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IoTで民泊を一括支援、TATERU bnbが取り組み加速

2018年6月18日
編集部:謝 谷楓

2018年6月18日(金) 配信

TATERU bnbの取り組みについて説明する、同社の大城代表(右奥)

TATERU bnb(大城崇聡代表)が、取り組みを加速させている。住宅宿泊事業法(民泊法)が施行となった6月15日(金)には、民泊事業戦略説明会を東京都内で開いた。大城代表が直接、解錠やチェックインなどを担うIoTサービス(bnb kit)を中心に、今後の展開について説明した。予約管理からもてなし、清掃まで一括で民泊オーナーを支援する体制を構築する。

 同社は、スマートフォン端末用アプリ「TATERU Apartment」を軸に、アパート経営をサポートするTATERU(古木大咲CEO)の傘下。TATERU社はリーマン・ショック以降、インターネットを通じ、アパート経営希望者と土地・施工のマッチングで実績を重ね、急成長を遂げた。TATERU bnbではその仕組みを、民泊分野に応用。集客力の高い物件開発・運営で成果を上げている。民泊法の施行を機に管理業者としての登録を済ませた。今後は、物件運営のサポート面でも収益拡大を狙う。

bnb kitのレンタル開始を発表

 15日(金)の説明会で、レンタルの開始が発表されたbnb kit。解錠(SMART LOCK)とチェックイン(CHECK-IN PAD)のほか、宿泊者のホスピタリティ面もサポートする(TRIP PHONE)3つの仕組みを用意した。オーナーは導入すれば、民泊物件の運営をほぼ無人化することができる。

シリンダーに取り付けられたSMART LOCK。ドアに穴などを開けることなく取り付けられるため、原状回復も容易だという

 SMART LOCKは、既存のシリンダーに番号を備えた機器を取り付けるだけで、スマートフォン経由で解錠ができるというシステム。宿泊ユーザーは予約完了とともにキーナンバーをメールで受け取り、現地到着後は番号を入力するだけで良い。特定の場所で鍵を受け取る必要はない。

 CHECK-IN PADは7㌅型のタブレット端末。予約時に取り込んだパスポート情報を基に、24時間いつでも本人確認を行うことができる。TRIP PHONEはコンシェルジュチャットや、無制限のテザリング・通話機能をもつスマートフォン端末で、ユーザーは宿泊中に持ち出すなど、自由に使用することができる。導入価格は初期費用3万円から、月額9,800円からとなる。TRIP PHONEはユーザーの動態データを記録するため、地域の受入体制整備に役立つビッグデータを収集する役割も担う。

bnb kitによるチェックインフロー

サイトコントローラー「手間いらず」と連携したPMSや、AIの活用も

 上記bnb kitを導入した民泊物件は6月30日(土)、東京・赤羽にオープンする予定となっており、今後の展開が楽しみだ。

 同社が提供する仕組みはこれだけではない。6月12日(火)には、オリジナルPMS(宿泊管理システム)bnb BOOKの開発をスタートしたと発表。AI(人工知能)による料金プランの自動算出が可能で、本格的なレベニューマネジメントにも対応する。

 ユーザーにとって、予約のポータルとなる各民泊プラットフォーマーとOTA(オンライン旅行会社)への掲載・在庫管理ができるサイトコントローラー機能も備えた(手間いらずとの連携)。

bnb BOOKの仕組み

 大城代表は説明会のあと、「民泊ビジネスに関わることすべてをワンストップで提供できる体制をつくっている。民泊運営をぜひ、一括で任せてほしい」と語り、サービスに自信を示した。今後は取得したビッグデータに基づき、物件開発のコンサルティングにも注力する。

 物件の清掃にシェアリングエコノミーを取り入れたサービスbnb CLEANINGもスタートする予定。提供するbnb kitのSMART LOCKと連動させることで、清掃面でのコスト削減をはかることができる。宿泊者の信頼度を可視化するシステムbnb SCOREも開発段階にあるという。

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