test

効果的に日本PRへ、国際交流基金と相互連携(JNTO)

安藤裕康理事長(左)と松山良一理事長
安藤裕康理事長(左)と松山良一理事長

 日本政府観光局(JNTO、松山良一理事長)と国際交流基金(JF、安藤裕康理事長)は5月20日、「国際文化交流及び訪日旅行の促進に向けた相互連携に関する協定」を締結し、共同で記者発表を行った。今後JFの国際文化交流事業とJNTOの訪日旅行促進事業を連携し、より効果的に海外で日本をPRしていく。

 冒頭、JNTOの松山理事長は、3月30日に決定した観光ビジョンについて触れ、「JNTOはインバウンドの旗振り役として、インバウンドの果実を全国津々浦々にまで届けられるよう、観光の質の向上に努めていきたい」と決意を新たにした。

 JFは1972年に特殊法人として創設され、世界における日本文化の紹介と、相互理解の推進に取り組んできた。近年では〝文化のWA(和・環・輪)プロジェクト~知り合うアジア~〟として東南アジアとの交流の強化をはかっているという。安藤理事長はこのほどのJNTOとの連携について、「従来からの基金の強みである、日本の文化芸術の紹介と海外での日本語教育と、JNTOが戦略的に取り組んでいる若年層の訪日促進などの分野で有機的な連携をめざす」とし、お互いの強みを活かし、世界における日本への関心をより高めていきたいと語った。

 今回の連携では、(1)JFによる日本文化紹介などの国際文化交流事業と、JNTOによる対日関心層の訪日旅行促進(2)JFによる海外での日本語教育普及事業と、JNTOによる訪日教育旅行促進(3)2020年東京オリンピックとパラリンピックに向けての、国際文化交流と訪日旅行の促進に架かる連携協力――の3つが柱となっている。今年度の連携事業としては、9月にイギリス・ロンドンで開かれる「ロンドン・デザイン・ビエンナーレ」で、日本の存在感を高めるため、JFは日本公式主催者として、グッドデザイン賞などを受賞しているアーティスト・鈴木康広氏を派遣。同ビエンナーレにおいて、オブジェクト製作やアニメーション製作などを予定している。また、JNTOは欧州からの誘客強化の一環として、メディアを通じて、日本のアートやデザインをめぐる訪日旅行の魅力を発信していく。そのほか国際文化交流と訪日旅行の促進のために、ロンドン・ジャパン祭り(9月)や、世界各地で随時開かれる日本映画上映会・テレビ番組放映でも連携をはかっていく。

 日本語教育普及事業と訪日教育旅行促進のための取り組みとしては、9月にバリ島で東南アジア初開催となる「日本語教育国際研究大会」において、JFは海外における日本語の質をより一層高めるため、「JFにほんごネットワーク(通称『さくらネットワーク』)」を通じて、開催経費の助成を行っている。JNTOでは、訪日教育旅行者6万人達成に向け、同大会にブースを出展し、各自治体からの情報提供を行っていく。また合せて、JNTO本部に4月から訪日教育旅行の一元的窓口を設置し、訪日教育旅行の認知度向上をはかっている。

 さらにリオデジャネイロオリンピック・パラリンピック期間中に、リオデジャネイロで美術・映像・公演事業の実施や、会期中設置されるTOKYO 2020 JAPAN HOUSEでの、次の開催地〝東京〟の観光魅力の発信など、定期的に各本部同士で意見交換を行い、国際文化交流の促進と、訪日旅行拡大を目指す。

いいね・フォローして最新記事をチェック

PAGE
TOP

旅行新聞ホームページ掲載の記事・写真などのコンテンツ、出版物等の著作物の無断転載を禁じます。