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新たな就職支援サービス「旅人採用」が人気 世界10カ国以上旅した学生のみで説明会開く

2018年5月25日
編集部:平綿 裕一

2018年5月25日(金) 配信 

当日は約40人が集まった

 

海外への旅行や留学などの経験を持つ人材に特化した就職支援サービス「旅人採用」が人気だ。人材派遣などを行うアプリ(庄子潔社長)と、旅を軸に多角的に事業展開するTABIPPO(清水直哉代表)が協業して今年3月に始めた。約2カ月で800人以上が参加し、企業は50社が登録している。海外経験が豊富な学生らに寄り添い、経験を力に変えて“就活”を後押しする。

 5月24日(木)に東京都内で、海外10カ国以上旅したことがある学生限定の合同企業説明会を開いた。40人近くが集まり宮城県仙台市から来た学生もいた。互いの旅や悩みなどを共有し交流を深め、企業からの説明などを受けた。

企業担当者(手前)から熱心に話を聞く学生ら

 旅人の定義は、新卒採用が1カ月以上の海外経験となる。中途採用はトータルで3カ月以上の海外経験か、海外を10カ国以上訪問した経験の有無で判断する。旅人登録者は新卒が4割、中途が6割ほどの割合を占める。

 海外経験を積むことで異文化に触れ、多様な価値観を得るなど視野が広がる。アプリによれば海外経験が豊かな人材は「自発的な行動力やコミュニケーション能力」が優れているという。訪日外国人旅行者は18年1~4月累計が過去最速で1千万人を突破した。旅行・観光業界ではグローバル人材の確保が焦眉の急となっている。

 ただ、海外経験を経て帰国すると、就職活動に対する情報不足や、就職時期に間に合わないこともある。同日、世界23カ国を旅した学生は「(海外経験のための)休学がマイナスに捉えられることもある」と話した。アプリの調査では、1人で海外旅行をしたことがある人の約4割が、帰国後の進路に悩みを抱えていることが分かった。海外経験を生かしきれない課題が今の就職市場にはある。両社は旅人の帰国後の進路・就職をサポートするため、今回の旅人採用を始めた。

アプリ庄子代表(左側)と清水代表(右側)

 会のなかで清水社長は「世界を旅する経験はもっとポジティブなこと。他にはない経験を企業は認めてくれるはず。今日の日を通して自信を持ってほしい」と学生に呼び掛けた。

 同サービスでは旅人特有の悩みを聞き、海外経験に好感を持つ企業の紹介や、海外経験などを企業にアピールしていく。登録するだけで学生は無料で利用できる。

 現在はベンチャー系のIT・Web、人材、旅行関係の業界の登録がある。将来的には自治体にも旅人を紹介していく見通し。「地方創生などにも、海外経験を生かすことができる」(清水代表)と意気込む。

 会では旅人採用に賛同する5社の担当者からプレゼンテーションがあり、その後学生らと座談会を実施。専門大学2年生の遠藤さんは「海外旅行をしている人が周りにはあまりいない。今回たくさんの人に話を聞けてよかった」と笑顔で話した。

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