HIS Mobile、HIS利用者に割引 旅予約増に併せ新規契約狙う

2022年6月21日(火) 配信

HISロゴ

 格安SIMを販売するHIS Mobile(HISモバイル、猪腰英知社長、東京都港区)は6月20日、エイチ・アイ・エス(矢田素史社長)で対象の旅行を申し込み、格安SIMプランを新規に契約する消費者に、同プランにおける初回事務手数料の半額をキャッシュバックするほか、子供向けスマートウォッチを割り引くキャンペーンを始めた。

 HISが展開している半期に1度のセール「SUPER SUMMER SALE!」で家族旅行の予約が増加していることに併せ、親と子供からの新規契約を増やす狙い。

 同キャンペーンは契約事務手数料3300円(税込)の半額の返金をはじめ、旅先などで子供の位置情報を把握する機能を有する、1万6980円の子供向けスマートウォッチ「myFirst Fone R1」の販売価格をSIM同時契約で1万4500円に割り引く。

 対象となる予約期間は、2022年6月20日(月)~8月1日(月)午前12時まで。なお、キャッシュバックは旅行出発後となる。

7月から全国旅行支援 地方・平日への分散狙う(観光庁長官会見)

2022年6月20日(月) 配信

観光庁の和田浩一長官は6月17日(金)に会見を開いた

 観光庁の和田浩一長官は6月17日(金)に開いた会見で、「全国を対象とした観光需要喚起策」(全国旅行支援)を7月前半に行うことを発表した。割引率は一律40%とし、公共交通機関を使っての地方旅行や、平日の旅行での利用促進を狙う。和田長官は、「事業の主な目的は、地方への観光に対する配慮や、旅行需要の分散。実施に当たり、感染状況や観光需要の動向も含め臨機応変に対応していきたい」と力を込めた。

 割引上限額は鉄道・バス・航空などの交通付旅行商品は1泊当たり8000円。これ以外は5000円まで。付与するクーポン券は平日が3000円分、休日が1000円分。期間は8月末までとし、最繁忙期は除外する。

 Go Toトラベル事業は国が実施の可否を決め、全国一斉に行う。一方で県民割は各県またはブロックごとの判断に任せている。

 全国旅行支援では、国の判断により実施を決めるが、都道府県と協議し希望しないという申し出があればその都道府県は支援対象から除外する。

 和田長官は、「地方への誘客促進や、平日への旅行需要分散で、全国的な観光需要を喚起する」とした。

 なお、事業の実施は6月中の新型コロナ感染状況を見て判断する。現在実施中の地域観光事業支援(県民割)の期間は、6月末から7月14日(木)分まで延長する。

 

実証事業知見生かし、ガイドラインを策定

 5月末から行われた訪日観光実証事業について、観光庁は「参加者は総じて日本の感染対策に協力的だったが、マスクを外しても良い場面が分かり辛かったという声があった。入浴中など、マスク不要と考えられる場面の例示や、イラストを用いた説明などのリーフレットを準備し、観光庁のHPで提供した」と報告。

 また、このなかで新型コロナ陽性者が発生したため中止したツアーもあった。和田長官は、「緊急時の対応という観点から重要な知見を得られた。今後も都度ガイドラインを見直し、内容を精査していく」考え。

 水際対策の緩和により6月10日(金)から再開した訪日観光について、「入国が可能となった国・地域に対して効果的なプロモーションを打ち、インバウンド回復に向けて戦略的に取り組んでいく」と意欲を示した。

 日本政府観光局(JNTO)のマーケティング調査によれば、近距離旅行ほど再開が早い傾向があり、訪日経験者の方が訪日旅行に積極的という結果が得られた。

 コロナ前は最大の訪日市場だった東アジアは、依然として厳しい水際措置や入国制限が掛けられている国・地域があることから「早期の再開は難しい」と見ている。

 欧米豪諸国は、水際措置の緩和の動きが先行しているため、海外旅行の早期回復が見込まれる。欧米豪市場の取り込みも引き続き重要とし、とくに、訪日経験者の多い米国や豪州の回復に注視する考え。

JAL アニメツーリズムの推進へ地方自治体との連携 第1弾商品の販売開始

2022年6月20日(月) 配信

大ヒット映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」のモデル地の一つとなった宇部市を中心に、山口県内を巡る

 日本航空(JAL)はこのほど、アニメツーリズムの推進を目的に地方自治体との連携をスタートした。

 6月13日(月)には、アニメツーリズム商品の第1弾として、「JALPAK X 庵野秀明展 X まちじゅうEVANGELION」の販売を開始した。山口県央連携都市圏域(山口市、宇部市、萩市、防府市、美祢市、山陽小野田市、島根県・津和野町)協力のもと、大ヒット映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」のモデル地の一つとなった宇部市を中心に、山口県内を巡ることができる。

 また、ツアー限定のオリジナルグッズが付くほか、宇部市で開催される「まちじゅうEVANGELION第2弾」企画や、庵野秀明展を楽しめるなど、アニメファン垂涎の旅行商品となっている。

 担当者は、「庵野秀明氏の故郷山口の地で庵野氏の世界観に触れ、同時にまちじゅうエヴァンゲリオン企画を楽しみながら、自分だけのエヴァンゲリオンの世界に浸ることができる千載一遇の機会を提供します」とPRする。

 同社はアニメをきっかけにした人流創出を目的に、「アニメツーリズム協会」(富野由悠季理事長)の理事会社として、アニメツーリズムの推進に取り組んでいる。

 これまでにも「艦隊これくしょん -艦これ-」(2019~20年・以降中断)などをテーマに商品を造成。描きおろしグッズのプレゼントやツアーと同時開催のデジタルスタンプラリーが楽しめる「ラブライブ!サンシャイン!!」(20年10月~22年3月)をテーマにした商品は、「コロナ禍でなかなか函館に足を運べない」というファンの声を受け、当初より実施期間を延長するほど好評だったという。

 また、6月下旬からは、東京、お台場・有明が舞台のアニメ「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」とのコラボツアーも実施を予定する。

 今後地域との連携しアニメツーリズムを推進することで、「観光資源活用の最大化」や「イベント利用などによる商品の魅力向上」がはかれ、商品満足度が上がるとともに、地域活性化に寄与できるとの考えを示す。

 担当者は「地域との連携をより強化することで、ユニークでオンリーワンな旅を創出し、アニメファンの皆さまと作品舞台となった地域との橋渡しをしつつ、JALならではのアニメツーリズムを推進していく」と力を込める。

「鎌倉の時代食を解説付きで味わう!観光タクシー付き鎌倉探訪ツアー」 ジェイアール東海ツアーズなどが売り出す

2022年6月20日(月) 配信

 ジェイアール東海ツアーズとホテルメトロポリタン 鎌倉、鉢の木の3者はこのほど、旅行商品「鎌倉の時代食を解説付きで味わう!観光タクシー付き鎌倉探訪ツアー」を発表した。

 和食と会席料理を提供する「鎌倉 鉢の木」が鎌倉国宝館前館長の三浦勝男氏の監修により再現した鎌倉の時代食を食べられるツアーを、JR東海の50歳からの旅クラブ「50+(フィフティ・プラス)」会員限定で売り出す。

 時代食は、鎌倉幕府の事績を記した史書「吾妻鑑」にたびたび出てくる饗応のための食膳「椀飯」の内容を出土した食材などから推定し再現したもの。味付けにはひしお味噌と酢味噌と炒り塩を使い、それぞれ、口中調味で楽しむ。

 ツアーは1日目が終日フリータイムとなっており、1日乗車券「のりおりくん」で鎌倉散策を楽しむ。2日目はホテルから観光タクシーに乗り、観光認定ドライバーとともに鎌倉殿と13人の重臣たちゆかりの地である寺社仏閣を巡った後、解説付きで「鎌倉武家祝い膳」を楽しむ内容になっている。

 出発日は、7月12日(火)、7月24日(日)、8月7日(日)、8月23日(火)、9月6日(火)、9月25日(日) の6日程で、販売は各出発日の16日前までとなる。料金は、静岡発が4万3800円、中部発着4万7800円、関西発着5万2700円(1泊2日・2食付・3人1室の大人1人当たり、消費税込み)。

情熱的な画家の人生を辿る 360度体感型デジタル劇場「ファン・ゴッホ ー僕には世界がこう見えるー」

2022年6月20日(月) 配信

ひまわり

 角川文化振興財団は11月27日(日)まで、埼玉県所沢市の 「ところざわサクラタウン」内、「角川武蔵野ミュージアム」1Fグランドギャラリーで360度体感型デジタル劇場「ファン・ゴッホ ー僕には世界がこう見えるー」を展開している。

 ゴッホの見た世界を追体験する体験型デジタルアート展。「ひまわり」や「星月夜」、「夜のカフェテラス」などの代表作品が動きを伴い次々に映し出される約30分の映像を、会場の壁や床360°に投影。同映像と音楽で、ゴッホが見た世界を再現しながら、情熱的な画家の人生を辿る。

 また第二会場では、ゴッホの生涯を年表と彼の手紙で紹介。両会場を巡ることで深く、ゴッホの生涯と完成、創作への思いなどに触れられる展覧会となっている。

安来市観光協会が「サイクルナビゲーター」を養成 7月23~24日に講習会開く

2022年6月20日(月) 配信

安来駅を拠点にガイド付きサイクリングツアーを計画

 島根県の安来市観光協会は7月23日(土)、24日(日)の2日間の日程で、サイクルナビゲーター講習会を開く。参加は10人限定で、現在参加者を募集している。参加費は無料。

 同協会では、個人や小グループの旅行客が自転車で地域をアクティブにめぐる仕組みづくりを進めており、今秋にはJR安来駅を拠点としたガイド付きのサイクリングツアーを本格的に始める予定だ。

 今回の講習会は、そのガイド役を養成するのが目的で、地元サイクルショップのスタッフなどの参加を念頭に置いている。

 講習会の講師を務めるのは、サイクリングイベントの企画運営などを行う「BREZZA」(神奈川県横浜市)の筬島洋敏(おさじま・ひろとし)代表と、同社ホスピタリティアドバイザーの加藤香穂里さんの2人。

 講座は初日にサイクリングツーリズムの現況分析や地域活性のための自転車活用事例、ガイドに必要な安全知識などの座学を行う。

2日目は、実際に安来市内を講師とともに走行するフィールド実習だ。参加者への気配り方法やSNS(交流サイト)に投稿してもらうための仕掛けなどを実践で学ぶ。参加申し込みは同協会で受け付ける。

山喜旅館(静岡県伊東市)が破産 負債は約3億3500万円(帝国データバンク調べ)

2022年6月20日(月) 配信

 山喜旅館(山田幹久社長、静岡県伊東市)は5月31日(火)、静岡地裁沼津支部から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約3億3500万円。

 同社は1930(昭和5)年創業、49(昭和24)年12月に法人改組。温泉旅館「山喜旅館」を運営し、客室数12室を有する数寄屋造りの木造建築の建物で、観光客やビジネス客を取り込んでいた。

 しかし、建物の老朽化や道路拡張に伴う一部施設の閉鎖などの影響に加え、周辺旅館との競合もあって収益環境は悪化していた。

 こうしたなか、借入金の返済に行き詰まり、2013年には借り入れ債務が取引銀行から債権回収会社に移管。18年12月期の年間収入高は約3000万円を計上していたが、厳しい資金繰りを余儀なくされていた。

 20年には料理提供を取りやめ、素泊まりの業態に転換したことで、20年12月期の年間収入高は約1800万円に落ち込んだ。「その後も業況は改善せず、後継者も不在であったため事業継続を断念」(帝国データバンク)し、今回の措置となった。

「津田令子のにっぽん風土記(86)」ブックカフェで心地よい時間を~東京・千川編~

2022年6月19日(日) 配信

「BOOK CAFÉユーカリと尨」の店内
BOOK CAFÉユーカリと尨  井上喜尋オーナーと奥様の麗さん

 昨年9月にオープンした「BOOK CAFÉユーカリと尨」は、池袋駅から歩いて約20分、東京メトロ有楽町線と副都心線の千川駅からだと3~4分という閑静な住宅街の一角にある。店に入るとジャズが流れ、ゆったりとした心地よい空間が広がっている。

 

 店の名前は「尊敬する作家・藤枝静男の代名詞である「ユーカリ」と、妻はとにかく毛足の長いかわいい動物が大好きで、それを表す漢字一文字「尨」を、どちらかひとつにせず並べちゃった方が自分たちらしいかなと思い『ユーカリと尨』になりました」と井上喜尋さんは笑顔でおっしゃる。

 

 生まれは小田原に近い神奈川県足柄上郡開成町。「家の目の前を酒匂川が流れる静かなところ」と話す。生まれ育った風土が穏やかなお人柄に現れているような気がする。

 

 小田原市立かもめ図書館(公共図書館)を皮切りに、練馬区立練馬図書館など幾つかの図書館で司書として働き、司書への愛着が強かった井上さん。「一生図書館の仕事をする方法としてブックカフェという形態もあるよね」と奥様の麗さんと日常的に話していたという。店のある千川の印象を「生活の中で心地よい静けさを感じる時が多く、散歩しているとふと出会う住宅街の中のお社だけの小さな神社で初詣をしてみたり、いつも利用しているスーパーでお手ごろなスイカを買って食べたり、そうかと思えば大好きな作家の美術館(熊谷守一美術館)で刺激を受けたりと何気ない宝物がゴロゴロ転がっています」と語る。

 

 この地で店を開いたきっかけは、図書館勤務時代に知り合った麗さんとこの街で暮らすようになって10年が過ぎ、地元の盆踊りに熱心に参加したり、土地に愛着を持ち始めたころに、「いつかお店を開いたら盆踊りに出店を出店したい!」と2人で話をするようになっていた。

 

 「当時勤めていた出版業界での仕事が一段落つき、設備・資金面ほかブックカフェを開く準備が整ったタイミングが昨年9月だった」という。

 

 人に喜んでもらうのが好きだという井上さんは、「お店はできる限り長く続けたいです。何年も後に誰かが引き継ぐ形でも……。千川の休憩できる場所としてこの先ずっと残り続けてくれるといいなと思っています。店内の本とともにおいしいごはんを食べてもらって、その時間を楽しんでもらい、お客様に心を解してもらいたい」と話す、眼鏡の奥の優しい目が印象に残る。

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

「鉄道開業150周年を契機に~寄稿シリーズ②」 米山淳一氏「鉄道遺産は身近な観光資源」

2022年6月18日(土) 配信

SL110号
米山淳一氏 公益社団法人横浜歴史資産調査会常務理事、日本鉄道保存協会事務局長

 鉄道発祥の地、横浜の歴史的建造物などの調査や保存・活用を行う公益社団法人横浜歴史資産調査会では、日本鉄道保存協会(当公益社団が代表幹事・事務局)と協働で有識者からなる鉄道開業150周年記念事業委員会を設置し、鉄道遺産調査や、これをもとに「鉄道の記憶」(仮)の発行、セミナー、展示会等を計画している。

 

 鉄道遺産調査については、2014年に当公益社団内に鉄道遺産調査隊(隊長=堀勇良・元文化庁主任文化財調査官、当公益社団理事)を結成し、横浜市内の東海道本線沿線を歩いた実績がある。土盛りされたのか、それとも付け替えられたのか、鉄道開業時の遺構は見当たらなかった。しかし、東海道本線が横浜から延伸し、幹線としての形を整え始める明治20年ごろからの遺構は目に見える形で残っていた。

 

 とくに保土ケ谷―戸塚間は顕著で、清水谷戸隧道上り線を筆頭に築堤を貫く小さな沢に架かる赤レンガの和倉橋梁など数例が確認できた。そこは、東海道線や横須賀線が行き交う現役の路線。まさに大発見と調査後の打ち上げで大いに盛り上がった。しかし、何としても開業時の痕跡を探りたいと酔った勢いで堀さんに絡むと、「あればとっくに誰かが見つけているさ!」と肩透かしで、意気消沈した記憶は鮮明である。

 

 あれから7年。横浜ではなく、東京・高輪で大規模な築堤の遺構が出た。しかも国指定特別史跡となり快挙となった。そう言えば、小林清親作の明治期の版画で見た石積みに似ている。

 

 一方の横浜には本当に無いのか。SLが飲んだ水が湧く横井戸を発見といっても確証はない。そんなモヤモヤを晴らしてくれたのが「旧横濱鉄道歴史展示(旧横ギャラリー)」に展示されたSL110号だ。開業時に英国から輸入された10両の一員で本物。JR東日本が資料に基づき立派に復元している。まさに開業時の横濱ステンション跡に里帰りである。

 

 場所は洒落たフードコート、スーパーマーケットやカフェに挟まれた商業空間で、ビジネスマンはもちろん、若いカップルや飲み仲間、買い物帰りの主婦など、さまざまな皆さんが行き交う日常風景のど真ん中に鎮座し、さりげない展示が実にカッコイイ。

 

 今や歴史的鉄道車両、施設、構造物は鉄道遺産と呼ばれている。文化庁が保存・活用をすすめる近代化遺産(我が国の近代化に貢献した産業、交通、土木遺産)の範疇に入り、まちづくりや地域活性化に活用され文化観光資源となった。

 

 横浜市では、横浜臨港線(明治末期)の跡を橋梁、築堤などを含め横浜市認定歴史的建造物として保存活用し、遊歩道として整備した。市民公募で「汽車道」と名づけられ、赤レンガ倉庫や象の鼻パーク、山下臨港線プロムナードとともに横浜の人気観光スポットとなっている。

 

 全国に目を向ければ廃線跡だけでなく、現役の幹線、ローカル線、私鉄、三セク路線などをよく見ると、鉄道遺産で溢れている。列車に乗って歴史的車両、駅舎、橋梁、隧道、さらに鉄道沿いの旧街道の歴史的町並みや周辺集落を訪ねるのも鉄道の旅の醍醐味であろう。お酒、肴、お食事、お菓子、お土産品、伝統工芸も楽しみ、地域にチャリンチャリンとお金を落とすことをお忘れなく。

日観振、功労者13人を表彰 22年度の観光振興事業功労者

2022年6月17日(金)配信

表彰式のようす

 日本観光振興協会(山西健一郎会長)は6月10日(金)、東京都内で開いた2022年度通常総会で、22年度の観光振興事業功労者を表彰した。中部支部所属で、飛騨高山国際誘客協議会会長の堀泰則氏(ひだホテルプラザ会長)ら13人が受賞した。

 受賞者は次の各氏。

 【北海道】西野目信雄(層雲峡観光協会会長)層雲峡温泉への誘客に努め、イベントの運営による通年観光の促進にも尽力。層雲峡地域のみならず、道北地域の観光振興に大きく貢献している

 【東北】渡邉和裕(山水荘社長)東日本大震災による風評被害の払しょくや教育旅行の誘致などにリーダーシップを発揮。地元福島だけでなく、東北、日本の観光業界の復興と発展に大きく貢献した

 【関東】加藤高藏(水戸観光コンベンション協会会長)茨城県観光物産協会副会長、茨城県酒造組合副会長、水戸観光コンベンション協会会長として、茨城県や水戸市の観光物産の振興に貢献した▽森行成(旅館さかや会長)日本温泉協会副会長、長野県観光協会理事、長野県ホテル旅館組合常務理事、野沢温泉観光協会会長などを歴任し、日本の観光振興に貢献した▽浅川力三(北杜市観光協会会長)清里高原でのホテル経営を基盤とし、東京オリンピック自動車協議会会場誘致に尽力。やまなし観光推進機構副会長、北杜市観光協会会長として地域の観光振興に貢献している

 【中部】堀泰則(ひだホテルプラザ会長)飛騨・高山観光コンベンション協会理事、副会長、会長のほか、多くの観光関連団体の要職を歴任。飛騨地域を含む岐阜県や中部地域の広域観光推進に多大な貢献をした

 【関西】三好三重子(松阪ガイドボランティア友の会会長)ボランティアガイド組織「松阪ガイドの会」の発足に尽力。「松阪ガイドボランティア友の会」に名称変更後は副会長、会長を歴任し、松阪市の観光振興に寄与した▽森嶋篤雄(近江八幡観光物産協会会長)近江八幡観光物産協会の副会長、会長を歴任。公益社団法人制度改革や安土町観光協会の統合に指導的な役割を果たすなど、近江八幡市の観光振興に寄与した

 【中国】佐々木克己(広島県生活衛生同業組合連合会会長)地域社会の生活衛生の向上をはかる一方、夜ならではの消費活動や食の魅力の創出に貢献。新型コロナの感染拡大期に、飲食店利用客の安心・安全の確保に寄与している

 【四国】谷口宏(新祖谷温泉ホテルかずら橋会長)西祖谷山村観光協会会長、三好市観光協会会長を歴任。リーダーシップを発揮し、行政・民間団体と連携しながら三好市の地域振興に取り組み、地域経済の活性化に多大な貢献した

 【九州】中村雄一郎(鹿島市観光協会会長)会長として長年にわたり観光協会をまとめ、後継者の育成に取り組むなど協会の発展に尽力し、鹿島市の経済発展に貢献している。▽桑野和泉(玉の湯社長)ツーリズムおおいた初代会長、由布院温泉観光協会会長、由布市まちづくり観光局初代会長などを歴任。地域DMOでは県内初の登録を実現するなど、広く観光業界に影響を与えている

 【沖縄】大城吉永(沖縄県ホテル旅館生活衛生同業組合相談役)那覇市観光ホテル旅館事業協同組合、沖縄県ホテル旅館生活衛生同業組合の事務局長、専務理事を歴任。生衛法に基づいた県内唯一のホテル旅館団体の運営に尽力した