阪急交通社、次期社長に酒井氏 松田社長は会長に就任

2020年3月2日(月) 配信

阪急交通社 次期社長の酒井淳氏

 阪急交通社(松田誠司社長、大阪府大阪市)は2月28日(金)、酒井淳代表取締役専務執行役員が4月1日(水)付で社長に昇格する人事を発表した。旅行事業再編で発足した同社が2020年4月で10年を迎え、さらなる経営体制の強化をはかる。松田誠司社長は代表権のある会長に就任する。

酒井淳氏(さかい・あつし)

 1959年生まれ。1981年4月阪急交通社入社、04年4月旅行事業本部営業統括本部営業企画部長、12年4月執行役員(東日本営業本部長)、14年4月常務執行役員(西日本営業本部長)、17年4月専務執行役員(企画旅行事業本部長兼東日本営業本部長)などを歴任

楽天LIFULL STAY、トラベルコと連携 民泊施設などを掲載

2020年3月2日(月)配信

写真はイメージ

 楽天LIFULL STAY(太田宗克社長、東京都千代田区)はこのほど、旅行比較サイト「トラベルコ」を運営するオープンドア(関根大介社長、東京都港区)と民泊事業での施設情報の連携を始めた。

 これにより、楽天LIFULL STAYが運営する宿泊・民泊予約サイト「Vacation STAY」と連携。同サイトに掲載するホテルを除く国内宿泊や民泊施設を、「トラベルコ」上で検索・比較ができるようになった。

豊富な民泊施設と宿泊施設の一括検索が可能に

 「Vacation STAY」は、現地のホストと交流ができる民泊施設や宿坊、別荘をそろえる。加えて、楽天LIFULL STAYが開発した戸建やコンドミニアム、ガレージハウス型宿泊施設など、さまざまなタイプの宿泊・民泊施設を取りそろえる。

 一方の「トラベルコ」は、700以上の予約サイトと連携する日本最大級の旅行比較サイト。価格や施設設備、出張やレジャーなど、こだわりやシーンに合わせて豊富な条件から検索でき、幅広いニーズに応えている。

 今回の連携を通じて両社は、国内の旅行者へ民泊利用の選択肢を積極的に提案し、今後も幅広い宿泊需要へ対応していく考えを示した。

観光庁、観光業で働く女性活躍へ 「知らせる」「整える」「育てる」柱に 第4回推進検討会開催

2020年3月2日(月) 配信

2月18日に行われた今年度最後の検討会のようす
 観光庁は2月18日、女性がより活躍できる観光先進国を見据え、「第4回観光分野における女性活躍推進に向けた検討会」を開いた。今年度最後となる会合では、長野県・蓼科で観光業に従事する母親たちが立ち上げた「休日子育てシェアハウス『山ん家』」の事例を紹介しながら、課題を整理した。検討会は次年度も継続し、今後の方向性は「知らせる」「整える」「育てる・引き上げる」の3本柱で、関係省庁や民間企業、大学などと連携して進めていく方針だ。
                            【入江 千恵子】

産学官連携で次年度も継続

女性の管理職不足 労働継続の難しさ

 観光庁の髙科淳国際観光部長は昨年8月から行われてきた過去3回の検討会を振り返り、「観光業の成長に伴い、就業機会の拡大や仕事の多様性から女性活躍を進めるうえで、成長の伸び代が大きい分野であることが見えてきた」と述べた。
 
 今回の検討会の前半では、各地の現状と課題を問うアンケートの結果報告と、地域の具体的な取り組みが紹介された。
 
 アンケートは「女性活躍の現状・課題」について、昨年11月22日―今年1月10日に実施。各地の観光協会や観光関連企業など18団体にメールを送信し、17団体39人から回答を得た。
 
 すべて自由記述式とし、「ダイバーシティの向上による効果で想定されることは」との設問には、女性中心によるプロジェクトが新しい発想を生み出したことや、個々のライフスタイルを重視することで生産性が向上した事例などが寄せられた。
 
 これらの回答から、検討会では「地域観光と女性活躍」は、経済産業省が定義する「ダイバーシティ経営の成果」と同様に、①プロダクトイノベーション②プロセスイノベーション③外的評価の向上④職場内の効果――の4つに分類できると分析した。
 
 別の設問の「女性として仕事をする際に課題と感じていること」については、「現場に女性のリーダーが少なく、意見を反映できる機会が少ない」や、「女性が目立つと『生意気だ』となる」、「休日、時間外に子供の預け先がなく辞めてしまう」などの意見があった。
 
 以上のことから見えてきた課題は、①管理職(女性が少ないまたは不在、経営に女性の視点が不足)②キャリアアップ(スキル面の不足、マインド醸成の難しさ)③労働の継続(土・日・祝日・夜間に人手が必要という業界特性・風土から仕事と家庭の両立が難しい)――の3つに整理できるとした。
 
 「今後、女性活躍を推進していくために必要な取り組み」の設問には、女性幹部の登用について「比率を強制的に決めてでも推し進める必要がある」といった意見や、女性が働きやすい環境整備として「休日に深夜まで運営している保育施設の開設」などが挙がった。検討会では、実現には政府や経営者、組織の主導や協力が必要になってくるとの考えをまとめた。

長野県・蓼科の事例

 地域の具体的な取り組みは、長野県・蓼科にある休日子育てシェアハウス「山ん家(やまんち)」(長野県・立科町)の代表・矢島麻優美氏が発表した。観光業で喫緊の課題となっている、母親の休日の働き方と子育ての両立に向けた活動を行っている。
 
 「山ん家」は、親が観光業で働く子供たちが休日に集まれる場所として、母親たちが昨年のゴールデンウイーク10連休を前に開所した。手の空いている大人が助け合いながら、子供たちを見守ることをコンセプトとしている。
 
 蓼科は白樺湖や霧ケ峰高原などがあるエリアで、県内の観光地利用者数は軽井沢高原、善光寺に次いで3番目に多い。このような土地柄を背景に、職場が忙しい休日に働きたいと思う親と、休日に構ってもらえずストレスを抱える子供の、双方の課題を抱えている。
 
 「山ん家」では自然を生かした課外活動のほか、地元の観光施設を楽しむイベントを実施。会員のレストランで開くテーブルマナーや、プロスノーボーダーによるスキー場でのイベントなど、身近な人材と観光資源を最大限に活用している。
 
 矢島氏は「子供たちが観光地で遊ぶ楽しさを知ることで地元のファンになり、やがて戻って来たいと思うことで雇用につながるのでは。いま地域が頑張ることで、未来への投資になる」と「山ん家」の重要性を訴えた。
 
 一方で、課題には資金不足がある。利用料は小学生1人当たり月額6千円(未就学児は茅野市と協働でファミリー・サポート・センター事業を活用)。会員数は親22人、0歳―小学生までの子供40人(20年1月現在)となっている。スタッフへの謝礼金は、「1時間当たり500円」とボランティア状態となっているのが現状だ。場所は、大型リゾートホテル「池の平ホテル」の隣にある一軒家を利用し、昼食は同ホテルの社員食堂から無償提供を受けている。
 
 常用スタッフを確保できないことなどから、開所は土曜日のみとなっている。利用料について矢島氏は「どのような人でも預けられるよう、金額を設定した。預けるために働くのは趣旨が違う」との考えを述べた。
 
 資金繰りには「山ん家子育てシェア基金」を設立し、周辺の事業所などに営業活動を行っている。個人は年額1千円から1万円の3種類、法人は年額5千円から30万円の4種類を設けている。矢島氏は運営資金について「限界がきている状態」とし、そのうえで「『山ん家』に子供を預けることで、優秀な人材の確保や雇用継続が可能になる」と多くの協力を呼び掛けた。
 
 最後に「休日に預けられる場所が『あったらいいな』と思いながらも、子供がすぐに大きくなってしまうこともあり、多くの人が声を上げずにきた。しかし、誰かがやらなければならない」と述べ、施設存続の必要性を改めて強調した。

交流の場持ちたい 国際観光シンポも

 検討会は次年度も継続する。今後の取り組みについては、①知らせる②整える③育てる・引き上げる――の3本柱で、各省庁や業界団体、民間企業、大学などと連携して進めていく。具体な施策案として「知らせる」は、就業機会拡大の周知活動やマッチング機会創出などのほか、観光業の魅力を伝えるセミナーなどを実施していく。
 
 「整える」は、働き方改革や人材確保、定着率向上を目指す。リモートワークなど柔軟な働き方や復帰サポートなどの事例展開、宿泊業における日・祝日の子供の預け先確保などに取り組む。
 
 「育てる・引き上げる」は、管理職層から経営層への登用事例の創出や観光業でのキャリア再発進する人にセミナーなどを通して支援を行う。
 
 観光庁国際観光部の町田倫代参事官(国際関係)は「4回の検討会を経て、さまざまな気づきがあった。これらを踏まえ、3本の柱を立てた」と述べた。さらに、G20観光大臣会合での合意事項を着実に行うため、「『女性活躍アクションプランの実行』の趣旨で、次年度は国際観光シンポジウムを開催したい」と語った。
 
  そのうえで、「観光業の就業機会の拡大や認知度向上などを目的に、幅広い年齢層に加えて観光業の企業にも参画いただき、交流の場を持ちたい」と明かした。
 
 観光庁では、次年度の女性活躍推進関連予算(案)を、観光産業における人材確保・育成事業や国際観光シンポジウム開催などに充てていく。

〈観光最前線〉70年大阪万博へタイムスリップ

2020年3月1日(日)配信

3月2日追記:本記事は上記日程に公開しましたが、「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」などを踏まえ、イベント内容の一部変更が発表されました。詳細は「なんばウォーク」公式サイトでご確認ください。

大阪万博を彩ったコンパニオンの復刻版衣装も登場

 大阪ミナミの地下街「なんばウォーク」は開業50周年を記念し、同じく1970年の開催から50年を迎える大阪万博とのコラボイベント「50周年大創業祭」を3月6日から8日まで実施する。

 期間中は、大阪万博の各パビリオンを彩ったコンパニオンの復刻版衣装を展示。抽選会参加者を対象に、同衣装を着用したモデルとの写真撮影会や、館内3カ所に設けた当時のパビリオンスタンプ(複製品)を巡るスタンプラリーも行う。さらに、3日間限定で全面開業時のCMソングを放送。当時のノベルティやパンフレットなども展示する。

 このほか、なんばウォーク利用者を対象に、豪華賞品が当たる抽選会を実施。約50店舗が「50」や「虹のまち」にちなんだ商品、懐かしの復刻メニューなどを提供する。

【塩野 俊誉】

「観光革命」地球規模の構造的変化(220) 新型ウイルスと観光立国

2020年2月29(土) 配信

 今年は日本の観光立国が飛躍的に発展するはずの年であった。政府は今年開催される東京オリパラを最大限に活用して、「2020年インバウンド4千万人(19年は3188万人)」という数値目標を掲げると共に、「20年訪日旅行者による消費額8兆円(19年は4兆8113億円)」という政府目標を掲げていた。

 ところが昨年12月に中国・武漢市で発生した新型コロナウイルス感染症が短期間で世界に広がり、パンデミック(世界的な大流行)を生じさせた。WHOは1月末に新型コロナウイルスによる感染拡大について「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。日本を含めた世界全体で観光客数が大幅に減少し、旅行・観光産業に深刻な打撃を与えている。

 中国では02~03年にSARSが大流行し、世界的に感染が拡大した。SARS流行のときの中国と比べると、現在の中国は世界第2位の経済大国に発展しており、03年の中国人の外国旅行者数は約2千万人であったが、昨年は約1億5千万人で飛躍的に増大している。それだけ世界に与えるインパクトが大きくなっている。習近平国家主席は「建国以来、最も困難な公衆衛生の事件」と宣言して対応強化をはかっている。

 日本でもすでに新型コロナウイルス感染者が各地で増えており、死者も出ている。とくにクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」における集団感染は全世界に報道され、日本のイメージを著しく低下させている。政府は今年、国際クルーズ船客500万人誘致を目指して積極的なプロモーション活動を行ってきた。しかし日本のイメージ低下によって、すでに国内各港への寄港中止のケースが相次いでおり、関係者は頭を抱えている。

 日本国内における市中感染の拡大に伴ってクルーズ船寄港中止だけでなく、訪日旅行を忌避する動きが各国で生じている。国際航空運送協会(IATA)は新型コロナウイルスの感染拡大の直撃を受けるアジア太平洋地域の航空会社は20年に約3兆1千億円の損失を被るとの試算を公表している。

 さらに日本国内ではウイルス感染拡大の影響でさまざまなイベントの中止が相次ぎ、旅行・観光産業は大きな痛手を被っている。新型ウイルスの早期終息を祈るばかりだ。

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

東北6県の外国人宿泊150万人泊超え 政府目標1年前倒しで達成

2020年2月28日(金)配信

 観光庁が2月28日(金)に発表した2019年年間の宿泊旅行統計調査(速報値)結果によると、東北6県の外国人延べ宿泊者数は前年比21.0%増の155万7910人泊だった。20年までに東北6県の外国人延べ宿泊者数150万人泊を政府目標に掲げていたが、1年前倒しで達成した。

 同外国人延べ宿泊者数は、従業者数10人以上の施設に泊まった外国人を集計したもの。

 これまで、東北地域が主体となって多言語ホームページの整備、滞在プログラムの開発などを行ってきた。加えて、官民が一体となったトップセールスや集中的な訪日プロモーションを実施。国際定期便の新規就航やチャーター便の増加、訪日外国人旅行者の誘客がつながった結果とみられる。

 今後、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催に伴い、東北への関心が高まる。同庁はこの機会を捉え、地方公共団体や民間企業から特別なプログラムなどをとりまとめる。さらなる東北の観光需要を喚起する「東北観光復興キャンペーン」を実施し、東北の観光復興に精力的に取り組む考え。

JATA、定例会見で千葉県勝浦市のようす語る 19年度「総合旅行業務取扱管理者試験」 宮城・東京会場の再試験は中止 

2020年2月28日(金) 配信

越智良典理事・事務局長

 日本旅行業協会(JATA)は2月27日(木)、東京都内の本部で定例会見を開いた。越智良典理事・事務局長は、新型コロナウイルス肺炎による影響が拡大していることについて、千葉県勝浦市のようすや雇用調整助成金のさらなる支給要件の緩和について言及した。

 また、 昨年の台風の影響で延期となっていた2019年度「総合旅行業務取扱管理者試験」の宮城・東京会場の再試験中止を2月28日(金)に決めた。

 越智氏は今月23、24日に千葉県勝浦市を訪れ、中国・武漢市から政府チャーター機で帰国した邦人が一時滞在した「勝浦ホテル三日月」を視察したことを明らかにした。

 その時の印象について、「感染症専門のチームが消毒作業したあと、民間の清掃専門業者が入り、さらにそのあとで従業員が清掃していた」と報告。「(従業員は)宴会場のシャンデリア1本に至るまで清掃していた。『ここまでやるか』という徹底ぶりだった」と語った。

 24日朝には、日本三大朝市のひとつに数えられている勝浦朝市にも足を運び、「連休中なのもあり、にぎわっていた」と振り返った。

 一方で「千葉県勝浦市もホテル三日月も風評被害があると聞く。多くの人が勝浦市を訪れ、泊まってもらうよう応援していく」との考えを示した。

 旅行業界全体の状況については「旅行会社だけでなく、宿泊機関やバス会社にも影響が出ている。キャッシュフローが滞っている状態で、融資額を拡大してもらっているが、さらに増やしてもらう必要がある」と述べた。

 厚生労働省が実施している雇用調整助成金の支給要件の緩和についても言及。「今は中国人旅行者の影響を受けている事業所が対象だが、全観光産業に当てはめてもらわないといけない状況にある」と危機感を示した。これらを踏まえ、「助成金の支給緩和の対象をさらに広げるよう、関係各所に訴えている」と語った。

 また、3月15日(日)に実施予定だった19年度「総合旅行業務取扱管理者試験」の宮城・東京会場の再試験は、国のイベント自粛要請などから中止が決定した。再度の延長は行わない。再試験の受験者には受験手数料を返金する。

「ツアーグランプリ2020」3月2日募集開始 今回からWeb応募に 「兼高かおる賞」新設、賞体系・受賞作品の発表時期も変更 

2020年2月28日(金) 配信

海外旅行推進部の薦田詳司副部長

 日本旅行業協会(JATA)は2月27日(木)の定例会見で、優れた企画旅行を表彰する「ツアーグランプリ2020」について説明を行った。応募方法を従来の郵送からWebに変更するほか、賞体系や発表時期を見直した。

 応募作品数のさらなる増加をはかるのが狙い。3月2日(月)から4月17日(金)まで募集を行い、表彰式は6月22日(月)のJATA総会で行う。

 今回の変更点について、海外旅行推進部の薦田詳司副部長は「応募のしやすさをポイントにした」と強調した。今回からWeb上で応募完了することに伴い、添付資料もパンフレットをPDF化するなど簡略化を進めた。

 変更を機に、これまで毎年100~130作品だった応募総数を「200作品を超えるよう、各旅行会社に働き掛けをしていく」と力を込めた。

 賞体系は、これまで複数あった賞を「優秀賞」とし、10作品を選出する。このなかから、グランプリの「国土交通大臣賞」1作品と、準グランプリの「観光庁長官賞」を海外旅行部門と国内・訪日旅行部門から各1作品ずつ選出する。

 優秀賞10作品は、海外部門と国内・訪日旅行部門の応募比率によって選ぶことを検討。「前回の応募比率は、海外が7割強、国内・訪日が3割弱。国内・訪日の応募促進もはかっていきたい」(薦田氏)と述べた。

 また、18年までツアーグランプリの審査員長を務めていたツーリストライターの兼高かおる氏の死去に伴い、「兼高かおる賞」を新設することも併せて発表した。

 受賞作品の発表時期も変更する。優秀賞10作品の発表を表彰式前の6月11日(木)に行う。「国土交通大臣賞」(グランプリ)と「観光庁長官賞」(準グランプリ)の3作品の発表は、表彰式当日に行う。

 表彰式前に優秀賞を発表することで、造成に協力したであろう観光局、航空会社、ランドオペレーターが受賞を共有できる。表彰式では、プランナーだけでなく関係機関とともに受賞の喜びをともにすることが期待できる。

 応募は、19年4月から20年3月末までに催行された企画旅行(募集型・受注型)と訪日旅行で実施された企画が対象となる。

 ツアーグランプリは、旅行業における企画力及び海外旅行部門と国内・訪日旅行部門において、総合的に優れた企画旅行(募集型・受注型)を表彰する事業で、今年で27回目となる。審査では、SIT(特別な目的に絞った旅行)や独創性(デスティネーション開発、創造性など)、販売・集客性などを考慮して選出する。

新たに4賞増設 第6回「ジャパン・ツーリズム・アワード」募集開始

2020年2月28日(金) 配信

ツーリズムEXPOジャパン推進室の早坂学室長

 日本旅行業協会(JATA)は2月27日(木)の定例会見で、第6回「ジャパン・ツーリズム・アワード」について説明を行った。「リスクマネジメント賞」など新たに4賞を増設するほか、審査ポイントをより踏み込んだ内容に変更する。募集は3月2日(月)から5月29日(金)まで行う。

 ツーリズムEXPOジャパン推進室の早坂学室長は、「昨年は社会性に重きを置いた取り組みやインフラツーリズム、テクノロジー分野の応募が多かった」と振り返った。応募総数は「209件。今年は10%アップを目指している」と述べた。

 変更点の1つ目、賞は「エンターテインメント賞」「リスクマネジメント賞」「スタートアップ賞」「メディアプロモーション賞」の4賞を増設する。「エンターテインメント賞」はエンターテインメントを活用して観光振興を進めている取り組みを表彰する。

 「リスクマネジメント賞」は観光危機管理に効果的なマネジメントを行っている取り組みを、「スタートアップ賞」は取り組み期間が3年未満の革新的な取り組みを、「メディアプロモーション賞」は、効果的なプロモーションを行ったメディアを表彰する。

 2つ目の審査ポイントは、昨年の「先駆性・創造性」を「斬新性・革新性」に、「持続性」を「事業性」に変更し、より深い内容を追求することとした。

 3つ目の応募領域は、昨年まであったビジネス部門と地域部門を廃止し、「国内・訪日領域」と「海外領域」に絞る。

 表彰式は10月29日(木)に沖縄コンベンションセンターで行われる「ツーリズムEXPOジャパン2020リゾート展in沖縄」の開会式で行う。

 「ジャパン・ツーリズム・アワード」は、ツーリズムの発展・拡大に貢献した国内外の団体・組織・企業の持続可能で優れた取り組みを表彰するもの。受賞取り組みを広く社会に周知することで、ツーリズムへの理解を進めると同時に、モデルとしてさらなるツーリズムの発展に寄与することを目的としている。

ツーリズムEXPOジャパン
https://www.t-expo.jp/biz/program/award.html
世界最大級のプロモーションフィールド「ツーリズムEXPOジャパン」開催!「世界のツーリズムをリードする」総合観光イベントとして、さまざまな産業が「観光」を軸に集結します!こちらは出展社様、旅行業界関係者様向けサイトです。

ナビタイムジャパンらが外国人のレストラン選びのサポートとオンライン予約を可能にする取り組みをスタート

2020年2月28日(金) 配信

ロゴ

 ナビタイムジャパン(大西啓介社長、東京都港区)と、USEN-NEXT GROUPのUSEN Media(成内英介社長、東京都品川区)はこのほど、訪日外国人のレストラン選びのサポートと、オンライン予約を可能にする取り組みを始めた。

 USEN Mediaが運営する訪日外国人向けグルメサイト「SAVOR JAPAN」の店舗情報を、ナビタイムジャパンが運営する訪日外国人観光客向けナビゲーションサービス「Japan Travel by NAVITIME」に連携。「SAVOR JAPAN」に掲載されている全国2300店舗以上の人気レストラン情報が「Japan Travel by NAVITIME」のスポット検索結果に表示され、シームレスに予約に進むことが可能になる。

 また、「Japan Travel by NAVITIME」に掲載されている約8000件以上の豊富な観光記事内にも「SAVOR JAPAN」のレストラン予約リンクを表示。訪日外国人ユーザーから要望の多かった「食」に関するコンテンツと機能が拡充する。言語は、英語、繁体字、簡体字、韓国語の4言語に対応する。