感染防止対策ガイドラインを独自で 「THIRD石垣島」グランドオープン

2020年6月4日(木) 配信

「THIRD 石垣島」イメージ

 スターリゾート(佐々木優也社長、沖縄県那覇市)は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で今年4月開業を延期していた「THIRD石垣島」(石垣市美崎町)を、7月31日(金)にオープンする。独自の新型コロナ感染拡大防止対策ガイドラインも導入する予定。

 ゲスト、地域の人、スタッフが安心できる環境を整えることに加え、「設備や提供サービスが異なるそれぞれのホテルに適したガイドラインの運用が必要」(同社)との考えから導入に至った。

 館内のこまめな消毒や希望する宿泊客へのマスク提供、入館時の検温・体温チェックのほかにも、ゲストやスタッフがソーシャルディスタンスを保持、体調不良時のキャンセルにも対応する。

 感染拡大防止の取り組みの一環として、QRコードを使用した非接触デバイスのチェックインシステム、顔認証を採用した客室キーも導入している。

 客室数は28室。ブックラウンジ、ルーフトップ、フィットネスなどの施設を備える。新石垣空港から車・バスで約30分。

【中国】爆買いの次のブームは「洗肺」 JATAのアウトバウンド促進協議会、「B2Bウェブセミナー」から

2020年6月4日(木) 配信 

オンラインセミナー「中国」(画面のスクリーンショット)

 日本旅行業協会(JATA)のアウトバウンド促進協議会(JOTC)が6月3日(水)に開催した「B2Bオンラインセミナー」で、中国駐東京観光代表処が各観光地の現状や、今後の観光客受け入れなどについて発表した。※いずれも5月末時点の情報

 中国では5月1日(金)ごろから観光地の70%以上が再開。政府の規定で「定員の3割」に抑える入場制限などの対策をとるとともに、オンラインでの事前入場予約や、検温、ソーシャルディスタンス(社会的距離)の呼び掛けを行っている。博物館などでは見学通路を一方通行にするほか、見学者の分散、屋内施設でのマスク着用を義務付けている。

 同代表処の山田亜美氏は、海外旅行を含む旅行全体の回復には「2年ほどかかるだろう」との見方を紹介。現在、省をまたいでの団体旅行は中止していることもあり、各省内の旅行を再開後、徐々に範囲を広め、「秋ごろまでに国内旅行が回復するのではと言われている」と述べた。そのあとで、海外旅行へとつなげていく考えだ。

 今後、中国では“爆買い”の次のブームは「洗肺(シーフェイ)」だと言われ、大自然の中できれいな空気を吸いながら行う「アクティビティや体験型観光が流行するのでは」と予測されている。山田氏は「中国人が日本で買うものの人気トップ3の中に空気清浄機が入っている。新型コロナウイルスの影響でさらに洗肺の傾向が高まるのでは。今後のインバウンド商品の参考になれば」と話した。

 現在、中国の一部観光地では国内旅行者に対して、健康状態を証明する「健康QRコード」の提示を求めている。今後、海外からの観光客への導入が検討されていることにも言及した。

各地の状況

 四川省は、世界遺産の名勝「九塞溝」が3月31日(火)から観光客を受け入れている。ホテルは5月1日(金)時点で83%が営業再開。今後は、漢詩の場面で秘境文化を堪能する「唐詩宋詩の旅」がおすすめだという。同代表処主席代表の王偉氏は「中国への旅行再開は、四川省からスタートしたい。すでに(受け入れの)準備も済んでいる」と話し、日本人観光客の再訪を心待ちにした。

 西安ではコロナ禍後の観光に向けて、専用車での移動の推奨や、風通しの良いレストランの厳選、新スポットの提案などの準備を行っている。

 上海ディズニーランドは5月11日(月)の営業再開後、入場を定員の3割に制限しているほか、予約はオンラインのみとし、パレードやショーは中止している。アトラクションは隣の席を1つ開けるなどの対策を取っている。

コロナ禍後の変化

 今年のゴールデンウイークに雲南省を訪れた国内旅行者44.8万人の傾向は、旅行会社の利用率はほぼゼロで、観光消費額は30%以上減少したという。オンライン予約や自家用車の利用が増え、コロナ禍前と比較して買い物や宴会をしない旅行者が多かったという。

 福建省の厦門島では、新型コロナウイルスの影響で、街全体の店舗893軒のうち、43%に当たる381軒が閉店。内訳は、アパレル店が最も多い137軒、次いで158軒、医療店が86軒だった。

好調なOTA

 中国では、中小旅行会社の倒産が相次いでいるほか、4大旅行会社のうちの1社も倒産し、厳しい状況が続いている。一方で、利用者数を伸ばしているのがシートリップや同程芸龍などのOTA(オンライン旅行会社)で、第1四半期の利用者数は1億人を超えた。これらのOTAは、顧客ターゲットを大都市から中小都市にシフトし、オンライン登録者数を44.3%から56.1%に拡大。サービスは日本と同様に、航空便や宿泊施設、フェリーなどの予約のほか、観光スポットの情報提供を行っている。

【にっぽん旬旅】~動画で各地の魅力紹介~長崎県・佐世保市~

2020年6月4日(木)配信

 長崎県佐世保市の九十九島(くじゅうくしま)の沖合に浮かぶ黒島(くろしま)には2018年7月、世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産である「黒島の集落」が存在します。

 江戸時代に迫害を逃れるために潜伏キリシタンが隠れ住んだ島は、現在も島民の8割がカトリック信徒。信仰を守る一念で海を渡った先祖たちの足跡が、今日ではこの島で生きる信徒たちの道しるべになっています。

 島のシンボルである国重要文化財の黒島天主堂(現在、耐震工事中。2021年3月完了予定)や、五島列島を望む海原の景観と長崎鼻(ながさきばな)の断崖が見える蕨展望所(わらべてんぼうしょ)等、多くの見どころがあります。

新型コロナウイルスが終息した際には、潜伏キリシタンの歴史を追体験できる世界文化遺産の構成資産「黒島の集落」に是非足をお運び下さい。

世界文化遺産:長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産「黒島の集落」

出張手配・管理サービス「マイナビBTM」 ダイナミックパッケージの取り扱い開始

2020年6月4日(木)配信

タブの切り替えで、個別手配とダイナミックパッケージの料金比較ができる

 マイナビ(中川信行社長、東京都千代田区)が運営する法人向け出張手配・管理サービス「マイナビBTM」はこのほど、ホテルと航空券をセットで手配する「ダイナミックパッケージ」の取り扱いを始めた。

 ANAとJALの航空便(共同運航便を含む)が対象。ダイナミックパッケージの利用で、ホテルと航空券を個別に手配するよりも低価格な出張プランを提供する。

 「マイナビBTM」の手配画面上で日程、出発地・目的地を入力し検索すると、個別で手配する場合とダイナミックパッケージで手配する場合の料金が表示される。同じ画面上で価格を比較できるので、効率よく出張の手配ができる。

クア・アンド・ホテル運営の健康ランド3館、6月1日から営業再開 大浴場の利用時間は短縮

2020年6月4日(木) 配信

信州健康ランド(外観)

 クア・アンド・ホテル(三森中社長、山梨県甲府市)はこのほど、自主休館をしていた石和健康ランド(山梨県笛吹市)、信州健康ランド(長野県塩尻市)、駿河健康ランド(静岡県静岡市)の営業を再開した。

 当面は新型コロナウイルス感染防止のための衛生対策を徹底し、大浴場などの施設の利用時間を短縮しての営業となる。

健康ランドでの衛生対策例

①消毒に利用できる次亜塩素酸水を館内で生成できるようにし、全従業員が次亜塩素酸水入りのスプレーを携帯して施設の消毒に努めている。

②健康ランドの利用客は容器を持参すると、無料で次亜塩素酸水を受け取れる。

③利用客が入館する際、検温を実施している。37.5℃以上の場合は入館することができない。信州健康ランドでは新たにサーモグラフィーを導入した。

販売価格40%以上の特典付き 前売り宿泊プラン「倉敷みらい旅」を販売

2020年6月4日(木)配信

倉敷美観地区

 岡山県の倉敷コンベンションビューローと倉敷市は5月15日(金)から、市内の旅館・ホテルをはじめとした観光関連事業者等を支援するため、お得な宿泊前売りプランを販売するキャンペーン「ぼっけぇ(すごく)お得な『倉敷みらい旅』」を実施している。

 市の公式観光サイト「倉敷観光WEB」内で、旅館・ホテルごとに、倉敷の地酒セットや地元飲食店の食事券など、販売価格40%以上の豪華特典が付いた、お得な宿泊前売りプランを紹介している。利用は2022年3月末までの間でいつでも可(ただし施設、プランにより除外日あり)。申し込みは、詳細ページにリンクされている各ホテルの専用ページで受け付けている。

観光庁、日本遺産の相談会 商品造成の課題と対応策まとめる

2020年6月4日(木)配信

参加地域である日本遺産「近世日本の教育遺産群-学ぶ心・礼節の本源-」の構成文化財、茨城県水戸市の弘道館(正門)

 観光庁はこのほど、文化庁と共催した「日本遺産マッチング・相談会」で日本遺産認定地域と旅行会社を対象に、日本遺産全般に関するアンケート調査を実施した。調査結果を踏まえて6月2日(火)、認定地域が抱える旅行商品造成での課題と対応策を取りまとめ、公表した。日本遺産を活用したインバウンド向けの旅行商品・体験型コンテンツの造成につなげたい考え。

 「日本遺産マッチング・相談会」は、2月10日(月)に東京都文京区の湯島地方合同庁舎で開かれた。日本遺産認定の10地域と旅行会社8社が参加してプレゼンを行ったほか、認定地域と旅行会社の商談会も行われた。

 観光庁は旅行商品造成に向けて認定地域が抱える課題について、6項目を挙げている。(1)日本遺産のストーリーの訴求・資源の磨き上げ(2)ターゲットに向けた情報発信(3)旅行商品・体験コンテンツの造成(地域にお金を落とす仕組み)(4)受入体制の構築(5)受入環境の整備(案内看板などの多言語整備、キャッシュレス対応など)(6)他の資源との連携による誘客――の6項目。資料には各課題に対する解決策のほか、参加した旅行会社からの参考事例もまとめて記載している。

 なお、取りまとめ資料は観光庁ホームページで公表されている。

JTB、コロナ禍でも黒字確保 経営改革効果で最終利益16億円

2020年6月4日(木) 配信

JTBロゴマーク

 JTBが5月29日(金)に発表した2020年3月期(19年4月~20年3月)連結決算によると、当期純利益は16億円(前期は151億円の損失)と黒字に転換した。年度終盤に新型コロナウイルスの影響を受けながらも、経営改革効果に加え、ゴールデンウイーク(GW)10連休や大型国際イベント、法人事業が好調に推移したことが大きな要因。

 売上高は前期比5.8%減の1兆2886億円と減収。営業利益は同78.0%減の14億円、経常利益は同15.5%減の25億円と減益も、黒字を確保した。新型コロナウイルスによる減少は、売上高約1000億円、営業利益は約150億円とみる。 

 主要セグメント別の実績は、個人事業の売上高は5930億円(同9.0%減)、営業利益は1億円(同98.2%減)。GW10連休効果に加え、ハワイ・欧州方面が堅調に推移したが、台風災害や新型コロナウイルスの影響により減収減益となった。

 法人事業の売上高は4023億円(同1.9%減)、営業利益97億円(同3.0%減)と前期並みを維持。ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会など複数の大型国際イベントの取り扱いのほか、同社が進めるソリューション営業の拡大などが功を奏した。

 前期に引き続き、「旅行」「コミュニケーション」「地域交流」「総務系ソリューション」の戦略ドメイン別の事業推進を強化。また、ラグビーW杯日本大会では、観戦パッケージ商品やスポーツホスピタリティの販売をのほか、宿泊、輸送業務の運営なども行った。

 グローバル事業の売上高は2154億円(同5.6%減)、営業損失は31億円(前期は30億円の損失)となった。構造改革による経費削減効果や、訪日大型イベントによる需要拡大に取り組んだが、為替の影響などから前期比でわずかに減収減益となった。

 部門別の売上高は、国内旅行が4545億円(同10.2%減)、海外旅行が4401億円(同6.2%減)、訪日旅行が684億円(同11.5%増)グローバル旅行が1106億円(同4.2%減)。

 同社では、現況に対する緊急対策として、一時的な「緊急コスト削減」及び中長期視点に立った「構造課題への抜本的改革」を経営の最優先課題と位置づけ、短期集中的に取り組んでいく。

 なお、21年3月期通期の見通しは、世界規模で経済活動の抑制が続いていることなどを踏まえ、未定としている。

洗濯代行で旅アトも楽に 「絶景」プロデューサーがサービス紹介

2020年6月4日(木) 配信

「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」プロデューサー・詩歩氏

 CHKiT(チェックイット、幸野鉄也社長、東京都新宿区)はこのほど、「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」プロデューサーの詩歩氏を、旅行者に特化した洗濯代行付ランドリーキット「Smart Traveler」のアンバサダーに迎えた。

 世界中の絶景を紹介するフェイスブックページ「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」を運営する詩歩氏が、サービスの利用方法や魅力を発信していく。

 旅行中の洗濯物を到着した空港で預けると、提携クリーニング店が水洗い洗濯し、最短2~3日で自宅に届く。「旅行後の洗濯が負担である」という声に応えて開発したもので、世界初となる。

 サービスを利用することにより、スーツケースにスペースが生まれ、旅先での土産を多く買うことができる、自宅までの移動が楽になるなどのメリットがある。

 現在、成田国際空港、羽田空港第3旅客ターミナル、中部国際空港、関西国際空港、福岡空港国際線ターミナルでサービスを提供している。今後は那覇空港、新千歳空港での展開を予定する。

「Smart Traveler」イメージ

【韓国】国独自の「安全旅行ガイド」作成 JATAのアウトバウンド促進協議会、「B2Bウェブセミナー」から

2020年6月3日(水) 配信

オンラインセミナー「韓国」(画面のスクリーンショット)

 日本旅行業協会(JATA)のアウトバウンド促進協議会(JOTC)が開催した「B2Bオンラインセミナー」で、 5月27日(水)に韓国観光公社が、6月3日(水)に済州観光公社が現状と今後の観光客受け入れなどについて発表した。

韓国(韓国観光公社・伊藤さやか氏)

 韓国の新型コロナウイルス感染者数の累計は1万1206人(5月25日午前0時現在)で、うち1万226人がすでに治療を終え、隔離解除となっている。伊藤氏は「MARS(中東呼吸器症候群)の経験を活かし、早い段階からの封じ込め政策が功を奏した。ロックダウンは行わず、国民の協力のもと、徹底した防疫を実践してきた」と振り返った。

 国内旅行は、韓国文化体育観光部と韓国観光公社が作成した新型コロナウイルス感染対応「安全旅行ガイド」の指針を基に、4月20日(月)から再開している。同ガイドは、安全な旅行に向けて、交通や観光地、飲食店、宿泊施設などシーン別で説明。事業者、旅行者それぞれが注意すべき点なども記されている。

 また、飛行機や鉄道、バスなどの公共交通機関の利用時にマスク着用が義務化された5月26日(火)、韓国文化体育観光部は国内旅行活性化のための「旅行週間特別キャンペーン」を発表。例年よりキャンペーン期間を拡大し、6月20日(土)~7月19日(日)までの1カ月間、鉄道・高速バス・宿泊など、官民が連携して実施する。交通や宿泊施設など旅行の各種割引のほか、密とならない新たな観光地の発掘、観光地の防疫強化などを行い、国内旅行の完全復活を目指す。

済州島(済州観光公社・渡守武祐子氏)

 済州島の新型コロナウイルス感染者の累計は15人で、すべて海外または韓国本土からの感染者で、島内の感染確認者は0人となっている。13人はすでに隔離が解除され、2人は治療を継続している。

 島内の新型コロナウイルス感染症に関する情報は、特設サイトで最新情報を発信。日本語選択も可能だが、韓国語版では指定医療機関の一覧のほか、マスクが購入可能な店舗一覧などが確認できる。

 島内では5月20日(水)から「済州型生活防疫」を実施し、新型コロナウイルス対策を行っている。具体的には、空港や港に発熱監視システムを導入し、発熱者には空港のウォークスルー選別診療所でPCR検査を実施する。また、観光地では現在、消毒液の設置やマスクの着用などを確認する防疫状況を確認する現場点検を実施。

 今後は防疫管理者を指定し、別途防疫マニュアルの作成を予定している。公立博物館や美術館、図書館などの公共施設は、6月4日(木)から部分的に開放し、6月22日(月)以降は順次開放する見込み。

 日本を含む外国人観光客は現在、査証なしでの入国はできない。これに伴い、日本との直行便は6月末まで運休が確定し、7月以降は未定となっている。国内観光客は5月から徐々に戻りつつあり、観光施設も通常営業している。本土から1日約3万人(前年比25%減)が入道し、日本のゴールデンウイークと同時期の大型連休中、済州島には約20万人の観光客が来島。だが、新たな感染者は確認されていないことから、コロナ対策に一定の効果があるとみられる。

 済州島商品造成の際は、済州韓国公社によるサポートもある。チャーター便は1便につき700万ウォン以内の支援金(ケースにより異なる)のほか、新規商品開発に関して最新コンテンツの視察ツアーなどのサポートがある。