GW旅行動向、国内は分散傾向に 費用高騰でアジアが人気(JTB調べ)

2024年4月10日(水)配信

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 JTBは4月4日(木)、ゴールデンウイーク(4月25日~5月5日)の旅行動向を発表した。これによると、GWの総旅行者数は前年同期比1.8%増の2332万人、総旅行消費額が同11.2%増の9630億円と、総旅行者数ではコロナ禍前2019年の9割超の水準まで回復を見込んだ。

 国内旅行では、旅行者数が同0.9%増の2280万人、平均旅行費用は同3.7%増の3万6100円、総旅行消費額が同4.7%増の8231億円と推計。旅行者数は株価高騰の好条件がある一方で、物価高騰の影響もあり前年並み、平均旅行費用は物価高で上昇する見通しだ。行先はやや近場が多いものの前年に比べ分散傾向、交通機関は鉄道や航空機を利用した旅行が増加すると予想している。

 アンケート調査によると、旅行出発日のピークは、「5月3日(20.8%)」、次いで「4月27日(16.6%)」。前半の3連休と後半の4連休の2つのピークがみられる。

 旅行日数で最多は「1泊2日(37.7%)」のものの、前年から1.2ポイント減。一方で、「2泊3日(33.9%)」は0.2ポイント増、「3泊4日(17.1%)」は1.7ポイント増となった。

 旅行先の最多は「関東(20.1%)」、次いで「近畿(16.7%)」、「東海(12.8%)」となった。出かける場所として気になっているところは、「自然が楽しめる場所(国立公園や花畑など)(26.1%)」、次点で「自然が楽しめる場所(登山やアウトドアなど)(15.8%)」。

海外旅行は反動増に、近場のアジアが人気

 海外旅行では、旅行者数が同67.7%増の52万人、平均旅行費用は同4.7%増の26万9000円、旅行消費額が同75.6%増の1399億円と推計する。旅行者数はコロナ禍前の約8~9割まで回復。前年の水際対策終了がGW間際の発表で海外旅行を断念した人が一定数いたと想定し、その反動を見込んだ。平均旅行費用は円安や物価高の影響により上昇し、旅行意欲は高めだが旅行費用の高騰を受け、行先は近場が多く、とくにアジアの人気が高いとみている。

 旅行出発日のピークは、「4月27日(18.8%)」、次いで「4月24日以前(17.7%)」、「4月26日(13.5%)」の順となった。

 旅行日数は「3泊4日(27.1%)」が最も多く、次いで「2泊3日(16.7%)」。行先は上位から、「韓国(20.8%)」、「東南アジア(16.7%)」、「台湾(13.5%)」の順となり、短い日数で旅行ができる方面が人気となっている。

南房総市とグランドメルキュール南房総リゾート&スパが包括連携 観光振興と地域活性化を

2024年4月10日(水) 配信

石井市長(左)、真柳社長

 千葉県南房総市(石井裕市長)とアコー(フランス)が展開する「グランドメルキュール南房総リゾート&スパ」(運営=チバ・ミナミボウソウ2、真柳宏二社長)は4月9日(火)、包括連携協定を結んだ。観光振興や地域活性化に関するもので、国内外からの誘客を促進し、南房総市の交流人口の創出を目指す。

 協定内容は①観光振興及びプロモーションに関すること②環境に配慮した地域のツーリズムの推進に関すること③地域のコンテンツの拡販と告知に関すること④その他、南房総市の活性化に関すること――。

 同市は温暖で風光明媚な土地柄や夏の海、春の花と多くの観光資源を有する。一方で近年は台風やコロナ禍などの影響で宿泊者は減少傾向にあるという。観光客の増加をはかるため、今回の相互連携により、まだあまり知られていない新たな魅力を伝えるための体験開発などを行う。

 石井市長は連携締結について、「首都圏に近いリゾート・観光地としてのポテンシャルやブランド力が高まり、海や里山など自然豊かな観光資源、豊富な食材を生かした『食』なども国内外に情報発信され、南房総市への愛着人口・関係人口が増加することなどにより、地域活性化がはかられることを期待する」と述べた。

 また、チバ・ミナミボウソウ2の真柳社長は、「南房総市が有する豊かな自然がおりなす絶景や、地域の人々と交流できるアクティビティなど、さまざまな体験を提供する。市との連携強化でホテル滞在中に南房総市の地域文化を体験できる商品の開発を行っていく。自然の恵みや生物多様性の保全に関する取り組みなどを展開し、南房総市の活性化に貢献していきたい」と意気込んだ。

2024年の国内旅行意欲は堅調 アメリカン・エキスプレス調査

2024年4月9日(火) 配信

2024 Global Travel Trends Reportを発表

 アメリカン・エキスプレス・インターナショナル,Inc.(須藤靖洋日本社長、東京都港区)はこのほど、日本を含む世界7カ国で実施した旅行に関する意識調査の結果を発表した。これによると、日本の回答者のうち34%が2024年は23年と比較して「国内旅行に出掛ける回数を増やす」と答えた。60%は23年と「同じくらい国内旅行に出掛ける」とし、国内旅行への意欲は堅調に推移している。

 一方で、23年よりも「海外旅行に出掛ける回数を増やす」という人は15%に留まり、世界7カ国平均の32%の半数以下の結果となった。同社は航空運賃の高騰や円安などによる現地の物価高が影響しているのではとみる。

 24年のゴールデンウイーク期間に「旅行を予定している」と回答したのは18%。そのうちの86%が行先を国内旅行と回答している。

 また、日本は家族旅行を計画している人が突出して多い結果となった。24年は誰との旅行を計画しているかとの設問では、「家族」が67%で最も多く、世界7カ国平均の43%を大きく上回った。2位が「自分(1人旅)」で11%となり、こちらは7カ国平均の12%と差は出なかったが、世界の2位は「恋人・パートナー」で32%だった。日本の「恋人・パートナー」は最下位で6%。

 計画している旅行の期間については、日本の回答者の76%と約8割が「週末旅行」だった。次いで「1週間の旅行」が31%、3位が「1~2週間の旅行」で5%だった。他方、7カ国平均は1位が「1週間の旅行」で47%、2位が「週末旅行」の41%、3位が「1~2週間の旅行」の36%。

 旅の内容の質問では、どのような旅行を計画しているかについて日本人は「ロードトリップ」が41%でトップだった。次いで、「大都市への訪問」(31%)、「ウェルネスツーリズム(スパ、ヨガリトリート)」(26%)、「大型旅行(夢見た旅行など)」が(25%)、「アウトドアアドベンチャー」(16%)の順。世界は「ビーチでの休暇」が51%で最も多く、「大都市への訪問」(42%)、「ロードトリップ」(40%)と続いた。

 旅先で最も妥協したくない点として日本人は「食べ物」が58%で1位となった。次いで「宿泊施設」の47%。世界は「宿泊施設」が53%、「食べ物」が52%の順。

 同社は「日本の回答者は気兼ねなく過ごせる家族との旅行や、気軽にできる週末旅行を大半が選択し、かつ心身を癒すウェルネスを求めた旅への関心が高まるなど、『無理しない旅』が好まれていることが表れている」と分析する。

 なお調査は1月31日~2月8日にオンラインで行われ、日本と米国、カナダ、メキシコ、オーストラリア、インド、イギリスの7カ国で各約1000人のサンプルを集めた(米国のみ約2000)。対象は少なくとも5万米ドル以上の所得があり、通常年1回以上旅行をする成人。

江東区の観光振興に「メタ観光」を ワークショップも開催(メタ観光推進機構)

2024年4月9日(火) 配信 

メタ観光推進機構は、江東区の2024年度観光施策の一環としてメタ観光ワークショップを開く

 メタ観光推進機構(牧野友衛代表理事)はこのほど、東京都江東区の2024年度観光施策で、メタ観光を取り入れた事業を実施する。地域の多様な魅力を可視化するオンライン地図「メタ観光マップ」を制作するため、観光データの整理や、ワークショップを開く。

 これまで観光スポットとして紹介されていなかった場所や、従来の観光資源に別の価値・魅力を付加する情報のデータを収集・整備する。

 ワークショップは①「わたしの名所、あなたの名所」②「メタ観光スタディーズ」の2種類実施する。

 「わたしの名所、あなたの名所」は、地元の隠れたお気に入りの場所を紹介するワークショップ。

 開催日時は、5月18日(土)、6月29日(土)。午後1時~午後4時半。

 定員は各回30人。参加費は無料。

 参加者は区内在住・在勤・在学の人、あるいは江東区が好きな人とし、「お気に入りの場所の写真」の持参を求めている。

 「メタ観光スタディーズ」は特定のテーマについて専門家の視点を学び、地域の魅力を発見するワークショップ。

 開催日時は、5月25日(土)、6月8日(土)、6月15日(土)。午前10時半~午後5時。昼食休憩、街歩きを含む。

 定員は各回30人。参加費は無料。

 街歩きで地域の魅力を撮影するため、スマートフォンなどの持参を求めている。

 第1回テーマは「暗渠×電線×ドンツキ」、第2回テーマは「建築×ドボク×公団」、第3回テーマは「路上園芸×旧町名×壁」──とした。

NAA、滑走路新設で伐採した木が名刺入れに 販売で環境負荷軽減へ

2024年4月9日(火) 配信

販売している名刺入れ

 成田国際空港(NAA、田村明比古社長)はこのほど、グリーンポート・エージェンシー(小島直人社長、千葉県成田市)と共同で、C滑走路の新設をはじめとした成田空港の「更なる機能強化」で発生した伐採木をアップサイクルし、オリジナル名刺入れを売り出した。限りある資源の有効活用で環境負荷の軽減をはかる。

 同名刺入れは、木製デザイン雑貨ブランドHacoaとコラボして販売する。一つひとつ職人が手作りで丁寧に仕上げたという。また、木目や木の色がすべて異なるため、同じものが1つとして無い商品となる。

 NAAは「ご自身へのご褒美のほか、大切な方へのプレゼントにいかがでしょうか」とコメントしている。

訪日客のゴールデンルートを分析 市場別にルート複数(じゃらんリサーチセンター)

2024年4月9日(火) 配信

市場別の全国主要周遊ルートに入る都道府県を示したMAP

 じゃらんリサーチセンター(JRC、沢登次彦センター長)はブログウォッチャー(新村生社長、東京都中央区)と共同で、インバウンド地方分散に関する研究を行った。

 インバウンド客の周遊ルートにおいて、東京、箱根、富士山、名古屋、京都、大阪などの有名観光地を巡るゴールデンルートは、インバウンド客の国籍(市場)によって異なるルートが存在することが分かった。

 欧米豪は東京~大阪ルートに集中しているのに対し、台湾や韓国、タイといったアジア諸国は、欧米豪に比べて地方へ分散する傾向が高かった。

 この結果により、市場ごとの主要周遊ルートの把握と、各地域それぞれのルート課題の把握が重要となるため、市場別の主要周遊ルートの概要MAPや、課題の診断チャート、新たな周遊ルート検討に向けたステップを作成した。

無印が滞在型宿泊施設の第2弾オープンへ 瀬戸内海の香川県・豊島に

2024年4月9日(火) 配信

「MUJI BASE TESHIMA」

 無印良品を展開する良品計画(堂前宣生社長、東京都文京区)は4月26日(金)、香川県・豊島に滞在型宿泊施設「MUJI BASE TESHIMA」をオープンする。古民家を再生したもので、同ブランドの宿泊施設は昨年8月に開業した「MUJI BASE KAMOGAWA」(千葉県鴨川市)に続く第2弾。

 同社は地域とともに課題解決や活性化をするためのさまざまな活動を行っている。「MUJI BASE」はその1つとして遊休不動産を活用し、地域に根差した暮らしの拠点として展開する。「地域文化の体感基地」をコンセプトに、新たなライフスタイルの提案や地域の魅力を再発見するための場所となることを目指す。

 新たにオープンする「TESHIMA」は築90年になる古民家で、2010年の瀬戸内国際芸術祭の作品兼レストランの運営スタッフの寮としてリノベーションされたものを引き継いだ。再活用にあたり、同社で内装の企画・デザインを行い、無印良品の世界感を体現した。

 施設内はリビングとダイニングの間にあった水回りを撤去して、部屋間を簡単に移動できるようにしたほか、リビングの一部壁を撤去して圧迫感のない寝室空間に仕上げた。アートの島の豊島の魅力を生かし、日本の美意識や見立てをテーマに室内を設えた。器も豊島周辺の瀬戸内を中心に活動を行う現代作家のものを選ぶなど、細部までこだわった。

 宿泊は最大4人までで、2泊以上から。1泊1棟2人で4万9000円~、別途清掃費が1万5000円。宿泊予約は4月9日(火)からAirbnbで受付を開始した。

 なお、良品計画とAirbnb日本法人は2022年9月に包括連携協定を締結。全国の遊休不動産の共同プロデュースを行い、日本の宿泊施設の多様化と地域のにぎわいづくりに寄与することを目指している。

アプリ「るるぶ+」に、Web版も公開(JTBパブリッシング)

2024年4月9日(火) 配信

「るるぶ+」のトップや各ページの紹介バナー(イメージ)

 JTBパブリッシング(盛崎宏行社長、東京都江東区)は4月3日(水)、旅行情報誌「るるぶ」の公式アプリをリニューアルし、「るるぶ+(るるぶプラス)」として新たにサービスを始めた。厳選した最新の観光・おでかけ情報を楽しめるほか、お気に入りの記事のクリップ機能や宿泊施設の予約機能も搭載している。

 「るるぶ+」は、「るるぶ」の約200冊から厳選した記事を無料で読めるサービスで、同コンセプトのWeb版も新たに公開した。誌面の世界観と掲載している情報をそのままデジタル上で再現し、行きたい都道府県に関する旅先の情報を事前に調べられる。テーマや目的で探しやすい設計だけでなく、興味関心に合わせたお得なクーポンや情報も提供する。

 今後は「るるぶ+」を起点に、旅・おでかけシーンだけではなく、ライフスタイル全般にわたる情報を提供し、データを活用した新たな価値提供・ビジネス創出を検討していきたい考え。検索情報やアンケート、イベント開催などを通して嗜好やニーズを把握し、利用者とのコミュニケーションを深める。また、「るるぶ」のコンテンツ資産を活用し、生成AIチャットサービスの開発も取り組むとしている。

教育旅行を通じて台湾と四国の連携強化へ 徐銀樹氏「修学旅行で台湾に来てほしい」

2024年4月9日(火) 配信

中華民国観光産業国際行銷協会と四国ブロック広域観光振興事業推進協議会が包括連携協定を締結(徐銀樹氏は左端)

 昨年6月に、愛媛県で開催された全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(井上善博会長)の総会・全国大会に、中華民国観光産業国際行銷協会の徐銀樹(じょ・ぎんじゅ)理事長(当時)が招待され、長年にわたる日本と台湾の友好関係を深めた功績を称え、感謝状が贈られた。

2023年6月13日、全旅連全国大会㏌愛媛前夜祭で、長年にわたる日本と台湾の友好関係を深めた功績を称え、徐銀樹氏(中央)に感謝状が授与された。全旅連井上善博会長(左)と、全旅連多田計介前会長(右)

 徐理事長は大会後に、四国4県の観光部局を訪れ、コロナ禍後に多くの観光客が台湾に来ていただけるよう、台湾への旅行促進について要望した。

 昨年11月には、日本から台湾への修学旅行促進を目的に、中華民国観光産業国際行銷協会内に「教育旅行誘致委員会」(主任委員=徐銀樹・行銷協会榮譽理事長)が設立された。

 受け入れに際して、定期的な研修や安心・安全な宿の提供、台湾と日本の歴史を学ぶことのできる観光地の提供、交流学校の地域の魅力を結び付けた総合的な旅行の提案など、観光業界をあげてバックアップできる体制を整備した。

 今年3月22~26日には、同行銷協会の秦文沂(しん・ぶんぎ)理事長と、徐銀樹榮譽理事長は四国を訪れた。教育旅行素材を視察・体験したほか、四国各県の観光部局や観光協会、観光関連団体をはじめ、修学旅行を取り扱う旅行会社や教育旅行関係者らと情報交換を行った。

 交流に際し、四国内で台湾との定期路線がある高松(香川県)―台北線や、松山(愛媛県)―台北線を利用し、「地理的にも歴史的にも関係の深い四国の方々には、もっと台湾に来てほしい」と熱い思いを伝えた。

 最終日の26日には、昨年7月にG7の環境大臣会合が開催された香川県の栗林公園商工奨励館で、今後台湾と日本の相互交流が活発になることを期待し、中華民国観光産業国際行銷協会および教育旅行誘致委員会と、四国ブロック広域観光振興事業推進協議会(泉雅文会長)が包括連携協定を締結した。

 

上島彩氏(右から3番目)

 立会人として台北駐大阪経済文化弁事処の沈家銘(ちん・かみん)課長と、四国華僑総会の上島彩会長も参加。上島会長は「留学生への支援だけでなく、今後は教育旅行で台湾から訪れた学生たちへのサポートも行っていく」と述べた。

 中華民国観光産業国際行銷協会の徐銀樹榮譽理事長は、「昨年台湾から日本を訪れた観光客は422万6000人にのぼるが、逆に日本から台湾を訪れた観光客は92万8000人と、両国の観光客数には約330万人の差があり、非常に深刻な事態である。また、四国のパスポート保有率が約10%と低く、まずはパスポート取得の契機づくりが重要である」とし、「今回の締結により、教育旅行を通じて台湾と四国の連携が強化し、相互交流が将来にわたって一層活性化していくことを願っている」と語る。

アクティビティジャパン、アクティビティ割実施 北陸応援割対象外受け

2024年4月9日(火) 配信

5月6日(月)まで実施する

 アクティビティジャパン(小川雄司社長、東京都新宿区)は5月6日(月)まで、石川県と福井県、富山県、新潟県のアクティビティを最大1500円割り引く「北陸アクティビティ割」を実施している。3月に開始された北陸応援割では、現地アクティビティ単体の商品が対象外となっているため、アクティビティを通じた地域活性化をはかる。

 同CPでは、1万円以上の予約代金に対し1500円割り引く。商品の申し込み時にクーポンコードを入力することで、適用される。クーポンは期間中、繰り返し使用しることができる。

 アクティビティジャパンは、石川県金沢市で着物をレンタルする商品や九谷焼体験工房(小松市)で電動ろくろを体験するプランを販売。福井県・三方五湖(若狭町)でカヤックに乗りお花見を楽しむ商品、富山県富山市で行われている彫金アクセサリー作り体験を用意している。新潟県・佐渡島でたらい舟やトキを見ることができる観光タクシープランも発売する。