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日本と台湾の共同開発、國光客運とウィラー協働

村瀨茂高代表と呉定發副董事長
村瀨茂高代表と呉定發副董事長

 ウィラートラベル(村瀨茂高社長)と、ウィラーエクスプレスジャパン(平山幸司代表)、ウィラーコーポレーション(村瀨社長)は9月13日に、台湾の國光汽車客運(呉定發副董事長)と協働し、高速バスサービスや商品を共同開発すると発表した。第一弾として、ウィラ―トラベルサイトで、日本から台湾を訪れる旅行者向け商品を販売する。日本にいながら、台湾の交通やツアーを事前に予約、決済ができる。

 共同開発の背景に、両国間の好調な旅行者数がある。2015年度の日本からの訪台者数162・7万人、台湾からの訪日者数は367・7万人を記録した。このなかに、LCCが就航したことで、観光目的の若い女性が増加。これを踏まえ、ターゲットを20代前後から30代の若い女性に据えた。村瀨社長は「日本と台湾は互いに国内旅行に近い感覚で、気軽な旅行になっている」とし、「とくに、若い女性を中心に、非日常的な癒しと刺激を同時に求めている」と話した。

 若い女性は海外旅行で、フリープラン・自由行動タイプのパッケージツアーを選ぶ傾向にある。一方、個人で航空券とホテルを同じサイトで予約・購入する、いわゆるダイナミックパッケージは少数派となっている。原因は、「交通のわかりにくさ」と「言葉の壁」の2つがある。

 両社は、この2つの不安を解消し、簡単・便利に安心しながら、よりローカルな旅の魅力を楽しんでもらうため、共同でさまざまな商品やサービスを開発した。

 國光客運は台湾で最大の路線網を誇り、全国に97路線を有し、利用者は1日約9万人にのぼる。車両は約1160台保有し、桃園空港に24時間空港バスを提供している。今回の協働により、「桃園空港―台北」の往復料金を1千円で、「桃園空港―台中」は1800円で販売する。所要時間はそれぞれ、1時間と2時間10分。

 台北から観光地へ高速バスの利用を想定し、九フンと宣蘭、日月潭、阿里山の4カ所でオプショナルツアーを造成した。村瀨社長は「もともとは國光客運の商品だったが、現地に社員を送り、日本人向けオリジナル商品として造り変えた」と話した。さらに、空港バスと今回販売するツアーの車内アナウンスに日本語案内を導入。今後、順次全路線に拡大していく。

 また、國光客運の路線の乗り放題券「KingPass3」を3300円で発売。3日間乗り放題で6回利用できる。「KingPass5」は5日間乗り放題、8回利用可能で5千円で販売する。

 利用者はこれらすべてを、ウィラートラベルサイトで事前に予約・決済ができる。利用者の使い慣れたWebサイトで、日本にいながら、旅先の交通情報などが確認できる。事前に情報を得ることで、旅行者の現地における不安を解消させる。旅行中にトラブルが発生した場合でも、日本語で対応可能なカスタマーセンターに、電話かメールで問い合わせが可能となっている。

 加えて、台湾でバスに乗車するとき、降車地を記入した「降車カード」をバスの乗務員に渡せば、降車場所到着時にアナウンスがある。ツアーの場合は、バス乗り場や乗車方法、地図、見どころが母国語で書かれた「旅のしおり」が配られる。2つとも、台湾到着時に國光客運のカウンターで、事前予約のチケットなどを引き換える際に配布される。

 呉副董事長は、「訪台される日本人の方々に、まるで日本で過ごしているように快適なサービスを提供します。台湾各地を便利で安全・安心に旅行してもらえます」と述べ、「我われは準備万端です」と笑顔で語った。

 同日の会見後、東京・大手町の会場で、村瀨社長と呉副董事長が調印式を行った。

 今後は、10月以降に台湾から日本に訪れる旅行者に対して、今回と同様のサービスを日本で展開し、台湾で記者発表会も予定している。

 ウィラートラベルは、今回の協働により、海外市場で認知度向上をはかる考えもありそうだ。

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