〈観光最前線〉日和山海岸ミュージアム

2019年4月12日(金) 配信

日和山海岸ミュージアム(外観イメージ)

 兵庫県豊岡市の城崎マリンワールドは4月25日、海の動物や魚など約300種、7千もの生命を抱えるマリンワールドのさまざまな取り組みを発信する新施設「日和山(ひよりやま)海岸ミュージアム」をオープンする。

 繁殖プロジェクトの取り組みや出産への環境づくりを紹介するほか、飼育員がその場で書いた出産までの記録ノートなども公開。

 幅25㍍・高さ5㍍の壁面では「コウノトリの野生復帰プロジェクト」の映像を上映するなど地域の取り組みも紹介。屋外にはイルカ繁殖プールがあり、繁殖時期や出産後などにイルカの公開なども予定するという。2万年前の地層から湧出する「化石水」とも呼ばれる日和山温泉を引く長さ12㍍の足湯を設置。日和山海岸を一望するなど眺望も抜群という。

【土橋 孝秀】

佐渡をお得に満喫 2千人限定の「佐渡体験パック」発売

2019年4月11日(木) 配信 

佐渡体験をお得に満喫できるプランを開始

佐渡観光交流機構(新潟県佐渡市)は2019年4月10日(水)、体験商品とカーフェリー運賃をセットにした企画乗船券「佐渡体験パック」を売り出した。先着2千人限定。利用日は4月20日(土)~9月30日(月)まで。

 同商品は、内閣府の特定有人国境離島地域社会維持推進交付金を活用している。同機構が取り扱う体験商品か定期観光バス商品と、「新潟港発着カーフェリー2等往復乗船券」がセットになったパッケージプラン。フェリー運賃が通常の約4割引き、総額で1,840円もお得になる。

企画乗船券「佐渡体験パック」概要

利用期間:2019年4月20日(土)~9月30日(月)

販売数:先着2千人

利用条件:

・同プランはインターネットでの申し込みで、クレジットカード決済のみ。電話での申し込み、現金での支払いは受け付けていないため注意をお願いする。

・対象となる体験商品を利用する必要がある。

・佐渡島内に1泊以上の滞在が必須。同プランに宿泊が付かないため、申込者自身で別途手配が必要となる。

・乗船日は、往路と復路で7日以内の別日で利用する必要がある。

・当日の気象条件などで体験を変更してもらう場合あり。料金に差額が発生した場合、佐渡観光情報案内所(両津港佐渡汽船ターミナル2F)で精算を対応する。

申込先:佐渡で発見!エンジョイプラン(以下のサイトから)

佐渡体験パック商品一覧

・高速モーターボートで行く!琴浦洞窟めぐり

・きれいな海と最高のロケーションで シーカヤックツアー

・夏の佐渡での思い出作りに 磯で遊ぼうめおと岩

・透明度抜群!日本海の神秘に誘われて ダイビング体験

・透明度抜群!日本海の神秘に誘われて シュノーケリング体験

・原生林ハイキング 千手杉ルート 外海府発

・原生林ハイキング 千手杉ルート 両津発

・原生林と杉巨木群トレッキング 外海府ルート

・原生林と杉巨木群トレッキング 内海府ルート

・佐渡金山で金づくし!金箔貼り体験

・え?!佐渡って銀も採れたの?シルバーアクセサリー製作体験

・金のテーマパーク「西三川ゴールドパーク」で砂金とり+アクセサリー作り

・創業文化五年 お菓子処しまや特製スイーツ付き 佐渡無名異焼体験

・金山のまちでアートを楽しむ 旅の思い出を手作りゴムハンコで飾ろう

・世界農業遺産(GIAHS)を知る 岩首棚田里山散策

・定期観光バス ゴールデンロードA

・定期観光バス ゴールデンロードB

・定期観光バス おけさA

・定期観光バス おけさB

・定期観光バス 金山とたらい舟

問い合わせ

一般社団法人佐渡観光交流機構

TEL0259-23-5230

コアな地域の魅力に惹かれる人を海の京都エリアに 訪日外国人向けツアーを売り出す

2019年4月11日(木) 配信

5つの体験プログラムのイメージ

海の京都農泊推進協議会(京都府京丹後市、大同一生会長)とインバウンド向け旅行体験販売サイトを運営するVoyagin(ボヤジン・東京都渋谷区、髙橋理志代表)はこのほど、訪日外国人向け農山漁村体験プログラムと体験ツアーを売り出した。欧米豪向けのコアな体験プログラムをキラーコンテンツに、海の京都エリアへの誘客をはかる。

 ツアーは、日本の「麹」を学び体験するワークショップや、古き漁師町の散策とそこで食べる蒲鉾づくり体験、フランスにも出展した丹後ちりめんの本格着物の体験など5本を造成。関係者は、「海の京都エリアを周遊してもらえるよう、観光地ではないところや、宿が無いところもツアーに組み込んだ。このツアーを通じコアな地域の魅力に惹かれる人を海の京都エリアに呼び込み、リピーターづくりにつなげたい」と意気込む。

酵母の魅力:味噌づくりのワークショップ

春秋航空日本 ブランドを「SPRING」に変更 「親しみやすさ」が狙い

2019年4月11日(木) 配信 

左から樫原社長、王会長、荒川武取締役

春秋航空日本(樫原利幸社長、千葉県成田市)は4月10日(水)に、会見を開き、新ブランド「SPRING」を展開すると発表した。利用客に分かりやすく、親しんでもらうのが狙い。既存の経営理念で掲げる3S「Safety・安全」と「Sincerity・誠意」、「Smile・笑顔」に加えて、「Swing・踊る」と「Spring・飛躍」を込めている。親会社の春秋航空は非中国語圏で「SPRING AIRLINES」のブランドを使用中だ。王煒会長は「日本でも浸透すると考えている」と説明した。

 同社は2016年と17年に、オリコン顧客満足度調査のLCC国内線部門で1位を獲得した。王会長は「顧客満足度を高め、企業としてより発展するために次の事業計画を議論してきた」と説明。中期事業計画では経営の3Sに加えて、「心躍る新たな旅の価値づくりのSwing」と「さらなる飛躍Spring」を掲げ、さらなる顧客満足度の向上を目指す。

 同計画終了年度の21年度には黒字化を達成したい考え。樫原社長は「18年度は安全対策のために路線を縮小した。19年度は赤字の削減を目指し、20年度はプラスマイナスゼロ、21年度は黒字化を目指す。新路線開設で実現できる」と自信をのぞかせた。

新しいロゴの使用

新ロゴを使用した空港カウンター(イメージ)

 新しいロゴは空港のカウンターや航空機、機内誌などで順次、使用を開始する。既にHPは変更済みだ。機体は整備計画に合わせて変更し、機内誌は4月25日(木)から搭載する。これまでの「春秋航空日本」のロゴは使用を終了する。

成田―寧波線を新規開設

 同社は同日の会見で同4月25日(木)に就航する、成田―寧波線の発表をした。成田国際空港(夏目誠社長、NAA)が実施中の着陸料が3年間無料または半額になる「朝発ボーナス」を活用したもので、国際線の第1号だ。出発便が少ない時間を有効活用しようと、企画したもの。同路線では3年間で1億5千万円削減する。早朝から夜まで1日を通した航空機の運用で、増便が可能になったという。今後の新路線は国際線と国内線両方で検討するという。NAAの荒川武取締役は「春秋航空日本には便数増加で相乗効果を期待している」と話した。

新規路線就航記念セール

 就航を記念して4月15日(月)まで片道3999円~(諸税・燃油サーチャージ別)のセールを実施する。搭乗期間は4月25日(木)~10月26日(日)までで、ゴールデンウイークも対象にしている。

300日先の予約が可能に!「ANA旅作」に「ANA正規割引運賃(PEX運賃)」加わる

2019年4月11日(木) 配信

ANAセールス(宮川純一郎社長、東京都中央区)は2019年4月16日(火)午後2時(※1)から、海外ダイナミックパッケージ「ANA旅作」に「ANA正規割引運賃(PEX運賃)」を利用した商品(以下「PEX DP」)を売り出す。

 フライトと宿泊を自由に組み合わせられるダイナミックパッケージ「ANA旅作」に「ANA正規割引運賃(PEX運賃)」が加わることで、300日先(※2)の出発分までの予約が可能になる。パッケージ旅行商品が売り出される前に予約ができるため、年末年始の旅行や結婚式などの外せない用事がある人は早めに座席を確保するのがおすすめだ。

 「PEX DP」は、2019年5月24日(金)からエアバスA380型機が就航するホノルル線で適用になる。特別塗装の同機体は、ハワイで神聖な生き物として愛される「ウミガメ」がモチーフで、愛称は「FLYING HONU(空飛ぶウミガメ)」。ファーストクラス8席、ビジネスクラス56席、プレミアムエコノミー73席、エコノミークラス383席の計520席の大型機だ。ハワイはリピーターが多く、座席数が増えるうえ、商品の選択幅も広がり朗報だ。

※「PEX DP」の他路線への設定拡大は未定。

(※1)300日先の予約は、毎日午後5時ごろから予約可能となる。
(※2)往路は300日先まで、復路は328日先まで可能。

ウィラー、バスステーション広島駅北口を新設 初年度利用者数13万人を目標に

2019年4月11日(木) 配信 

4月11日から開始

WILLER EXPRESS(平山幸司代表、東京都江東区)は2019年4月11日(木)から、複合施設「GRANODE広島」内にバスステーション広島駅北口※1を新設し、施設運用とウィラーエクスプレスの乗り入れを始めた。他社バス事業者の乗り入れも可能。

 増え続けるインバウンドを含め、初年度利用者数13万人を目標とする。今後は広島駅周辺だけでなく周辺の広域からのアクセス性を高め、来街者数の増加と周辺地域再開発の一助を担う。

 バスステーション広島駅北口では、広島での高速バス利用者の利便性向上と利用客増加を目的とし、有人カウンターと待合室を完備した。広島駅周辺のバス停はこれまで待合室がなく、不便な面があった

 同バスステーションは広島駅新幹線口から徒歩5分と好立地。待合室には、フィッティングルームや充電用コンセント付き待合テーブルなどを配し、天候や気温に左右されることなく快適に過ごせるようにした。フリーWi-Fiも今後設置を見通す。

 有人カウンターを設置することで、各種問い合わせやバスの予約受付、大型手荷物の預かりも対応するなど、客の利便性の向上をはかった。

バスステーション広島駅北口概要

運行開始日:2019年4月11日(木)

営業時間:5:00~24:30

所在地:広島県広島市東区二葉の里3-5-7 GRANODE広島1階

待合室機能:有人カウンター(各種お問い合わせ、バス予約、大型手荷物預かり※)▽バス発着案内表示▽お手洗い(男/女)▽フィッティングルーム(男/女)▽充電用コンセント付待合テーブル(4台)▽待合座席(18席)▽コインロッカー▽飲料自動販売機

※大型手荷物の預かりは、WILLER EXPRESS/STAR EXPRESS利用者限定・WILLERサイトにて事前予約が必要

乗り入れ路線詳細

対象路線:大阪・京都・神戸⇔広島 / 東京⇔広島

運賃:4,200円~8,000円※大阪⇔広島の場合(通常運賃)、7,000円~10,700円 ※東京⇔広島の場合(通常運賃)

対象シート:リラックス《NEW》/コモド/トイレ付リラックス《NEW》

運行会社:WILLER EXPRESS株式会社/日本高速バス株式会社

予約URL:

インスタでホテルの世界観を発信 アコー京都悠洛ホテル Mギャラリー公式アカウント開設

2019年4月11日(木) 配信

ホテル外観(イメージ)

世界最大級のホスピタリティーグループ・アコーは4月26日(金)、京都・三条に京都悠洛ホテル Mギャラリーを開業する。これに先立ち、インスタグラム公式アカウントを開設し、日本初となる“Mギャラリーシリーズ”の世界観を広く発信している。

 同ホテルは、女性旅行客に対する徹底したこだわりを持った「究極の女性向けホテル」。“Inspired  by her“をキーワードに、メインターゲットである30~40代の女性を初めとしたすべての女性旅行客の滞在体験向上を目指す。

 インスタ公式アカウントではオープン告知のほか、26カ国に100軒以上を展開しているアコーグループのプレミアムホテルブランド“Mギャラリーシリーズ”の中でもとくに評価の高いホテルを、画像と共に順次紹介する。オープン後は、館内のインテリアや部屋の雰囲気などを順次発信していく。また、4月30日(火)までに、公式アカウントをフォローした人を対象に「フォロワー限定キャンペーン」も行う。

「フォロワー限定キャンペーン」概要

期間:4月30日(火)まで

当選:2人

賞品:京都悠洛ホテル Mギャラリーの1泊2食付(1組2人)

当選発表:5月10日(金)

有効期限:2019年10月31日まで

※当選で宿泊できる客室は、スーペリアツインまたはスーペリアキング。

インスタ公式アカウント:@kyoto_yura_mgallery

Kotozna×福岡市博物館 無料の多言語解説サービス開始

2019年4月11日(木) 配信

Kotozna (ことつな、東京都港区)と、福岡市博物館(福岡市早良区)はこのほど、インバウンド観光振興のための多言語翻訳サービス「Kotozna Camera」の機能を使ったQRコードを個人のスマートフォンで読み込むことで、無料の多言語音声解説が受けられるサービスを始めた。

 このサービスは、同館の外国人来館者数が、2018年度に1万人を超えるなど、近年外国人来館者数が急増するなか、2018年に特別展での導入を経て常設展で本格導入される。

 同館では、これまで日英中韓の4カ国語対応の音声ガイド機を35台設置し、博物館の展示の魅力を最大化するために不可欠な音声ガイドのサービスを有料にて提供していたが、台数に限りがあり団体客が利用できなかった。他人が使ったイヤホンは外国人に好まれないなどの課題もあった。

  一方、多言語翻訳サービス「Kotozna Camera」を開発するKotoznaは、あらゆる場面で“言葉の壁”を解決するため、多言語翻訳サービス機能を流用し課題に合わせた開発を行なっている。今回、福岡市博物館の課題の1つである、音声ガイドサービスについてKotozna機能を流用し、来館者のニーズに応える専用機不要の個人のスマホを使った多言語音声ガイドサービスが実現した。聴覚障害者向けにテキスト原稿による多言語解説にも対応しており、国内外問わず多くの来館者が利用できる。

サービス概要

利用の方法
 1)同館にて掲示されるQRコードを個人のスマホで読み取る
 2)スマホに表示されたURLをクリックすると、スマホの設定言語による音声ガイド、またはテキスト解説が利用できる
 ※対応8言語・・・日本語、英語、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語、タイ語、ベトナム語

Kotozna Camera」について

 Kotoznaが2017年2月にサービスを開始した、無料の多言語翻訳対応アプリ。翻訳が必要な日本語情報の写真を送信するだけで多言語翻訳されるQRコードが発行される。2019年2月時点で、全国で約3250施設に導入されている。

 訪日観光客は、アプリをダウンロードする必要はなく、そのQRコードを自身のスマートフォンで読み込むと翻訳された情報を読むことができる。対応言語は、英語、中国語、(繁体字、簡体字)、韓国語、フランス語、スペイン語、タイ語、ベトナム語。

日本最大級のベルギービールの祭典 40人に招待券が当たる!

2019年4月11日(木) 配信 

本場ブリュッセルのベルギービールウィークエンド(写真はイメージ)

ベルギー・フランダース政府観光局は2019年7月2日(火)まで、クラフトビールの故郷・ベルギーのビールカルチャーを通じてベルギーに触れるキャンペーン「大好きベルギー!おいしいベルギーを体験」を実施している。

 2019年に10周年を迎え、全国4都市5会場で45日間開催する日本最大級のベルギービールの祭典「ベルギー・ビール・ウィークエンド2019」に、20組40人を招待するほか、素敵なベルギーグッズを抽選でプレゼントする。

美味しいグルメとビールが味わえる国・ベルギー

 中世ごろからビールの名産地として知られ、四国ほどの面積に1,500種類以上のビールが作られているベルギー。食文化としてのベルギービールは、ユネスコの無形遺産にも登録されている。現在のベルギービールと言えば、美味しくて、多彩な味や香りが楽しめる、おしゃれなビールの代名詞となってきた。

 甘酸っぱいサクランボやラズベリー、爽やかなコリアンダー、香ばしいチョコレートなどフレーバーを楽しむものから、16世紀の画家・ブリューゲルの絵にも描かれた野生酵母を使ったランビック、熟成したレッドやブラウン、修道院で作られる希少なトラピストなど、ベルギービールは色・味・香りどれをとっても多様性にあふれている。

 ベルギーは、美味しいものが食べられるグルメの国としても知られている。ベルギービールは、ムール貝やフリッツ(フライドポテト)、小エビのコロッケといった郷土料理にも合い、レストランではまるでワインのように料理とのペアリングを堪能できる。ベルギーチョコレートが世界的に有名になったのも、ベルギー人の食へのこだわりと妥協しない手仕事、繊細な味の表現があるからといわれている。

 そんなベルギーの食文化を体験できる「ベルギー・ビール・ウィークエンド2019」が、今年も日本で開催される。会期中、ベルギーのローカルフードと一緒に、選りすぐりの醸造所のビールを味わうことができる。

ブルージュのカフェでくつろぐようす(写真はイメージ)

キャンペーン概要

名称:大好きベルギー!おいしいベルギーを体験

期間:2019年4月10日(水)~7月2日(火)

 ※参加希望の会場により応募期間が異なる

参加条件:

 期間中、キャンペーンページから観光局のメルマガ「マルクト」への登録、またはインスタグラムかツイッターで、ベルギーにちなんだ画像やメッセージにハッシュタグをつけて投稿。

賞品:

(1)ベルギー・ビール・ウィークエンド2019 名古屋/横浜/日比谷/大阪の4会場で5組10人、合計40人にイベント期間中、会場で飲食が楽しめるスターターセット(オリジナルグラス+飲食用コイン11枚)をプレゼント

※各会場のイベント期間に合わせて募集期間を設定

※ベルギー・ビール・ウィークエンド2019の詳細は、イベント公式ウェブを参照。

(2)全応募者の中から抽選20人にトートバッグや文具などのベルギーグッズをプレゼント

キャンペーンウェブページ

「大好きベルギー!おいしいベルギーを体験」

世界水準のDMOへ取組の選択と集中 持続可能な観光地づくりを

2019年4月11日(木) 配信 

世界水準のDMOとりまとめ

 

観光庁はこのほど、「世界水準のDMO」の中間とりまとめを公表した。DMOの目的は、稼げる地域づくりや観光公害対策のほか、「持続可能な観光地域づくり」にも留意すべきとした。取り組みは国やJNTO(日本政府観光局)、各層DMOらと役割が重複しないよう選択と集中を進める。

 2015年に日本版DMO登録制度が始まり、19年3月29日時点で237法人(候補法人含む)にまで増えた。ただ、地域では役割や組織のあり方に対し、「戸惑う声も少なからず聞かれる」(同庁)という。広域DMOの総支出のうち、情報発信関係費が5割以上で、本来進めるべき観光資源整備関係費は11%に留まっている。

 組織運営そのものも厳しい状況だ。出向者や自治体から派遣された人材が多いため、人件費は掛からないが中核的な人材が育ちにくい。一方、人件費をかけて人を雇えば、組織の運営が厳しくなるといったジレンマに陥っている。自主財源の確保が大きな課題だ。

 今回は2本柱でとりまとめた。1つ目は「DMO全般の底上げに向けた改善の方向性」となる。

 地域ではまず、自治体を含む観光振興に関わる地域全体の体制を議論をし、DMOの目的と役割を整理して明確化する。各層DMOは地域の役割分担に基づき動く。

 とくに地域の観光資源の磨き上げや、二次交通などの交通整備、多言語表記などの受入環境整備を最優先に取り組む。

 各層DMOの情報発信は、JNTOの海外ネットワークやマーケティングツールを使い効果的・効率的にすべきとした。海外への現地訪問などはJNTOに事前に相談するなど、密に連携をはかる。いずれもJNTOのツールや知見を「最大限活用」することとした。

 組織と財源、人材についても方向性を示した。

 組織は、地域の多様な関係者の主体的な参画をはかる。財源には、条例による特定財源(宿泊税、入湯税など)の確保を目指すことが「望ましい」とした。人材は、国が人材育成プログラム創設や人材採用バンク活用を検討する考え。

 2つ目の柱は「世界水準のDMOにおける次年度の具体的検討の方向性」となる。

 世界水準のDMOの基準は、全国一律の定量的な基準ではなく、地域に応じた柔軟な選定が可能なものとする。選定は第三者である有識者が行う見通し。その後、国と有識者で継続的にフォローアップし、国と地域でPDCAを回していく。

 なお、19年度以降にガイドラインを策定し、登録の基準や手法などの詳細な制度設計を見通す。