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インバウンド向けルート案内を、独自に作成できるサービス (ファン・タップ×表示灯)

目的地に至るまで、道順を丁寧に解説することができる「ここからGO!」。矢印を加えるなど、視覚的な情報を写真に加えることも可能だ

2018年4月16日(月) 配信

訪日外国人旅行者(インバウンド)に対し、目的地までのルート案内をより丁寧にできないか――。

 IT技術の発達が進むなか、経路案内分野にホスピタリティの概念を導入し、飲食店やホテル・旅館の差別化をサポートする技術「ここからGO!」が出てきた。分かりやすい経路説明はノーショウ対策にもなる。飲食店やホテル・旅館などを海外で現地で予約し、決済を済ませたうえで来日する例も多く、需要は高まりそうだ。

 「検索大手のグーグルをはじめ、マップ機能は大変充実している。一方、それだけでは迷ってしまう方が多いのも事実。出発地と目的地をよりわかりやすくする伝える方法はないかと考えた結果、同サービス(ここからGO!)は誕生した」と開発したファン・タップの荒木大輔代表は取材に答えてくれた。交通・屋外広告大手の表示灯(上田正剛社長)と提携し、すでに数社から発注を受けている。

 同サービスの特徴は、指定した出発地から目的地(店舗・宿泊施設)まで、施設オリジナルのルート案内をつくれること。飲食店やホテル旅館らは、作成に必要なシステムツール(アプリ)を利用し、自ら案内を作成することができるのだ。地図だけでなく、写真や音声データを用いることが可能。多言語(英語・韓国語・中国語〈簡・繁〉)翻訳にも対応した。

 例えば、迷いやすい曲がり角に写真・音声(多言語)を付与すれば、ユーザーによる問い合わせ減が期待でき、スタッフの手間軽減にもつながる。写真に矢印といった表示を加えることもできる。ウェブブラウザから利用できるため、ユーザーは特別なアプリをダウンロードする必要がない。スマートフォン端末の機種を問わないことも魅力だ。

 グーグルマップをはじめ大手企業のものは、あらゆる店舗・宿泊施設が同一のマップ上に表示されるため、繁華街や経路が複雑な場所など、GPS機能を利用しても現在地の特定が困難な場合もあった。「ここからGO!」なら、施設自ら出発地を定めたうえで、目的地までの経路案内を作成できるため、分かりづらく迷いやすい道に絞った対策が可能だ。

 予約済みの訪日外国人旅行者から道を訪ねる電話を受けても、外国語で対応しなければならず、現在地を特定するだけでもひと手間かかってしまう。駅出入り口やバス停留所など、来訪者の到着場所は定まっている場合が多いため、写真や音声データを利用して予め先手を打っておけば、逐次の対応は不要となる。

 予約完了メールなどにルート案内のURLを添付するだけで、煩わしい道案内対応からスタッフを開放できる。詳細なルート案内の事前配布は、ユーザーにとっても好印象。片言の母国語による対応で時間をムダにすることがないからだ。距離が遠ければ遠いほど、旅先での時間は貴重となるため、リピーター獲得につながる差別化も期待できる。

 表示灯社が提供するデジタルサイネージとも連動する。サイネージに表示される2次元(QR)コードをカメラアプリでスキャンすれば、案内情報をスマートフォン端末から確認できるようになる。ビーコンなど、より高度なインフラ技術の利用も視野に入れる。オリジナルのルート案内作成については、出発地の選択から写真撮影まで、表示灯社サイドが一手に引き受けることもでき、各店・施設の要望に沿った対応が可能だ。

 「お寺巡りに、スマホを活用したスタンプラリーイベントを実施するなど、地域全体に及ぶ活用も可能です。飲食店やホテル・旅館といった施設事業者だけでなく、地域行政・観光協会からの要望にも応えることができるはずです」(荒木代表)。

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