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16年2千万人継続か、基本計画に高数値目標を

2012年1月1日
編集部

 国土交通省は11年12月12日、有識者からなる第17回交通政策審議会観光分科会を開き、観光立国推進基本計画の見直しについて具体的な数値目標案を提示し協議した。16日に会見を開いた観光庁の溝畑宏長官の報告によると、「『より高い数値目標を掲げるべき』との意見が多かった」という。観光立国推進基本計画の数値目標は、現状を考慮せず高い数値目標のままとなるか。2月の審議会を経て年度内の閣議決定を目指す。

 12日の交通政策審議会観光分科会では、見直しへの議論を進めている観光立国推進基本計画の数値目標案を提示。訪日外国人旅行者数は当初計画通りの「2016年までに2千万人」という案と、2010年実績の861万人と原発事故による風評被害による訪日外国人客数の減少を考慮し、当初計画より引き下げた「2016年までに1500万人」という2案が出された。

 訪日外国人の満足度は、2010年の「大変満足」35・6%、「必ず再訪したい」49・7%に対し、それぞれ40%、50%程度を目標値案とした。国際会議の開催件数は2010年実績の741件に対し、2016年までに50%以上の増加と、アジア最大の開催国となることを提案。日本人の海外旅行数は2010年実績1664万人に対し、2千万人を目標数値案とした。

 国内における旅行消費額の目標は26兆4500億円―33兆5900億円(09年は25兆5千億円)。年々減少している国内宿泊観光旅行の年間平均宿泊数の目標は、2010年に2・12泊だった実績に対し、2016年までに1泊増加させる3・12泊の案と、まずは過去5年の実績平均に戻す2・42泊の案、減少傾向を食い止め現状を維持する2・12泊の3案が出された。国内観光地域の旅行者満足度の目標は、「大変満足・必ず再訪したい」で25%の案が提示された。

 16日の会見で溝畑長官は分科会のようすを報告。「観光は日本のリーディング産業のため、経済成長よりも高い水準の目標を設定するべきとの意見が多く出た」とした。また、インバウンドのさらなる強化とMICEの推進、日本政府観光局(JNTO)の体制強化に対する意見が出たという。MICEとJNTOについて11年度予算で減らされた旨の質問がおよぶと、長官は「少ない予算で大きい効果を得るのが我われの役目。予算規模は関係ない」と語った。JNTOについては「韓国やシンガポールなど他のインバウンド強国に見劣りしない体制へ強化する」と力を込めた。 

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