1月15日に岐阜・飛騨で「三寺まつり」 冬の幻想的な伝統行事

2025年1月10日(金) 配信

ろうそくの優しい灯りで彩る

 岐阜県飛騨市で1月15日(水)、200年以上続く冬の幻想的な伝統行事「三寺まいり」が開催される。飛騨古川では、「嫁を見立ての三寺まいり」と唄われており、縁結びの行事としても知られている。

 浄土真宗の宗祖・親鸞聖人の御遺徳を偲んで、毎年その命日の前日にあたる1月15日に町内の3つの寺院、円光寺・真宗寺・本光寺を詣でる伝統ある習わし。明治・大正時代には、飛騨から野麦峠を超えて信州へ出稼ぎに行った女性たちも飛騨に帰省し、この日は着飾って巡拝して、男女の出逢いが生まれたことから縁結びの行事として知られるようになった。

 当日は正午から、まつり広場で飛騨のグルメが堪能できる「門前市」も開かれる。岩魚の塩焼きや五平餅などが楽しめる。

 午後4時からは、点灯式が開かれ、飛騨市の都竹淳也市長や飛騨市観光協会の渡邊隆市長らが2メートルの雪像ろうそくに火を灯して、三寺まいりの開始を告げる。瀬戸川と白壁土蔵街に並べられる「千本ろうそく」や、市街地の通りに並べられる2メートル雪像ろうそくが雪に包まれた飛騨の町並みを優しい光で照らすという。

25年の訪日客数、初の4000万人超えを推計(JTB旅行動向見通し)

2025年1月10日(金)配信

国内旅行者数、海外旅行者数ともに前年超えの見込み

 JTB(山北栄二郎社長)は1月9日(木)、2025年(1~12月)の旅行動向見通しを発表した。日本人の総旅行人数は前年比2.9%増の3億1910万人、このうち国内旅行者数は同2.7%増の3億500万人、海外旅行者数は同8.5%増の1410万人と推計。訪日外国人旅行者数は過去最高となった24年をさらに上回り、同8.9%増の4020万人と予想した。

 国内旅行者数はコロナ禍前の19年比でも4.7%増と上回る見込み。1人当たりの旅行費用は同1.1%増の4万7800円で19年比では25.5%増、国内総旅行消費額は同3.8%増の14兆5900億円で19年比では31.2%増と予測した。

 物価は引き続き上昇し、1人当たりの旅行費用は高値傾向が継続する一方で、雇用や給与は次第に良化し、暮らし向きも緩やかな改善が期待され、旅行に対して追い風になるとみている。

 同社の調査によると、25年1~12月の1年間で1泊以上の国内旅行を実施する意向を聞いたところ、1回が28.3%、2回が20.5%、3回が11.2%、4回以上は14.5%だった。一方で、国内旅行に「一度も行かない」と答えた人は25.4%。最も割合が高い理由は「家計に余裕がないから(35.4%)」、次いで「旅行費用が高いから(23.4%)」、「旅行に興味がないから(14.6%)」となり、予算面の厳しさが引き続きみられた。

海外旅行は前年超え、中長距離方面も伸長

 海外旅行者数はコロナ禍前の19年比では29.7%減と下回るが、前年を上回ると見込む。1人当たりの旅行費用は同6.2%増の33万4100円で19年比では40.9%増、海外総旅行消費額は同15.2%増の2兆4800億円で19年比では1.3%減と予測した。

 近年は急激な円安により海外旅行控えの傾向も見られたが、今後の為替相場が落ち着けば、海外旅行の盛り上がりが期待されるとみている。また、東アジアなどの近距離方面だけでなくオセアニアやヨーロッパなどの中長距離方面の旅行者数も伸びているため、一人当たりの旅行費用は前年をさらに上回る見込み。

 同社の調査によると 25年1~12月の1年間で1泊以上の海外旅行を実施する意向を聞いたところ、「行く予定」と答えた人は21.1%。24年の旅行実施率8.7%から大幅に増加した。一方で、海外旅行に「一度も行かない」と答えた人は78.9%。最も割合が高い理由は「旅行費用が高いから(33.6%)」、次いで「家計に余裕がないから(26.4%)」、「円安だから(24.4%)」と、同様に経済的な理由が上位となった。

訪日旅行は需要回復、初めて4000万人超に

 訪日外国人旅行者数はコロナ禍前の19年比では26.1%増。24年は新型コロナウイルス感染症の収束に加え、急激に進んだ円安の追い風もあって急増したが、25年はそれをさらに上回る見込み。ただし、新型コロナ後の急激な需要回復が一巡すると考えられ、4000万人は突破するものの、伸び率がゆるやかになると予想している。

 なお、今回の調査は、各種経済指標や消費者行動調査、運輸・観光関連データ、JTBグループが実施したアンケート調査などから推計した。

JATA・髙橋会長「今年こそ海旅『完全復活』」へ パスポート無料配布・修旅代金の上限見直しも

2025年1月10日(金) 配信 

髙橋広行会長

 日本旅行業協会(JATA、髙橋広行会長)は1月9日(木)、2025年新春記者会見を開いた。髙橋会長は、「24年は大きく飛躍した1年だった」と振り返りながら、海外旅行については、「想定より大幅に回復が遅れ、コロナ前の7割程度に留まり、復活までは道半ば。海外旅行復活は国にとっても重要な課題。インバウンドとアウトバウンドのバランスを著しく欠いた状況を早急に是正しなければならない」と力を込め、「今年こそ完全復活へ、コロナ禍前の2000万人に限りなく近づけたい」と語った。

 政府目標である訪日外国人旅行者数6000万人を達成するためには、地方空港を含めた国際航空便の維持・拡大が不可欠であり、そのためにもアウトバウンドの回復は必須であると強調。「また、若者の海外渡航が減少していることも、将来国際舞台で活躍できる人材育成の観点から憂慮すべき状況。国の国際競争力にかかわる問題として受け止めるべき」と指摘した。

 JATAの取り組みとして、①高付加価値化な商品展開と2国間の相互交流の拡大②若年層の社員を中心とした海外旅行販売に対する教育支援③若者の海外渡航の促進──の3点を柱とした。

 若者の海外渡航の促進に関連し、政府への要望として、初めて海外旅行をする若者へのパスポート無料配布のほか、公立校の修学旅行代金の上限見直しなどを含めた要望書を、全国旅行業協会(ANTA)とともに提出したことを報告した。

 コロナ禍の4年間、海外旅行商品販売・造成の経験を積めなかった旅行会社の若手社員に対しては、海外旅行販売の教育支援として、教育・研修のほか、観光地の最新事情を把握するためのファムツアーを実施する。

 

ATで訪日客地方分散 ガイド育成は官民連携

 インバウンドの急速な拡大により、オーバーツーリズム対策は喫緊の課題とし、地方分散が急がれると指摘。「アドベンチャーツーリズム(AT)が有効。地方の自然や文化に精通した英語が話せるガイドを、官民連携で育成する必要がある」とした。さらに、旅行会社と地域が連携して商品開発を行うほか、海外の旅行会社へのPRも推進し、訪日旅行の地方分散に寄与する意向を示した。

 

ラーケーション推進 国内も分散・平準化

 髙橋会長は、「国内宿泊旅行は1人当たり年に1・4回の平均2・3泊と、頭打ちの状態になっている。企業や学校の休日がお盆や年末年始などに集中していることが原因となっている」と認識。

 この課題については、子供が保護者とともに平日に校外活動をするために休む場合、年間3日まで欠席扱いとならない制度「ラーケーション」が有効だとした。

 「働き方改革の一環として、23年9月から導入されたラーケーション制度は全国の自治体に広まっている。平日の旅行需要が増加し、需要の分散化・平準化がはかれるほか、雇用の拡大や安定化につながる。マーケットを拡大し、地方活性化の起爆剤になり得る」と期待を寄せ、業界を挙げて推進していく方針を示した。

 髙橋会長は、今年に開催される大阪・関西万博やツーリズムEXPOジャパン2025を通じたアウトバウンド需要の喚起や、経済活性化、国際マーケット拡大への期待を語った。

 「すべての企業活動のベースにはコンプライアンスが不可欠。業界を挙げて、公明正大な経営に努める」とまとめた。

桜の開花は平年並みの予想 一番乗りは高知・福岡・鹿児島の3月22日(日本気象)

2025年1月10日(金) 配信

桜の開花予想マップ

 日本気象(鈴木正徳社長、大阪府大阪市)は1月9日(木)、今年初回の桜の開花・満開予想を発表した。今年は1~3月は平年並みか平年より高めの気温が予想されており、桜は平年並みの開花とみる。開花一番乗りは高知・福岡・鹿児島の3月22日ごろの見込み。

 開花スタート後は続いて関東甲信越、東海地方、中国地方で次々と開花し始める予想。東京は平年と同じ3月24日ごろに開花を迎えそうだ。

 今シーズンは昨年10月から11月にかけて気温が高かったため、夏以降、休眠していた桜の生長が低温に一定期間さらされると再開する「休眠打破」の時期は、平年よりも遅くなる見込み。休眠打破後は花芽が順調に生長して休眠打破の遅れを取り戻すため、全国的に平年並みの開花となる。

 日本気象は独自の情報として、桜が開花するまでの課程も楽しむため、現在桜が開花・満開を迎えるまでのどの段階にあるかを視覚化した「開花メーター」を発している。桜の花の元になる花芽は開花前年の夏につくられ、休眠・覚醒(休眠打破)・生長を経て開花する。

 1月1日時点では、覚醒率の最下位は鹿児島の48%で、九州地方や太平洋側の温暖な地域で値が60%にとどまっている地点がある。生長率の首位は札幌の3%で、北海道や東北地方の北部でもすでに休眠打破が完了し、生長段階に入っているという。

 なお、桜の開花予想は天気・防災サイトの「お天気ナビゲーター 桜ナビ」やアプリ「桜のきもち」で発信している。

ジーリーメディアグループ、「小料理 よし田」オープン 日本の食や伝統工芸の魅力発信

2025年1月10日(金) 配信

店内のイメージ

 訪日観光情報サイト「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」で発信してきた全国各地の食や伝統工芸の魅力を身近に感じてもらおうと、ジーリーメディアグループ(吉田皓一社長、東京都渋谷区)はこのほど、飲食事業の2店舗として「小料理 よし田」(東京都・代々木)をオープンした。

 同店は日本各地から厳選した旬の野菜や魚、ジビエを中心に、素材を生かした料理を提供。具体的には、神奈川県や北海道、熊本県などの野菜や魚、ジビエなどを使用する。さらに、野菜や畜産物を生産者から仕入れることができるサイト「AMETSUCHI」と連携し、仕入れを行う。全国の蔵元の銘酒もそろえる。

 また食器には、佐賀県・有田町周辺で制作されている有田焼のほか、石川県の九谷焼を採用。富山県の錫をもちいた酒器、新潟県・燕三条で手作りされている食器や調理器具なども使っている。カウンターや床などには、千葉県・鴨川産の杉を用いた。

寒鱈祭を8日間開催 山形・庄内観光物産館

2025年1月10日(金) 配信

 

 山形県鶴岡市の庄内観光物産館ふるさと本舗は、庄内地域の冬の郷土料理のどんがら汁(寒鱈汁)の提供をメインとした「寒鱈祭」を1月17日(金)~19日(日)、1月24日(金)~26日(日)、2月1日(土)~2日(日)の計8日間に渡り開催する。時間は午前10時~午後3時。

 寒鱈は日本海の厳冬期に脂がのる庄内の冬の特産魚。まつりで提供するどんがら汁は鱈の身、アブラワタ、白子と各部位がすべて入った逸品で冷えた体を温める(1杯1000円)。また、白子の天ぷら(850円)、白子刺身(750円)、たらこ飯(750円)、磯おにぎり(300円)も用意する。

 なお、まつり開催日以外の日は同館のお食事処「庄内庵」で同じメニューを2月上旬まで提供する。

アートアクアリウム×ハローキティ 限定のコラボアイテムを発売

2025年1月10日(金) 配信

ミュージアムショップで販売

 アートアクアリウム美術館GINZA(東京・銀座三越新館8階)は1月9日(木)から、サンリオのハローキティとのコラボグッズを売り出した。ミュージアムショップでの限定販売で、同館でしか手に入らないグッズという。

 2024年に50周年を迎えたハローキティは国内外で愛されるキャラクター。そのハローキティの最初の友達が金魚ということから、今回のグッズコラボレーションが実現した。

 グッズはクリアファイル2枚セットが800円、ステッカーが500円、アクリルキーホルダーが750円で、いずれも税込。

 同美術館はさまざまな種類の金魚が泳ぐ水槽作品を光彩と音楽、香りで演出しており、江戸時代から続く金魚鑑賞という文化を芸術作品として現代に表現している。現在は冬の企画展「金魚と幻想の銀世界」を2月26日(水)までの期間限定で開催中。館内は雪景色の銀世界を意識しているほか、水槽内は白樺や氷柱などで装飾されている。Webチケットは2500円、当日券は2700円。

水槽内も冬景色に装飾

HIS、ベルサイユのばらとタイアップ グッズプレゼントCP実施中

2025年1月10日(金) 配信

CPのポスター

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)は2月17日(月)まで、劇場アニメ「ベルサイユのばら」とタイアップし、オリジナルグッズなどをプレゼントするキャンペーンを行っている。

 フランスで生きる人々の、愛と人生を描いた「ベルサイユのばら」は1972 年から、まんが誌「週刊マーガレット」で連載。累計発行部数は2000万部を超え、舞台化やTVアニメ化などもされた。1月31日(金)からは、劇場アニメが上映される。

 同社は劇場アニメとタイアップし、物語の舞台であるフランスを訪れる羽田空港発着のツアー「憧れの北フランス8日間」や、関西空港から出発・帰着する商品「大満喫フランス8日間」など対象ツアーを成約した利用者全員にオリジナルA4ポスターをプレゼントする。1月29日(水)まで申し込んだ人には、同作品の鑑賞券を贈る。さらに、抽選で5人に吉村愛監督のサイン入りポスターを贈呈する。

1月16日に銀座でくまモン駅長就任イベント 1月10日から熊本館で整理券100枚配布

2025年1月10日(金) 配信

イベントの開催場所「銀座のオアシス」

 東京地下鉄(山村明義社長、東京都台東区)と熊本県は1月16日(木)、東京・銀座駅コンコースで、銀座エリアの活性化を目指し、東京メトロ銀座駅「くまモンの一日駅長就任」イベントを開く。鑑賞には整理券が必要で、整理券の配布は1月10日(金)~12日(日)まで、「銀座熊本館2階観光情報コーナー」で行う。100枚限定で、なくなり次第終了となる。

 同イベントは熊本県が銀座エリアの商業施設や飲食店と連携し、熊本県産品の認知度向上と販路拡大を目的に実施する「くまもとモン×東京銀座ジャック」の一環。昨年に続き、2回目となる。

 当日は、くまモンのダンスや東京メトロと熊本県に関するクイズ大会などを行う。くまモンのほか、東京メトロの公式キャラクター「駅街かける」も登場する。開催時間は1月16日(木)の午後3:30~4時まで。

OTOA新年会、5年ぶりに開催 「旅行業が外交そのもの」イン・アウト両輪の発展呼び掛ける

2025年1月9日(木) 配信

大畑貴彦会長

 日本海外ツアーオペレ―ター協会(OTOA、大畑貴彦会長)は1月8日(水)、コロナ禍で実施を見合わせていた「OTOA新年会」を5年ぶりに開いた。

 大畑会長は冒頭、「24年は旅行需要の回復が見られた。とくにインバウンドについては、訪日旅行客による消費が日本の経済を大いに活性化させた。しかし、インバウンドは外交関係や多くの外的要因によって大きく数字が変動する可能性がある。決して楽観視せず、誘致促進してほしい」と呼び掛けた。

 アウトバウンドについては、「円安などが理由となり、残念ながら回復に時間が掛かっている。日本、アメリカともにリーダーが交代したことにより、今後ますます国際協力や外交の重要性が増す。旅行業界は、我われのビジネスがまさに国際協力、外交そのものだと認識している。インバウンドとアウトバウンドは両輪でバランスよく発展していくことが重要で、双方向での異文化交流を活性化させなければならない」と訴えた。

 「コロナ禍以降、海外現地での費用が円安などの影響で大幅に増加した。ホテルやその他の支払いはグローバルスタンダード化しているため、先々のデポジット要求や、支払いタームが大きく変化している。約3年を掛け、OTOA会員へのアンケートを実施し、日本旅行業協会(JATA)のトップ層に現状をお伝えし、支払いの早期化とデポジットに対する柔軟な受け入れをお願いした」とし、旅行業界全体で海外旅行復活に向けて取り組んでいく意気込みを語った。

(左から)鈴木貴典審議官、髙橋広行会長

 来賓として登壇した観光庁の鈴木貴典審議官は、「アウトバウンドは、昨年1~11月は1182万人となり、回復率はコロナ前19年の7割に満たない。今年こそ19年の水準か、これを超えるようないい年になれば。観光庁としても、日本人の国際感覚の醸成は国際相互理解の増進のためには、インアウト両輪の相互交流拡大が重要。海外教育旅行の推進や、関係機関・各国政府観光局との連携によってアウトバウンドの促進に努めていきたい」と話した。

 JATAの髙橋広行会長は、「『海外旅行の回復なくして、旅行業界の復活なし』を合言葉にさまざまな取り組みを行ってきたが、今年こそはあらゆる手立てを尽くして海外旅行の完全復活を目指す」と力を込めた。また、「JATAでは、会員各社に対し、契約に則った適正な支払いの啓発を行ってきた。今後も継続して続けていく。安心安全で良質な海外旅行を提供するために、ともに協力し合って持続可能なビジネスモデルの構築を目指したい」とした。