シニア層のリフォーム需要取り込む
2018年1月25日(木) 配信
オンライン予約のゆこゆこ(池照直樹社長、東京・銀座)はこのほど、不動産検索大手ホームズを運営するLIFULL(井上高志社長)と連携し、住まいのリフォーム分野での情報発信に注力すると発表した。増加が予測される、シニア層のリフォーム需要を取り込む構え。
ゆこゆこ(池照直樹社長、東京・銀座)は、宿の選択から予約までをワンストップで行うOTA(オンライン旅行会社)。2000年の立ち上げ以降、シニア層を中心に会員数を増やしてきた。自社運営の電話予約センターの充実や、情報誌とファックスを活用した丁寧な情報発信で、ITリテラシーが乏しくとも、最新の宿情報にアクセスできる環境整備に努めている。
不動産検索大手のLIFULLでは物件のほか、リフォーム業者とユーザーのマッチングにも力を入れている。2年以上の実績を有するなど、独自の基準を設けることでリフォームに対する不安要素を取り除いてきた。リフォームをめぐっては、高齢者を中心に事業者とトラブルが発生することも多く、ユーザー視線に立った施策が求められてきた。LIFULLでは、物件選びで培った高いマッチング力を生かした取り組みで、業界の健全化に一石を投じている。
ゆこゆこの会員数は800万人(Web・情報誌合計)、シニア層が多数を占める。退職や子育てが一段落した後のリフォーム需要を取り込もうと模索するLIFULLにとっては、深い魅力を持つ。ゆこゆこが発行する情報誌上で、リフォームにまつわる記事を掲載することで、需要を喚起する狙いだ。
住宅リフォーム市場の規模は6・2兆円(2016年)。近年は微減が続くものの、2020年までには7兆円規模に成長すると予測されている。日本の旅行市場規模(9兆円、2015年)と比較すると、規模感の大きさを実感できる。ゆこゆこ会員に対し、安心できるリフォーム情報を提供することで、増加する需要の取り込みを目指す。