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No.444 せとうちDMO、“稼ぐ力”地域とともに培う

2016年10月21日
編集部

せとうちDMO
“稼ぐ力”地域とともに培う

 訪日外国人観光客の増加や、着地型商品の普及に向けて、デスティネーション・マネジメント・オーガニゼーション(DMO)への期待は一層高まっている。先のツーリズムEXPOジャパン2016で示された“サステナビリティ”実現にも、地域力は必要不可欠。今回は、“せとうちDMO”で実務に携わるリチャード・トービン氏から、地域との関係構築や、事業の内実などを聞いた。同DMOが、どのようにして地域とともに歩んでいるのか。早くも、海外の旅行会社によるツアー造成を実現するなど、参考となる具体的な取り組みも多い。

【謝 谷楓】

リチャード・トービン氏
楽天 トラベル事業 地域振興事業部 地域振興企画グループ 兼 せとうちDMO チーフ
セント・ジョンズ大学アジア学科卒業。在学中、上智大学に2度留学。
1991年 米国・ワシントンDC生まれ。
2013年 楽天入社。トラベル事業配属。ITCとして活躍。
2016年 “せとうちDMO”へ出向。主に広報や海外向けプロモーションを担当。

 ――“せとうちDMO”の理念について教えてください。

 “せとうちDMO”の取り組みは、すべて地域振興につながっています。地域が潤い、住民の方々が輝きに満ちた未来を志向できる環境づくりが、“せとうちDMO”の理念だと思います。

 住んでいる方々にとって誇れる瀬戸内をつくらなければなりません。

 ほかの国や地域の方々から評価されることが、誇りにつながると考えています。そのため、観光客にとって、何度でも訪れたいデスティネーションとなれる環境づくりを、地域の事業者と協力して活動していくことが大切だと考えています。

 ――地域の方々と一緒に歩む姿勢はまさにDMOのあるべき姿だと思います。どのようにして実現していく心積もりでしょうか。

 現在、「メンバーシップ制度」の創設を検討しています。

 ――HPから閲覧できる会社案内パンフレットにも記載されています。詳しく教えてください。

 “せとうちDMO”の役割は、あくまで黒衣に徹することだと、我われは考えています。

 財源を地域の観光関連事業者が出し合うことがDMOの本来の形ですが、すぐに実行するのは難しいのが現実です。そのため、まずは活動やビジョンを知ってもらったうえで、我われの存在意義と価値を理解してほしいと考えています。

 「メンバーシップ制度」を設け、地域の事業者に会員になってもらう。そして、観光分野ごとの「部会」を設けることで、交流を深めながら、一緒に事業展開を行っていきたいと考えているのです。

 我われがプロモーションを行うことで、地域への観光客は増加し、生じる利益はすべて地域の事業者に行き届くことになります。会費の支払いもお願いしたいと考えています。

 ――「部会」とは何でしょうか。

 「部会」とは、テーマを絞り、アイデアの実現に向けて力を合わせていくための「場」だと考えています。

 例えば、宿泊施設をテーマとした「部会」は、「宿のプロモーションをいかに行うのか」や、「あるべき瀬戸内の宿とはどういうものか」といった、分野に特化した議題をめぐって対話をするための「場」となるのです。…

 

※ 詳細は本紙1647号または10月27日以降日経テレコン21でお読みいただけます。

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