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魅力ある島しょへ 「二人三脚で進める」 しまぽ通貨

2017年10月21日
編集部

2017年10月21日(土) 配信

スタンプをスマホの画面に押すだけで、簡単に決済

 東京都はこのほど、東京の島しょ11島で使える「しまぽ通貨」サービスを始めた。7千円分購入すると、3千円分のプレミアムが付き、計1万円分となる。利用者側も事業者側も簡単に決済を行うことができる。伊豆諸島・小笠原諸島は1978年のピーク時から、観光客は3割程度まで落ち込んでいる。東京の魅力ある島しょ地域へ訪れてもらう「きっかけ作り」の取り組みを、東京都産業労働局観光部観光施策担当課長の齋藤順氏に聞いた。

【平綿 裕一】

齋藤順課長

 ――しまぽ通貨について教えてください。

 これまで東京の島しょ地域で行っていた「東京島めぐりPASSPORT(しまぽ)」を電子化し、電子通貨機能を追加したかたちです。7千円分購入すると、3千円分プレミアムが付与され、1万円分として使えます。30%分のプレミアムが付いた旅行商品券と考えてもらえればいいと思います。利用できる地域は①大島②利島③新島④式根島⑤神津島⑥三宅島⑦御蔵島⑧八丈島⑨青ヶ島⑩父島⑪母島――の計11島です。

 事業開始時の加盟事業者数は156事業者。現在も増えており、当初想定していた200事業者を超える勢いです。

 加盟店にスタンプを配布して、それをスマートフォン画面の上に押すだけで、簡単に決済ができます。

 ――利用者と島の事業者のメリットは。

 3千円のプレミアが付くことと、多額の現金を持ち歩く必要がなくなることがポイントです。また、しまぽのスタンプラリー機能も電子化しているので、併せて利用できます。スタンプを集めれば、記念品贈呈や、プレゼント抽選に応募することができます。

 事業者はプレミアムが付くことで、島に来たことが無い人を誘客できる点です。電子決済はこれまでにない仕組みなので、使いづらいと感じられるかもしれませんが、新たな顧客層を掘り起こせます。同様のサービスは、長崎県で導入済みですが、日本では2番目の導入です。利用者への訴求の点で新鮮味が増すと思っています。

 一方で、宿泊して長く滞在してもらい、島での消費促進も狙っています。7千円分は宿泊施設で、3千円分は宿泊に加えて土産や飲食などにも利用できます。

 加えて決済額は1千円単位からとなります。この部分はデメリットのようですが、500円のお土産に、プラス500円分をセットして1千円にするなど、工夫をしてもらい、消費単価を上げることも可能です。

 このほか旅行会社と、「しまぽ通貨ツアー」をタイアップツアーとして設定しています。1泊1万円以上の旅行商品を申し込んだ旅行者に対し、3千円分の割り引きをします。お得感を出し集客力を上げることで、観光客と消費額の増加を見込めます。

 ――電子決済で顧客・動態などのデータを入手できると思いますが、活用方法は。

 登録時に、性別や年齢、在住地などの利用データを取得できます。顧客属性にある傾向が出れば重点的に攻め、逆に弱い部分があれば、新たな取り組みを考える際の参考資料になります。ここで得られるデータは、さまざまな事業で活用していく予定です。

 ――インバウンド対応は。

 今回は対応していません。日本人が対象です。

 外国人旅行者に対しては「まずは東京の島を知ってもらいたい」という思いがあります。現状では、東京に島の認知度が十分でないと感じています。

 今回のようなインフラを作ったとしても、実際に訪れるまで辿りつかない可能性があります。まず認知を高めることが、今は大事だと思っています。

 ――東京の島しょ地域の観光課題はありますか。

 伊豆諸島・小笠原諸島の観光客の推移は、1973(昭和48)年のピーク時に比べ、2015年は3割程度の45万人まで落ち込んでいます。とにかく、観光客数の減少を食い止め、上向きに持ち直したいと考えています。

 ――観光における東京の島しょ地域活性化の方向性などは。

 今回のサービスも含めて、旅行者に訪れてもらう「きっかけ作り」は我われでもできます。ここから先の部分、「実際に来た人が満足してもらえるか」は、島の人達に考えていただく必要があります。

 しまぽ通貨で東京の11の島を巡ることが可能です。旅行者から「あの島が良かったよね」といった声が聞こえてくれば、「じゃあ私たちもやってみよう」と、各島で競い合うこともあると思います。競争が生まれれば、観光地としての質の向上にもつながるはずです。

 そこで我われは、地域のインフラをはじめ環境整備を支援する補助金や、観光協会などの地域が主体的に取り組む観光まちづくりを支援するアドバイザーを派遣などして、ハード・ソフト両面で支援していく体制を整えています。

 今後は東京の島の「強み」を創出して、いかに認知させるかも大事なことです。さらにより気軽に訪れてもらえるような取り組みと、受入環境の整備も必要です。この「認知」「きっかけ作り」「受入環境整備」の3つがセットにならないと、満足度向上にはつながってはいきません。

 「東京都だけ」「島の人たちだけ」ではなく、「一緒になって、二人三脚で進めていく」ことが重要です。東京の島を旅行先として選んでもらうために、今回のしまぽ通貨のような新たな事業を、さらに展開していきたいと考えています。

 ――ありがとうございました。

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