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「スポーツ文化ツーリズムアワード2019」受賞団体決定 食料背負い約250㌔を走破する「白山ジオトレイル」など計6件

2019年12月13日
編集部:平綿 裕一

2019年12月13日(金) 配信

ONSEN・ガストロノミーツーリズムが行うウォーキングイベントのようす

 観光庁はこのほど、スポーツ庁と文化庁の3庁共同で行う「スポーツ文化ツーリズムアワード2019」の受賞団体を発表した。食料を背負い7日間で約250㌔を走破する「白山ジオトレイル」など計6団体が受賞した。

 同アワードは、3庁が手を組み、スポーツや文化、芸術、観光などの地域資源の組み合わせ新たな地域の魅力を発信して、国内外からの観光誘客の活性化をはかるもの。今年で4回目となる。

 表彰式は、第4回スポーツ文化ツーリズムシンポジウム内で行う。日時は2020年1月15日(水)午後1時~午後5時30分(開場:午前11時)、場所は金沢市文化ホール(石川県金沢市高岡町15-1)となる。地方部での同シンポジウム開催は初めて。

 シンポジウムでは、3庁の長官によるトークセッションや、有識者による基調講演、地元大学生参加のワークショップも開催する。

 申し込みは下記から。

 なお、各受賞団体と取り組みの概要、評価ポイントは下記の通り。

〈スポーツ文化ツーリズム賞 2件〉

日光国立公園マウンテンランニング大会(日光トレイルランニング実行委員会)

概要:

 2015年の台風18号の被害を受けた日光・鬼怒川に元気を取り戻したいと願う地元の若者によって立ち上げられたトレイルランニングの大会となる。

行政からの支援を受けず、国やスポーツ関連団体からの補助金にも頼らない完全自主運営。

 目玉は「世界遺産や国立公園を走れる」ことで、日光の二社一寺を大会会場に、日光の大自然に触れながらトレイルランニングを楽しめる。

評価ポイント:

 日光の世界遺産や国立公園内を抜け、歴史文化と大自然の両方を満喫できる稀有なスポーツイベント▽文化資源と大自然の組み合わせはインバウンドの訴求力も高く、全国モデルになり得る。エコツーリズムとしても期待▽集客力が高く、開催による経済効果も大きく、地域活性化にも貢献

「剣道体験ツアー 【SAMURAI TRIP】」剣道体験ツアーSAMURAI TRIP(運営:パークフォーアス)

概要:

 訪日客を中心に剣道体験ツアーを実施している。剣道体験を中心に、剣道道具製作工房の見学や剣道レストランでの和食体験を用意し、歴史や文化、伝統ある剣道具の魅力を伝えている。

評価ポイント:

 日本の伝統文化である剣道を切り口に、訪日外国人との交流を促進▽道具の製作工房見学や和食体験など、伝統文化も含めたプログラム▽全国展開できる事業性に期待

〈スポーツツーリズム賞 2件〉

魚沼国際雪合戦大会(小出雪まつり実行委員)

概要:

 雪合戦発祥の地を掲げ、地域の活性化を目指してこれまで31回開催している。地元産品や地元の温泉宿泊券など、魚沼ならではの景品を用意。

 会場内では特産品の魚沼産コシヒカリを無料で食べられるコーナーや、名物の「生もつ焼き」や「けんちん汁」を振る舞い、地域一体となってイベントを盛り上げている。

 チームの大砲は、豪雪地域特有の「かんじき」を履き、「山笠」を被って、「こしき」を持つのが特徴という。

評価ポイント:

 雪を地域の文化資源として活用し、温かみのある地域のおもてなしを行っている▽雪を親しむことを入り口に、スキーなどの他スポーツにつながることを期待▽ルールが分かりやすく理屈抜きで楽しめ、インバウンド訴求力が高い

白山ジオトレイル(白山ジオトレイル実行委員会)

概要:

 すべての食料を背負い、7日間で約250㌔の道のりを走破するステージ制アドベンチャーマラソンイベントで、今年で6回目を迎える。健康増進と地域活性化が目的。

 白山比咩神社(しろやまひめじんじゃ)をスタートし、白山七社などの神社仏閣と、白山取手川ジオパークのジオサイトの観光名所を巡る。さらに加賀禅定道など修験道で霊峰白山へ登拝し、白山比咩神社へと戻る。

 表彰パーティーでは、白山麓の熊や猪などのジビエ料理や郷土料理を振る舞う。

評価ポイント:

 単なるスポーツではなく、文化・自然を含めた精神性の高い取り組み▽白山の信仰文化や伝統芸能を組み合わせたユニークなプログラム構成▽アドベンチャーツーリズムの観点で難易度の高いコースであるが、世界的な大会となる高いポテンシャルがある

〈文化ツーリズム賞 2件〉

忍びの里「伊賀」ならではの本物の忍びの「心技体」を体現できる体験プログラムづくり(「忍びの里 伊賀」創生プロジェクト会議)

概要:

 伊賀の山里を駆け抜ける忍者体験(忍者トレイルランニング事業)と伊賀の山里で暮らす忍者体験(滞在型プログラム事業)による「忍びの正心である”心技体”を鍛える」をテーマとした体験プログラムを展開している。

 体験プログラムでは、農泊や伊賀焼の窯元散策、間伐作業の里山整備と木工教室などの農業体験・文化体験に忍者修行の要素を組み合わせ「伊賀忍道」という伊賀オリジナルの宿泊体験プログラムとして提供している。

評価ポイント:

 日本遺産を中心エリアに、伊賀の伝統歴史を十分に組み込んプログラム▽外国人の関心の高い、世界に通じるコンテンツとして期待▽ヨガや忍道等を実践する「伊賀忍道」など、今後のさらなる展開が見込まれる

「めぐる、たべる、つかる」ONSEN・ガストロノミーツーリズムで地域を元気に!(ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構)

概要:

 日本が誇る観光資源、温泉とその土地の気候風土が生んだ食材・習慣・伝統・歴史等によって育まれた食を組み合わせた「ONSEN・ガストロノミーツーリズム」。その実践としてウォーキングイベントを全国各地で開催している。

 温泉地に設定されたコース上の自然や歴史・文化、街並みを自分のペースで巡り、ポイント毎にその地域の食事や酒を主に1品ずつ食べ、ゴール後に温泉に浸かることができる。

 「めぐる、たべる、つかる」をテーマに温泉地の魅力向上と地域活性化を目指す取り組みとして、2014年から行っている。

評価ポイント:

 温泉の楽しみ方にウォーキングを掛け合わせ、地域の文化資源の魅力を発信▽今後、常時参加可能なコース設定がなされ、一層の発展が見込まれる▽地域の文化資源を一度に巡る体験として、他地域への横展開に期待

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