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【特集No.545】 オストメイトが温泉に自信 旅を楽しむきっかけづくりに

2020年2月10日
編集部:木下 裕斗

2020年2月10日(月) 配信

 近畿日本ツーリスト首都圏(田ヶ原聡社長)とストーマ装具を製作するアルケア(鈴木輝重社長、東京都墨田区)は昨年12月5日(木)、人工肛門を装着する「オストメイト」向けに温泉入浴ツアーを実施した。ツアーに参加することで、旅行に対する不安を取り除き、自信を付けてもらう狙い。目的地は「龍宮城スパホテル三日月」(千葉県木更津市)。

 ツアーに同行取材し、参加者や企画担当者、受入施設などに話を聞いた。温泉に入りたくても、躊躇している状況などが浮かび上がった。

【木下 裕斗】

 さまざまな病気や障害によって、ストーマ(腹壁に作られた便や尿の排泄口のこと)をつくった人をオストメイトという。

 現在、日本のオストメイト人口は約21万人で、その数は増加傾向にある(アルケア調べ)。医療の発達で生存率が上昇した結果、高齢者が増え、ストーマをつくる人も増加している。

 このような状況のなか、「オストメイトが自信を持って温泉に入れるようになってほしい」と、医療・福祉・健康分野の材料、機器を開発・製造・販売する「アルケア」は、近畿日本ツーリスト首都圏と連携し、「ストーマ装具工場見学と龍宮城スパホテル三日月温泉入浴体験会」を、昨年12月5日(木)に実施した。

温泉入浴に躊躇 装具を気にする

 オストメイトは排泄のタイミングを自分の意志でコントロールできないので、体の外部にある便や尿を溜める袋(ストーマ装具)を装着しなければならない。このため温泉に入浴する際、「人目を気にして諦めている」ケースが多い。

 課題はそれだけではない。

 旅館やホテルなどの宿泊施設の受け入れも進んでいないのが現状だ。「オストメイトも不安なく旅ができるようにした」と語る、温泉入浴体験ツアーを企画・添乗した近畿日本ツーリスト首都圏の伴流高志氏は、「企画から実施まで約2年かかりました。関東近郊で受け入れをしてくれる温泉施設を探し、さまざまな施設に交渉しましたが、受け入れを最初に表明していただけたのは、龍宮城スパホテル三日月(千葉県木更津市)さんでした」と話す。

 「高齢化が進むと、障害がある人も増える。とくにオストメイトの方たちは、バスや飛行機での移動や温泉入浴に不安を覚え、旅行の参加に迷いが生じる。この課題を解決するのが、我われ旅行会社の役割だと思います」と伴流氏は語る。……

【全文は、本紙1786号または2月17日(月)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

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