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【平田観光  代表取締役CEO・大場喜満氏に聞く】「IT」駆使し新風を 強みのインバウンド伸ばす

2018年12月3日
関西支社:土橋 孝秀

2018年12月3日(月)配信

大場喜満氏

 沖縄県の八重山諸島で主に離島ツアーなどを販売する平田観光(石垣市)の新しい代表取締役CEOに今年5月、大場喜満氏が就任。東京でIT・コンサルティングの会社も経営する同氏に今後の事業ビジョンなどを聞いた。

【関西支社・土橋 孝秀】

 

 ――就任の経緯は。

 2年ほど前にセミナー講師として平田観光を訪れてから、お付き合いが始まった。現在の旅行業界は海外資本のOTA(オンライン旅行会社)の台頭など大きな構造転換が起きていて、それをリードしているのはIT。平田観光もネット戦略に舵を切っていくなかで、私のIT関連の知見が生かせると考えた。また、歴代社長と異なり、私は内地の人間。そして旅行業界の素人で、ましてやIT畑の人間。そういう新しい視点で経営を担えるのもメリットと捉えた。

 ――今後の事業展開について。

 就任にあたり、「インバウンド」「IT」「企画力」という3つのキーワードを打ち出した。修学旅行が前期比で大幅に増加していることを踏まえ、社内に教育事業部門を立ち上げる。同時に社内勉強会「平田サロン」を社内外問わずリニューアルし、事業をより包括的にスケールアップさせていく。その第1弾施策になるのが、「インバンド+教育事業」。10月に香港で行われた商談会に参加したが、そこで来年春の修学旅行誘致で具体的な引き合いがあった。大学生のインターン受け入れ要請もあり、今後の人的交流の活発化に期待がもてる。香港はヨーロッパへのハブ的な機能を持つところで、弊社のインバウンド戦略における重要市場の1つだ。

 加えて、海外企業向けに、教育的要素を織り込んだインセンティブツアーなどを造成しPRすることも考えている。

 弊社は元々、インバウンド誘客は沖縄県内で先駆けて取り組んできた。実績を積み上げ、弊社の強みの1つになっているが、そこをさらに伸ばしていきたい。

 ――ITの活用法は。

 海外資本のエージェントからAPI連携のオファーを頂いている。全世界のホテル・エアーをスマートフォンで予約・決済できるシステムに、弊社のシステムをつなぐことが実現すると、グローバルレベルでのプラットフォーム化が可能となる。我われのツアー商品の魅力が世界中の人々に直接リーチ可能となるメリットは計り知れない。八重山で離島ツアーを手掛ける会社は複数あるが、その部分は平田オリジナルとして打ち出していけるはずだ。

 インスタやユーチューブなどSNSを活用したプロモーションも積極的に行う。八重山の楽しさやアクティビティを全面に出すようなネットでの生配信も計画している。

 ――他業種コラボも進む。

 キーワードの1つ、企画力はオリジナルの旅行商品やコンテンツを作り上げていくこと。他業種コラボもその一環で、今夏に花魁と侍の演舞を店頭で実施し、NHKのニュースに取り上げられるなど好評だった。今後も継続的にコラボを展開し、賑わいを作りたい。

 従来の離島めぐりや水牛車観光はもちろん大事だが、それだけでは限界がある。弊社ではセグウェイツアーを実施し好評を頂いているが、同様のコンテンツの開発に取り組み始めている。

 ――平田観光の将来像は。

 平田1社だけでなく、共存しながら八重山全体のボトムアップを考えていく必要がある。世界の名だたるリゾート地と肩を並べることができるように、弊社がリーディングカンパニーとして努力していきたい。

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