キャッチフレーズ「聖地リゾート!和歌山」を発表 さだまさしさんも熊野の魅力発信(和歌山県)

2023年12月1日(金) 配信

熊野の魅力を発信

 和歌山県観光連盟わかやま紀州館はこのほど、東京都内で“和みわかやま”東京レセプション2023を開いた。

 観光プロモーション説明会では、新キャッチフレーズ「聖地リゾート!和歌山」を発表し、①世界遺産②アウトドア観光③温泉と食④サイクリング王国わかやまーーの4つを重点取り組みと位置づけ、今後のプロモーションを展開すると宣言。

 世界遺産関連では、2024年が「紀伊山地の霊場と参詣道」が登録20周年を迎えることを記念し、7~12月に特別企画を展開する。「熊野那智大社」宝物の特別展や「那智山青岸渡寺」の那智の秘宝・秘仏公開などを寺社仏閣、各自治体協力のもと実施すると説明。

 世界遺産との関わりが薄い市町村も含め、世界遺産登録20周年をフックに県内すべての自治体で賑わいを創出するべく、アクティビティなどの企画の造成も進めていることを報告した。

 岸本周平和歌山県知事は、「聖地とは、かけがえのない場所。リゾートの語源は、何度も行く場所。新しいキャッチフレーズ『聖地リゾート和歌山』には、何度も来ていただきたいという想いを込めた」と語り、旅行会社や報道関係者へ県の観光への支援を呼び掛けた。

 また会場には歌手のさだまさしさんも駆けつけ、「熊野には 精神的に深いふるさと像を感じる。知れば知るほど面白い場所で、興味ある人ない人、双方に対しても強い魅力がある」と熊野の魅力を発信。さださんと岸本知事は、新宮市で毎年2月6日夜に行われる「お燈まつり」で使われるたいまつにそれぞれ「世界平和」などの祈願も書き入れた。

世界遺産登録への審査を前に 佐渡の魅力と最新の話題を発信

2023年12月1日(金) 配信

長谷川社長

 新潟県は11月20日(月)、旬の話題や特別な情報を紹介する「新潟プレミアムサロン」を表参道・新潟館ネスパス(東京都渋谷区)で開いた。

 今回のテーマは、「2024世界にはばたく佐渡の魅力」。佐渡金山の世界文化遺産登録の可否が2024年に審査される見通しのなか、一足先に佐渡の最新の話題や食の魅力などを発信した。

 なお、表参道・新潟館ネスパスは12月25日に閉館となる関係で、同館でのサロンは今回が最終回となる。

 佐渡の最新の話題として紹介された新潟空港を拠点とする新航空会社「トキエア」について長谷川政樹社長は、「地域密着型のハイブリット(高品質・低コスト)航空会社を目指している」と説明した。そのうえで、今後新潟空港から中部国際空港セントレア(愛知県)や仙台空港(宮城県)などを結ぶ便や、東京と佐渡空港を結ぶ便を就航させる計画を進めていることなどを説明し、「地域産業の活性化やまちづくり、夢にあふれる未来への挑戦に貢献していく」と力を込めた。 

 その後同社は11月29日新潟空港で会見を開き、新潟―札幌(丘珠)便を24年1月31日に就航すると発表した。

 このほかプレミアムサロンでは、佐渡に食品加工場「フレマルラボ」を開設したスマイルファームの安達里枝代表が登壇し、佐渡の食の魅力を紹介した。

るるぶキッチン、店名をそれぞれ一新 新メニューの提供も

2023年12月1日(金) 配信

秋田県桃豚冷しゃぶサラダ(左上)、熊本県産のトマト(右上)など

 JTBパブリッシング(盛崎宏行社長、東京都江東区)は、直営飲食店舗「るるぶキッチン にくたびと」「るるぶキッチン 酒処 何方此方」の店名を変更した。それぞれ「るるぶキッチン」「るるぶキッチン 立ち飲み」に改名し、12月1日(金)からご当地食材を使用したオリジナルの新メニューの提供を始めた。

 両店舗は、「るるぶ」編集者が全国各地を旅して見つけた“おいしい”を届けるリアル店舗メディア。それぞれでご当地の食材を使用した料理を楽しめるとともに、食材を通じてお客に旅のきっかけ作りを提供する。

 一新した「るるぶキッチン」では、肉料理以外に海鮮や野菜をふんだんに使用し、全国のまだ知られざる食材を活用しながらオリジナル料理を提供するダイニングスタイル。一方、「るるぶキッチン 立ち飲み」は、角打ち風で気軽に立ち寄りながら、ご当地のおつまみと、日本酒やクラフトビールが楽しめる立ち飲み形式とする。

 新メニューでは、各都道府県の代表的なご当地グルメを取りそろえる。青森県自然薯豆腐、秋田県桃豚冷しゃぶサラダ、広島県穴子棒寿司のほか、熊本県産のトマトを使用したメニューを豊富に取りそろえた。アラカルトのほか、コース料理も提供予定。今後も、地域や食材を変えながら、その土地の食材を生かしたオリジナルメニューを提供する「特集フェアメニュー」も展開する。

 リニューアルを記念して、来店客に次の来店から使用できるクーポン券(総額から10%オフ)を12月30日(土)まで配布する。

 営業時間は、るるぶキッチンが午後4:30~11:00、るるぶキッチン立ち飲みが午後1:30~11:00。定休日は不定休(年末年始含む休業日あり)。住所は、東京都新宿区新宿4―2―8 るるぶキッチンビルヂング内。

ダイブ、リゾートバイトで勤務先レビュー機能 安心して働ける環境を提供

2023年12月1日(金) 配信

勤務先レビューのイメージ
 宿泊施設へ人材派遣・紹介事業を行うダイブ(庄子潔社長、東京都新宿区)は11月30日(木)、リゾートバイト業界初という新機能「勤務先レビュー」をリリースした。リゾートバイトスタッフの経験に基づく勤務先レビューを公開することで、就業を検討している人に安心して働ける環境を提供する。
 
 同機能は職場の雰囲気や仕事内容、寮の過ごしやすさなど実際に就業した人のコメントを掲載することができる。投稿者の性別と年代、働いた業務内容も載せる。さらに、寮とやりがい、雰囲気を点数で表示する。
 
 就業を検討している人は同レビューを閲覧するために、リゾートバイトダイブのサイトへの会員登録のほか、同社の担当者が電話で仕事の希望条件などをヒアリングする面接を受ける必要がある。その後、ログイン状態で求人ページを閲覧することで、同レビューが表示される。
 

皆生クエスト12月24日まで 「謎解き」楽しむアクティビティ

2023年12月1日(金) 配信

皆生温泉の新たな魅力を発見

 鳥取県米子市の皆生温泉旅館組合(伊坂明組合長)は12月24日(日)まで、ウォーキングやサイクリングをしながら「謎解き」を楽しむアクティビティ「皆生クエスト」を実施している。

 東武トップツアーズ協定旅館ホテル連盟中国支部などによる「強者」事業の助成を受け実施する企画で、地図とGPSを活用し温泉街や海辺を巡りながら、写真撮影やクイズ・謎解きなどを楽しむ。

 ウォーキング用(所要約1時間30分)とサイクリング用(同約3時間)の2コース設定。受け付けは温泉街にある市観光センターで行う。参加に必要なGPSとマップを受け取りスタートする。参加費は1組500円(GPS1個につき)クリアすると記録証と周辺提携施設で使える500円利用券がもらえる。

12月4日(月)から楽天トラベルスーパーSALE開催 国内宿泊1万円オフやGW期間限定クーポンも

2023年12月1日(金) 配信

楽天トラベルスーパーSALEは、12月4(月)~20日(水)まで

 楽天トラベルは12月4日(月)午後8時~12月20日(水)午後11時59分まで、「楽天トラベルスーパーSALE」を行う。全国の宿泊施設を対象とした1万8000点以上のお得な宿泊プランや、割引クーポンなどを提供する。

 国内宿泊や国内ツアー(ANA楽パック・JAL楽パック)、海外ツアー、レンタカー、バスなどのクーポンを配布する。期間中いつでも利用できるものや、1時間限定で利用できる国内宿泊1万円オフクーポン、5時間限定で利用できるゴールデンウイーク期間向けクーポン、テーマパークエリアへの旅行向けのクーポンなど、時期や目的に合わせて使える。

 また、「家族・グループのご旅行応援!早期予約がさらにお得!最大3000ポイント還元!」CPも同時開催する。

 1予約当たり3人以上の国内宿泊や国内ツアー、海外宿泊、海外ツアーを対象に、利用人数や旅行時期に応じて、家族旅行やグループ旅行で最大3000㌽の楽天ポイントが還元される。

 エントリー期間は12月1日(金)午前10時~12月20日(水)午後11時59分。

 予約対象期間は12月4日(月)午後8時~12月20日(水)午後11時59分。

 旅行対象期間は、12月4日(月)~2024年5月31日(金)まで。

NAA23年度中間連結決算、4期ぶり黒字化 水際撤廃や円安で営業利益43億円に

2023年12月1日(金) 配信

田村明比古社長

 成田国際空港(NAA、田村明比古社長)が11月30日(木)に発表した2023年度中間連結決算(23年4~9月)によると、営業利益は43億3400万円(前年同期は170億4000万円の損失)と4期ぶりに黒字化を達成した。

 新型コロナウイルスの5類への移行で水際対策が今年4月に撤廃されたほか、国内の行動規制の緩和によって、発着回数と旅客数が前年同期を大幅に上回ったことや円安傾向が続いたことによる、免税店などの物販や飲食収入の増加が主な要因。

 営業収益は、前年同期比87.7%増の997億8200万円と3期連続の増収となった。需要回復に対応した施設運営などで営業費用が増加したが、継続して最大限のコストマネジメントに務め、経常利益は34億3400万円(同178億1600万円の損失)、中間純利益は36億7600万円(同185億2500万円の損失)と黒字に転じた。

 23年度通期では、エネルギー価格や物価上昇、世界情勢に不確実な要素があることから、5月に発表した23年度通期の予想を据え置いた。

 総旅客数は同72.8%増の3546万人。国際線は105.3%増の2783万人。国内線は同9.6%増の763万人と過去最高を見越している。総発着回数は国際線が同35.0増の19万回。国内線は同3.9%減の5万回とした。

 売上高は同52.7%増の2006億円、営業利益53億円、経常利益19億円、当期純利益6億円を見込んでいる。

 田村社長は「想定通り回復したが、不確実な要素があるため、保守的に予想した。人手不足のグランドハンドリングなど空港運営体制を整え、通期で黒字化したい」と語った。

〈旬刊旅行新聞12月1日号コラム〉――「日本ツーリズム・オブ・ザ・イヤー2023」発表 いち早く新たな需要の開拓や課題解決へ

2023年12月1日(金) 配信

 2023年も残り1カ月。また1年間を振り返る時期となった。そして、この時期には、飲み会も増える。そういえば、この数年、飲み会自体が無かった。コロナ禍が抜けて、様変わりした世の中を感じる。

 

 1年の終わりには、酒が旨く感じる。年明けの1月や2月に飲む酒と、年の瀬が迫った11月の終わりや12月に飲む酒では、何かが違う。大仕事の前に飲むビールよりも、一仕事終えた後のビールが格別なことに似ている。「ようやく1年を乗り切ってきた」という感慨が加わるのかもしれない。

 

 最近は日本酒の旨さを噛みしめている。ワインも美味しいが、骨身に染みるのは、やはり日本酒である。旅先でその土地の珍味とともに日本酒をちびちびやりながら、この1年を振り返るというのもいい。年の終わりに北の宿で、雪が降り積もるさまを横目で見ながら、日本酒を沁み込ませる旅が理想である。

 

 

 さて、12月1日はさまざまな分野で今年活躍した人が表彰される賞が発表される日であるが、本紙も1面で「日本ツーリズム・オブ・ザ・イヤー2023」を発表した。

 

 これは本紙の記者や地域担当のスタッフが日々の取材活動などを通じて見聞きした今年の観光業界の取り組みの中から、創意工夫の見られるものを独自に選び、表彰するものだ。

 

 2023年のグランプリには、「古窯グループ」(山形県上山市)が受賞。優秀賞には「鹿児島県旅行業協同組合」(鹿児島県鹿児島市)と、リッツMC(東京都港区)が選ばれた。そして、特別賞には、「屋形船 晴海屋」(東京都江東区)が選出された。

 

 グランプリに輝いた「古窯グループ」は旅館業をはじめ、レストラン業やプリン専門店、フルーツアイスクリーム専門店の出店、さらにはグランピング施設や、男女で一緒に楽しめるサウナガーデンの運営など、積極的に事業の多角化を推進し、地域を盛り上げようとしている。人手不足が大きな課題となるなか、働き方改革などへの取り組みに加え、「旅館業」の枠を超えた企業として採用活動を展開している。新卒採用の実績も好調という。

 

 

 優秀賞の「鹿児島県旅行業協同組合」は、ユニバーサルツーリズムの推進に向けてセミナーを実施し、障害者を支援できる地域の観光人材を育成することで、鹿児島の観光客の増加にも貢献している。

 

 同じく優秀賞の「リッツMC」は、バス運転手を目指す人向けの「バス営業所見学ツアー」を実施するなど、慢性的なバス運転手不足の解消に向け熱心に取り組み、大きな実績を上げている。

 

 特別賞の「屋形船 晴海屋」は、コロナ禍だった22年11月から屋形船1艘の内装をリニューアルし、「ラグジュアリーな舟遊び」という、新たな屋形船体験の提供を始めた。

 

 

 いずれの取り組みも、アフターコロナを見据え、いち早く新しい需要の開拓や課題の解決に向けた動きなど、時代の変化に対応する新たな試みや挑戦が目立った。敬意を表したい。

 

 表彰式は、旅行新聞新社が来年1月12日に、京王プラザホテル(東京・新宿)で開催する「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」などの表彰式で実施する。本紙は受賞した企業や団体の取り組みを順次紹介する予定だ。

(編集長・増田 剛)

 

神戸港のシンボル・神戸ポートタワー 12月21日にライトアップ再開

2023年12月1日(金) 配信

約2年3カ月ぶりにライトアップ

 神戸ウォーターフロント開発機構(岡口憲義社長、兵庫県神戸市)は、神戸港のシンボルとして親しまれる神戸ポートタワーのライトアップを12月21日(木)に再開する。

 同タワーは2021年9月から耐震補強工事と屋上展望施設や低層部のテラスの新設工事を行い、タワー全体が足場とシートで覆われていた。タワー自体のリニューアルオープンは24年春だが、先行してライトアップを行う。

 ライティングのリニューアルでは省エネルギーで、高い演出性を備えたカラーLEDを設置した。動きのある色彩豊かなカラー演出が可能になるという。

【特集No.648】日本ツーリズム・オブ・ザ・イヤー2023 時代の変化に対応する新たな挑戦

2023年12月1日(金)配信

 旅行新聞新社(石井貞德社長)は12月1日、取材活動などを通じて見聞きした今年の観光業界の取り組みの中から、創意工夫の見られるものを独自に選び、表彰する「日本ツーリズム・オブ・ザ・イヤー2023」を選出した。同賞は2021年に創設し、今年が3回目の発表となる。グランプリは、旅館業のほか事業の多角化で地元の観光を盛り上げる「古窯グループ」(山形県)を選んだ。優秀賞には「鹿児島県旅行業協同組合」(鹿児島県)と、「リッツMC」(東京都)を選出した。各賞の時代の変化に対応する新たな試みや挑戦を紹介する。

事業の多角化を推進、地元観光需要の活性化に

 日本ツーリズム・オブ・ザイヤー2023のグランプリに輝いた「古窯グループ」(古窯ホールディングス、佐藤太一代表取締役専務、山形県上山市)は旅館業をはじめ、レストラン業やグランピング施設運営など、事業の多角化を推進している。旅館業という枠を超えた企業として採用活動を展開し、働き方改革などの取り組みだけでは厳しいなかで、新卒採用の実績も伸ばしている。

 古窯グループの宿泊施設は長年、創業1951年の老舗旅館「日本の宿 古窯」(山形県・かみのやま温泉)の1軒のみだった。そこから2007年、山形県・黒沢温泉の厚生年金保養所を取得し、翌年に36室の旅館「悠湯の郷ゆさ」を開業。16年にはかみのやま温泉にある民間企業保養所を入札取得し、14室の「おやど森の音」を開業した。

 いずれも30代を主なターゲットとした小規模旅館として展開。これら小規模な施設取得による成功体験の積み重ねと、経営を順調に軌道に乗せられたことが弾みとなり、19年には創業350年の歴史を誇る老舗旅館「萬国屋」(山形県・あつみ温泉)の事業を承継した。

 引き受けに際しては、全従業員を継続雇用し、旧来の社内制度・人事評価を維持することで、従業員が安心して働ける環境を構築した。

 18年9月に各事業会社を傘下に置くホールディングス体制へ移行し、同年11月にプリン専門店「山形プリン」を出店するなど事業の多角化を加速させた。

 これら取り組みの根底には、山形に根差した企業として、山形の観光を盛り上げたいという考えや、地元の雇用を守るためにも時代の変化に対応していこうとする宿の試みが強く感じられる。

 事業の多角化により、20年12月に……

【全文は、本紙1922号または12月7日(木)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】