世界紀行(札幌市)、破産手続き開始へ(帝国データバンク調べ)

2025年8月25日(月) 配信

 世界紀行(北海道札幌市)は7月30日(水)に、札幌地裁から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約1億円。

 破産管財人には、中島正博弁護士(中島綜合法律事務所、北海道札幌市)が選任されている。

 同社は、1995(平成7)年5月創業、97(平成9)年5月に法人改組された第1種旅行会社。個人顧客を対象に、海外旅行を中心としたツアーの企画、販売を手掛けていた。

 メジャーではない地域への旅行など、独自色を打ち出したツアーを企画するほか、スタッフが添乗して、現地においてもきめ細かい対応を行うことで支持を得て、2002年4月期には年間収入高約2億3100万円を計上していた。

 しかし、コロナ禍によって業況は急激に悪化し、23年4月期の年間収入高は約5100万円に落ち込んだ。新型コロナが感染症法上の5類に移行されてからの業況は改善傾向をたどっていたが、「24年9月に前代表が死去したことで事業の継続が困難となり、同年12月27日に事業を停止していた」(帝国データバンク)としている。

万博で「WORLD YOSAKOI DAY」開催、来場者5万4000人に文化・食を発信、高知県

2025年8月25日(月)配信

EXPOアリーナ「Matsuri」でのよさこい演舞

 高知県は8月22日(金)、23日(土)の2日間、大阪・関西万博で「EXPO2025 高知の祭典 WORLD YOSAKOI DAY」を開催した。

 よさこい演舞を中心に、街路市や特産品販売、文化体験プログラムを展開し、延べ5万400人超の来場者に高知の魅力を発信した。

 メイン会場となったEXPOアリーナ「Matsuri」でのオープニングセレモニーで濵田省司知事は「よさこいは現在、国内で200カ所以上、海外では30カ国以上で踊られている。自由なよさこいが世界でも人気だが、その原点は1970年の大阪万博でよさこいが踊られたことにある。今、55年の時を経て、よさこいを再び世界に向けて発信できること嬉しく思っている」と述べた。

 高知市の桑名龍吾市長は「よさこいは高知市が発祥地で1954(昭和29)年に始まった。最初は21チーム、750人でスタートしたが、今年のよさこい祭りは188チーム、1万8000人が参加するまでになった。各地でよさこいや高知の魅力を発信していただいたおかげで、本家も発展してきた」と話した。

 「Matsuri」での演舞には、高知や関西、海外の計17チーム、約1200人の踊り子が出演。エネルギッシュな舞いで観衆を魅了した。誰でも参加可能な「総踊り」を2日間で計4回実施した。22日夜の回には、県観光特使の南海キャンディーズの山里亮太さんが参加。参加チームの踊り子や来場者が一体となって盛り上がり、会場全体が熱気に包まれた。

 また、300年以上の歴史を持つ街路市を再現したブースには県内全市町村や日曜市の出店者が参加し、野菜や伝統工芸品を販売した。日曜市で人気の「いも天」や「アイスクリン」の振る舞いもあり、多くの来場者が高知の味を楽しんだ。

街路市を再現したブース

【日本旅行】25年度中間連結決算 増収も当期1億4200万円の赤字

2025年8月25日(月) 配信

 日本旅行(吉田圭吾社長)が発表した2025年度中間期(25年1~6月)連結決算によると、売上高は前年同期比0・6%増の976億2400万円と増収だったが、営業損失7億7600万円(前期は3億4700万円の利益)、経常損失4億700万円(同8億3900万円の利益)、当期純損失1億4200万円(同7億900万円の利益)と赤字に転落した。

 今期は、公正取引をはじめガバナンスの徹底に加え、会社全体の総合力の発揮を基軸とし、社会課題解決による事業展開の確立に取り組んだ。創業120周年を記念した事業も展開した。

 部門別(単体)にみると、国内旅行はJRセットプランを中心にWeb販売の拡大や、大阪・関西万博関連商品の販売拡大に注力し、売上高は同2・6%減の614億1400万円。自社商品「赤い風船」は同4・7%減の358億3000万円。国内団体は同1・8%増の234億1400万円、JR券や国内航空券などの単品商品は同13・5%減の21億700万円だった。国内旅行部門の売上総利益は同7・4%減の111億2800万円。

 海外旅行は、団体旅行や企業出張の需要が回復し、売上高は同1・9%増の76億9100万円、売上総利益は同2・4%増の14億3500万円。

 国際旅行(インバウンド)の売上高は同9・8%増の127億8900万円、売上総利益は同11・3%増の28億300万円。

「スポーツ文化ツーリズムアワード2025」の募集開始 観光庁など

2025年8月25日(月) 配信

観光庁とスポーツ庁、文化庁が連携

 観光庁とスポーツ庁、文化庁は8月21日(木)から、「スポーツ文化ツーリズムアワード2025」の募集を開始した。3庁の包括連携協定により、「スポーツ文化ツーリズム」の先進的な取り組みを推進する。スポーツや文化芸術の融合で新しい地域ブランドや、日本ブランドを創出し、観光や地域振興を推進することを目指す。

 同賞は、「スポーツ文化ツーリズム賞」「スポーツツーリズム賞」「文化ツーリズム賞」で構成する。また、武道や日本遺産、食文化など特定の分野に特化した取り組みや新しい観光の取り組みに対し、特別賞を設ける。

 応募要件は①「スポーツ」と「文化資源」のいずれか、または両方と「観光」が結びついている②国内外の旅行者の増加、長期滞在を促す仕組みや地域への経済効果波及効果につながる工夫がある③地域の活力の着実な増加につながるもの④19年以降に複数回開催されている──の4項目をすべて満たすイベントや取り組み。

 応募主体は地方公共団体や観光振興団体、経済団体、スポーツ団体、民間企業など。過去に受賞歴があるものが再応募する場合は、取り組みに新規性が打ち出されていることが条件になる。

 期間は10月17日(金)まで。受賞団体は12月に発表する予定という。

能登復興ボランティアツアーを販売 第2弾は羽田発着、ANA X

2025年8月25日(月) 配信

「能登のために今できること」テーマにANAグループが連携

 ANA X(神田真也社長、東京都中央区)はこのほど、石川県・能登の復興支援を目的としたツアー「能登復興ボランティアツアー第2弾!~能登へ想いを繋ぐ~」を売り出した。同ツアーはANAグループ社員の提案制度で実現した企画。今回は羽田発着のツアーとして、9月と10月の2回設定している。

 第1弾は関西空港発着で4月に実施。第2弾はANAの単独路線である能登半島の継続支援に向けて、羽田空港発着の定期便を利用したツアーを企画した。

 ツアーでは、能登半島地震や能登半島豪雨で大きな被害にあった地域で災害ボランティアを行う。震災の風化防止や災害の教訓を伝えるために運行している「のと鉄道 語り部列車」への乗車や、輪島塗の伝統工芸体験、能登食祭市場、能登ワイナリー見学など、復興する能登が感じられる要素も盛り込んでいる。

 日程は9月27日(土)~28日(日)、10月18日(土)~19日(日)のいずれも1泊2日。代金は9月が3万5800円、10月は3万8000円。

秋月城跡長屋門前階段に約600体の雛人形 9月9日(火)長陽の節句に「後の雛」(朝倉市)

2025年8月24日(日) 配信

「後の雛」として約600体の雛人形が並ぶ

 福岡県朝倉市は9月9日(火)の長陽の節句に「後の雛」(のちのひな)として、秋月城跡長屋門前(朝倉市秋月野鳥)で、雛人形の展示を行う。

 同市は2016年2月から、「古都秋月雛めぐり」を開催している。来年2月も、あさくら観光協会を中心に、地元の事業者とともに実施予定だが、その前準備との位置づけだ。

 「後の雛」は江戸時代に、健康と長寿の祈願として行われていた風習。現代では、「大人の雛祭り」として多くの人に親しまれている。

 当日は、秋月城跡長屋門前階段に約600体の雛人形を並べ、秋の訪れを雛人形とともに迎える。

 雨天中止、延期なし。

早朝収穫イチジクをJALで兵庫から空輸、即日タルトに キルフェボンが8月25~9月7日まで限定販売

2025年8月23日(土) 配信

「兵庫県川西産イチジク “朝採りの恵み” とチョコレートクリームのタルト」

 キルフェボン(石川智哉社長、静岡県静岡市)は同社のタルト専門店「キル フェ ボン」で8月25日(月)~9月7日(日)までの7日間限定で、その日に収穫した兵庫県川西市産の完熟イチジクを即日タルトに仕上げて販売する。地域産業の振興を目的に、川西市特産物イベント実行委員会と川西市、JA兵庫六甲、日本航空(JAL)の協力で2019年から継続しているもの。早朝に収穫したイチジクをJALの空輸で直送する。

 川西市特産のイチジク「朝採りの恵み」は、完熟した果実のみを早朝に収穫し、朝早くに出荷。その日のうちに店頭に並ぶのが特徴で日持ちしないため、阪神間の限定された地域でのみ流通していた。19年からはJALの空輸により、その日に収穫したイチジクをキルフェボンがその日のうちにタルトに仕上げ、東京都内の限定店舗で販売している。

 販売するタルトの商品名は「兵庫県川西産イチジク “朝採りの恵み” とチョコレートクリームのタルト」。販売店舗はキル フェ ボン グランメゾン銀座・青山・東京ドームシティ店で銀座店と青山店は午後2:30ごろ、東京ドーム店は午後6時ごろ販売の予定。価格は1ピース1296円。

「フォーポイント フレックス by シェラトン」が東京初進出 8月22日に東神田に新ホテル開業

2025年8月22日(金) 配信

テープカットのようす。中央が江上正巳社長

 K+ホスピタリティ オペレーションズTWO(江上正巳社長、東京都港区)は8月22日(金)、東京・神田エリアに「フォーポイント フレックス by シェラトン東京東神田」(東神田1₋3₋8)を開業した。マリオット・インターナショナルが展開するミッドスケールホテルの同ブランドとしては、東京初進出となる。

 同社は昨秋からホテル「ユニゾ」を「フォーポイント フレックス by シェラトン」へリブランドし、全国で13店舗展開している。東京東神田の開業式典であいさつに立った江上社長は「これまで全国に開業し、ノウハウを学んできたが、早々に東京にもホテルがほしいと思っていた。約10カ月で達成でき、順調に進んでいる」と喜びを語った。

 今後も東京や大阪の都市圏で同ブランドのホテルを増やしていきたい考えで、10月14日には「東京上野」、12月1日には「東京渋谷ウエスト」の開業が予定されている。江上社長によると、ビジネスホテルの少し上位に位置する「ミッドスケール」クラスのホテルは需要があるという。

 江上社長は「サービスへの妥協はしたくないが、華美なラグジュアリーは不要。お客様の欲しているニーズを提供できるよう柔軟性を持っていきたい」とし、「ミッドスケール運営のリーディングカンパニーになるために、質を上げていく」と意気込んだ。

 同ブランドは全世界に会員数2億4800万人以上を有するマリオットの旅行プログラム「マリオットボンベイ」にも対応しており、外国人観光客の利用も期待する。江上社長は「現在、日本人のお客様が6割ほどだが、将来は外国人のお客様を6割まで増やすことを目指している。旅行会社などと協力していきたい」とした。

 新ホテルの客室数は78室。最寄りの都営新宿線・JR総武快速線の馬喰町駅から徒歩約3分。秋葉原や上野など主要駅へのアクセスもよいことから、観光からビジネスまで幅広い利用を想定する。 

 朝食はオプションで弁当を用意している。ラウンジでは食事やPC作業などができるスペースも備える。

近畿日本ツーリスト、「ウェルネス交流・体験部会」参画へ

2025年8月22日(金) 配信

新部会「ウェルネス交流・体験部会」

 近畿日本ツーリスト(永﨑安基社長、東京都新宿区)などはこのほど、日本ヘルスケア協会(今西信幸、東京都中央区)で新部会「ウェルネス交流・体験部会」の発足に参画した。

 同社のほか、ニプロ(山崎剛司社長、大阪府摂津市)、スギホールディングス(杉浦克典社長、愛知県大府市)、スギメディカル(杉浦伸哉社長、東京都千代田区)、ナッジヘルステック(中摩貴浩社長、東京都中央区)の4社と共に参画した。

 新部会は「ウェルネスがつなぐ~人・まち・ミライ~」をテーマに、体験型ヘルスケアの実践をはかり、地域や店舗を旅行・スポーツといったイベントと組み合わせて、持続可能な地域社会の構築につなげる方針だ。

 近畿日本ツーリストは旅行会社として、これまで各自治体などと協力し、スポーツを通じた交流・体験プログラムを展開してきた。また、災害時のボランティアや交流を通じた復興活動にも注力し、ツーリズムを通じた地域活性化と地域住民支援を進めている。

 同社はこれら知見をもとに、交流・体験が人の健康と幸福につながるという科学的根拠の裏付けに協力し、ウェルネスを身近に、気軽にできる環境づくりを会員と共に作り上げていく構えだ。

 なお、航空会社や公共交通機関、ホテルなどのパートナー企業にも働きかけ、活動の拡大をはかるとしている。

「浜離宮恩賜庭園」(東京都中央区)ライトアップ 「栗名月」に合わせて10月31日(金)~11月5日(水)まで

2025年8月22日(金) 配信

過去のライトアップのようす

 浜離宮恩賜庭園(東京都中央区)は、10月31日(金)~11月5日(水)までの6日間、「栗名月」(今年は11月2日)に合わせて、午後9時まで開園時間を延長し、夜の園内をライトアップする。

 期間中には、月見台のお供え式や、伝統芸能公演、夜間ならではの見どころを紹介する「お月見特別ガイドツアー」などを実施。さらに、お月見限定のお抹茶セットや、普段は園内で取り扱っていない日本酒の特別販売なども行う。

 今年は「お伝(つた)い橋(ばし)」の修復工事の影響により、特別なルートで夜の景観を楽しめる。