あぶらや燈千 露天付4客室が誕生 ワンランク上の滞在を

2021年7月22日(木)配信

ワンランク上の露天風呂付客室4部屋をオープン

 長野県・山ノ内町の信州湯田中温泉「あぶらや燈千」(湯本孝之社長)は8月1日、ワンランク上の露天風呂付客室4部屋をオープンする。

 5月16日―7月31日まで改修工事を実施。5階と6階の和室10畳の一般客室を2部屋から1部屋に組み合わせて、広めの露天風呂付客室に改装する。新しく生まれ変わる客室は「露天風呂+プライベートサウナ+シェフズテーブルダイニング(部屋食)」が付いた、すべてのサービスが完全プライベートの空間で楽しめる。

 新客室は、露天風呂&ロウリュも楽しめるプライベートサウナが特徴。露天風呂に加え、免疫力アップや体質改善が期待できるサウナを用意し、客室で何度でも、サウナや水風呂、露天風呂が楽しめる。食事は、客室にシェフズテーブル付の食事ルームを完備し、調理人が目の前で料理を仕上げて提供する。

 また、室内は日本の伝統木工技術「組子」をモチーフにデザインされ、客室ごとに異なる4つの「紗綾」「籠目」「提灯桝」「竜胆」の模様とイメージカラーを採用。組子に込められたそれぞれの世界を体験できる。

 同館は信州・湯田中渋温泉郷にあり、露天風呂付客室や7階展望大浴場から眺める信州の景色が美しい宿。全室、川側に露天風呂・展望風呂が付いた抜群の眺望の「燈火亭」と、露天風呂付などバラエティ豊かな間取りが魅力的な「千遊亭」の2棟からなっている。

 2017年には、旅館業界初のルーフトップバーをオープン、19年にはロビーリニューアルを実施。創業以来、旅館という枠に捉われないさまざまな挑戦をし、常に利用客に新しい提案をし続けてきた。

 問い合わせ=あぶらや燈千 ☎0269(33)3333(受付時間=午前9時―午後9時)。

〈観光最前線〉ジオ・ホテルがオープン

2021年7月22日(木) 配信

エントウのスイート客室

 島根県隠岐諸島の海士(あま)町に7月1日、隠岐ユネスコ世界ジオパークの魅力が楽しめるホテル「Ento(エントウ)」がオープンした。

 同ホテルは宿泊機能だけでなく、ジオパークの情報発信を行う展示室や島の案内人「フィールドコンシェルジュ」を設置するなど、「泊まれるジオパーク拠点施設」がコンセプトだ。

 客室は本館と別館からなる全36室。全客室からジオパーク(海)の風景が楽しめる。新築した別館は木の風合いを生かしたシンプルな雰囲気で、目の前の大自然と一体となるような空間に仕上げた。スイート(93平方㍍)などは、海に突き出すように佇むプライベートテラスが付く。

 食事は白イカや岩ガキ、隠岐牛など季節ごとに旬の食材を取り入れたコース料理を提供する。

【土橋 孝秀】

新生「近畿日本ツーリスト」、10月1日発足へ KNT地域会社をKNT首都圏に吸収合併

2021年7月21日(水) 配信

KNT-CTホールディングスの米田昭正社長(19年7月撮影)

 KNT-CTホールディングス(米田昭正社長)は7月21日(水)、新生「近畿日本ツーリスト株式会社」を10月1日(金)に発足すると発表した。近畿日本ツーリスト北海道など、連結子会社8社を近畿日本ツーリスト首都圏(KNT首都圏、大原浩社長)に吸収合併し、商号を「近畿日本ツーリスト株式会社」に変更する。

 合併後に消滅するのは、近畿日本ツーリスト北海道のほか、近畿日本ツーリスト東北、近畿日本ツーリスト中部、近畿日本ツーリスト関西、近畿日本ツーリスト中国四国、近畿日本ツーリスト九州のKNT地域会社7社と、KNT-CTウエブトラベル。

 社長には、髙浦雅彦氏(現・KNT首都圏非常勤取締役、近畿日本ツーリストコーポレートビジネス社長)が就任する。全国組織として「近畿日本ツーリスト」が復活するのは、8年10カ月ぶり。

 合併の目的は、中期経営計画に基づき、Web中心の販売体制に移行することから、全国の連携を深めるとともに本社部門の後方部門を統合することでコスト構造の見直しをはかっていく。

ツーリズムEXPOジャパン、21年開催は延期に JATA会長の職務は菊間副会長が代行

2021年7月21日(水) 配信

定例会見のようす

 日本旅行業協会(JATA)は7月21日(水)、今年11月に開催予定だった「ツーリズムEXPOジャパン2021大阪・関西」(主催:日本観光振興協会、JATA、日本政府観光局)を2023年秋に延期すると発表した。新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、安心・安全なイベントの提供が困難であると判断した。また、JATAの会長を務めていた坂巻伸昭氏の死去に伴い、当面の間は菊間潤吾副会長(ワールド航空サービス会長)が会長の職務を行うことを明らかにした。

志村格理事長

 同日に開いた定例会見で、志村格理事長はツーリズムEXPOジャパン開催延期の理由について、現時点で緊急事態宣言の発令やまん延防止等重点措置が取られていることを挙げた。さらに、国際交流が再開していない状況下で、ツーリズムEXPOジャパンのテーマである「旅のチカラで日本を、世界を元気に」に沿った魅力を来場者に伝えられないことも判断材料となった。

早坂学室長

 ツーリズムEXPOジャパン推進室の早坂学室長は「出展を予定していた方々から『反転攻勢を掛けたいと期待していたので残念』という声を多くいただいている」と述べた。そのうえで、「23年の開催は、(25年開催の)大阪・関西万博のキックオフイベントにしていきたい」と力を込めた。

 22年の開催は、東京・有明の東京ビッグサイトにて、9月22日(木)~9月25日(日)を計画している。

 また、今後のJATAの新体制については、理事会を開いて決定する。それまでの期間は、菊間副会長が会長の役割を担う。志村理事長は、坂巻氏が生前、JATAの役割について「会員の意見に耳を傾けること、JATAが何をしているか発信力を強化してアピールすること、政府と企業の調整役を担う」の3点を強く主張していたことを明かし、「多くの点で未到達のところがある。遺志を継いでいく」と語った。

読売旅行、テーマは「工藝×食」 人間国宝の器で高級料理を

2021年7月21日(水)配信

福岡会場の料理イメージ一例

 読売旅行(坂元隆社長)はこのほど、人間国宝の工芸家がつくった器で特別な料理を楽しめる旅行商品「工藝ダイニング」を売り出した。「工藝×食」をテーマに、工芸作家が自作について語ったり、酒器が土産として付くなど、至福の時を過ごせるプレミアムな旅を企画した。

 熱海会場は11月21~25日の5日間に静岡県熱海市のMOA美術館で、福岡会場は2022年2月5日限定で福岡県福岡市の料亭・嵯峨野で開く。熱海会場では歌舞伎の人間国宝・坂東玉三郎さんの公演が、福岡会場は人間国宝の工芸作家によるトークイベントも実施。新幹線や飛行機、宿泊をセットした限定プランを抽選で提供している。

 熱海会場の食事は、有機農法・地産地消の食材を使用した和食で、人間国宝の室瀬和美さんをはじめとする作家の器とともに堪能できる。最終日の25日は夜の部もあり、こちらはシェフ・鎧塚俊彦さんによるフレンチディナーを楽しめる。東北支援事業として会津漆器や純米酒「無為信」も登場。坂東玉三郎さんによる舞踊公演も観覧できるうえ、土産として室瀬さんデザインの酒器を持ち帰ることができる。

 福岡会場は、九州にまつわる工芸作家の作品展示販売のほか、食事はミシュラン2つ星の料亭「嵯峨野」の懐石料理を九州在住の伝統工芸作家の新作などとともに楽しめる。人間国宝4人によるトークイベントも開かれ、土産として人間国宝・今泉今右衛門、福島善三の両氏が、この日のために焼き上げた酒器を持ち帰ることができる。

 抽選申し込み期限は7月31日(土)まで。8月3日(火)に当選発表を予定する。

老舗旅館「親湯温泉」(長野県)のスタッフ28人が「旅のユニバーサルデザインアドバイザー」資格に合格

2021年7月21日(水) 配信

実技講習のようす

 長野県茅野市と諏訪市で3つの旅館を経営する親湯温泉(柳澤幸輝社長)は7月6日(火)、大正時代創業の本館(蓼科新湯温泉)で、ケアフィット推進機構が認定する「旅のユニバーサルデザイン(UD)アドバイザー」に同社スタッフ28人が受講した。

 午前中は座学講習として、UDの基本理念や、障害の社会モデル、合理的配慮の理解などを学んだ。午後は簡単な手話や車イス操作、視覚障害がある人の手引きなどを体験。その後、終了筆記試験を受け、28人全員が合格した。

 受講生からは「お客様の考えを尊重し、一緒に考え、対話しながら寄り添っていきたい」、「あいさつだけでも手話を使えるようになりたい」などの感想があった。

 旅のユニバーサルデザインの研究を専門とする東洋大学国際観光学部講師の竹内敏彦氏は、「宿は客室の構造(ハード)だけでなく、サービスを提供する主体者(ソフト)が重要」とし、「宿のスタッフが資格取得によって『お客様のことを想う私たちが担当します』というメッセージを伝えることができ、素晴らしい効果だと考える」と語る。

 親湯温泉はSDGs(持続可能な開発目標)の方針に賛同し、滞在中にベビーシッターを利用した「お子様お預かりサービス」や、車イスの貸し出し、ユニバーサルデザインの客室などを用意しており、従業員の理解向上にも努めている。

阪急交通社×JAL共同企画 9日間連続JAL機チャーター 道東の絶景を巡る3日間

2021年7月21日(水) 配信

釧路湿原イメージ

 阪急交通社(酒井淳社長)は、このほど、日本航空(JAL)と協力し、9月11(土)~19日(日)の9日間連続で日本航空機をチャーターし、北海道の知床半島などを満喫する3日間のツアーを売り出した。ツアーは、中国と四国(高松・出雲・広島・岡山・徳島・高知・松山)発着。同地域のJALにおける連続日チャーター企画は初となる。

 中国や四国地方の各空港から女満別空港には直行便の定期運航がないため、通常乗り継ぎを含め、片道には10時間かかってしまう。

 しかし、このほどの日本航空チャーター直行便を利用することで、所要時間が2時間30分となり、大幅に時間を短縮できるのが魅力だ。

 女満別空港に直接乗り入れるため、道東を3日間の行程で効率よく観光することが可能。

 ツアーでは、世界遺産の知床や、釧路湿原、この時期にしか見ることのできない赤く染まるサンゴ草などを見ることができる。また、羅臼でのクルージングでは、野生のシャチなどを見学するホエールウォッチングを楽しめる。

 JALと阪急交通社の共同企画、「北海道 道東絶景の旅3日間」は、高松空港など発、大人1人当たり13万~17万9000円(2人1室利用時)。

審査委員会を設置 IR整備審査、認定へ(観光庁)

2021年7月21日(水) 配信 

観光庁は7月20日(木)、特定複合観光施設区域整備計画審査委員会を設置した

 観光庁は7月20日(木)、特定複合観光施設区域整備計画審査委員会を設置し、同日に第1回会合を開いた。同委員会では、国土交通大臣がIR整備法に基づいて区域整備計画の認定を行うとき、公平な審査を行い、優れた区域整備計画を認定する。

 自治体とIR事業者が共同で作成する区域整備計画の認定申請期間は、10月1日(金)~2022年4月28日(木)まで。申請のあったものの中から上限の3まで認定する。

 国から区域整備計画の認定と公示が行われれば、都道府県などと事業者の間で実施協定の締結と認定があり、国からカジノ免許が付与されれば、完成検査を受けたのち、IRを開業することができる。

 同委員会の認定審査の結果や、評価の過程は、区域整備計画の認定後、速やかに公表される。

ビッグホリデー、ワクチン接種者向け旅行代金割引ツアー発売

2021年7月21日(水)配信

パンフレット表紙

 ビッグホリデー(岩崎安利社長、東京都文京区)は7月21日(水)から、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種者を対象に期間限定ツアーを売り出した。ワクチン接種者は、同ツアーで1人当たり旅行代金から5000円を割引するサービスを受けられる。

 割引対象となるツアーは、羽田空港発着の国内旅行(北海道、沖縄、九州、四国)で、フライトやホテルを自由に選べる個人旅行プラン。出発期間は8~11月(方面により出発日は異なる)。割引条件は、①新型コロナウイルス感染予防ワクチンを接種した人②同ワクチンの「接種証明書」か「接種記録書」の写しの提出――の2点を満たしている場合、割引が適用される。なお、割引対象は大人のみ。

 予約方法は、ビッグホリデー予約センター、ビッグホリデー公式ウェブサイト、同ツアーのパンフレットを取り扱っている旅行代理店から。予約期限は出発日の前日から起算して7日前まで。

 そのほか、ビッグホリデーのツイッターアカウントでプレゼントキャンペーンを実施している。今回のワクチン接種者割引ツアーに関するツイートをフォロー&RTした人から、抽選で1人にQUOカードPay1万円分をプレゼント。また、フォロワー2000人突破記念のダブルキャンペーンとして、抽選で5人にQUOカードPay2000円分をプレゼントする。

コロナ後を見据え農泊推進 地域と旅行会社が訪日向け商談会

2021年7月21日(水) 配信

商談会のようす。旅行会社側は会場に集まった

 農泊商談会事務局(JTB)は7月15日(木)、日本旅行業協会(JATA)の協力で、農泊地域と旅行会社との訪日旅行向け商談会を開いた。農林水産省の交付金を活用して開催したもので、JATA会員とツアーオペレーター品質認証会社から21事業者が参加。コロナ後の訪日需要の回復を見据え、リモートで参加した21の地域が、それぞれの魅力を熱心に売り込んだ。

 農水省は観光を通じた農山漁村の地域活性化のため、農泊地域と旅行事業者間のマッチングや、観光関連事業者との連携促進を目指している。今回は、2021年度農山漁村振興交付金のなかで同事業を公募し、JTBが受託した。当初は昨年の開催を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響から見合わせていた。

 あいさつに立った農水省・農村振興局農村政策部都市農村交流課農泊推進室の米田太一室長は、「国で採択した農泊地域数は20年度までで554地域となり、政府目標としていた500を超え、宿泊人員も少しずつ伸びてきたところだったが、コロナ禍で20年度は半減した」と報告。

 一方で、ワクチン接種が世界的に進むなか、観光庁によるインバウンド受入実証事業など、訪日回復を見据えた動きが始まろうとしていることに触れ、「農泊はまさに新たな時代に求められる旅の1つと言える。来るべきインバウンド回復を見据えて、早くから積極的に展開できるよう進めていくには、地域コンテンツの開発や磨き上げと同時に、流通や販売チャネルを整えていくことが重要だ」と今回の意義を語った。

 また、JATA需要拡大部会の喜田康之(日本旅行取締役兼常務執行役員)座長は、「コロナ後もインバウンドが観光の未来を牽引する成長エンジンであることに変わりはない」とし、「コロナ前から訪日市場は『量から質』『買い物から体験』『都市から地方』へと変化の兆しが見えた。農泊はこれらの動きと合致した素材。地域の皆様とは長い時間をかけて、一緒に市場をつくっていきたい」と意気込んだ。

 会では、商談の前に1分間プレゼンとして、地域のアピールの場を設けた。訪日受入は未経験の地域もあり、コロナ後の市場参入へ意欲的な姿勢が見られた。