ジーリー×「ファクトリエ」 台湾で日本のものづくり発信 「メイドインジャパン」の価値浸透

2017年10月11日(水) 配信

山田敏夫代表(左)と吉田皓一代表

 台湾、香港人向け訪日観光情報サイト「ラーチーゴー!日本」を運営するジーリーメディアグループ(吉田皓一代表)は、工場直結のファッションブランド「ファクトリエ(Factelier)」を展開するライフスタイルアクセント(山田敏夫代表)と協業し、台北市内の「michi cafe(ミチカフェ)」でファクトリエの商品を販売する。台湾に日本のものづくりの背景やストーリーを発信し、「メイドインジャパン」の価値を浸透させる。日本への深い理解を元に、将来的には地域活性化も狙い、ツアー造成も視野に入れる。
【平綿 裕一】

 ――協業の目的は。

吉田:我われは台湾人に常に新しい話題を紹介し、飽きさせないという目的が一番にあります。ファクトリエが日本で注目されていて、「実は台湾でも出店している」ことが、とてもニュースバリューがあると考えています。我われはWebメディアなので、協業に関してオンライン上で、ファクトリエの背景や商品の良さを伝える記事を展開します。これにプラスして、今回は台北のアンテナショップ「MICHI cafe(ミチカフェ)」で、店舗の一角にファクトリエの商品を出します。O2O(online to offline)ではないですが、リアルでつながるオフラインでも訴求が可能です。

 ミチカフェがあるエリアは、台北のファッションに興味ある人がよく訪れる場所。表参道のようなエリアで、セレクトショップやカフェが立ち並びます。土日は600―800人ほど、平日は、300―400人ほどが訪れます。とくに女性客が多く、約7割以上を占めます。ファクトリエを好む層にも合致しています。

 ――ファクトリエが扱う商品は。

山田:私たちは、国産衣料のみを扱う工場直結ファションブランド「ファクトリエ」を展開しています。私が自分の足で工場を5年間で600軒以上回り、この中から厳選した世界一流ブランドを作る技術や気概を持った約50軒と直接契約を結び、商品を一緒に開発してECサイトで販売しています。中間流通を一切介さないことで、利用者は適正な価格で品質の高い商品を購入でき、工場側はしっかりと利益を得られます。

日本のものづくりの価値を台湾へ

 ――国産にこだわっていますが。

山田:現在、日本の衣料品国内生産率は3%を切っています。ですが、悲観はしていません。私は熊本県にある100年続く婦人服店の息子だったので、その3%を作る工場が素晴らしいことを知っていましたし、これからの時代は、むしろすごいチャンスだと考えています。なぜ、日本の製品が評価されるのか。それは“感性”が宿る商品が作れるからです。非効率ながら、職人が60年前の木製の折り機を使って、そこでしか作ることのできない風合いを出す。これは効率化を追う生産やAI(人工知能)にはできないことです。ここに日本の服づくりの圧倒的な強みがあります。

 ――今回はこの感性やものづくりのストーリーなどがポイントですか。

吉田:そこを伝えていきたいですね。台湾という2300万人の小さいマーケットをターゲットにしていますが、このマーケットは非常に千差万別。服づくりの背景や歴史、ストーリーがあり「だからいいんだ」ということを、台湾の消費者に発信します。メイドインジャパンの素晴らしさを浸透させていきます。

 香港、上海などほかの地域では、リブランディングや、ローカライズが必要ですが、台湾人は日本の流行りがほとんどそのまま受け入れられる、独特の消費マインドがあります。

 しかし、16年の台湾人1人当たりのGDP(国内総生産)は2万2千米ドル(日本は3万8千米ドル)となり、台湾人も成熟してきています。直観的な良し悪しではなく、感性が宿るものなど、本物を求める時期に入ったと推測しています。

 ――ファクトリエは革新的なブランドですが、ブランドの重要な点は。

山田:「熱狂的なファンが先月よりも何人増えたのか」を追求しています。

 ――旅館経営でも、共通点があると思います。詳しくお聞かせ下さい。

山田:ブランドには熱狂的なファンが欠かせません。この熱狂的ファンを呼び込むためには、サービスを満足の域から、感動の域まで高めなくてはいけません。さらに感動してもらうためには、サプライズが必要です。成功には、予想外で期待値が低い点から改善していくことが大事になってきます。

 「自分たちにできるサプライズは何かを考え積み重ねる」。意識の統一をはかり、全社的に行うことで、最終的にブランドが構築され、自分たちのやりたいことができるようになります。

 ――出張ファクトリエといった取り組みを行っていますが、この意図は。

山田:出張ファクトリエは「いいものを長く大切に、目の前のものを大事に使う」などを、企業に出向いて伝えています。3カ月前から実施していますが、出向いた企業は100社を超えています。実際にメイドインジャパンの品質を話で知るだけでなく、体験することで、ファンになってもらいたいと思っています。

 商品は安く作ろうとすればいくらでもできます。そうではなく、しっかりと価値を発揮する必要があります。一方で「いいものを長く使う」という根底の考え方や、消費マインドもつくっていかなければなりません。

 ――「ラーチーゴー!日本」では、今年4月から体験型ツアーの予約サービスを行っていますが、地域活性化のため、工場の体験型ツアーなどの実施は。

吉田:将来的にはチャンスはゼロではないと思っています。非常に重要なのは、背景やストーリーの啓発と感化です。台湾の所得水準が高い人は、本物志向の人が多い。ものづくりの背景やストーリーなどを啓発、感化できればハードルは高くはないはずです。さらに工場体験だけではく、本物の日本食や酒を体験させるなどを組み合わせていけば面白いかもしれません。

 ――ありがとうございました。

訂正:「本記事は、2017年10月16日(月曜日)午後5:00に、「私が自分の足で工場を5年間で60軒以上回り」を「私が自分の足で工場を5年間で600軒以上回り」と改めました。お詫びし訂正致します。

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