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11%増の737億円要求へ JNTO体制強化 最多の配分 20年度観光庁予算の概算要求

2019年9月10日
編集部:平綿 裕一

2019年9月10日(火) 配信 

概算要求の表 観光庁資料より

 観光庁は2020年度予算の概算要求で、東北復興枠を除き、前年度予算比11%増の737億400万円を求めた。うち、国際観光旅客税(出国税)を充当する項目は同7%増の520億円だった。新規事業はDMOが主体となる情報プラットフォーム構築と海外への教育旅行。全項目のなかで、日本政府観光局(JNTO)の体制を抜本的に強化するなどの「戦略的なプロモーションの実施」に、最も多い配分の約118億円を計上。政府目標である2020年の訪日客4千万人達成へ「即効性のある事業」を用意した。

【平綿 裕一】

 20年度の概算要求総計は、770億9900万円とした。出国税の520億円、一般財源の209億8700万(同21%増、事務費などの約7億円除く)、東北復興枠の33億円(同25%減)を合わせたもの。

 出国税で定められている使途の大枠は3つ。ストレスフリーで旅行できる環境の整備と、情報発信、体験滞在の満足度向上となる。3つの大枠に沿って各事業が枝分かれしていくが、現状はどのような使い道かは決まっていない。執行時に関係省庁へ配分する額も未定。

 観光戦略実行推進会議の場など活用し、民間有識者の意見を踏まえ、今後の予算編成過程で決めていく。出国税の予算額については、18年度の出国者ベース(外国人3200万人、日本人2千万人)で算出した。

 一般財源の柱は3つ。1つ目の「戦略的な訪日プロモーションの実施」は同30%増の126億7400万円を要求した。一般財源の半分以上を占める。2つ目の柱は「地方誘客の促進」で同9%増の15億9千万円、残りは「受入環境整備の
向上」で同10%増の60億2300万円を求めた。

 とくに訪日プロモーション施策のうち、「一元的な情報発信・地方誘客に向けたJNTOの体制強化」は117億5100万円の内数(JTNO交付金)と全項目で最高額を計上した。「来年度概算要求の大きな柱」(観光庁)とする。

 JNTO体制強化の軸は2つ。デジタルマーケティングと地域連携となる。

 デジタルマーケティングでは、JNTO内にあるデジタルマーケティング室を格上げし、デジタルマーケティングセンターを作る。訪日客の属性などのデータ収集は、今年度事業である程度可能になった。

 ただ、収集したデータをいかに分析するかが不十分なため、「データ分析の高度なスキルをもった人材を充てていきたい」とする。

 もう一方は地域連携の強化となる。「これまで地方自治体やDMOらと密に情報共有ができていなかった。ここを強化し、デジタルマーケティングで分析したデータをフィードバックする」(同)。JNTOと地域の好循環を生むため
の体制強化を進めていきたい考え。

 重点20市場の拡充もはかる。20年4月からは、中東地域とメキシコ、スイス、ニュージーランド、オランダを追加。重点25市場とする。併せて、観光統計の整備に7億円(同7%増)を計上して、新たな市場を含み市場を的確に把
握できるようにしていく。

 このほか、「東アジア市場のテコ入れが必要」とし、アジア市場向けの大規模プロモーション事業を盛り込んだ。

 なお、JNTOの海外事務所設置については、広州は今年中に、ドバイとメキシコシティは来年度中に開設する見通しだという。 

新規事業は2つ 教育旅行とDMOを

 相互交流に力を入れる。新規事業として「教育旅行を通じた青少年の国際交流の促進」に2千万円を要求する。教育旅行の現状分析や課題整理、諸外国との協議のほか、普及啓発活動を行う。

 現状、全体の海外教育旅行生徒数は増えているが、中国など一部市場は減り、2国間のギャップが拡がっている。

 来年度は中国市場をメインに進め、将来的にはインドや豪州など溝が広がる国へのアプローチもしていきたい考え。

 もう一方の新事業は「DMOによる宿泊施設等と連携したデータ収集・分析事業」で、1億6千万円を充てた。地域内の宿泊施設や観光施設などが集めた観光客データを、DMOに一元的に集約するためのプラットフォームを構築する。

 DMOがプラットフォームに集積したデータを分析して戦略を決め、地域の観光関連事業者に提供する流れをつくる。DMOの集めたデータは、JNTOのデジタルマーケティングセンターにも集積される見通し。

継続事業に新メニュー ブレジャーで消費増へ 

 「MICE誘致の促進」は3億1100万円で、同99%と伸び率では全項目中最も高い。MICE市場は世界で約30兆円といわれている。しかし、インセンティブ旅行は取り組みが遅れていると指摘がある。このため、インセンティブ旅行に
かかる特別なコンテンツ創出を進める。

 併せて国際会議などで日本を訪れる外国人旅行者への「ブレジャー」促進をはかる。ブレジャーはビジネスとレジャーを合わせた造語。出張の前後に休みをつけて、観光を楽しむといったもの。会議だけでなく、観光地を巡っ
てもらうことで、長期滞在による消費額増加を狙う。

 ブレジャー市場は旅行会社とも相談しながら開拓していく。インセンティブとブレジャーの両事業で8千万円を求めた。

 「観光産業における人材確保・育成事業」(2億4700万円、同53%増)では、初等中等教育から観光を学べるよう環境を整える。

 「幼い時から、観光というものを意識してもらいたい。ただ、(教育機関側からは)どのように指導すれば良いかわからないといった声が多い」という。このため、観光教育に活用できる教材などを作成・集約し、「観光教育
ポータルサイト」を構築。モデル事業やシンポジウムなども行う。

 「訪日外国人旅行者受受入環境整備緊急対策事業」(60億300万円、同10%増)の新メニューでは、トイレの洋式化を加えた。これまでもトイレの洋式化や機能向上はあったが、水洗式トイレのみが対象だった。

 未だ地方部などの人里離れた観光地に汲み取り式トイレがあり、評判が悪いという。新メニューでは、汲み取り式を水洗化するための浄化槽整備事業を支援していく。

民泊は14億円計上 違法物件の特定へ

 「健全な民泊サービスの普及」は同1%増の14億円を計上した。営業日数などの自動集計機能を、現システムに追加する改修を提示。今年度で構築した違法性が疑われる物件の特定するシステムも来年度に運用開始させたい考え。

税制改正要望 免税店の増加を 

 免税店の増加を狙う。現状は本人確認などの免税手続きを行う人員の配置が必要だが、顔認証ができる機器を設置した場合、人員配置を不要とするよう求めた。従業員を介さず販売する物品も免税対象としてほしいといった新
たな需要に対応するカタチだ。

 同庁が想定するのは、空港などでIoT技術を搭載した自動販売機が、ぬいぐるみや化粧品、五輪関連グッズなどを販売するような場面だ。

 従来の自動販売機は飲み物だけを販売するものが主流だったが、それでは免税対象となる5千円にはとどかなかった。ただ、今後は高額な商品も自動販売機で売り出される動きが進むと判断し、市場拡大前に先手を打つ。

 財政当局と調整中だが、自動販売機などで販売する場合でも、1つの免税店としてカウントする見通し。なお、19年4月現在で、全国の免税店数は5万198店に上る。

組織・定員要求 

 災害時などに外国人旅行者へ情報提供など的確に行うため、「外客安全対策官」を要求する。国際観光部にぶら下がる予定で、本省で5人、対応する運輸局に20人を要求する。

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