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【ナビタイムジャパン・藤澤氏に聞く】レンタカー利用の実態調査、外客向けマーケティングを支援

2017年12月14日
編集部

2017年12月14日(木) 配信

藤澤 政志 氏
ナビタイムジャパンインバウンド事業部長。2016年から、日本政府観光局(JNTO)インバウンド戦略部調査コンサルティンググループ調査役兼、グローバルマーケティング部デジタルマーケティング室調査役を務める。

 自治体と手を携え、地域の観光振興に力を入れるナビタイムジャパン。今回、インバウンド事業部の藤澤政志部長を訪ねた。

 レンタカーを利用した2次交通の発達が、訪日外国人旅行者数増加や地方の観光振興に結びつくと考えてきた藤澤氏。7月に配信を開始したスマートフォン端末用アプリ「Drive Hokkaido!」を中心に、「北海道ドライブ観光促進社会実験」での取り組みについて話を聞いた。

 収集した利用者の動態データは今後、各観光施設に提供する予定で、地域のマーケティング力アップも狙う。10月には、訪日外国人向けの高速道路の乗り放題パスが発売され、レンタカーに着目した取り組みは、さらに弾みがつきそうだ。【謝 谷楓】

 北海道観光の課題に向き合う

 ユーザーの移動補助と、移動経路・立ち寄りスポットのデータ分析を目的としたアプリ「Drive Hokkaido!」。国土交通省北海道開発局(和泉晶裕局長)が行う「北海道ドライブ観光促進社会実験」の一環として7月から配信をスタートした。アプリは、カーナビゲーションを使ったレンタカー移動を手助けするほか、旅道中のオススメスポットや、施設の特典(クーポン)情報も掲載する。

 北海道は、有名観光地に旅行者が偏在する課題を抱えている。道経済部観光局がまとめた「北海道観光の現況2016」でも指摘されており、道内さまざまな地域への誘客を実現するアイデアが求められてきた。

 移動と観光資源の周知をサポート

ピンク色部分がPANORAMIC DRIVING ROUTE。ルートを参考にして、未知の観光スポットにも興味を持ってほしいという。(クリックで拡大)

 アプリを立ち上げると北海道を13エリアに区分した「エリアセレクト」画面が表示される。目的地の位置するエリアを選択すれば、オススメのルートが、マップコードと共に表示される。

 「北海道を訪れる観光客は、予め目的地を定めている方がほとんど。必要な情報は目的地とその近辺になるため、エリアを選択してもらい、カーナビゲーションシステムにマップコードを入力して、まずは目的地に向かう使い方を想定した」と語る。

 全部で43のオススメルートは「PANORAMIC DRIVING ROUTE」と名付け、道中立ち寄れる観光スポットや施設も画面をスクロールするだけでチェックできるようにした。ドライブ中、興味を誘うスポットを探せるようにすることで、あまりポピュラーでない観光資源の周知も実現した。

 藤澤氏は、「北海道は広く、レンタカーで移動するのが一般的。これまでは、札幌や富良野といった有名観光地の間にある施設は見過ごされがちだった」と語ったうえで、「どの道路を走るかを提案することが、地域へと旅行者を誘うためには必要となる」と強調。アプリは、カーナビゲーションを補助しつつ、さまざまな地域へのアクセスを提案する仕様で、課題に応えるものとなっている。

 データ分析で、施策立案に寄与

事業コンセプトについて語る藤澤氏。

 7月のアプリ配信から約4カ月。現在、移動経路・立ち寄りスポットのデータ分析を実施している最中。来年3月を目処に、詳細な分析結果を発表する予定だ。

 データの収集と分析を通じ分かったことは多い。11月30日までのアプリ利用者数(日本語を除く)は3634人で、アンケート調査を通じ国・地域別の利用者数も把握した。トップは香港の583人。シンガポールと台湾、マレーシア、タイ、韓国、オーストラリアが続き、アジアからの来訪者の多さが目立つ結果となった。【表1参照】

 「リピーター数の多さも、アンケート調査を通じ明らかになりました。北海道を訪れたことのある外国人は37%で、5回以上のリピーターは10%に上ります。観光スポットランキングでも、訪道回数3回目や20回目以上のインバウンドでは『道の駅』など、初回訪問時には見られないワード(場所)がランクインしているのが際立ちます」と指摘する。

 「訪問回数にかかわらず人気なのが『大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ』。北海道の自然を満喫しようとするなら、やはり一番はロープウェイと考える観光客が多いことを示しています」と続ける。実験で得たデータは今後、誘客促進につながる道しるべ(掲示物や標識)の設置を行う際の拠り所として役立つ。

 特典(クーポン)の検索ランキングなど、収集データは各施設にも提供されることとなっており、地域事業者のマーケティング力アップにも寄与すると予想される。

 アプリの利用時間調査からは、主な観光時間帯が午前10時と午後2時であることを知ることができた。「注目すべきは、午前1―6時の深夜から早朝に掛けて検索するユーザーが存在する点です。半年の間、定期的に北海道を訪れドライブしましたが、朝食を摂れる施設が少ないことを実感しました。分析結果を発表する際には、朝食の提供を促す施策も提案できるかもしれません」。

表1:実施しているデータ分析の一部。来年3月を目処に、詳細な分析結果を発表する予定だ

 レンタカー会社と協力し、地域への誘客実現

 同実験に携わる以前から、観光資源の発掘や、訪日外国人旅行者の地方誘致に尽力してきた同社。レンタカーを通じた移動の重要性に気づくと同時に、「バスだけだとどうしても限界がある。外国人旅行者にはぜひともレンタカーを使って、地域を巡ってほしいという思いがあった」という。

表2:同実験に参画する各施設で活用されているポップアップ。
表3:アプリクーポンの掲示のお願いや、施設内でのWi―Fiの有無を、指差すだけで確認できる。アプリと連動した取り組みだ。

 地域の主要エリアから離れた場所にも、魅力的な観光資源は存在する。さらなる消費額増加につながるリピーターを取り込むためにも、レンタカーを利用しての移動は必要不可欠との見解に辿り着いた。

 「レンタカー利用者の増加を実現するためには、ユーザーの要望にいかに応えるかが課題としてあった。同実験で獲得したデータは、レンタカー会社との連携につながるもの。レンタカー会社には、サービス提供時のツールとしてアプリをユーザーに勧めてほしい」と力を込める藤澤氏。

 今後は、検索システムやアプリを通じ、レンタカー会社をサポートすることで、ナビゲーション事業者としての存在感を高める構えだ。

 なお、データ分析を可能としたアプリは、地域に合わせてカスタマイズすることができ、応用が利く。同社にとって、今回の取り組みによる収穫は大きい。

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