長崎県 西九州新幹線PR 大阪駅でイベント開く

2022年9月12日(月)配信

大石賢吾知事と長濱ねるさんが西九州新幹線をPR

 長崎県は8月19日、JR大阪駅「時空(とき)の広場」で「長崎県西九州新幹線開業1カ月前記念イベント」を開き、9月23日に開業する西九州新幹線や、長崎県の魅力をアピールした。

 会場では、同県の大石賢吾知事と、長崎県出身で西九州新幹線長崎県広報大使を務める女優でタレントの長濱ねるさんによるトークショーを実施。3人の関西ミシュランシェフを交えての長崎食談義なども行った。

 大石知事は「西九州新幹線の開業により、長崎―博多間が最速で30分短縮となり関西とも近くなる。県内には2つの世界遺産と4つの日本遺産がある。長崎駅や駅周辺など、街の様相も変わってきている。ぜひ多くの方に訪れてほしい」と来県を呼び掛けた。

 長濱さんは「長崎県は名所にあふれていて、グルメも豊富にあり、楽しめるところがたくさんある。大阪の人と長崎の人は共にあたたかい人柄が似ていて親和性があると思う。ぜひ、多くの大阪の人に、長崎を訪れてほしい」とアピールした。

 8月20日、21日には、JR大阪駅で長崎県の観光物産展が開かれ、各種ステージイベントや県内各自治体による物産販売が行われた。会場では、前日のイベントに登壇した3人のミシュランシェフが、それぞれに考案した長崎の食材を使ったテイクアウトグルメも限定販売された。

全旅協近畿地方支部 11年ぶり合同役員会 各県事業報告や講演実施

2022年9月12日(月)配信

あいさつする吉村実議長

 全国旅行業協会近畿地方支部長連絡会(吉村実議長)は8月2日、ザ・ガーデンオリエンタル大阪(大阪市都島区)で2022年度近畿各府県支部合同役員会を開いた。各府県支部が集まっての合同役員会開催は11年ぶり。

 各府県が、それぞれに取り組む事業などを報告したほか、民泊・農泊の予約サイト運営や、自治体と連携した地域振興サービスなどを手掛ける百戦錬磨の上山康博社長が基調講演を行った。

百戦錬磨の上山康博社長が講演

 上山社長は「小規模旅行会社の生き残り戦略」と題して講演。このなかで生き残るチャンスとして①地域性を生かす②団体を扱うノウハウの展開③異業種との連携④インバウンドの取り組み⑤公的予算の活用⑥SNSの活用――など、いくつかのポイントを挙げ、「これらは決して机上の空論ではない。皆さんの環境や強みを生かせば、新しいビジネスチャンスは必ずある。まずは、小さなことからでもチャレンジしていってほしい」と語った。

 各府県の発表では、滋賀県がコロナ禍で取り組む観光バスツアーの助成事業を紹介した。大阪府は営業対象を今後、個人・グループへ拡大していくため、会員向けにSNSの勉強会を開いたことなどを報告。和歌山県は、地元の温泉を広く知ってもらおうと、地元関係団体と連携して取り組む「わかやま12湯推進協議会」の活動を紹介するなどした。

 発表会後には、全国旅行業協会の駒井輝男副会長や、㈱全旅の中間幹夫社長などを来賓に迎えての合同懇親会が開かれた。

 冒頭のあいさつで吉村議長は「各府県の発表で、皆さんが今できること、やるべきことを見つめているのが分かり、近畿は大丈夫だと感じた。今後は、我われ自身が変化し対応していけるための体力を共に身につけていくことが大事になる。我われの先輩が作った『きんきは1つ』のキャッチフレーズの通り、そういった仲間づくりができる近畿になりたい」と抱負を述べた。

第100回記念全旅連全国大会へ―歴代会長がメッセージ(祝辞) 小原 健史 氏(在任 2003~2007年)「旅館業界の地位向上へ」

2022年9月11日(日) 配信

小原健史氏

 「全旅連第100回全国大会」の開催、誠におめでとうございます。100回という記念すべき全国大会を迎えるにあたって、全旅連本部、および地方の支部組織においてご苦労・ご尽力をいただきました方々に対し深甚なる敬意を表します。
 
 全旅連の活動を語るなかで、最大級の政治活動目標は「旅館業界の社会的な地位向上」で、とりわけ「旅館業を狙い打ちする税金の廃止」であったと言っても過言ではないと思われます。
 
 その税は戦前に「ソ連・満州国境で日本兵が敵と戦う最中に旅館や遊郭で飲食・宿泊をすることは悪いことだ!」との考えで懲罰的に適用された「遊興飲食税」で、都道府県税でした。
 
 その後「料理飲食等消費税」、そして「特別地方消費税」と姿・形を変えて、平成の時代になり消費税の導入時に「消費税と特消税の二重課税はおかしい特消税を撤廃せよ」との旗印を掲げ、全国の旅館業界が一斉に立ち上がりました。その結果、我われは70年間の永きにわたる過去最大級の政治的な闘争を経て、1996年に特別地方消費税の廃止を勝ち取りました。
 
 全旅連本部の活動は、旅館ホテル業界を取り巻く法制・税制を有利に導くことに外ならず、継続して「公的宿泊施設への規制強化」「NHK受信料」「耐震診断と工事」などの政治的な課題に取り組みました。
 
 また、バブル経済崩壊後の「不良債権の処理と旅館ホテルの事業再生」などの金融問題も看過できない問題でしたが、今また、新型コロナ感染症の数年にも及ぶ蔓延により旅行需要が大きく規制され、深刻な経営問題が発生しています。
 
 全旅連は100周年の記念大会を迎えましたが、敢えて述べれば「新型コロナ感染症」という過去最大級の営業的な災難に打ち勝つためにも、心新たにして組織の強化と、さまざまな事業の推進を成さねばなりません。
 
全旅連の限りない前進と繁栄をお祈り致します。

「観光革命」地球規模の構造的変化(250) ゴルバチョフ氏の功績

2022年9月11日(日) 配信

 旧ソ連大統領であったミハイル・ゴルバチョフ氏が8月30日に亡くなった(享年91歳)。1985年に旧ソ連トップの共産党書記長に就任し、ペレストロイカ(改革)やグラスノスチ(情報公開)を旗印に共産党の一党独裁体制の変革を大胆に試みた。帝政ロシア時代から続く支配体制の解体による政治・経済・社会の民主化をはかると共に、兵員削減や中距離核戦力廃棄や東欧諸国からのソ連軍の撤兵など軍国主義との決別にも踏み込んだ。

 「新思考外交」を推進し、アフガニスタンからのソ連軍の完全撤退、ベルリンの壁崩壊を容認すると共に、89年12月にはブッシュ(父)米国大統領と会談し、東西冷戦終結を宣言。90年3月に初代ソ連大統領に就任し、10月には東西ドイツ統一を実現すると共に、ノーベル平和賞を受賞した。

 91年4月には旧ソ連の最高首脳として初めて来日し、北方領土問題の存在を認めて、北方四島とのビザ無し交流に道筋をつけて日ソ関係の改善に貢献。しかし91年8月に保守派によるクーデターが発生し、12月に大統領辞任に追い込まれた。

 旧ソ連のトップとして在任した約7年間の内に、東西冷戦終結や東西ドイツ統一などを実現させ、国際秩序の一大変革に大きな役割を果たした点は高く評価されるべきである。ゴルバチョフ氏は東西冷戦を第3次世界大戦とみなし、しかも勝者のいない大戦だったと評した。ソ連を中心にした東側の社会主義諸国だけでなく、米国を中心にした西側の資本主義諸国もやがて行き詰まるであろうと予測していた。

 現代では中国やロシアなどの専制主義国と米国を中心とする自由主義国の対立が強まっており、新冷戦時代の様相を呈している。しかもウクライナ戦争に続いて、台湾有事が現実化しており、日本でも軍備増強が最重要課題になっている。コロナ禍の長期化で国際観光が大幅に縮小されているうえに、新冷戦が深刻化するならば、世界的に人的交流が停滞するために旅行業界の苦境が継続されることになる。

 ゴルバチョフ氏は東西冷戦終結を実現して、平和創出に貢献し、国際交流の活発化をはかることによって国際観光の隆盛化を後押しした。世界で唯一の被爆国である日本は軍事力強化ではなく、文化力や観光力の強化によって平和創出に貢献すべきである。

 

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

 

 

〈観光最前線〉海の中で遊ぶペンギン

2022年9月10日(土) 配信

海で気ままに遊ぶペンギン

 久々に小樽で遊ぶということで、「おたる水族館」を目的地に選んでみた。「海獣公園」というエリアのプールが、海の入り江を仕切っただけの天然ものだときいて、前々から気になっていたのが理由。

 おたる水族館は建物自体とてもレトロで、派手さはないけれど、海の生きものとじっくり対話が楽しめる、素敵な場所だった。

海面をたたき続けるアザラシ

 小樽の海と一体となった景色の中にあるからか「海獣公園」に暮らすトドやアシカたちはいつもより野性味に溢れていて、少し恐かった。

海へ向かうペンギン

 そして、間違いなくこの水族館のMVPは、海まで遠足するペンギン。驚いたのは、海の中を泳いでいるペンギンが、見つけにくいこと。背中の黒が保護色になっているからだとか。海の中で遊ぶペンギン、めんこかったなぁ。

第100回記念全旅連全国大会へ―歴代会長がメッセージ(祝辞) 山口 英次 氏(在任 2001~2003年)「『メタバース』に注目を」

2022年9月10日(土) 配信

山口英次氏

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会が結成され以降、ここに100年を迎え、その一端を担わせていただいた私も大きな喜びを感じております。同時に次の100年に向かってのスタートの年でもあります。さらなる発展を期待しております。
 
 私が会長に就任しましたのは、21世紀の始まりの2001年でした。この2年間で最も印象に残った思い出は、JRのホテル問題といえます。 
 
 それは02年の福井県で行われた全国大会を欠席したことです。その理由は大会当日、自由民主党の中小企業分野調整法の分科会においてJRホテル問題での結論を出すということで、出席要請があり福井から東京へ戻ったのです。
 
 当日の会の出席者は国土交通省と東日本旅客鉄道(JR東日本)、九州旅客鉄道(JR九州)、自民党関連議員で、結論は私などから要求していたJR側に対しての「見直し、変更」が認められ大きな成果を得たと思ったのですが、その後、問題が生じた旅館組合の報告はほとんどが満足を充たすまでに至らなかったことを聞き、政治の限界を知り得た思いがいたしました。
 
 さて、明るいニュースは1900年代の終わりごろから登場したインターネットです。正に世界の情報システムが変わり、全旅連も大きな成果を挙げることが可能になりました。
 
 20年以上のインターネットの再来といわれるメタバースが本格的に始動してきました。メタとは高次元、バースは世界の造語です。基本は「VR」(バーチャルリアリティー)、つまり仮想現実の世界です。
 
 現実をデジタルコピーでない自分の分身(アバター)が旅をし、あるいは「モノ」や「コト」の魅力的な場を提供してくれれば、次はアバターではない自分自身が現地に行きたくなるのは必然といえます。世界中の人々がメタバースの情報によって「動く」という現象が起こるでしょう。いずれにせよメタバースが必ずや宿泊業を潤す大きな存在となることが期待できると確信しています。
 
 どうぞメタバースに注目してください。

航空科学博物館、9月10~11日に部品など販売 航空に関心を高めてもらう

2022年9月9日(金) 配信

 航空への関心を高めてもらう趣旨で設定された9月20日の「空の日」と9月20~30日の「空の旬間」の記念事業として、航空科学博物館(千葉県・芝山町)は9 月 10 日(土)~ 11 日(日)、航空関連部品やエアライングッズなどを販売する航空ジャンク市を開催する。

 10月23日(日)までは、企画展示「YS-11 初飛行 60 周年展」 も行う。戦後初の国産旅客機YS-11 が1962 年に初飛行してから、今年で60年を迎えたことから、開発から初飛行までの歩みや量産されてからの活躍などを紹介する。

 また、9月30日(金)まで、「2022 年度航空キッズアート展」に展示する作品を募集している。テーマは 「未来の空で飛ぶひこうき」。未来の航空機を予想して描いてもらう。掲示期間は11月1~30日まで。

福島県、観光学科の指導職員募集 受験申込は2022年10月3日(月)まで

2022年9月9日(金)配信

写真はイメージ

 福島県は、観光ふくしまの復興を担う人材を育成するため、県立テクノアカデミー会津の観光プロデュース学科において、学生指導を担当する福島県職員(職業訓練指導員[観光])を全国から募集している。受験申込は2022年10月3日(月)まで。

 受験資格は、1976(昭和51)年4月2日以降に生まれた人で、「観光関連業務の実務経験を10年以上有する」など。試験は10月21日(金)に、福島県庁で実施する。採用は2人程度で、採用予定日は2023年4月1日(土)。

 詳しくは、福島県人事課のホームページから受験案内を確認するか、福島県商工労働部商工総務課(☏024-521-7269)へ。

旅のUDアドバイザー「スペシャルサポーター」に三代達也氏(車椅子トラベラー)と古今亭菊千代氏(手話落語)を任命(ケアフィット推進機構)

2022年9月9日(金) 配信

古今亭菊千代氏(左)と三代達也氏(右)

 資格「旅のユニバーサルデザイン(UD)アドバイザー」を認定するケアフィット推進機構(冨樫正義代表理事)は、開講2周年を機にUDの社会的認知度向上を目指す目的で、車椅子トラベラーの三代達也氏と、手話落語の古今亭菊千代氏を「スペシャルサポーター」に任命した。

 今後2氏は、それぞれの活動やSNS(交流サイト)を含む、さまざまなメディアを通じて、ケアフィット推進機構と共に、障害のある人の旅行環境整備と、その必要性に関する情報を発信していく。

 ケアフィット推進機構は「旅のUDアドバイザー」をはじめ、「シニアフードアドバイザー」や「生活習慣病予防プランナー」、「准防災介助士」など資格認定を行っている。

三代達也氏

 三代達也(みよ・たつや)氏は、2017年に車イスで9カ月間、単独世界一周の旅をきっかけに「車椅子トラベラー」を名乗り始める。「誰かの一歩に繋がる旅」をテーマに、全国の観光地におけるUD化の監修を行いながら、自身のYouTubeでも車イス目線の旅を発信している。

 現在は沖縄県に移住し、当地の魅力をSNSで発信しながら、小学生から大学生までユニバーサルツーリズムや心のバリアフリーについて授業を行い、リハビリテーション学校の非常勤講師も務める。

 三代氏は「旅×ユニバーサルデザインは今後さらに重要視されるテーマだと思います。スペシャルサポーターとして、これまで以上に旅の魅力が伝えられるよう尽力いたします」とコメントしている。

 

古今亭菊千代氏

 古今亭菊千代(ここんてい・きくちよ)氏は、1984年古今亭円菊門下に入門し、93年江戸では初となる女性真打に昇進する。「聴覚に障害のあるお客様にも落語を楽しんでもらえるように」と、手話落語を始めて32年になる。世界一周クルーズのピースボートでは2000年から水先案内人として度々乗船し落語の公演やワークショップを開催している。

 菊千代氏は「仕事柄旅に出ることも多く、障害のある方への配慮の必要性を日々感じておりました」とし、「スペシャルサポーターとして微力ではありますが、すべての人が気持ち良く旅に出られる環境を整える仕事のお手伝いをさせていただきます」と意気込みを語る。

SAWADA FOUNDATION、経営道場の第9期生募集 HIS澤田会長が経営者の経験伝える

2022年9月9日(金) 配信

澤田秀雄理事長

 エイチ・アイ・エス(HIS)の澤田秀雄会長が理事長を務めるSAWADA FOUNDATIONは10月31日(月)まで、澤田経営道場の第9期生を募集をしている。

 澤田経営道場は2015年、澤田理事長が経営者として学んだことや経験を後進に伝え、世界で活躍できる起業家や次世代リーダー、政治家を生み出すことなどを目的に設立。22年3月までに6期34人が卒業した。道場生は月20~30万円の研修資金や上限80万円の活動資金を受けることができる。

 在籍期間は2023年4月から2年間。最初の半年間は講師を招いて起業や経営、政治などの素養を修得する。次の1年間は、カリキュラム最大の特徴である実地研修として、澤田経営道場が協力を仰ぐ企業などでの実践トレーニングを通し、経営の要諦学ぶ。最後の半年間は自主研修期間で、法人化や事業計画の策定など実務知識を学習しながら道場生それぞれが起業や選挙戦などに向けて準備する。

 求める人材像は、「志・ビジョンを持ち、既成概念に捉われず夢の実現や問題解決に向け皆を引っ張っていく将来の国家や企業のリーダーとなる人材」としている。募集人員は10人前後。対象者は原則2023年4月1日時点で満22~40歳の人。2回の面接を経て決定する。

 澤田理事長は「厳しい時だからこそ何事にも動ぜず、落ち着いて行動する失意泰然のマインドを持ち、実践力などを養う。高い志を持つ皆様に挑戦してほしい」と呼び掛けた。