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【特集No.548】全国被災地語り部シンポin東北 世代を超えて「KATARIBE」つなぐ

2020年3月11日
編集部:長谷川 貴人

2020年3月11日(水) 配信

 東日本大震災からまもなく9年を迎える2月24~25日の2日間、宮城県・南三陸町の南三陸ホテル観洋と、同町内で「第5回全国被災地語り部シンポジウムin東北」が開催された。「『KATARIBE』を世界へ」をテーマに、全国から約400人の「語り部」らが参加。語り部としての取り組みと課題、震災遺構、記憶と記録、語り部の未来について話し合った。「被災地」と「未災地」を結び、次の世代や第2の語り部の育成に努めていくと宣言し、次回の開催地・兵庫県神戸市につなげていく活動を取材した。

【長谷川 貴人】

「未災地」と未来に伝わるため 次世代の育成に努めていく

 第1回、第3回全国被災地語り部シンポジウムは、同じ南三陸ホテル観洋で行われた。第2回は兵庫県・淡路島の淡路夢舞台国際会議場、前回(第4回)は熊本県熊本市などで開かれた。

 5回目を迎えた今大会の冒頭、阿部隆二郎実行委員長(南三陸町地域観光復興協議会会長)があいさつを行った。はじめに過去の大会を通じて、「全国被災地の方々とネットワークを作り、語り部の勉強会や震災遺構の大切さなどを学び合い、情報交換と共有に努めてきた」と振り返った。

 このような活動が評価され、南三陸ホテル観洋は昨年、第14回マニュフェスト大賞で最優秀コミュニケーション戦略賞を受賞したことを報告。「震災の風化を防ぎ、震災の教訓を次の世代、そして未災地の人々に伝えていかなければならない」と力強く語った。

 基調講演は、政策研究大学院大学客員教授で元国土交通省事務次官の徳山日出男氏が登壇した。「教訓が命を救う―『語り部』のもつ尊い使命」をテーマに、津波の爪痕を伝えるため、伝承施設や震災遺構を通じた情報の発信について語った。

 外国にも存在する津波博物館の取り組みや、昨年開催した「日米津波フォーラム」など、災害の伝承事例を紹介した。「災害は知識と備えで乗り越えることができる」と述べ、「世界中からの支援を受け、復興に向かうことができたのでは」と指摘。「復興するのと同時に恩返しをしようではないか。教訓を世界に伝えることで大変な貢献ができる」と考えを語った。

多くの語り部が講演 未来に語り継ぐべきこと

 オープニングプレゼンツとして、地元・宮城県内の小学生2人が登壇した。2年生の奥田梨智さんが市のコンクール受賞作品の詩「あいたいよ パパ」を朗読。6年生の佐藤光莉さんはプレゼンテーションを行い、「震災を未来に語り継いでいける語り部になりたい」と発表した。

 その後、パネルディスカッション「語り部の未来」を開いた。

【全文は、本紙1789号または3月17日(火)以降日経テレコン21でお読みいただけます】

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