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【津南・スカイランタンツアー】広域連携で相乗効果1泊2日の着地型バスツアー 森宮交通

2019年5月5日
営業部:古沢 克昌

2019年5月5日(日) 配信

2千個のスカイランタンが夜空を埋め尽くした

 森宮交通(山岸博之社長、長野県・栄村)が企画・実施した着地型旅行商品「第43回津南雪まつり公式ツアー・スカイランタンバスツアー」が、3月9、10日の1泊2日で実施された。今回取材で同行したツアーは「飯山駅発着渋温泉1泊2日バスの旅」でスカイランタンの打上げのほかに、渋温泉の旅館に宿泊。翌日に地獄谷野猿公苑でスノーモンキーを見学するというもの。広域連携で津南町だけで終わらず、周辺エリアにも観光することで相乗効果が期待できる。前回よりもさらに進化した企画内容となっていた。

【古沢 克昌】

 ツアー1日目は午前11時に飯山駅集合。大型バスで戸狩温泉「お宿本屋敷」に移動した。同宿では地元食材をふんだんに使った郷土料理の昼食をいただく。一例を挙げると、こだわり玄米の甘酒や飯山ブランド「みゆきポーク」と飯山茸たっぷり鍋、いもなますなど。

 とにかく大満足の昼食だった。食後にはスカイランタンの絵付け体験も実施。2人1組で思い思いのイラストやメッセージをランタンに描いた。

ランタン絵付け体験

 午後からは津南雪まつり大割野特設会場へ移動し、約1時間30分の自由見学。普段はほとんど人通りのない商店街にこの日だけは行列ができるほどのにぎわいがあった。会場周辺の「苗場酒造」では酒蔵祭りも開催中で、利き酒5種(無濾過生原酒飲み比べ500円)や甘酒・酒粕販売、輪投げチャレンジなどが行われていた。

 特設会場の大型かまくら前では「ゆきんこコスプレ」での記念撮影が大人気だった。来年は「ゆきんこの数を増やして、商店街をゆきんこ姿でいっぱいにしたい」と計画しているそうだ。

 夕刻になると雪まつりメイン会場の「ニュー・グリーンピア津南」に移動。スカイランタンの打上げ時間までは会場内で披露されるどんど焼きの伝統行事「どうろく神」などを見学。途中、露店市で軽食を購入したが、残念だったのは販売されていた軽食が地元とは関係のない食材ばかりだったこと。せっかくの旅先での食の楽しみが半減してしまった。県外客が多く集まる会場では、できる限り地元食材を多く採用した郷土色豊かなメニューをそろえてもらいたかった。

 午後7時を過ぎると個人客のスカイランタン引換が開始となり、会場内が熱気を帯びてくる。最初のスカイランタンは地元小学校の6年生が打ち上げる。きっと一生の思い出になることだろう。続いてメインのスカイランタン2千個が順次打ち上げられ、満天の夜空が星の数ほどもあるスカイランタンで埋め尽くされる。圧巻である。ツアー参加者はこれが観たくて遠方から足を運んできたといっても過言ではない。津南雪まつりのフィナーレは雪上花火が彩る。スカイランタンに合わせて打上げ花火が競演した。

 午後8時30分にはニュー・グリーンピア津南の駐車場を出発し、宿泊地の渋温泉へと向かった。バス車内で津南産の食材を使った「雪灯弁当」が配布された。ミシュラン2つ星、六本木の「リューズ」オーナーシェフである飯塚隆太シェフ(新潟県十日町市出身)がレシピを提供した特製弁当だ。飯塚シェフはグッドデザイン賞を受賞した、えちごトキめきリゾート雪月花の車内弁当も監修している。

津南産の食材を使った「雪灯弁当」

 雪灯弁当の中身はリューズのクロケット、エスカベッシュのほか、地元名産の妻有ポーク焼売、津南産切り干し大根煮、胡桃入り太巻、津南産きりざい入りポテトサラダ、舞茸天と山芋の短冊揚げ、雪室人参サラダ、県産かきのもとと雪国うるいの和え物などがぎっしりと詰まっている。

 また、弁当には地元の越後杉を活用した天然箸がセット。軽く持ちやすいのでさまざまな年代の人におすすめ。杉の良い香りがして、洗って繰り返し利用ができる持ち帰り必須の越後杉箸だ。

 車内での食事も済み、しばらくすると長野県・山ノ内町の渋温泉に到着。夜の温泉街の雰囲気がとても素晴らしい。この日は2軒の温泉旅館に分宿となった。

 2日目は早めに起床して外湯めぐりなどを楽しみながら、ゆっくり温泉街を散策。朝食後に地獄谷野猿公苑へ出発した。スノーモンキー人気で冬のこの時期は外国人ばかりが目立つのだが、この日はスカイランタンツアーの大型バスが何台も連なって上林温泉の駐車場に集まったので、珍しく日本人観光客の多い1日となった。上林温泉から地獄谷野猿公苑入口まで、行列になって山道を歩いたのは初めての経験だった。

 スノーモンキーを見学したあとは再び渋温泉へ戻り、宿泊した旅館で昼食をとった。帰りは飯山駅まで送迎してもらい、現地解散となった。

地獄谷野猿公苑入口

* * *

 今回のスカイランタンツアーを終えて、主催者である森宮交通の山岸社長は「スカイランタンは8年前の長野県北部地震からの復興を願い始まり、現在は県外から多くの観光客が集まるようになった。今回はとくに食の良さをアピールするため、ツアー時に食事提供する地元の旅館や飲食店関係者に集まってもらい、おもてなし意見交換会を開いた。その結果、昼食の評価が著しく向上し、ツアー参加者からも好評でした」と話す。

 「ツアーは2県にまたがるため、広域観光連携を民間主導で行った。スカイランタンだけで終わらず四季を通して新潟県と長野県の奥信越エリアを売っていきたい。地元に観光客を増やすことで将来的には移住定住にもつなげていきたい」(山岸社長)と熱く語った。

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