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晴れ着で良縁成就を願う 1月15日は飛騨市の「三寺まいり」

2018年1月9日
編集部:長谷川 貴人

2018年1月9日(火)配信 

縁結びの願いを込めて人々が灯す「千本ろうそく」

岐阜県飛騨市では毎年1月15日、200年以上続く冬祭りである「三寺まいり」が行われる。古川町市街地は、たくさんの和ろうそくの光が照らし出す幻想的な雰囲気のなか、三寺(円光寺、真宗寺、本光寺)をめぐる人らでにぎわいを見せる。

“良縁成就のお参り”としても知られる「三寺まいり」

瀬戸川では「とうろう流し」も行い、無数の灯りに彩られた幻想的な風景が広がる

 「三寺まいり」は、飛騨市に200年以上も前から受け継がれている伝統行事。宗祖親鸞聖人(しんらんしょうにん)のご遺徳を偲び、命日の前夜1月15日に界隈の円光寺、真宗寺、本光寺の三寺を巡拝し、読経・説法を受けたことが始まりといわれている。

 そして明治・大正のころ、野麦峠を越えて信州へ糸引きに行った娘たちが、正月の帰省時に晴れ着で瀬戸川べりを巡拝し、男女の出会いの場ともなったことから、いつしか「恋愛成就のお参り」としても知られるようになった。

 新春明けの15日は雪も深く静かな時期だが、「三寺まいり」の日はお参りに訪れる人でにぎわい、和服姿の女性らの華やぎと和ろうそくの幻想的な灯りが町を包み込む。

「三寺まいり」をともす美しい灯り、老舗の和ろうそく

市街地の各所に2㍍もの「雪像ろうそく」が設置される

 「三寺まいり」では、町中に灯るたくさんの和ろうそくの灯りが幻想的で美しく、飛騨の冬の風物詩ともなっている。古川町市街地の各所に設置される高さ2㍍もの「雪像ろうそく」、瀬戸川沿いに女性らにより灯される恋愛成就を祈る「千本ろうそく」、そして、3つの寺に奉納された重さ13㌔㌘の和ろうそくの優しい灯りで町中を幻想的な雰囲気で包む。

 和ろうそくは、江戸時代創業の飛騨市和ろうそくの老舗「三嶋和ろうそく店」のもの。混じりけのない100%植物性の「生掛け和ろうそく」で、大変希少。日本全国でも10軒程度となった和ろうそく店の中でも、すべて手作りなのは三嶋和ろうそく店だけと言われている。「三寺まいり」と共に伝統をつなぐ、希少なろうそくだ。

「千本ろうそく」2色のろうそくのいわれ:

 瀬戸川沿いに無数の明かりが灯る「千本ろうそく」には、白と赤の2種類がある。恋愛成就の願いを込めてお参りする時には白のろうそくを灯し、その願いが叶ったら次の年には赤のろうそくを灯すという習わし。赤いろうそくの数だけ幸せが生まれたと感じることができる、とても素敵な風習だ。

 

食の屋台や晴れ着レンタル、えごまメニューの展開のほか、当日は楽しみも盛りだくさん

当日は食と特産品の屋台がならぶ

 イベントのもう1つの醍醐味である食と特産品の屋台が並ぶ「門前市」も毎年大賑わい。岩魚の塩焼きや飛騨牛コロッケ、郷土食の五平餅や鶏ちゃんから揚げなど、飛騨色満載の屋台群が登場する。加えて、米・食味分析鑑定コンクール国際大会で金賞を受賞したお米の試食ブースを、今年初めて設置。全国的にも評価されている飛騨地域産の米を堪能できる。

 さらに、女性は晴れ着のレンタルを利用して着物でお参りを楽しむことができる。また、もう1つ今年初めての試みとして、飛騨市の特産物“えごま”を使ったメニューを市内の飲食店で展開する“えごまWEEK”も1月14日(日)~21日(日)まで開催する。飛騨の特産“えごま”は、脳の活性化やエイジング効果が高いといわれる注目の食材。参加店のオリジナルメニューで堪能できる。

 

「三寺まいり」開催概要

催事名:「三寺まいり」(さんてらまいり)

開催日:2018年1月15日(月)

会場:岐阜県飛騨市古川町市街地

概要(予定):

門前市(まつり広場) 正午~午後9:00

 飛騨色満載の、食、工芸品・特産品の販売などの屋台が所狭しとならぶ、まさに飛騨の“おいしいところ”を満喫できるイベント。
※今年は、国際コンクール金賞受賞の飛騨地特産米の試食ブースも設置。

千本ろうそく(瀬戸川沿い) 午後4:00~9:00

 瀬戸川沿いに設置された長い燭台に、縁結び成就を願って女性らが和ろうそくを灯す行事。毎年、この美しい光景をおさえようとプロ・アマ問わずカメラマンが数多く訪れる。

雪像ろうそくの点灯(町目抜き通り) 午後4:00~

 「三寺まいり」の名物。古川市街地各所に立てられた高さ2㍍もの雪像ろうそくが点灯する様は、「三寺まいり」の風物詩的光景。

問い合わせ:(一社)飛騨市観光協会 tel:0577-74-1192

公式ホームページ:

(画像提供:飛騨市観光協会)

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