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ジャルパック・増澤部長に聞く、各サイトの顧客ニーズに対応

2013年5月17日
編集部
国内仕入部 増澤 紀之 部長
国内仕入部 増澤 紀之 部長

 ジャルパックと日本航空(JAL)は、リクルートホールディングスと提携し、JALホームページやじゃらんnetでJAL国内線航空券とリクルートが提供する国内宿泊施設を組み合わせたダイナミックパッケージ商品「JALダイナミックパッケージ」を展開しているが、7月22日からじゃらんで販売する商品を「JALじゃらんパック」として刷新する。一方、今秋から、JALホームページで販売中の「JALダイナミックパッケージ」の宿泊仕入れは、ジャルパックが開発するオンラインシステムに切り替える。販売チャネルに合った商品にすることで、それぞれの顧客のニーズに合わせることが狙い。ジャルパックが4月1日に新設した「国内仕入部」の増澤紀之部長に話を聞いた。

【飯塚 小牧】

 ――4月1日から「国内仕入部」を新設した理由は。

 お客様の購買動向がよりリアルからウェブへ、商品ではパンフレットからダイナミックパッケージへとシフトしている。マーケットも安い商品と高額商品の二極化が著しく、予約の間際化も近年鮮明だ。このような変化に対応していくには、これまで、ダイナミックパッケージとパンフレット商品の仕入れを別々に行っていたものを国内仕入部で一元化し、全体を俯瞰してみる必要がある。

 オペレーションも別組織だったものが、国内仕入部のなかの組織になり、提携施設との窓口が1つになったことで、分かりやすさやスピード感などシナジー効果も生まれる。施設との関係は施設全体の送客を増やすうえで、パンフレットでもダイナミックパッケージでも総合的な対応ができる体制をつくることが重要だ。

 ――これまでのダイナミックパッケージがどのように変わるのか。また、その理由は。

 リクルートホールディングスとは2007年から提携し、1つのダイナミックパッケージをさまざまな販売チャネルで展開している。これを、段階を経て、最終的には当社が宿泊仕入れをしてJALホームページなどで販売する「JALダイナミックパッケージ」と、リクルートが宿泊仕入れをして、じゃらんnetで販売する「JALじゃらんパック」の2つのダイナミックパッケージ商品に分ける。

 なぜ分けるかというと、現行じゃらんnetから予約した「JALダイナミックパッケージ」は、途中からJALのホームページに飛んでしまい、ユーザーの利便性に合ったものではなかった。じゃらんユーザーにとっては、リクルートのさまざまなポイントプログラムと連携し、またそのサイトで完結するものが最適だ。

 一方、JALのホームページ利用者は、こちらもポイントプログラムだが、JALマイレージバンク(JMB)の会員が非常に多い。会員のニーズに合った商品を提供していくためには、我われが自社でシステムを作り、例えばマイルを基軸にしたプランを多く作るなど、よりJALホームページのお客様に沿ったものを提供できる環境にしなければならない。

 消費者のニーズに1つのもので対応するのは難しいタイミングにきている。それぞれのサイトに特化したもので、そのサイトのお客様へのサービスや商品価値を高めていきたい。

 ――自社の新しい宿泊仕入れシステムはどのようなものか。

 新オンラインシステム「ジャルパックeエントリーシステム」は6月中に入力サービスを開始する予定だが、このシステムはダイナミックパッケージに留まらない。現在、JALのホームページには宿泊のみを販売するサイト「JALイージーホテル」がある。こちらもリクルートと提携しているが、これを新システムに切り替えて展開する。航空券と個別に宿泊予約をされるお客様もいるが、JMB会員は飛行機を利用しない場合でもこのサイトで宿泊予約をしている実態がある。規模としては非常に大きいものがあるので、施設にとってはメリットが大きいと考えている。

 JALイージーホテルについては、これまで、当社は施設と直接契約をしていなかったので、新システムの導入で新たに契約を結ぶことになる。また、JALダイナミックパッケージも現在の契約から、新しいシステムをご利用いただくための契約へ切り替えが必要だ。今後は、全国のより多くの施設とお付き合いをさせていただきたいと考えている。我われからお願いすることなので、5月20日から全国で説明会を開いて理解を求めていく。

 新しいシステムには不安もあると思うが、例えば画面は使い勝手のよいものにし、在庫や料金入力などの作業は、サイトコントローラーにも対応していく予定だ。全国に契約窓口やシステムヘルプを行う体制も整え、5月20日からは専用のヘルプデスクとして電話窓口も設置する。

 また、我われは最後発ということもあるので、他社に比べ、システム手数料を非常にリーズナブルに設定したいと考えている。コストメリットでは最も魅力的なものを提案し、しっかり期待に応えていきたい。

 ――自社ダイナミックパッケージ導入後の展開は。

 北海道や沖縄のリゾートなどは、まだダイナミックパッケージが伸びる余地があると考えているので、注力していく。また、東京ディズニーランドが30周年ということもあるので、関東に来るお客様もダイナミックパッケージに取り込んでいきたい。

 ジャルパックは5月20日から、宿泊施設を対象にした新システムの説明会を全国37カ所で44回開く。

 問い合わせ=東日本G(北海道・東北・北陸・関東・中部) 電話:03(5715)8162、西日本G(関西・中国・四国・九州・沖縄) 電話:03(5715)8164。

 主な開催地・日程は次の通り。(時間は全国共通で午前が10時から、午後が2時から)。

 【関西(大阪)】5月20日(日航大阪)【中部(名古屋)】5月23日(名古屋東急ホテル)【関東(東京)】5月31日(ホテル日航東京)▽6月5日(品川プリンスホテル)

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