ファンタジーRPG「キャラスト」にリアル温泉地が登場 

2019年2月21日(木)配信

温泉コラボTOP

ファンタジーRPG「CARAVAN STORIES(キャラバンストーリーズ)」は、国内の温泉地との長期間コラボレーションイベントを、2019年12月31日(火、予定)まで実施している。

全国の温泉地とスマホゲームがコラボ

 全国各地の温泉地がファンタジーRPG「CARAVAN STORIES(以下 キャラスト)」の世界に登場する。コラボレーションするのは秋保温泉(宮城県)、加賀温泉郷(石川県)、黒川温泉(熊本県)、塩原温泉郷(栃木県)、湯河原温泉(神奈川県)の5カ所。ゲームの中に登場する各温泉地では、その土地ならではの歴史や伝説、名物などをファンタジー風にアレンジされたストーリーで知ることができ、温泉地の魅力を楽しく学ぶことができる。

 さらにゲーム内にはGPS機能を活用した観光マップも搭載。それぞれの名所を巡ることで特典を受け取れる仕組みもあり、ゲームのなかで温泉地を知り、実際に温泉地に足を運ぶことで、より深い温泉旅を楽しめるイベントになっている。

コラボ記念キャンペーン実施中

コラボ限定衣装

温泉地をめぐってアイテムをもらおう!GPS通信でお得なアイテム入手可能!
 実際の温泉地に足を運び、ゲーム内のGPSマップで指定された名所を巡ることでお得なゲーム内アイテムを受け取ることができる。GPSマップには観光名所や土産屋など様々な場所が温泉地ごとに9つ設定され、温泉地の魅力をより楽しめる仕組みになっている。

温泉地でシリアルナンバーカードを受け取って、コラボ限定衣装などをゲットしよう!
 各温泉地の施設にて、ゲーム内で利用できる様々なお得アイテムを入手できるキャンペーンコードを配布している。なかでも、コラボ限定衣装はキャンペーンコードでしか入手できない特別なアイテム。全部で5種類の浴衣衣装を用意している。

CARAVAN STORIESとは

 旅のパートナーである魔動要塞「キャラバン」や6種族からなる仲間たちと世界を冒険し、世界をゆるがす敵「エニグマ」の謎に挑むファンタジーRPG。圧倒的なグラフィックで描く世界は自由に歩き回って冒険できるほか、他プレイヤーとの協力プレイや対戦コンテンツなど、やり応えも抜群の作品だ。高い表現力を生かし、過去には沖縄県の美しい離島「伊江島」や動物園「伊豆アニマルキングダム」とのコラボレーションも実施している。

サービス名称: CARAVAN STORIES(キャラバンストーリーズ)
開発/運営元: Aiming(エイミング)
推奨端末  : iOS/Android/Windows
利用料金  : 無料(コンテンツ内課金あり)

【特集No.515】地域で奮闘するFC 地域間競争激化 特色ある魅力を

2019年2月21日(木) 配信

1745号1面イメージ

 息をのむ展開の映画や旬の役者が映えるドラマ作品のかげに、地域で奮闘するフィルムコミッション(FC)がいる。FCは映像制作者の撮影にさまざまな支援を行う。映像作品が当たれば、地域へファンが訪れ、観光振興や地域活性化につながる。一方、実務は撮影許可の交渉からロケハン(撮影の下見)、宿泊施設の紹介や地域住民との合意形成、作品の宣伝など多岐にわたる。日本で初めてFCが設立したのは約20年前で、今は全国に300近いFCがあるという。地域間競争が激化するなか、特色ある魅力を打ち出すFCらを取材した。

【平綿 裕一】

アニメ聖地の意識定着  半信半疑が一転  強みに 湘南藤沢FC

 湘南藤沢フィルム・コミッション(神奈川県)では2012年に初めて深夜アニメーションの撮影を支援したのち、地元舞台の作品を数多くサポートしてきた。初めは半信半疑だったアニメ作品も一転、いまや欠かせない強みだ。「アニメの聖地としての意識も定着している」と藤沢市観光協会事業担当課長兼FC担当課長の柳田芳和氏は語る。多言語化したアニメ版ロケ地マップの作成もするなど、PRに熱が入る。

多言語アニメ版ロケ地マップも

 湘南藤沢FCは2002年に設立した。過去5年間でロケ支援の平均をみると、依頼件数は652件、実績件数は136件で、ロケ日数は約200日だった。2日に1度以上はロケがある。17年の宿泊やロケ弁などによる直接的経済効果は約1244万円、メディア露出などの間接的経済効果は約60億円に上る。

 すでに今年1月現在で500件を超える問い合わせがあり、実績件数は125件、直接経済効果は1250万円と売れっ子FCとなっている。ただ、地元舞台の映画が舞い込んできたのは設立後10年以上が経ってからだ。支援を通じ、以前にドラマを撮った人が、その後に映画を撮りにきてくれることもあった。柳田氏は「長い道のりがあった」と振り返る。

 さまざまな撮影支援を行うが、とくに力を入れるのはPRだ。

 12年のアニメ「つり球」は台湾でも放送があり、台湾台北国際旅行博の出展時にオリジナルのうちわやチラシを配布した。同年の「TARI TARI」は、江の島で主演声優によるファン感謝祭を行った。スタンプラリーはもちろん、作品をテーマにした市民向けフォーラムも開く。開催すれば全国からの応募がある。

 「アニメでも支援は同じだが、主にロケハンが中心となる。初めは、作品完成後のグッズ販売などを疑っていた。『深夜アニメのものが売れるわけない』」――。しかし、ふたを開ければ飛ぶように売れた。アニメの力を身をもって経験済みだからこそ、地域では全面的な協力体制ができあがっている。……

【全文は、本紙1745号または2月27日(水)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

 

温水洗浄便座を表すシンボルマーク策定 ホテルや駅などで設置

2019年2月21日(木) 配信 

シンボルマーク

日本レストルーム工業会(喜多村円会長、愛知県名古屋市)はこのほど、温水洗浄便座の利用機会拡大に向け、パブリックトイレにおいて温水洗浄便座を設置してあることを示すシンボルマークと洋式トイレ、和式トイレの設置を示すシンボルマークを策定した。

 同シンボルマークは、ホテル、商業施設、駅などの公共施設で掲示。また、宿泊予約サイトや案内パンフレットなどで、自由に活用できる。ダウンロードは同会のホームページで可能だ。

 訪日外国人観光客数の急増に伴い、「だれでも安心して使えるトイレ環境」を目指し、シンボルマークを作成。理解度試験(図記号が何の機能を表すものかを確認する試験)と視認性試験(図記号の大きさを小さくしても何を表しているかが分かるかを調べる試験)を日本国内と海外5カ国(中国、韓国、米国、ドイツ、インドネシア)で実施した。

 同会実施の外国人を対象にしたアンケートで、旅行中「必ず温水洗浄便座があるトイレを使う」、「できるだけ温水洗浄便座があるトイレを使う」と答えた人は8割以上。さらに、「旅行中に温水洗浄便座の設置情報があると役立つ」との回答は9割以上だった。

 また、多くのパブリックトイレで洋式便器と和式便器が混在。使用中はどちらの便器か確認できない。「シンボルマークを設置し、訪日外国人観光客など多くの利用者によりわかりやすく、トイレを利用できる」(同社)と説明している。

 

 

 

 

第4回旅館甲子園 新潟県・松之山温泉の「酒の宿 玉城屋」がグランプリ

2019年2月21日(木) 配信 

グランプリの「酒の宿 玉城屋」

全国旅館ホテル生活衛生同業組合会の加盟施設がエントリーする第4回旅館甲子園(大会会長=西村総一郎全旅連青年部長)の決勝戦が2月20日に東京ビッグサイトで開催された。全国1230施設のなかから、「酒の宿 玉城屋」(新潟県・松之山温泉)がグランプリを獲得した。

 2次審査を通過し、決勝に出場したのは、「酒の宿 玉城屋」と、「ホテル松本楼」(群馬県・伊香保温泉)、「柏屋旅館」(群馬県・四万温泉)の3宿。決勝戦は過去の大会と同様に出場する宿が、経営方針や従業員の努力、地域貢献、宿の人事制度などをプレゼンテーション形式で発表した。

 審査基準は共感(取り組みや考え方に共感できるか)、有効性(取り組みによって効果的な成果があったか)、戦略性(取り組みに戦略性があるか)、意味性(取り組みに意味はあるか)、模範度(取り組みがほかの模範になるか)の5つ。100点を満点として、審査員10人に50点、来場者による投票30点、2次審査に20点を振り分け、点数の最も高い宿がグランプリに選ばれる。

 審査委員長の多田計介全旅連会長は「旅館甲子園をきっかけに、これからの時代を担う青年部と本部が連携し、よりよい未来を創りたいと考えている」と総括した。

 また、閉会のあいさつで西村大会会長は、「地域を明るくできるのは旅館・ホテル。我われが、全国の地域を元気にできれば、日本全体は明るくなる」と語った。

開催報告・概要 - 第四回旅館甲子園 | 全旅連青年部(AJRA)|平成29・30年度 公式...
http://ajra.jp/ryokankoushien_2019/
全旅連青年部は未来の宿泊産業を支える人材を育成する目的のため1969年に設立された、47都道府県の組合青年部が加盟する全国組織です。

エクスペディアG、2018年の日本宿泊施設需要を分析 日本人の半分はモバイル端末から

2019年2月21日(木) 配信 

スマホが重要なツールに

エクスペディアグループはこのほど、2018年の日本宿泊施設の需要をとりまとめた。同社の提携宿泊施設に対する国内とインバウンドからの需要は、前年比50% を超え、全体として好調だった。分析によると、宿泊施設予約時のモバイル端末利用率は、日本が2分の1で、世界水準の3分の1を上回った。PCだけでなく、モバイル端末に特化したオンライン販売がさらに重要になってきそうだ。

 東京と大阪、沖縄、名古屋、京都は、2018年の国内からの旅行者需要上位5地域となり、国内需要は平均で60%拡大した。同時に、上位5地域に続く人気地域への国内需要も好調な伸び(50%)を示し、日本人国内旅行者のOTA (オンライン旅行会社)人気が上昇していることがうかがえる。

 同社は「分析からは、多くの日本人旅行者が国内の新たな旅行先に関心を向け始めていることがわかる」という。埼玉の宿泊施設への需要が130%近く高まり、青森 (95%)、岐阜 (95%)、高知 (90%)、茨城 (80%) での増加率も大きな伸び率を示した。

 昨年は自然災害の多い年だったが、とくに国内需要は日本の提携宿泊施設が業績を回復する推進力となった。西日本と北海道に対するインバウンド需要は、豪雨と地震の影響で8月と9月に 10%落ち込んだものの、国内需要は35%伸び、観光による被災地支援に貢献している。

インバウンド需要は堅調、インドネシア、アイルランド、スペインが伸び率トップ

 東京と大阪、京都、沖縄、福岡はインバウンド需要が前年比で平均50%増となり、人気地域としての地位を不動の地位を占めている。他方、上位に迫る勢いで伸びている、成長率トップ 5 は、埼玉(170%)、青森(110%)、新潟 (90%)、愛媛 (85%)、鳥取 (85%)となった。提携宿泊施設の平均客室単価(ADR)は、青森がADR35%増、新潟が15%増、埼玉が10%増と躍進した。

 18年の日本へのインバウンド旅行者が多い市場は、韓国、米国、香港、台湾、中国の順だった。順位は入れ替わったが、上位 10 市場に変化はなかった。一方、インドネシア(230%)、アイルランド(200%)、スペイン(100%)、インド (100%)、イタリア(70%)は市場規模を急速に拡げた。

  これらのなかで、エクスペディアのパッケージ商品に対するインバウンド需要が前年比で145%と急伸した。ことにインドネシアと韓国、台湾、中国は、パッケージ商品を好む傾向が強くみられた。
 
 「パッケージ商品を予約した宿泊者は、宿泊施設を単体予約した宿泊者より支払う宿泊料金が5%高く、宿泊数は 1 日長いうえ、キャンセルの可能性は35%低い。日本の提携宿泊施設にとって、パッケージ商品は潤沢な収益源となる」という。

 

県内のデザイン性に優れた品が一堂に 香川デザイン倶楽部開かれる

2019年2月21日(木) 配信

香川の県産品を融合したアクセサリーブランドクエット

香川県は3月5日(火)まで、県内のデザイン性に優れた工芸品や県産品が一堂に会する展覧会「香川デザイン俱楽部」を伊勢丹新宿店本館5階で開く。作家が作品の魅力を説明しながら販売を行うほか、今年誕生した香川の県産品を融合したアクセサリーブランド「qetto(クエット)」を初お披露目する。

 クエットはアートディレクターの村上モリロー氏が立ち上げた。香川漆器作家の松本光太氏、庵治(あじ)石作家の伏石康宏氏らとともに、忙しい現代社会を生きる女性に向けた商品を開発した。コンセプトは、「折り重なることで美しくなる瀬戸内の多島美のように、県内の伝統工芸や地場産業を折り重ね新たな価値を生み出す」。香川漆器の技術を丸亀うちわの技法や庵治石とそれぞれ組み合わせたピアスや、手袋のニットを漆で固めたネックレスなど4種類を商品化した。

(左から)伏石氏、村上氏、松本氏、浜野弘文課長補佐

 村上氏と松本氏、伏石氏は2月19日(火)、香川県交流推進部県産品振興課の浜野弘文課長補佐とともに本紙を訪れ、「香川デザイン俱楽部」と「クエット」のPRを行った。村上氏は「伝統工芸品をつくる技術は、心を豊かにするために磨かれてきたと感じている。クエットは、それに気が付くきっかけになると思う」と語り、「香川県の他の伝統工芸や地場産業ともコラボレーションし、ブランドを強化していく」と語った。

 松本氏と伏石氏は香川漆器と庵治石の認知度が低いこと課題に挙げ、「香川デザイン俱楽部は、工芸品を見るとともに、職人の話も聞ける場。訪れて、香川の伝統工芸品の魅力に触れてください」とPRした。

福島への送客目標10万人へ 第14回国内観光活性化フォーラムinふくしま開く

2019年2月21日(木) 配信 

会場のビッグパレットふくしま(郡山市)には多くの会員が参加した

 全国旅行業協会(ANTA、二階俊博会長)は2月15日に、福島県郡山市で「第14回国内観光活性化フォーラムinふくしま」を開いた。全国47都道府県から約1200人が集まった。フォーラムでは、同県への送客キャンペーンの目標が10万人に決まった。これまで慣例化していた3万人から大きく増え、会場ではどよめきが起こったのち大きな拍手で認められた。二階会長は「観光発展こそが復興につながると確固たる自信をもって奮起してほしい」と述べた。

二階俊博会長

 

 二階会長は冒頭、「東日本大震災から、東北地方で入込客数は震災前の水準に戻りつつあると聞いている。大変力強く感じ、うれしく思っている」とあいさつ。そのうえで今後も、「観光こそが日本の未来をひらくと気合をかけて、活躍していただきたい」と述べた。

 来賓代表あいさつで観光庁の田端浩長官が登壇した。18年の訪日外国人旅行者数が3119万人、消費額は4兆5064億円で、ともに過去最高だったとした。

 田端長官は基調講演も行った。東北6県の観光産業の現状について「延べ宿泊者数は2010年度と比べ、17年度は106%まで回復した」と報告した。ただ全国で延べ宿泊者数は7969万人泊いるが、東北6県の合計は107万人泊と全体の1%程度。田端長官は「まだ課題は残る」と語った。

 教育旅行も厳しい状況が続く。震災前は約70万人泊を受け入れてきたが、11年に約13万人泊に減少した。17年度は約49万人で、震災前の7割ほどにとどまる。

講演を行う田端長官

 田端長官は教育旅行再生事業として、ホープツーリズムを紹介した。ホープツーリズムは、復興に正面から向き合う「人」との出会いや「福島のありのままの姿(光と影)」を体験してもらうツアー。17年度にはモニターツアー8本に191人の参加があった。

 「過去にモニターツアーに参加した学生が、生徒会などへプレゼンして旅行を企画した。18年度(2月7日時点)の参加者は121人にのぼる。非常にすばらしい取り組みだ」と強調した。

 記念講演は、元ラジオ福島アナウンサー(現在はフリーアナウンサー)の大和田新氏が登壇した。福島県での津波被害を描いた紙芝居をなどを紹介し、いまなお残る原発事故のつめ跡を力強く訴えた。「道路や建物などのインフラを整備することは復興ではなく復旧。家族を亡くした人たちが一歩前に進むこと。『亡くなった家族の分も、生きていこう』。きっとこのときが、初めての復興だと思う」と来場者に語りかけた。

高知県送客CPと学生プランコンテスト表彰式

最優秀を受賞した岩崎さん(前列左から2人目)

 昨年の高知県送客キャンペーンは延べ3万5516人を超え、目標を達成した。最優秀会員賞は日本内外旅行(熊本県)。優秀会員はそらまめキッズツアー(埼玉県)で、準優秀会員は奥伊勢ツーリスト(三重県)、トラベル本舗(長野県)の2社となった。

 一方、今年の3―12月末の10カ月間に福島県への送客キャンペーンを行う。目標送客人数は10万人とした。國谷一男副会長は「福島県の魅力を全国に発信し、一層の送客・支援に協力してほしい」と会員に呼び掛けた。

 「学生がつくる高知県の着地型旅行プランコンテスト」では32人27作品の応募があった。最優秀賞は国立大学法人福島大学2年生の岩崎綾さんの「奥会津みぃつけた! 伝統体験の旅」となった。

 岩崎さんは「今回の取り組みを通じて、福島県の魅力を再発見することができた。この経験を糧にして、今後の大学の活動にも生かしてきたい」と喜びを語った。

次回は熊本県へ

熊本開催へ

 引き継ぎ式で東北地方支部長連絡会の髙橋幸司議長から、九州地方支部長連絡会の岩本公明議長に大会旗が手渡された。

 熊本県の松嶋洋支部長は「(熊本地震の)復興までは道半ば。ただ、ぜひ熊本に来てもらい、創造的復興が進んでいるさまをみてほしい」とあいさつした。松嶋支部長は、大弾幕を掲げる大勢の支部会員と声を合わせ「火の国くまもと来てはいよ」と締めくくった。

 懇親交流会ではフラガール(スパリゾートハワイアンズ)らが会場を盛り上げた。開催地の地元郡山市の日本酒もふるまわれ、交流会は熱気に包まれたまま終了した。

モニターツアーで誰もが訪れやすい観光地域づくりを検証 KNT首都圏

2019年2月20日(水) 配信

リフト付大型バス(イメージ)

近畿日本ツーリスト首都圏(KNT首都圏)と成田空港活用協議会、千葉県観光物産協会、ちばプロモーション協議会は3月7日(木)、リフト付き大型バスで行くモニターツアーを行う。車イス利用者らに協力してもらい、成田山新勝寺や佐原のまちなみなどを巡りながら誰もが訪れやすい観光地域づくりを検証する。

 ユニバー サルツーリズムの推進に取り組むKNT首都圏は昨年、千葉県内の観光事業者を対象に「ユニバーサルツーリズムセミナー」と「観光地視察」を実施した。千葉県は交流人口の拡大に向けたユニバーサルツーリズムを推進することを重要視し、機運の醸成をはかっている。今回のモニターツアーは、セミナーと視察の内容を踏まえたうえで、実際の観光地を車イス利用者らとともに巡りながら参加者の声を集め、観光地域づくりに生かすことが目的だ。

早春の成田山新勝寺参拝と小江戸・佐原 さわら雛めぐりモニターツアー 概要

日程:3月7日(木曜日)日帰り

旅行代金:9800円(大人・子供同額)

添乗員:同行

食事:昼1回

行程:JR上野駅・公園口(午前8:00集合・8:30出発)=リフト付バスにて成田山新勝寺へ(参拝)=マロウドインターナショナルホテル成田(展望レストランで千葉の食材を使った昼食)=佐原・さわら雛まつり、伊能忠敬記念館(入場)=徒歩で佐原の街並みを散策、佐原町並み交流館見学=JR上野駅(午後5:30着)

企画・実施:KNT首都圏・千葉支店

「丹後くろまつ号」 2019年春・夏商品の販売始まる 沿線地域食材をふんだんに

2019年2月20日(水) 配信 

沿線の魅力をまるごと

京都丹後鉄道(丹鉄)を運行するWILLER TRAINS(寒竹聖一代表)は2019年4月5日(金)から、走るダイニング列車「丹後くろまつ号」2019年春・夏コースの運行を始めると発表した。運行開始に先駆け、2月18日(月)に丹鉄HPで申込受付を開始した。それぞれのコースでは、沿線地域の食材をふんだんに使った料理を堪能できる。

 2019年春・夏商品では、「スイーツコース」「ランチコース」「アフタヌーンティーコース」「サンセットコース」の4コースを用意した。これまでから1コース追加。運行ルートや時間帯を選びやすくし、行程や宿泊場所、訪れる観光地など、より客の旅行スタイルに合わせて使えるようにした。

 同社は「“丹鉄FOOD EXPERIENCE”をコンセプトに、“丹鉄沿線ならでは“にこだわった絶景や食をはじめ、地域の人との出会いなど、ここでしか味わうことができない感動体験を提供します」とコメント。

 「スイーツコース」では、福知山産完熟苺を使用したミルフィーユや、「ランチコース」では地元特産のへしこのお茶漬け、「アフタヌーンティーコース」では神崎の塩をふんだんに使ったキャラメルプリン、「サンセットコース」では食事に合う地ワインの飲み放題があるなど、地域ならではの味を楽しめる。

『スイーツコース』概要

スイーツコース

…北近畿を代表する洋菓子店『パティスリーカフェ カタシマ』のスイーツプレートを提供。

価格:4800円(税込)(福知山午前10:10発⇒天橋立11:53着)

メニュー:天橋立ワインのジュレと爽やかなチェリー&苺のコンポート▽春苺と氷上牛乳のティラミス▽絶品!玉露のサブレでサンドした京抹茶のテリーヌショコラ▽福知山産 完熟苺のミルフィーユ ~天滝ゆずの軽いムースを添えて~▽ワンドリンク付

おみやげ:地産地消にこだわった沿線地域に住む主婦らによる手作りのお土産を用意(日によって内容は変更)

『ランチコース』概要

ランチコース

…天橋立ホテルが手掛ける、本格懐石料理を提供。由良川橋梁での徐行と奈具海岸で絶景を堪能するための停車時間を設けたのち、東雲駅にて地元民との交流もある。

価格:1万800円(税込)(天橋立午後12:48発⇒西舞鶴2:50着)

メニュー:天橋立八寸(季節の胡麻豆腐、モロヘイヤと桜海老のお浸し、トマトチーズ射込み、厚焼き玉子、カレイ西京焼き)▽造里(鯛野菜巻き、鮪、間八)▽温物(麦入り蟹真丈、蟹味噌餡、彩野菜)▽竹筒海鮮蒸し(栄螺、金目鯛、海老、烏賊、野菜、ポン酢、変わり味噌)▽食事(へしこ茶漬け、薬味一式、香の物)▽デザート(ほうじ茶プリン、フルーツ色々レモンジュレがけ、ワンドリンク付)

おみやげ:舞鶴茶とクッキー(日によって内容は変更)

『アフタヌーンティーコース』概要

アフタヌーンティーコース

…過去に実施したコースでも人気のあった「アメイロビストロアルル」のスイーツが、アフタヌーンティーコースとして復活。地元の旬の食材をふんだんに使った、季節を感じ見た目にも楽しめるスイーツを、丹後くろまつ号のために厳選ブレンドした紅茶とともに楽しめる。

価格:3200円(税込)(西舞鶴午後3:30発⇒天橋立4:32着)

メニュー:▽章姫いちごのモンブランタルト▽ケークサレ風シフォン▽神崎塩キャラメルプリン▽柑橘のスコーン▽北欧紅茶

おみやげ:プレーンの『フロランタン』と丹後くろまつ号をイメージして竹炭で真っ黒に仕上げた『クロランタン』

『サンセットコース』概要

サンセットコース

…夕映えの時間帯に丹鉄沿線一の海の絶景スポットを走行する。同コース限定で「丹後くろまつ号」をイメージし黒・赤・ゴールド色を使ったオリジナルカクテルを開発。オリジナカクテル1杯か、天橋立ワイン飲み放題のどちらかを選べる。

価格:6400円(税込)【4月5日(金)~5月31日(金)】(天橋立午後4:49発⇒西舞鶴午後6:18着)、6月1日(土)~9月29日(日)】(天橋立午後5:30発⇒西舞鶴7:02着)

メニュー:▽季節のピクルス、6種野菜のカポナータ▽小豆島産グリーンオリーブの塩漬け、鰆のアヒージョ▽マスタードポーク、鶏むね肉のハム▽自家製ローストビーフ クリームチーズ、クラッカー・バゲット▽章姫いちごのカルディナール くろまつ号アイスボックスクッキー▽オリジナルカクテル1杯またはワイン飲み放題

おみやげ:フィナンシェ2種(プレーンと竹炭とイチゴの赤ラインで丹後くろまつ号をイメージした黒いフィナンシェ)

□全コース共通

定員:1コースあたり30人

定期運行:ランチコース/スイーツコースは金曜・土曜・日曜・祝日、アフタヌーンティーコース/サンセットコースは土曜・日曜・祝日

貸切運行:月曜・木曜

定期運行:2019年2月18日(月)午前10時から順次(乗車日の3カ月前より受付可能)

貸切運行:順次受付中(乗車日の3カ月前より受付可能)

※丹後くろまつ号の利用特典として丹鉄沿線の1日フリーきっぷが、1枚700円の特別価格で購入できる

HIS、平成の30年を振り返る 様変わりした旅行業界

2019年2月21日(木) 配信 

平成の時代を経て、大きな変化があった「旅」(画像はイメージ)

エイチ・アイ・エス(HIS)はこのほど、2019年4月末の天皇陛下の御退位、皇太子殿下の御即位に伴い改元されることを踏まえ、平成時代30年間の旅行トレンドを3つの時代に分け、振り返った。「インターネットの普及に端を発するIT技術の革新で、旅行業界にもイノベーションが起きた時代だった」――。

インバウンドが急増し、日本人出国者数を上回った

1989年~2000年 海外旅行転換期

【旅の主流はパッケージツアー】

HIS初代パンフレット

 この時期は、バブル景気から崩壊へと国内の経済が急激に変わり、ベルリンの壁開放、ソヴィエト連邦解体という世界でも大きな転換期を迎えていた。海外旅行の主流はパッケージツアーと呼ばれる、旅行会社が企画・募集・催行するものだった。他方、FIT(Foreign Indepedent Tour)と呼ばれる個人で海外に行く手配を取り扱う旅行会社が徐々に増加してきた時代でもあったという。

 1980年に創業したHIS。大手旅行会社とは異なり、海外格安航空券の販売から開始していた。1989年(平成元年)から、自由度の高いパッケージツアー「Ciao(チャオ)」を主催・販売を始めた。

 当時のパッケージツアーでは珍しく、1人から催行し、延泊や滞在行程のアレンジを可能とした新たなスタイルとして市場に打ち出した。今でも主力商品として販売してる。このほか、HISの旗艦商品であった海外格安航空券は他旅行会社も取り扱いが進み、今では一般化している。

【情報はTVや雑誌などマス媒体から】

 

 当時は、海外の物価事情を取り扱ったクイズ番組やヒッチハイクの旅が社会現象にもなったバラエティ番組など、現地の情報を収集する手段はテレビを中心としたマス媒体が主流だった。

 現地に実際に行かなければ得ることができない情報も多く、海外旅行は「まさに未知との遭遇という時代」だと振り返る。旅行の航空券・ツアーを比較・検索する情報源としては月刊誌「エイビーロード」(1984年創刊、2006年9月号で休刊し現在はウェブでの展開)に代表される旅行商品比較情報誌が書店を通じて流通し、海外旅行を身近にした一役を担っていた。

 そのあと、1998年前後よりインターネットや携帯電話が世帯・個人に徐々に普及し始めた。これらが海外の情報を知る1つのツールとして活用されるようになっていった。

【拡大する中国への渡航】

中国の渡航が目立つ

 

 海外渡航先ランキングでは中国が急増した。1990年は約46万人だった日本からの渡航者数は、翌1991年に約64万人にまで増えた。

 当時の中国は、鄧小平氏による経済の改革開放が行われて経済が急成長。「世界の工場」と呼ばれるまでになり、生産の拠点を中国にも置く日本企業が増えてきた時期だった。渡航者の拡大はレジャーよりも、ビジネスでの渡航が増えてきた背景があり、2000年以降も同じ傾向が続いた。
 
 一方、USドルの為替レートの変動が大きく乱高下した時代(1990年1USドル=約144.8円、1995年1USドル=約94.06円、1998年1USドル=約130.9円/数値出典:国際通貨基金データ)だったが、海外渡航者数には大きな影響はなかった。横ばいから微増傾向で、海外出国への意欲はアーリーアダプター層が担っている時代だったという。

2001年~2008年 9.11後の世界情勢混迷期

【燃油サーチャージの設定】

世界情勢は不安定な時代に

 

 大きな転機となったのは2001年のアメリカ同時多発テロを発端とする、世界各地で起きた情勢不安。伝染病の流行などもあり、海外旅行に対するネガティブな印象が色濃くでた時期だった。
 
 9.11のテロ以降、原油価格の変動が大きくなった。2005年、航空会社が急激な変動にも対応できでるよう、海外航空券の運賃とは別に変動制の「燃油サーチャージ」が設定されたのも、この時期となる。

 パッケージツアーでも燃油サーチャージは徴収となり、HISでは他社に先駆けて、燃油サーチャージ込みの総額表記での販売を開始(2008年2月)している。この総額表記は現在では多くの旅行会社が導入しており、一般的となっている。

【スマホの登場で情報取得が手軽に】

情報の入手が容易に

 

 技術の革新は加速度的に進んだ。iPhoneを代表とするスマートフォンの出現、Facebookなどのソーシャルネットワークサービス(SNS)の登場により、世界はどこでもすぐにつながる時代となった。

 同時にネット予約が確立し始めた。海外の情報を比較的簡単に手に入るようになり、海外での過ごし方も多様化する傾向もみられ、FIT化が進む一歩となった。「情報を手もとで得ることのできる時代においての海外旅行は、癒しに代表される現実からの一時的な逃避が多くの目的であったように思う」。

 HISでもいち早く2008年からオンラインでの予約を始め、これに伴いコールセンターによる予約が急成長した時期だった。

【安近短のアジアがブーム】

アジアがブームに

 

 この時期の海外旅行者の動向は、アジアが全体的に人気で、逆にヨーロッパの人気渡航先であったイタリアが下がった。一方、アジアでは韓流ブームに起因した需要の波が海外レジャー市場にも波及し、近距離・安価に行くことができるアジアへ複数回行く傾向が出てきたことなども、ランキングに影響しているという。

2009年~2018年 情報過多時代

【LCCの参入と訪日ブームによる市場激化】

 2009年7月に中国人個人観光客への査証が解禁され、訪日外客数は東日本大震災の年を除き毎年増え続けている。2015年には、ついに日本人の出国者数を上回った。日本にとって「国際観光」が国策となり、インバウンドによる観光消費は小売業、飲食業など地域・関連企業に影響を与えるまでとなった。

 同時期、航空自由化も進んだ。インターネット予約や徹底した低価格、短中距離市場に特化、簡素で効率的な運営を特徴としたLCC(格安航空会社)が日本市場にも多く参入した。羽田空港の新国際線ターミナルが開業したことも相まって、海外旅行がより一層身近になった象徴となった。

【スマホの普及増加によるオンラインビジネスの登場】

スマホの普及で新たな勢力も

 

 スマートフォンは急速に普及した。2012年には人口の約半数が、2015年には約72%が保有するという、ほぼ1人1台情報端末を持ち歩く時代となった。知りたい情報はいつでも、どこでも手に入るようになり、スマホをプラットフォームとする多様なサービスが登場した。

 シェアリングエコノミーが活発になり、一般消費者間の取引(C2C)という新たな動きがみられる時代に突入した。より一層個人に合った消費が求められた海外旅行は、モノからコトへ体験に重きを置いた個人の価値観重視の傾向が顕著になっていった。

 旅行業界では新たな勢力としてオンライントラベル会社(OTA)が登場した。旅の形態もスマホによる検索性や閲覧性、予約機能などが向上し、需要が多角化。FITもシェアを拡大した。他方、パッケージツアーや航空券、ホテルなど旅の商材のメタサーチが出てきたことで、自らほしい商品をより的確に検索、購入することが安易になった。

【台湾がハワイと同規模の渡航先に拡大】

台湾が人気に

 

 近年は年により上下の動きはあるものの、台湾の上昇が目立つ。東京だけでなく地方空港からもLCCが就航し、手段・価格の幅が広がって、ハワイと同規模の客が訪れるようになった。
 
 海外渡航者数の上位10位以内にランクインはしていなかったが、東南アジアなど新興国への渡航がふえたのもこの時代だ。各国の経済状況が上昇して、治安の向上や宿泊施設の充実化したことが大きな要因とみる。

 HISでは、訪日需要の高まりによる座席確保の環境が変化し、チャーター便の仕入れ強化をはかった。海外支店で旅先でのサポート体制をより充実させることに加え、海外支店がある強みを活かした“貸切プラン”をパッケージツアーに組み込むなど、旅ナカの体験価値の向上に注力。OTAとの差別化を進めてきた。

 国内店舗の一部を渡航先に特化する専門店の展開を拡大したのもこの時期だった。現在は、ハワイやヨーロッパ、沖縄といった、人気観光方面に明るいスタッフによる専門店ならではの旅の提案を行っている。

【若者は海外旅行に意欲的】

若者の海外旅行への割合は増えている

 以前は、「若者の海外旅行離れ」という言葉をよく耳にした。日本の総人口における若者の人口が減少していることで、全体の海外渡航者数における若者の構成比率は縮小している。しかし、若者層(20~29歳)の出国率でみれば、SARSやイラク戦争など、外的要因が高まった十数年前には若者の渡航は弱含みの傾向があったが、近年は増加傾向をみせている。
 
 要因として、LCCが就航し価格の選択肢が広がったことのほか、スマホなどで情報収集や発信が手軽になり海外への敷居が低くなったことなどが影響しているとみる。「今後、日本人の出国者数増加には、発信力がありコミュニティを持つ若者の動向が大きく影響する可能性があるといえる」。

総括

新しい時代の幕開けを

 平成はアナログからデジタルに、オフラインからオンラインに大きく技術的な転換を向えた。物理的距離は情報により身近に感じられるようになり、日本における海外旅行はより安易になった。
 
 HISは格安航空券販売から始まり、自由度が高く格安のパッケージツアーを世の中に提案し、海外旅行の自由度が拡大していくことに合わせ成長してきた。今では旅行会社の店舗に行かなくても、海外旅行のすべての手配ができる。一方、「実際の旅を通してでしか得たり感じたりすることができないことも多くある」という。
 
 「我われ旅行会社は、世界各地の事情や航空会社、ホテルなどの現状を把握し、正確な情報として客に届けることはもちろん、旅を通じて叶えることができる多くの可能性を伝えていく必要があると考えている」。
 
 5月の改元より、新しい時代の幕開けとなる。今年はラグビーワールドカップ、2020年には56年ぶりに東京オリンピック・パラリンピックが開催される。訪日需要にさらなる注目が集まるが、海外旅行でも観光庁は2020年に2000万人突破を目標に据えている。
 
 同社は、「未来を担う若者はもとより、多くの年代層が海外に行くことで、その国の文化や歴史を知り、相互理解をはかる。アウトバウンドの活性化による国際競争力が向上を目指し、HISも少しでも助力となるよう、引き続き邁進したい」と結んだ。