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【「四万せんか」ファムツアー】タニタが協力、プチ湯治とヘルスケア、滞在型ヘルスツーリズム

タニタ監修のセミナー受講
タニタ監修のセミナー受講

 群馬県・中之条町の四万温泉は、経済産業省「2015年健康寿命延伸産業創出推進事業」委託事業(群馬県次世代ヘルスケア産業協議会)として、体重計など計測機器大手メーカーのタニタの協力を得て、健康への気づきをサポートする滞在型ヘルスツーリズム「プチ湯治とヘルスケア『四万せんか』」を開始した。昨年11月中旬に一般参加者を対象としたモニターツアーを実施し、1月13、14日には旅行会社やマスコミを対象にしたファムツアーを実施した。今回は同ツアーの主なポイントを紹介する。
【古沢 克昌】

四万たむら「湯治懐石」(タニタ監修)
四万たむら「湯治懐石」(タニタ監修)

 ファムツアー1日目は東京都千代田区の「丸の内タニタ食堂」に集合。受付時に活動量計が配られ、食堂内に設置されている体組成計で参加者一人ひとりの身体データを計測した。事業概要説明の後、1回目の食事(タニタ食堂の日替わりランチ)をとった。

 四万温泉へ向かうバス車中では、各自のスマートフォンにアプリ「からだカルテ」「ヘルスプラネットフード」をインストールし、使用方法が説明された。四万温泉到着後は「四万ゆずりは荘」でセミナーを受講。タニタヘルスケアリンクの管理栄養士・健康運動指導士の龍口知子さんによる「ヘルスケア料理について」、四万温泉協会の森博昭事務局長による「温泉入浴法について」の講義を受けた。

 ツアー中の食事に関しては、タニタ食堂からのアドバイスをもとに「四万温泉および群馬県特産食材の活用」「温泉旅館の楽しみの食事でもあるため、季節感を盛り込む」「各旅館の食事の特徴を踏まえたうえで、ヘルスケアの要としてタニタの社員食堂の食事コンセプトを取り入れた内容とする」など、栄養量の基準を設けた。1食当たり500キロカロリー―800キロカロリー前後に抑え、塩分は4・0グラム未満、野菜量は180グラム以上とする。品数の多い旅館などに考慮し、事前の栄養が多い場合は20%以上削減する、など細かな目標数値を設定して、タニタ監修の懐石料理の開発に着手した。

 宿泊は四万温泉の温泉三昧の宿「四万たむら」で、チェックイン後に温泉入浴とタニタ監修のヘルスケア料理(夕食)を実食。タニタも感心した湯治懐石は、見た目は普通の懐石料理とまったく遜色なく、味も薄味ではなく、だしの旨みや酸味、香りなどを活かした満足感のある献立に仕上がっていた。食事の総エネルギー量は812キロカロリーで通常の懐石料理の約半分。食塩相当量3・8グラム、野菜量311グラムとこちらも基準値をクリアしていた。

 翌日はタニタ監修のヘルスケア料理(朝食)実食後に、希望者のみ旅館周辺を約20分間、朝ウォーキング。チェックアウトして再び「四万ゆずりは荘」を訪れ、脂肪燃焼効果を上げる運動の順番や運動不足を解消するウォーキングおすすめの理由など、運動プログラム実践の講義を受けた。

時わすれの宿佳元「上州牛すき焼き風プラン」(タニタ監修)
時わすれの宿佳元「上州牛すき焼き風プラン」(タニタ監修)

 昼食は「時わすれの宿 佳元」で、タニタ監修の新たに開発した名物料理「上州牛すき焼き風」プランを試食したが、こちらもカロリーは基準値の半分以下。生玉子なしのすき焼き風だが、上州牛、下仁田葱、地物白菜、椎茸、春菊、白滝、焼豆腐を使用しており、満腹感は十分。味も通常のすき焼きに負けず劣らずの美味しさだった。黙って出されたらヘルスケア料理とは気がつかないほど完成度は高かった。

 午後からは中之条町内に移動。県指定重要無形文化財「鳥追祭り」と真田氏ゆかりの「林昌寺」を見学して2日間のファムツアーは終了した。

 なお、当初は今春からヘルスツーリズムのレギュラーメニュー化を目指していたが、連泊した場合などクリアしなければならない問題がまだ解決していないため、「今夏ごろまでには具体的な旅行商品のかたちに持っていければ」(中之条町観光協会・原沢香司主任)とコメントしている。

 問い合わせ=中之条町観光協会 電話:0279(75)8814。

鳥追祭り
鳥追祭り

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