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田んぼから未来を考える、大崎・佐渡・豊岡3市長が授業

2010年9月1日
編集部
わらび座  響による芸能も披露
わらび座 響による芸能も披露

 マガンの里・宮城県大崎市、トキの郷・新潟県佐渡市、コウノトリの郷・兵庫県豊岡市の3市が連携し8月9日、東京大学弥生講堂で、「田めになる学校」を開いた。子供たちを対象に、田んぼから未来を考えようという取り組み。3市長や東京大学の学生が先生となり授業形式で進行。子供たちは、田んぼを舞台に、さまざまな植物や動物が複雑に関係し合う生態系の仕組みを学んだ。

 大崎市内の蕪栗沼・周辺水田、化女沼は、国際的に重要な湿地を守るラムサール条約湿地に登録される。蕪栗沼周辺では、冬の田んぼに水を張る「ふゆみずたんぼ」など、水鳥と共生した農業が10年ほど前から行われている。伊藤康志市長は「水田は冬の間、水鳥のねぐらになる。シベリアから15万羽が越冬のためにやってくる」と説明。そこでとれるお米は「地域ブランド」として高値で取引され、地域に恩恵をもたらしているという。

 佐渡では農薬、化学肥料を減らした環境にやさしい米づくりに取り組む。絶滅の危機にあったトキは人工飼育を経て08年に放鳥された。髙野宏一郎市長は「日本の田んぼは、いつからかたくさんの米を作るのが目的の生産工場になってしまった。自然のなかでバランスのとれた生態系にもっていくことが大事」と話した。

 豊岡市は、絶滅が危惧されていたコウノトリを40年以上に及ぶ人工飼育を経て野生復帰に成功した。中貝宗治市長は「田んぼはいろいろな生き物を養う場。一番うれしかったのは田んぼに子供たちが戻ってきてくれたこと。知恵と行動する勇気を持ってほしい」と語った。

 市内の小・中学校では、週1回、「コウノトリ育むお米」が給食に出される。子供たちの要望を受けて実現。年間、茶碗34万杯、栽培面積7ヘクタール分が消費されるという。

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