No.451 「日本の伝統色風景百選」100回記念、色を使った仕掛けづくり

  • 2017-2-1

「日本の伝統色風景百選」100回記念
色を使った仕掛けづくり

 2008年の9月11日号から本紙にて連載を開始した、カラーセラピストの石井亜由美さんによるコラム「日本の伝統色風景百選」が、昨年12月11・21日合併号で連載回数100回を達成。これを記念して昨年12月14日に、北九州市東京事務所とのコラボ企画として、同事務所「ひまわりテラス」で公開インタビューを行った。観光地における色彩の活用法や、自分に似合う色を知る「パーソナルカラー」など、色を使った仕掛けづくりのコツを聞いた。

【聞き手=増田 剛編集長、構成=松本 彩】

 
 
 
 ――石井さんは、全国さまざまな場所を回られていますが、今まで訪れた中で、色を上手く活用してPRを行っているなと感じた場所は。

 色は人の心理にさまざまな影響を与えると言われています。例えば、奈良県で2005年に「青色防犯灯」を設置したところ、青色防犯灯が防犯効果や自殺防止に効果があるとされ、全国各地の駅のホームなどに設置されるようになりました。青色には人の欲望を抑え、理性を取り戻す力があるとされています。色が持つ力については、1970年代ごろから、世界各国のみならず日本でも注目されるようになりました。

 観光分野で、「色でまちおこしをしているところはどこですか」と聞かれ、ぱっと思い浮かぶのは、“デニムブルー”でまちおこしをしている、岡山県倉敷市の児島地域です。児島は日本デニムの発祥の地として知られていて、駅構内の自動販売機や、児島地域を走るタクシーなど町全体がデニムブルーで統一されています。駅の窓ガラスにもデニムのフィルムが貼られているので、誰が訪れても「この町はデニムで統一されているんだ」と感じることができます。食べ物から交通機関まで、あらゆるところにデニムブルーを活用して、観光客の人たちに町の魅力や、存在感を伝えている分かりやすい事例です。

 ――児島以外にも色でまちおこしをしているところはありますか。

 青で統一している町は、全国で一番多いのではないかと思います。埼玉県入間市にあるジョンソンタウンも、ジョンソンブルーで統一されています。また、千葉県銚子市は、マリンブルーでまちを統一しています。

 ――海外でも色を使った取り組みは行われていますか。

 アメリカ・フロリダ州のマイアミビーチにトロピカルデコというまちがあります。そのまちでは、お店や住宅などすべてにパステルカラーが用いられています。昔からある有名なまちで、パステルカラーでポップな雰囲気を表現しています。

 ――北九州市は、工場からの大気汚染の影響で、以前は「灰色」の印象が持たれていました。現在は、環境改善がなされ、イメージカラーに緑が使用されています。北九州市のイメージカラーについて、どのように感じますか。

 緑は虹の七色の真ん中にある色で、調和やバランスといった意味を持っています。休息を与える代表色の1つです。緑には一瞬にして人を癒す力があるので、誰にでも嫌われにくい色です。そのためお年寄りから、小さな子供まで、見て気持ちが良いと感じてもらえる色です。

 緑でも深緑もあれば、薄い緑もありますが、北九州市のイメージカラーには黄緑色が使われています。この黄緑色というのは、若々しさを象徴する色で、発展・成長という意味があります。北九州市の魅力がこの先どんどん広まって、発展していくという意味も込められているように感じるので、すごくいいと思います。

 現在、北九州市のイメージカラーは緑色の一色のみですが、そこで、複合的な魅力をより広く発信したいのであれば、もう1つサブカラーとして、2番目に伝えたい色を小さい面積でどこかに取り入れると、北九州市の魅力をPRするうえで有効的です。…

 

※ 詳細は本紙1659号または2月7日以降日経テレコン21でお読みいただけます。

ページ上部へ戻る