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「境界」のないデジタルアート空間へ 森ビルとチームラボが共同運営

2018年5月1日
編集部:井坂 和香

2018年5月1日(火) 配信

チームラボ猪子社長(左)、森ビル杉山氏

森ビル(辻慎吾社長、東京都港区)とチームラボ(猪子寿之社長、東京都文京区)が共同で運営する体験型デジタルアートミュージアム「MORI Building DIGITAL ART MUSEUM:EPSON teamLab Borderless」が2018年6月21日(木)、お台場パレットタウンに開業する。4月26日(木)、オープンに先駆けて記者発表説明会が開かれた。

 冒頭のあいさつで、森ビル同企画担当者の杉山央氏は「東京オリンピックに向けて多くの人を惹きつける施設にしたい」と意気込み、チームラボの猪子社長は「境界のないアート空間で自らを探索し、他者と新しい体験を共に作っていく場所になって欲しい」と制作にかける思いを述べた。

 今回、完成を間近に控えた制作中の現場を見学するツアーに参加。以下、見どころを一部紹介する。

ボーダーレスワールド

作品名「花の森、埋もれ失いそして生まれる」(制作中)

 エントランスフロアは四季折々の花が時間とともに移り変わる、色鮮やかな空間に。随所に設置された鏡と映像の効果で、「その世界に迷い込む体験」(チームラボ)ができる。

 フロア内のいくつかの小部屋には自由に出入りができる。次々と変わる景色に、どこにいるのか分からない、まさに迷い込んだような錯覚を覚える。花に手を触れると花びらが散るなど、細やかな演出も。

teamLab Borderlessのための新作(完成イメージ)

運動の森

「運動の森」完成イメージ図

 デジタルアートとアスレチックが融合したフロアで、立体ボルダリングや吊り棒渡りなど、より体験的にアートが楽しめる。

同フロアの「吊り棒渡り」の制作現場

 高低差のある斜面で創られた立体的な大空間「重力にあらがう生命の森」では、自分が描いた生きものが投影され、躍動する。ほかの生きものに食べられたり、踏みすぎると死んでしまう生きものもいるなど、生きものの動きを躍動的に表現。

 スタッフは、「生きものの生態系や食物連鎖をイメージした。とくに子供が生き物に興味や疑問を持つきっかけとなれば嬉しい」と思いを述べた。

立体的な大空間で、来場者が描いた生きものたちが躍動する(制作中)

ランプの森

人の動きに呼応して、色や光の動きが変化

 無数に浮かび上がる灯りが幻想的なフロア。外から見ても圧巻の作品だが、ここでも作品を体験できる仕掛けがあるという。

 ランプには実際に触ることができ、人に反応したランプの光は、音色と共に最も近い2つのランプに伝播。また次のランプへと同じように連続し、一筆書きですべてのランプを光らせたあと最初のランプに戻って来る。「自分から放たれた魂が浮遊し、返ってくるようす」をイメージしたという。

 しかし、アートというものは「解説」がなければコンセプトや意図を汲み取るのは難しい。

 「ウェブサイトには詳しい説明やコンセプトを記載するが、まずは作品を感じてもらい、良い思い出ができたと楽しんでもらえれば我われとしては充分」。

 制作側の思いや作品の意味を来場者にいかに伝えるかという点に対し、同ツアーで解説をしたチームラボ加藤謙氏がコメントした。

 フロアを移動中、廊下に見覚えのある蝶が目にとまった。「重力にあらがう生命の森」で来場者が描いた蝶が、フロアをまたいでほかの作品の中にも飛んでいくという演出だという。コンセプトである“境界をはみ出して”の総合演出は、見どころの1つだ。

 今回、プロジェクションパートナーとしてEPSONが参画。館内には470ものプロジェクターを設置し、圧倒的なスケール感の演出に挑戦する。完成イメージ動画や詳細は、下記ウェブサイト参照。

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