観光復興のため「政策を見直し検証する」 和田長官初会見開く(観光庁長官会見)

2021年7月28日(水) 配信

観光庁の和田浩一長官は7月21日(水)、初の長官会見を開いた

 観光庁の和田浩一長官は7月21日(水)、長官会見を開いた。就任後初となる会見では、新型コロナウイルスで深刻な影響を受けた「観光産業を復興させることが一番大きな仕事」との意向を示し、「事業継続と雇用の維持に取り組んでいく」と抱負を語った。今後の日本の観光について、「今までの観光政策が適切であったか、このカタチで続けていくのがベストなのか検証することが求められる」との考えを述べた。

 和田長官は、昨年末からGo Toトラベル事業が一時停止している状況での事業者への取り組みとして、当面の間は各種融資制度や雇用調整助成金の特例措置、地域観光事業支援などを幅広く使ってもらえるよう周知する考えだ。 Go Toについては「効果の高い事業であるが、感染拡大防止との両立に苦労した」と振り返った。事業再開や今後の方向性は検討中とし、「多方面の意見を聞き、効果があるようなカタチでさまざまな施策をしていければ」と述べた。

 これに加え、ウィズコロナ・アフターコロナに向けて、戦略的な準備も必要だとした。

 昨年12月の「観光戦略実行推進会議」で決定した「感染拡大防止と観光需要回復のための政策プラン」に基づき、「宿泊施設・観光街の再生や、旅先コンテンツの充実、多言語対応、バリアフリーなどの受入環境整備などにしっかり取り組み、進めていきたい」と意気込んだ。

 今後の日本の観光の成長について、「観光行政には『インバウンドのさらなる戦略的な拡大』とあるが、観光消費額の8割が国内観光なので、国内観光の復興、産業政策としての宿泊業・旅行業のあり方、持続可能な観光の推進など、さまざまな課題がある」と指摘。

 関係者と議論を重ねたうえで、長期的な戦略を持って観光政策を牽引する意向を示した。

 また、「地域には観光振興のために頑張っておられる人々がたくさんいる。観光庁の任務はこういった方々の支援をすること」との認識のもと、事業者に対してヒアリングを行っていく予定。他省庁や関係者とも連携したうえで、「観光を通じて日本の各所の活性化がはかられることを目標に努めていきたい」と話した。

 インバウンドに関しては、東京オリンピック・パラリンピックの開催に伴い、日本の魅力的な観光コンテンツを効果的に発信するほか、「来たるインバウンド復活に向けての準備を推し進める」ことが必要だと語った。

 アウトバウンドについては、航空ネットワークの拡充をはかるという点でも、片方の国から一方的にお客を送ってもらうのではなく、双方の需要を開拓していくため、アウトバウンドもインバウンド同様、戦略的に進めていく。具体的な戦略は今後庁内で検討を進めていく予定だ。

 また、国内観光については、これまでは各自治体が独自に取り組んでおり、国としては観光地域づくり法人(DMO)の登録や人材育成の面で支援をしてきた。しかし、コロナ禍でマイクロツーリズムなどが流行し、身近な観光資源を見つめ直す機会が得られたことに言及。「これから見込まれる地域観光の発展に対し、国として取り組めることがないか、しっかり考えていく」とした。

チェコ政府観光局、公式キャラが誕生 8月15日まで名前募集

2021年7月28日(水)配信

名前を募集中のマスコットキャラクター

 チェコ政府観光局はこのほど、チェコ共和国の観光地としてのプロモーションを行う公式マスコットキャラクターを制作した。チェコの魅力発信のサポートを行う同キャラクターの名付け親を、8月15日(日)まで募集している。

 チェコは中央ヨーロッパに位置する、北海道ほどの大きさの小さな国。たくさんの魅力を有するチェコをもっと知ってもらい、もっと身近に感じてもらうために同キャラクターを制作した。今後、チェコ政府観光局やその他のチェコ関連組織とともに、チェコのPR活動で活躍していく予定だ。

 公式マスコットキャラクターは、チェコの国章から飛び出した2つの尾を持つライオン。チェコの国樹である菩提樹のカタチをした王冠と、チェコの伝統衣装を身に着けている。王冠には、ビールを作るための重要な材料の1つであるホップが散りばめられているのがポイント。マリオネットを操作したり、ポルカを踊ったりするのが得意で、ビールを飲むのが大好きだという。

 名前の採用者1人は特賞として、マスコットキャラクターグッズやチェコ政府観光局ロゴ入りサーモボトル、同局ロゴ入りアルコール除菌シート、チェコワイン1本(飲酒しない人には代替のもの)、観光パンフレットを贈呈。なお、同じ名前の応募が複数あった場合は抽選で決められる。また、応募者の中から抽選で10人に参加賞として、同局ロゴ入りアルコール除菌シートと観光パンフレットを贈呈する。

 応募期間は7月26日(月)~8月15日(日)午後11:59まで。応募方法は チェコ政府観光局ウェブサイト内の詳細ページから。結果発表は8月末にSNS(交流サイト)上で予定している。

Airbnb、前園真聖さんらが「マイアミの奇跡」話す体験開く 五輪無観客で人と人のつながり保つ

2021年7月28日(水) 配信

オンライン体験のイメージ。家でできるウォームアップも教える

 Airbnb(エアビーアンドビー)は東京2020オリンピックサッカー決勝戦の試合開始前である8月7日(土)午後7~8時に、サッカー元日本代表の前園真聖さんと城彰二さんがアトランタ1996オリンピックに選手として参加し、ブラジルに勝利した「マイアミの奇跡」の舞台裏や、サッカーのウォームアップをレクチャーするオンライン体験を開く。

 コロナ禍で東京2020オリンピックが無観客で開催するなど接触機会の削減が求められるなか、エアビーアンドビーはオンライン体験で人と人とのつながりを保つ狙いだ。

 同体験では、アトランタオリンピックから学んだ教訓や、ブラジルに勝利を収めた大会の秘話をはじめ、家でできる簡単ウォームアップや、スポーツのトップパフォーマンスを維持するために必要なことを伝える。さらに、バーチャル記念撮影も行う。

 料金は1000円で、13歳未満は無料となる。参加年齢は2歳以上。

JTB、銀座の飲食店を応援 支援者と銘店を「紡ぐ」プロジェクト開始

2021年7月28日(水) 配信

イメージ(提供:銀座エスコフィエ)

 JTB(山北栄二郎社長)のラグジュアリー旅行専門店「ロイヤルロード銀座」は7月27日(火)~10月31日(日)まで、銀座の飲食店を応援する“銀座の銘店「紡ぐ」プロジェクト”を実施している。専用サイトを通じて、支援者と飲食店をつなぐ場を提供するとともに、支援のお礼に飲食店から返礼品を受け取る仕組みを構築し、銀座の食文化を支えてきた銘店を応援する。

 支援希望者は専用サイトにアクセスし、参画飲食店の中から支援金を通じてサポートする店舗を選定。額は、1店舗につき1口3~5万円、20口まで選択できる。支援を受けた飲食店は、コース料理や食事券などの返礼品を提供する。

 18年前に銀座にオープンしたロイヤルロード銀座は、専用サイトの制作・運用・管理を担当することで、銀座を励ましたい人たちの思いをまとめ、お客と飲食店を「紡ぐ」新たなカタチを創出する。

 同プロジェクトに参画している飲食店は、赤坂璃宮 銀座店(広東料理)、銀座エスコフィエ(フランス料理)、銀座 鮨青木(江戸前鮨)、銀座 みかわや(洋食)、銀座 吉澤(すきやき・しゃぶしゃぶ)、てんぷら近藤(天ぷら)、はち巻岡田(割烹・小料理)、ラ・ベットラ・ダ・オチアイ(イタリア料理)の8店舗となっている。

図鑑の世界に入り込む 新感覚の体験 「ずかんミュージアム銀座」がオープン 

2021年7月27日(火) 配信

さまざまな動物を観察できる

 東急プラザ銀座 6F(東京都中央区)にこのほど、図鑑の世界に入り込む新感覚の体験型デジタルミュージアムがオープンした。

 「ずかんミュージアム銀座」は生き物そのものを伝えることがコンセプトで、観察できる生き物は、「小学館の図鑑 NEO」シリーズから横断的にピックアップし、アニメーション化している。

 アニメーション制作は、それぞれの生き物ごとに「小学館の図鑑 NEO チーム」が協力。普段の行動や警戒した時の動きなどを、さまざまな映像資料を観察し再現している。

 生き物の見た目は、それぞれの細かな特徴を捉えつつ、フォトリアルではなくイラストのようなペイントタッチで仕上げることで、虫などの見た目が苦手な人でも楽しめるよう配慮した。

 ミュージアム内は、①アントビューゾーン②ウォーターフォールゾーン③ディープフォレストゾーン④アンダーウォーターゾーン⑤ワイルドフィールドゾーンーーの5エリアで構成。1 日を24分に凝縮し、時間によって観察できる動物が変化すことも特徴だ。

 来場者は生き物を検知・記録するためのナビゲーターアイテム「記録の石」とともに会場内を散策。同アイテムには生き物に近づくと記録のためのヒントが表示され、ヒントと同じ行動をとった瞬間に「「記録ボタン」を押すことで、その生き物の名前や行動の理由などを知ることができる仕掛けになっている。

文化庁 2015年認定の18件の日本遺産の総括評価を発表 新たな候補地域も3件決定

2021年7月27日(火) 配信

岐阜の町並み(イメージ)

 文化庁はこのほど、「地域活性化計画」期間が終了する2015年認定の18件の日本遺産の総括評価を発表した。14件が認定継続となり、うち4件を他の地域のモデルとなる地域として「重点支援地域」に選定。4件は再審査となった。また、新たな日本遺産認定候補地域3件も決定した。

 同庁は昨年、評価制度を創設し、観光客の入込数・滞在時間・消費金額(客単価)、人材育成などを評価し、基準に満たない場合に日本遺産認定を外すことなどを決定した。再審査となった「信長公のおもてなし」が息づく戦国城下町・岐阜」(岐阜県岐阜市)など4件は、将来のビジョンと実現に向けての取り組みが一致していないなどの指摘があり、継続審査となった。再審査の結果は今年の秋以降に公表され、場合によっては日本遺産の認定を取り消されることになる。

 一方で、日本遺産全体の件数を100程度とする方針は変更しない。このため同庁は、「候補地域」を新設。20件の申請のうち、北海道小樽市の「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽~「民の力」で創られ蘇った北の商都~」など3件が選定された。3件は、3年間の地域活性化準備期間後、取り組みの成果などが審査され、活動が十分であると認められた場合、日本遺産として認定される。

ラグーナテンボス、ウォーターショー「セイレーン・サーガ」開く 来年6月5日までの土日祝などで

2021年7月27日(火) 配信

ショーのポスター。開園以来初の水上劇として開催する

 ラグーナテンボス(小寺康弘社長、愛知県蒲郡市)は 10月23日(土)~2022 年6月5日(日)の土・日・祝と長期休暇期間中に、新ライブエンターテイメント ファイア&ウォーターショー 「セイレーン・サーガ」を開く。

 同ショーは開園以降初めて、水の上で行う。具体的には、水上バイクが走り、炎が上がる特殊効果で演出する。総合演出は、国内外でのテーマパークショーを手掛けるブライアン・J・マグルーダー氏が務める。このほか、平成の「ゴジラ」を手掛けたプロデューサー小島太郎氏や、複数のテーマパークのショー制作を手がけた宮本泉氏などがプロデュースする。

 ラグーナテンボスは新型コロナウイルス対策として、会場や待機列ではグループごとに間隔を空ける。さらに、スタッフはマスクを着用し、定期的な手洗いと消毒を励行する。

奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島 世界遺産に

2021年7月27日(火) 配信

アマミノクロウサギⒸ鹿児島県

 ユネスコの世界遺産委員会は7月26日(月)、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」を世界遺産一覧表へ記載することを決定した。

 「資産が位置する列島の中部と南部の独特で豊かな生物多様性の生息域内保全において、極めて重要な自然の生息地を包含している」ことが評価された。

 同資産は、鹿児島県の奄美大島と徳之島、沖縄県の沖縄島北部と西表島の4つの地域から構成される。総面積は約4万3000㌶。イリオモテヤマネコやアマミノクロウサギ、ヤンバルクイナなど、IUCN のレッドリストの絶滅危惧種95種(そのうち75種は固有種)を含む陸生動植物の生息・生育地となっている。

クラツー、オンラインツアーでシベリア鉄道乗車体験 夏休みの思い出作りをサポート

2021年7月27日(火) 配信

世界最長距離を走る寝台列車・シベリア鉄道

 クラブツーリズム(酒井博社長)はこのほど、夏休みに自宅で海外旅行気分が味わえるオンラインツアーを売り出した。シベリア鉄道乗車体験や、ギリシャ・サントリーニ島の街歩きなど、現地と中継をつなぐ同社独自のツアーを用意し、夏旅の思い出作りをサポートする。

 シベリア鉄道の乗車体験ツアーは、東側の発着駅であるロシアのウラジオストクから生中継でシベリア鉄道を見学するほか、ツアー中に列車が出発し、オンラインの列車旅が味わえる。車内の設備など、事前録画映像も交えながら紹介する。

 旅行代金は、通常プランが1視聴端末につき2000円、ロシアのそばの実(400㌘)の土産付きプランは同2900円。開催日時は8月14日(土)午後3時で、申込締切はいずれも8月10日(土)となる。

エーゲ海に浮かぶサントリーニ島

 サントリーニ島のツアーは、現地ガイドが青と白のコントラストが美しい街並みを生中継で案内する。ツアー開始時間は日本時間の午後2時、現地時間の午前8時にすることで、朝の静かな時間帯の島内を散策する。また、通常のツアーでは訪問が難しい絶景スポットにも足を運ぶ。旅行代金は同2500円で、開催日は7月31日(土)、申込は7月27日(火)まで。

 なお、両ツアーともアプリケーションソフト「Zoom」を使用する。

NAA、顔認証による搭乗手続き「Face Express」導入 パスポートなどの提示回数削減へ

2021年7月27日(火) 配信

Face Expressのロゴ。ANAとJALで利用できる

 成田国際空港(NAA、田村明比古社長)は7月19日(月)、パスポートの提示回数を削減し、顔認証技術で搭乗手続きを行う 「Face Express」を導入した。手続きの利便性を向上させるほか、接触機会の低減をはかる。

 Face Expressは利用客の顔写真を登録することで、これまで係員が行っていたチェックインと手荷物預け場所、保安検査場入口ゲート、搭乗ゲートでのパスポートと搭乗券の確認を省くことができる。

 運用を開始する航空会社は同日現在で、第1ターミナル南ウイングにチェックインカウンターを設ける全日本空輸(ANA)と、第2ターミナルで搭乗手続きを受け付ける日本航空(JAL) となる。今後順次、対象航空会社と対象エリアを拡大させる。