“自分の街を一番に”、辰巳氏の観光立国観 (観光立国フォーラム)

辰巳琢郎氏
辰巳琢郎氏

 日本観光振興協会(山口範雄会長)は9月21日、東京都内で観光立国推進フォーラムを開き、「観光で日本を元気に~『おもてなし』で活きる地域の魅力。」をテーマに、トークセッションや講演会を行った。俳優の辰巳琢郎氏がトークセッションに登壇し、これまでの観光庁アドバイザーや旅行の経験から「最も大切なことは自分の街が一番だと思えること」など、観光立国についての考えを述べた。

 辰巳氏は、自身が最近旅行した旧ユーゴスラビア7カ国での経験を日本の観光にフィードバックしながら解説した。モンテネグロでは、旧ユーゴ軍の秘密基地跡をブドウ畑にしてワイナリー化した施設を見学。ワインの楽しみと戦争遺産との触れ合いがうまく融合している例を紹介した。また、歩行者天国とオープンカフェで観光地として洗練されているスロベニアを紹介し、「日本では街の歩行者天国化に反対意見も多く、ほとんどやらないが、『観光で食べていく』という気持ちで思い切った政策をすることも大事」と語気を強めた。

 講演後は、来場者からの質問時間が設けられ、一般来場者や旅行会社社員との活発な意見交換も行われた。

 また、観光庁の山口由美次長は、観光立国実現について「地域の人々が誇りと愛着を持てる、活気ある地域社会を築いていくことで、誰もが訪れたくなるような地域にすることこそが観光立国につながっていく」と語った。

来春DCに向け支援も、福島県が観光キャラバン

ふくしまDCに向けた決意表明
ふくしまDCに向けた決意表明

 「ふくしま七転び八起き観光キャラバン」が9月2日、東京都内のホテルで開かれ、旅行会社社員やマスコミ関係者ら約240人が参加した。

 福島県、東北観光推進機構6社協福島支部などが主催した。説明会では来春のデスティネーションキャンペーン(DC)に向けた県下の取り組みや、バスの借り上げ、パンフレット作成に係る助成制度などを紹介した。

 交流会では、県内の旅館女将による「ふくしまDCに向けた決意表明」のほか、福が満開ふくしま隊、フラガールによるステージを披露。福島牛や会津地鶏などの県産食材を使った料理で、来場者をもてなした。

 DCに向け団体支援策

 貸切バスの借り上げ費用助成は大型(または中型)バス1台につき4万円を補助する。15人以上で福島県外から出発し、福島県内で1泊以上する団体が対象。ツアー行程にふくしまDCに向けて提案している観光素材を3つ以上組み込み、来年の6月末までに帰着することが条件。事前手続きが必要で、来年6月10日まで受け付ける。

 旅行パンフレット作成費用の助成は、最大50万円(福島県単独パンフレットで観光PR情報掲載がA4サイズ1ページ以上)など、スペースに応じて補助する。発行部数やDCキャッチコピー、ロゴマーク掲載などの条件がある。申請の受付は来年5月末日まで。

 いずれの事業も予算に達した時点で終了する。申請書式などはWebサイト「福島の旅」から入手できる。

実行委員会が安倍首相訪問

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 第25回全国旅館おかみの集い実行委員会は大会当日、25回記念大会を迎えるにあたり、佐藤潤委員(伝承千年の宿 佐勘会長)、小田真弓委員(加賀屋女将)、佐藤洋詩恵委員(日本の宿古窯副社長)、野澤奈央委員(ホテル小柳専務)と、旅行新聞新社の石井貞徳社長が、安倍晋三内閣総理大臣を表敬訪問した。

 安倍首相は「政府をあげて、女性の力で日本を元気にできるよう推進している。女将の皆様の力でぜひ地方を元気にしてもらいたい」と期待を語った。「今観光に力を入れており、13年に訪日客数1千万人を達成し、今年はさらに1千万人を大きく超えようとしている。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、これから多くの外国人観光客が日本を訪れると思うが、東京だけでなくぜひ日本各地に行って楽しんでもらいたいので、女将さんたちのおもてなしに期待しています」と女将たちを激励した。

 小田委員は「おかみの集い」について説明。昨年の福島大会に特別ゲストとして出席された昭恵夫人に対するお礼も伝えた。さらに「女将は女性が活躍できる仕事。お客様に満足いただくため、日々精進したい」と女将の心を語った。佐藤委員は「旅行新聞の尽力により25年続いてきたが、今年初めて国土交通省と観光庁の後援をいただき、大変うれしい」と喜びを伝えた。

 訪問の最後には、安倍首相に促され、それぞれの女将との写真撮影も行われた。

台北駐日代表処を訪問、やまがた女将会

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 やまがた女将会(佐藤洋詩恵会長=日本の宿古窯)のメンバー9人が9月8日、台北駐日経済文化代表処(台湾の日本大使館に相当)を訪問し、徐瑞湖(じょ・ずいこ)副代表らに、「来年山形県で開かれる日台観光サミットを熱烈に歓迎します」と伝えた。

 徐副代表は「昨年は台湾の人口の1割にあたる234万人が台湾から日本を訪れた」と報告。「今年7月までは前年比30%増の176万人を記録し、年間300万人の大台も見えてきた」と人的交流の拡大に期待を寄せた。佐藤会長は「山形は(NHK連続テレビ小説)おしんの古里。台湾から多くの皆様を迎え、交流がさらに深まることを期待したい」と来県を呼びかけた。

 08年から始まった日台観光サミットは、行政や観光関係者のトップが集まり、日本と台湾の相互交流人口400万人の実現に向けた今後の取り組みについて意見を交わすもの。日本観光振興協会、日本旅行業協会、台湾観光協会の主催。

まるごと旅情報 『北陸散歩』 公開

まるごと旅情報 『北陸散歩』 を公開いたしました。

第1555号掲載(2014年8月11・21合併号)
観光地特集号『北陸散歩』の紙面の一部がご覧いただけます。

詳細はコチラから!(弊社の『北陸散歩』ページへリンクしています)

 
☆まるごと旅情報とは☆
弊社の「旬刊旅行新聞」にて掲載した全国の観光情報に関する特集記事をご紹介しています。
過去1年間分の紙面の一部をご覧いただける旅の情報ページです。

「ピンクリボンの日」、10月1日開催(愛知県湯谷温泉)

ピンクリボンの日

 ピンクリボンのお宿ネットワーク(事務局・旅行新聞新社)に加盟する、愛知県新城市の湯谷温泉は10月1日、「ピンクリボンの日」を開く。

 人にやさしい温泉地をめざす湯谷温泉と、人工乳房の制作・販売を行う池山メディカルジャパン(本社・愛知県名古屋市)が乳がん経験者とその家族、友人などに向け、湯谷温泉での入浴を気兼ねなく楽しんでもらおうと企画するイベントで、今年が2回目の開催となる。

 当日は、参加する9旅館(「離れのお宿松風苑」「はづ別館」「はづ木」「旅荘みつい」「旅館ひさご」「湯谷観光ホテル泉山閣」「旅館翠明」「湯の風 HAZU」「お食事処ゆかわ」)の温泉入浴が無料で楽しめるほか、各館自慢の食べ歩きフードも用意。温泉街では、アロマテラピー、ハンドマッサージやヘッドスパ、人工乳房の装着などの体験コーナーなども充実する。

 開催時間は午前11時から午後3時まで。当日、各旅館のカウンターおよび本部(おかみ茶屋)で受け付けを行うとイベントに参加できる。

 問い合わせ=池山メディカルジャパン ☎052(799)3715。

 ピンクリボン癒しの郷ホームページ http://www.pinkribon-s.com/pinkribonwp/
 湯谷温泉発展会ホームページ http://www.yuya-spa.com/

愛媛新聞にて「ピンクリボンのお宿ネットワーク」がご紹介されました

ピンクリボンのお宿ネットワーク『メディア掲載情報』を更新いたしました。

2014年9月15日掲載 愛媛新聞
『経済えひめ流』にピンクリボンのお宿ネットワークおよび、道後の会員旅館様をご紹介いただきました。

その他メディア掲載情報はコチラから!
(弊社の『ピンクリボンのお宿ネットワーク』ページへリンクしています)

 
☆ピンクリボンのお宿ネットワークとは☆
 乳ガンを患い、手術を受けて回復の道を歩みながらも、術後を気にして旅をあきらめてしまうという女性の方たちに、心ゆくまで旅館・ホテルでの入浴などを楽しんでいただきたいという目的で設立された団体です。

ピンクリボンのお宿ネットワーク『会員リスト』を更新いたしました。

ピンクリボンのお宿ネットワーク『会員リスト』を更新いたしました。

ピンクリボンのお宿ネットワークのお宿会員に、以下のお宿様が加わりました。
■ 旅館たにがわ (群馬県・谷川温泉)
■ 別邸仙寿庵 (群馬県・谷川温泉)

その他の会員一覧はコチラから!
(弊社の『ピンクリボンのお宿ネットワーク』ページへリンクしています)

 
☆ピンクリボンのお宿ネットワークとは☆
 乳ガンを患い、手術を受けて回復の道を歩みながらも、術後を気にして旅をあきらめてしまうという女性の方たちに、心ゆくまで旅館・ホテルでの入浴などを楽しんでいただきたいという目的で設立しました。

全国から140人の女将集う、25周年の記念大会開く(全国女将サミット)

明治記念館の庭園で参加者全員による記念撮影
明治記念館の庭園で参加者全員による記念撮影

 「全国旅館おかみの集い」実行委員会(プラチナ会・全国旅館ホテル若女将会「つぼみ」)と旅行新聞新社は9月16日、東京都港区の明治記念館で「全国旅館おかみの集い―第25回全国女将サミット2014東京―」を開いた。25周年の記念大会となった今回は、全国から約140人の女将が集まった。
(次号詳細)

 佐藤幸子実行委員長(日本の宿古窯)はこの25年を振り返り、「さまざまな悲しいことや苦しいことがあったが、足元を見ると、地域や旅館のなかには宝がたくさんある。観光旅館・ホテルの女将として、我われはこれを後継者に伝えていかなければならない」とし、「この会も若い方の力を注いでいただき、2代目3代目とますます大きくなることを願っている」とあいさつした。

 夕方から開いた懇親パーティーは、小渕優子経済産業大臣、西村明宏国土交通副大臣をはじめ、多くの来賓を含む約280人が参加した。

No.382 日本秘湯を守る会×東洋大学 - 宿文化継承と後継者問題考える

日本秘湯を守る会×東洋大学
宿文化継承と後継者問題考える

 創立40周年を迎える「日本秘湯を守る会」(佐藤好億会長)は、地方の過疎化がますます進むなか、どのように温泉文化を次世代に継承していくかが切実な問題だ。今後の人材育成やノウハウの蓄積には、最先端の情報を有する大学との連携が必要と考える佐藤会長と、東洋大学国際地域学部国際観光学科の島川崇准教授との対談が8月18日、福島県・二岐温泉の「大丸あすなろ荘」で実現した。人材育成でも協力し合い、新たな戦略を担う機能の可能性についても探り合った。

【増田 剛】

島川氏「地域に根差した人材を育てる」
佐藤氏「40周年機に大学との連携必要」
 
 
 ――日本秘湯を守る会でも後継者問題が大きな課題となっています。

■佐藤:日本秘湯を守る会は40年前に33人からスタートしました。その当時のことを考えると、まさか40年も会が続くとは思いもしませんでした。ずっと一貫して温泉文化を守ってきたために、山の中で、今もなんとか存続できています。
 しかし、この温泉を守っていくには、裏山の環境保全からきちっとしていくことが前提にありますが、現在国策として全国各地で進められている地熱発電に向けた乱開発など、山の宿を取り巻く環境はますます厳しくなっています。10年、20年先の未来を考えると、宿の後継者も細々となり、社員の雇用も難しくなるのは目に見えています。日本秘湯を守る会としては、ちょうど海外からの求人についても検討を進めているところでした。
 一方で「地方の文化性を温存し、次の世代につないでいく」ことは、日本全体の経済力を支える一番の基礎であり、そのためには各宿が「地域の文化財」にならない限り、宿屋は残らないと危機感を抱いています。 
 数年後には再度、東京でオリンピックが開かれます。しかし、現在、地方は疲弊という言葉では収まらないほど荒廃しています。…

 

※ 詳細は本紙1558号または9月26日以降日経テレコン21でお読みいただけます。