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旅行総支出額20―23万円、東南アの訪日消費動向分析(観光庁)

2013年3月21日
編集部

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 観光庁はこのほど、2010―12年の震災直後を除く期間に行った訪日外国人消費動向調査から、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピンの主要東南アジア諸国からの訪日外国人消費動向を分析した。これによると、主な東南アジア諸国からの訪日外国人1人当たり旅行総支出額の各国籍平均は20―23万円台で、東アジアの国・地域と比べると、韓国、台湾、香港より高く、中国より低い結果となった。
【伊集院 悟】

 旅行支出をみると、東南アジア諸国の訪日外国人1人当たり旅行総支出額の各国籍平均は、個別手配客に比べて、ツアー利用客の方が旅行総支出額が高い傾向だ。

 ツアー利用者のパッケージツアー代の平均値をみると、東アジアの国・地域より高く、とくにマレーシアとインドネシアからの訪日旅行パッケージツアー代が18万円台と高い。航空便や宿泊などを個別に手配した人の、出発国から日本までの往復運賃の平均値をみると、ツアー代同様に東アジアの国・地域より高く、とくにインドネシアやフィリピンで10万円台と高い。

 パッケージツアーに含まれる滞在費を入れない日本滞在中の「1人当たり旅行中支出額」の各国籍平均は11―12万円台で、韓国、台湾、香港より高く、中国より低い。個別手配客でみると、各国籍平均は12―14万円台。なかでもシンガポールは14・4万円と高い。ツアー利用客の旅行中支出の中心は買物で、東南アジア諸国の各国平均は5―6万円台が多く、とくにフィリピンは9万円台と高い。

 個別手配客の1泊当たりの旅行中支出額をみると、タイ、マレーシア、インドネシアは、平均泊数が20泊前後、1泊当たり7千円ほどとなった。シンガポールは平均泊数が8泊と短いが、1泊当たり2万円近くと高い。フィリピンは平均泊数が長く、1泊当たり4千円と低い。

 訪日外国人旅行消費額をみると、タイは中国、韓国、台湾、米国、香港・オーストラリアに次ぐ7番目で、東南アジアのなかでは最も多い。12年の調査結果から、タイからの訪日観光客の旅行動向と買物支出をみると、訪日観光客は、パッケージ利用客が47%で、個別手配客が53%。ツアー利用客には訪日1回目の人が多く、個別手配客では3回目以上の割合が多い。日本での滞在日数はツアー利用客では5日間が多く、個別手配客では7日間以上の長期滞在が多い。訪問地ではツアー利用客が東京都と山梨県、個別手配客が東京都と大阪府の訪問率が高い。

 タイからの訪日観光客の活動内容をみると、ツアー利用客、個別手配客ともに、日本食の堪能やショッピングが多い。ツアー利用客では、自然・景勝地観光や旅館での宿泊、温泉入浴を体験した人の割合が個別手配客に比べて高い。個別手配客では、テーマパークを訪れた人や、親族・知人訪問をした人の割合がツアー利用客に比べて高い。次回に体験したいことは、ツアー利用客が日本の歴史・伝統文化体験、個別手配客が日本食を食べることが多く、スキー・スノーボードも上位に入った。

 タイからの訪日観光客の買物支出額は平均5万円で、韓国や台湾より高く、中国より低い。また、買物特性をみると、買物支出額が4万円以上の客層では、4万円未満の客層に比べて、服・かばん・靴や、マンガ・DVD・アニメ関連商品の購入率が高く、百貨店・デパートで買い物する人、クレジットカード利用者も多いことが分かった。

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