同プログラムによって、地域の魅力を最大限に引き出し、持続可能な観光を実現するリーダーの育成に取り組む。

 ATAは、JATO、日本航空(JAL)、JTBの3者が2023年4月に共同で創設した。アドべンチャーツーリズム(AT)が高付加価値な自然文化体験型観光として注目を集める一方、認知度の向上、安全管理の強化、地域資源の持続可能な利用などの課題を抱えている。今回、課題解決のために、地域資源の適切な保護と活用を支える専門的な知識と法規制の理解を深め、持続可能な地域づくりに貢献できるリーダーシップと技術を備えた人材の育成に向けて、新たなプログラムを開講するに至った。

 同プログラムでは、国内外で活躍する専門家による13回のオンライン講座と、ATの先進地域である北海道の弟子屈・阿寒湖地域でフィールド研修を実施する。フィールド研修は25年2月4日(火)~6日(木)の3日間を予定する。

 募集期間は8月31日(土)まで。このほか申し込みや詳細については、ATAのホームページから。

「ホテル郡上八幡」が自己破産申請へ 負債は約5億6000万円(帝国データバンク調べ)

2024年8月8日(木) 配信

 千虎観光(中島規夫社長、岐阜県郡上市)は8月1日(木)までに事業を停止し、弁護士に一任、自己破産申請の準備に入った。帝国データバンクによると、負債は約5億6000万円。

 同社は1972(昭和47)年9月創業の千虎観光の事業を継承し、2008(平成20)年5月に設立されたホテル運営業者。前身企業がオープンさせた「ホテル郡上八幡」は客室49室で、宴会場やホールも完備。最大約300人を収容し、観光客やスキー客が主な利用者だった。

 ドライブインレストランなども運営し、地元では高い知名度を有していた。しかし、「温泉設備などへの積極的な設備投資のために金融債務が増加していたうえ、96年の東海北陸自動車道の開通で団体客が減少し、業績が悪化。事態を打開すべく同社が事業を受け継いだ経緯がある」(帝国データバンク)。

 その後は、不採算部門の縮小などに取り組み、2011年2月期には年間収入高約8億円を計上していた。

 インバウンド需要の取り込みなども進めたものの集客は伸び悩み、収益性は低迷。20年以降はコロナ禍の影響で観光需要が減少し、24年2月期の年間収入高は約3億5千万円に落ち込んでいた。8月1日に自社ホームページやSNSで営業停止の旨をリリースしていた。

「境港さかなセンター」が自己破産申請へ(帝国データバンク調べ)

2024年8月8日(木) 配信

 境港さかなセンター(渡邉昭美社長、鳥取県境港市)は7月30日(火)付で事業を停止し、事後処理を弁護士に一任、自己破産申請の準備に入った。帝国データバンクによると、負債は約4億5000万円。

 同社は1996(平成8)8月に設立された不動産賃貸業者。鮮魚仲買業者8社が出資して事業をスタートし、99年4月には境港市竹内団地に水産物販売施設「おさかなセンター」をオープン。主に観光客向けの鮮魚販売店や、食堂の運営業者に施設を賃貸し、2016年3月期には年間収入高約4000万円を計上していた。

 しかし、20年以降は「新型コロナの感染拡大に伴う入居店舗の売上の急減やテナントの撤退で、賃貸収入が大幅に減少し、不採算経営を余儀なくされていた」(帝国データバンク)。不動産の初期投資が大きく借入金の返済が負担となるなか、事業の継続が困難となった。

スポーツ文化ツーリズムアワード2024募集開始 10月15日(火)まで

2024年8月7日(水) 配信

 

 観光庁は10月15日(火)まで、スポーツ庁・文化庁と共同で「スポーツ文化ツーリズムアワード2024」を募集する。「スポーツ文化ツーリズム」を推進させる先進的な取り組みや、スポーツ文化ツーリズムの実現を目指す取り組みを発掘し、観光の活性化をはかる目的。

 同賞は、「スポーツ文化ツーリズム賞」「スポーツツーリズム賞」「文化ツーリズム賞」で構成する。また、武道や日本遺産、食文化といった特定の分野に特化した取り組みや新しい観光の取り組みに対し、特別賞を設定する。

 応募要件として、①「スポーツ」と「文化資源」のいずれか、または両方と「観光」が結びついている②国内外の旅行者の増加、長期滞在を促す仕組みや地域への経済効果は急につながる工夫がある取り組み③地域の活力の着実な増加につながるものである取り組み19年以降に開催されている取り組み──など。

 前回のアワードでは、「日本最強の城『今治城』を中心にしたスポーツ文化ツーリズム~瀬戸内の中央を制した歴史が現代に繋がる~」(愛媛県今治市)など、29件の応募の中から、7件の団体が入賞した。

登山電車で行く温泉「雲の上の停車場」オープンへ 長野・小諸の常盤館

2024年8月7日(水) 配信

雲上の停車場(右奥に見えるのが登山電車)

 常盤館(花岡薫代表取締役、長野県小諸市)は8月8日(木)、同社が営む旅館「菱野温泉常盤館」敷地内に、登山電車で行く温泉施設「雲上の停車場」をオープンする。展望露天風呂やアウトドアサウナ、カフェ&バーなどを設ける。

 同施設へは、本館から登山電車で移動する。登山電車は利用者自ら発車ボタンを押して動かすもので、乗車時間90秒の短い旅が楽しめる。常盤館、薬師館宿泊者はサウナを除き、自由に利用できる。

 展望露天風呂「雲の助」は午前6:30~9:30、午前11時~午後10時までの営業。石で組み立てた「いしふろ」や雲の上の露天風呂「そらふろ」などを備える。飲食施設「菱野の森のカフェ&バー時刻表のない待合室」は午前11:00~午後10:30までの営業で、地元のクラフトビールなどのアルコールから、信州味噌とんこつラーメンなどフードメニューも提供する。

 また、2時間予約制のサウナは薪ストーブタイプのロウリュを採用。大自然のなかでゆっくりサウナを楽しみたい人におすすめという。営業時間は午前9時~午後9時まで。料金は平日4400円、土日祝日など繁忙期は4800円。

 外来者の利用は平日が午前11時~午後4時まで、土日祝日など繁忙期は午前11:00~午後2:30まで。入場料は平日1500円、繁忙期が1800円。

カッセジャパン、貨客混載バスで熊本県・牛深の鮮魚運ぶ仕組み構築 ミオカミーノ天草のBBQ食材として

2024年8月7日(水) 配信

バスで鮮魚を運ぶイメージ

 九州産交グループで、生産者に代わり、事業機能を代行・集約し地域活性化に取り組んでいるカッセジャパン(有元隆社長、熊本県熊本市)はこのほど、産交バス(小栁亮社長、熊本県熊本市)と協力し、貨客混載バスで熊本県・牛深の鮮魚を、バーベキューを楽しめる「ミオカミーノ天草」に運ぶ仕組みを構築した。

 その日に水揚げされた鮮魚を提供することによる消費拡大のほか、路線バスを有効活用することで輸送費やCO2の削減などをはかる。

 ミオカミーノ天草は、カッセジャパンが運営する施設で、バーベキューのほかに地域の土産品を販売している。同施設に運ばれる魚は、漁業者が牛深バスセンターに届ける。その後、バスに積み込まれ、運ばれてくる。バーベキューの食材として用いられる。

ジャルパック×地球の歩き方「ジャルパックの歩き方」を制作 国内線への搭載を開始

2024年8月7日(水) 配信

記念誌「ジャルパックの歩き方」

 ジャルパック(平井登社長、東京都品川区)はこのほど、JALPAKブランド誕生60周年を記念し、地球の歩き方(新井邦弘社長、東京都品川区)とスペシャルタイアップ冊子「ジャルパックの歩き方」を制作した。8月7日(水)から、日本航空(JAL)の国内線エアバスA350-900機材へ搭載を開始する。搭乗客は自由に閲覧できるほか、持ち帰りも可能。

 ジャルパックは1965年1月に国内企業で初めて海外パッケージ旅行を売り出し、2025年1月で60周年を迎える。これを記念し、今年創刊45周年の「地球の歩き方」とタッグを組み、記念誌「ジャルパックの歩き方」を制作した。 

 記念誌は、地球の歩き方編集スタッフがジャルパックを徹底取材し、旅行を作る人々や支える人々をインタビュー形式で紹介している。ジャルパック社員と地球の歩き方社員が旅行の今昔を語り合った座談会など、社員参加型で“旅”への熱い想いが詰まった1冊に仕上げたという。サイズは地球の歩き方史上最も大きなA4サイズ版、28ページ。

 国内線ではエアバスA350₋900就航路線全クラスシートに設置。国際線は9月1日(日)から、ホノルル線のビジネスクラスのみ設置する。いずれも10月31日(木)までで、なくなり次第終了する。なお、始発便搭載後は追加搭載を行わないため、設置されていない場合がある。

「いさ鉄Bistroながまれ号」で北海道の美食を堪能 9月8(日)、23日(月)に運行(北海道オプショナルツアーズ)

2024年8月7日(水) 配信

 

 日本旅行(小谷野悦光社長)のグループ会社である北海道オプショナルツアーズ(清水伸一社長、北海道札幌市)はこのほど、道南いさりび鉄道が観光庁地域魅力新発見事業を活用して運行する観光列車「いさ鉄Bistroながまれ号」を企画募集し、商品として発売した。

 沿線地域の食材や車窓からの景観を楽しむことができる観光列車「ながまれ海峡号」で、テーマを「食」に絞り料理人が列車内で食材などの案内を行い、美食を提供する。

 「ミシュランガイド北海道2017特別版」掲載店の、「二代目 佐平次」山形智氏による特別メニュー「いさ鉄Bistro四段お重」を用意した。

 さらに、いさ鉄沿線や、函館市・北斗市・木古内町の日本酒やワインと食材によりマリアージュを楽しめる。

 「函館真昆布」味比べ体験を通じて和食文化を学べる特別企画も計画している。

 運行日は9月8(日)、23日(月)の2回。旅行代金は1万3000円。各回15人限定募集となる。

 8月7日(水)から発売。

台湾・台北が2024年観光キャンペーン発表 初の海外展開となるアソビュー!とコラボ

2024年8月7日(水) 配信

2024年度は「台北!ワクワク」キャンペーン

 台湾・台北市政府観光伝播局(王秋冬局長)は8月6日(火)、東京都内で2024年度の観光キャンペーン「台北!ワクワク」の発表会見を開いた。今年の日本向けプロモーションは「GO TAIPEI」と題し、予約サイト「アソビュー!」(アソビュー、山野智久CEO)とコラボレーション。9月2日~12月31日まで月替わりで観光施設や交通機関を特別割引する。アソビューとしては、初めての海外展開となる。また、俳優の清原果那さんを台北市観光イベントアンバサダーに任命し、観光プロモーション動画を制作した。

王局長

 王局長は「台湾において、日本人観光客は常に上位で、今年の第一四半期はトップだった。台湾を訪れる日本人観光客にとって台北は大切な都市だと思う」と述べ、多くの日本人客の訪問に謝意を述べた。また、今年の観光キャンペーンに触れ、「ワクワクする体験を一緒に出来ることを楽しみにしている。アソビューとの協力で割引を実施するのでお得に過ごして欲しい」とアピール。「台北の観光スポットは常に新しく進化している。多くの方々に台北を訪れてもらい、より好きになってもらいたい」と呼び掛けた。

 会見にはアソビューグローバル事業開発室の伊藤優氏も登壇し、海外展開を開始するにあたり、「今回のCPが大きく成長できる機会と捉えている」と言及。「GO TAIPEI」は「9月2日にサイトをオープンし、台北の魅力ある体験をそろえる。また企業から特典も数多く提供してもらう。海外旅行の楽しみや台北の素晴らしい魅力を再認識、再発見する機会になれば嬉しい」と意気込んだ。なお、アソビューでは台湾を皮切りに、他の海外都市への展開も検討を進めているという。

 このほか、日本路線就航30周年を迎えたエバー航空の陳啓偉社長は、日本台湾往復航空券やグッズなどをアソビューでの抽選会に提供することなどを紹介した。

 アンバサダーの清原さんは、おすすめスポットとして動画の撮影で訪れた台北のシンボル「台北101」を紹介。「89階に展望台があり、フォトスポットがたくさんあって、皆さん楽しそうでした」とコメントした。映画の撮影で台湾に滞在していた経験もあり、食についても熱く語った。清原さんは「台湾の皆さんは暖かくておもてなし、愛に溢れている。元気がでる素敵な場所」と魅力を語り、「今回は台北の魅力を深く知ることができました」と喜んだ。

加賀屋、新社長に渡辺崇嗣氏 経営体制の強化はかる

2024年8月7日(水) 配信

渡辺崇嗣新社長

 石川県・和倉温泉の加賀屋は8月3日(土)、渡辺崇嗣副社長が新たに代表取締役社長に就任したと発表した。新社長のもと、今年1月に発生した能登半島地震からの復興と経営体制の強化をはかる。

 新社長就任は7月19日に開かれた取締役会において決まった。渡辺氏は就任のあいさつにおいて「1906年創業から118年の歴史と伝統を受け継ぎ、能登半島地震からの復興に向け、全社員が1つとなって前を向いて進んでいきたい」と抱負を述べた。

                 ◇

 渡辺 崇嗣(わたなべ・たかつぐ)氏 1975年生まれ、慶応義塾大学商学部卒業。加賀屋の代表取締役である小田禎彦氏の甥にあたる。2000年4月に乾物商を営む渡彌(わたや・福井県福井市)に入社し、同年5月に社長に就任。11年4月からは加賀屋ゼネラルフーヅ社長として、加賀屋ブランドを活用したオリジナル商品の開発・販売を手掛けた。17年4月に加賀屋の取締役副社長に就任し現在に至る。