音で涼を感じる5日間 川崎大師に国内、外約900種の風鈴が勢ぞろい

2018年7月17日(火) 配信

川崎大師オリジナル「厄除だるま風鈴」をはじめ、金属、陶磁器、ガラスや石などでできた珍しい風鈴が勢揃する

川崎大師(神奈川県川崎市)で7月18日(水)~22日(日)の5日間、川崎大師観光協会主催の「第23回 川崎大師風鈴市」が開かれる。会場には、全国47都道府県と海外から日本最大級の約900種類3万個の風鈴が勢ぞろいする。
 
 今年で23回目となる同風鈴市には、「南総風鈴(千葉県)」、「地蔵堂風鈴(新潟県)」、「長崎瑠璃ガラス風鈴(長崎県)」が初登場する。また毎年大人気の川崎大師オリジナル「厄除だるま風鈴」は、新色“青色”を新たに売り出す。20日(金)には第4回から始まった踊り練り込みが開催。仲見世通から始まり、最終的には大本堂前で大きな円となる踊り練り込みは壮観という。主催者は「夏の涼を国内外の風鈴の“音”で感じることができる5日間となっておりますので、ぜひこの機会に『第23回 川崎大師風鈴市』にお越しください」とPRする。

小樽風鈴(北海道)
喜多方蒔絵風鈴(福島県)

「第23回 川崎大師風鈴市」開催概要

日時:7月18日(水)~22日(日)の午前10:00~午後6:00

※20日(金)のみ午後8:00まで

場所:川崎大師平間寺境内特設会場(大山門横静嘉堂石庭前広場)

出品:全国47都道府県および海外より全900種類3万個

イベント:

7月18日(水)   

風鈴市開会式法楽(午前9:50~)

7月20日(金)

風鈴市踊り練り込み(午後5:30~午後6:30 )

※雨天中止

7月20日(金)・21日(土) 

川崎大師オリジナル『厄除だるま風鈴(透明)』名入れサービス

※各日、先着300個限り

アクセス:京急大師線「川崎大師駅」下車徒歩8分

北海道を3つの乗り物で巡る、「一生に一度は訪れてみたい」絶景を

2018年7月17日(火) 配信 

北海道縦断絶景レイル&パス

ウィラー(村瀨茂高社長)は7月13日(金)から、ひがし北海道の秋の絶景と食が楽しめる交通パス「Eastern Hokkaido Nature Pass~北海道縦断絶景レイル&バス~」の販売を始めた。1万円を切るお得な交通パスで、東北海道を自由に回ることができる。

 同パスは「JR釧路駅~網走駅間の2日間乗り放題券」と、「摩周湖・硫黄山を巡るレストランバス」、「知床を探検する路線バス1日乗り放題券&定期観光バス1回乗車券」がセットになっている。それぞれの乗り物を乗り継ぐことで「一生に一度は訪れてみたい」、ひがし北海道の絶景を存分に周遊できるようにした。

オホーツク海をのぞみながら走る、JR釧網本線(画像はイメージ)

 JR釧網本線では、釧路から網走までを走り(釧路~東釧路間は根室本線)、オホーツク海や、約8㌔の細長い砂丘全体に広がる天然の花畑などの景色を車窓から楽しめる。レストランバスは摩周湖・硫黄山を巡りながら、北海道ならではの食と絶景を同時に堪能できる。

 知床探検バスは、知床の人気スポットを巡る「定期観光バス1回乗車券」と、知床の隅々まで行くことができる「路線バス1日乗り放題券」を合わせた特別なチケット。フォトジェニックな場所として人気の高い「天に続く道(希望の丘)」や「知床五湖」など神秘的な景色、野生の動物に出会うことができる。

 実施期間は2018年9月1日~2018年10月31日まで。3つの交通パスがセットで、大人9800円(税込)、子供4900円(同)。

 予約は下記から。

HIS前社長の平林氏がハンディジャパンへ

2018年7月17日(火) 配信 

平林朗

 

スマートフォンレンタルサービス「handy」を展開するhandy Japan(勝瀬博則CEO、ハンディジャパン)はこのほど、エイチ・アイ・エス(HIS) 前代表取締役社長の平林朗氏を、中期戦略で重要な位置付けである「Travel Agent」領域のCEO に迎えたと発表した。

 平林氏は「日本は世界と比較して、タビナカのコンテンツが非常に豊富にもかかわらず、旅行者へ十分に提供できていないと考えている。旅行者のタビナカのタッチポイントであるhandyを通して、旅行会社・地域商店をはじめとしたパートナーと共に、旅行者へ魅力的なコンテンツを届けていきたい」とコメントした。

 同社は7月2日にソフトバンクとの資本・業務提携契約締結に関する発表を行った。このなかで中期戦略として「Travel Agent」「Hotel IoT」「Media」の3領域に力を入れていくとした。

 今回就任した平林朗氏は、CEO – handy Travelとして、レストランやアクティビティ、エンターテインメントなどの旅行者向け商品を提供。ハンディをタビナカ市場で必要不可欠なサービスとする考え。これまでは、無料無制限の通話、インターネット接続ができるサービスを軸としていたが、「旅の総合プラットフォーム」を目指していく方向だ。

 今後はソフトバンクとの資本提携に端を発し、事業推進だけでなく、人的資本・人材投資に注力する。今回の「Travel Agent」領域だけでなく、「Hotel IoT」「Media」についても順次発表する見通し。

平林 朗氏 略歴

氏名:平林 朗(ひらばやし あきら)

 1993年株式会社エイチ・アイ・エスに入社。2008年に同社代表取締役社長として就任。その後、2016年より同社 取締役副会長兼M&A本部長、H.I.S.ホテルホールディングス株式会社の代表取締役社長を歴任。

USJに新ホテル 「市内観光客も取り込みたい」 (リーベルホテル アット ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)

2018年7月17日(火) 配信

2019年末に、USJの新しいオフィシャルホテルがオープンする予定だ(完成イメージ)

USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)の新しいオフィシャルホテルが、大阪・桜島にオープンする。ホテル名は「リーベルホテル アット ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」。オープンは2019年末を予定し、760の客室と規模が大きい。多様化する国内外の需要を取り込むため、コンセプトルームや、大型イベントスペースを設える。USJ利用者のほか、クルーや大阪市内の観光客など、ターゲティング層も広い。

 中食産業大手の武蔵野(安田信行社長)が手掛ける同ホテル。宿泊者用のビュッフェレストランとは別に、料理のテイクアウトも可能なカフェ・レストランを1階に設ける予定だ。「宿泊者らだけでなく、USJ・近隣企業の従業員が就業後に立ち寄れる場所も目指す。昼間はカフェ、夜は肉バルというようにターゲットを変えた展開にしたい」(同社広報)とした。 3階には、大型のイベントスペースとして「ガーデン」を用意する予定だ。

 8つ目のオフィシャルホテルとなる予定だが、最寄り駅は桜島駅(ユニバーサルシティ駅の隣)となる。確定ではないが、オープン後にはシャトルバスなどの運行も視野に調整を続けている。USJから徒歩10分ほどと立地面では及ばないものの、中食産業で培った知見を生かすことで、他にはない価値を提供できるとみる。

 内装などへのこだわりについて、広報担当者に問い合わせたところ「オーガニックや、アメリカンビンテージなどをテーマに据えたコンセプトルームでは、SNS映えを意識した。女性客はもちろん、家族連れ・男性客にも喜ばれるつくりにする予定だ」と強調。現在、日本初上陸となるコスメメーカーとの連携を検討している最中。女子旅との相性も良さそうだ。なお現時点では、特定のキャラクターとのコラボレーションは行わない方針だという。

落語家と浅草の妖怪ミステリースポットを歩く!JTBがイベント企画

2018年7月17日(火) 配信

7月14日(土)から発売中

JTBは、落語会の妖怪好きで知られる柳家ほたる氏と柳家小太郎氏の案内のもと、河童伝説などが残る東京・浅草の妖怪ミステリースポットを歩くイベントを売り出した。実施日は8月18日(土)で、参加費は1人3900円。

 街歩きのあとは落語会を企画。落語家と参加者の距離が近く、初めて落語を聞く人でも親しみを感じられる、「ちょっと怖くて笑える夏ならではのイベント」(同社)だ。

 街歩きのあとは、国登録有形文化財(建造物)の土蔵を使ったカフェ「ギャラリー・エフ」でティータイムを楽しむ。江戸時代に建立された土蔵は、かつては竹を売る材木問屋だった。柱や梁が太くしっかりとした造りで、関東大震災や戦災にも耐えて現代に残った。

 落語会は、この土蔵のなかで実施。江戸時代から親しまれてきた大衆芸能を、当時の建造物で体感することができる。

商品概要

落語家と歩く浅草 河童伝説・妖怪ミステリースポット 
◆出 発 日:2018年8月18日(土)
◆集合場所:銀座線 稲荷町駅3番出口前 

◆集合時間:午後1時20分  
◆参加費:1人3900円
◆募集人員:25人  (催行人員10人以上) 

※イベントは、企業メセナ活動の一環として、新ケミカル商事株式会社が後援する。

<申し込み先>
JTBホームページ(現地観光プラン)

来道訪日客向け観光情報サービスサイト開設

2018年7月17日(火)配信

ワンストップでリアルタイムな情報を提供する

新千歳空港ターミナルビルディングと全日本空輸、日本航空、北海道銀行、ぐるなびの5社(推進委員会企業)はこのほど、訪日外国人向け観光情報サービス「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE HOKKAIDO」をオープンした。それぞれが持つ資源やネットワークを生かして協力し、北海道の魅力を訪日外国人に発信する。

 

空港内で訪日外国人にサイトをPR

 同サイトは、「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE」の第2弾。第1弾は、16年4月にオープンした訪⽇外国⼈向け観光情報サービス「LIVE JAPAN PERFECT GUIDETOKYO」で、年間利用者数2千万人が利用しているという。サイト内では、道内各地の名所やグルメ、買い物情報を提供する。また同地域の広域性を鑑み、周遊ガイドも用意した。推進企業5社は、「道が掲げる20年来道外国人観光客数500万人の目標に、同サイトを通じ貢献する」と意気込む。サイトは今後、事業に賛同する道内企業や自治体を推進企業に迎えることで、よりサービス内容を深化させていく。

LIVE JAPAN PERFECT GUIDE HOKKAIDO」 概要

3つの機能

ライブ情報

 「ライブ情報」では、より正確で詳細な今の情報を配信する。施設の今の空席情報や今しか配信されていない期間限定クーポンなどを施設や自治体と連携し、訪日外国人に向けて配信する。北海道版では、「今朝水揚げされた」、「旬の蟹を仕入れた」など、今その時にしか味わうことができない旬の⾷情報も提供する。

便利機能

 サイトでは、経路案内や交通情報を調べることができる「経路検索機能」やコインロッカーやタクシー乗り場など、さまざまな設備や施設の検索ができる「便利マップ」、万が⼀の場合に備えた「緊急時対応情報」などを提供している。北海道版では「便利マップ」を活用し、その時期に楽しめる自然豊かな名所の情報を提供する。

情報コンテンツ

 外国⼈編集部が制作する記事コンテンツは、国別に好まれる傾向を分析し訪⽇外国人が本当に興味を持つ情報を提供。動画コンテンツでは、施設紹介や日本の作法などバリエーション豊富な動画を数多く配信している。北海道版では、道の歴史や魅力的な文化を紹介する記事コンテンツを通じ、訪日外国人がより深い知識を持って北海道を旅することができる情報を提供する。

掲載⾔語

トップページ、便利機能サービス、情報コンテンツ

日本語・英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語・マレーシア語・インドネシア語・タイ語の8言語

施設ガイドサービス

日本語・英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語の5言語

体験型ナゾトキイベント「海洋博公園アドベンチャー」 沖縄で開催中

2018年7月17日(火) 配信

海洋博公園アドベンチャー

海洋博公園(沖縄県国頭郡本部町)は10月28日(日)まで、体験型ナゾトキイベント「海洋博公園アドベンチャー」を開催している。

 今回は“魔法”がテーマ。海洋博公園・熱帯ドリームセンター、海洋文化館、美ら海プラザの3施設を舞台に、参加者が物語の主人公になりきって、各所に隠された謎解きを楽しむ企画だ。

開催概要

日時:(1)9月30日(日)まで毎日開催 午前10:00~午後6:00(受付終了午後4:30)

    (2)10月は土日・祝日開催 午前10:00~午後5:00(受付終了午後3:30)

場所:海洋博公園 熱帯ドリームセンター・海洋文化館・美ら海プラザ

   (沖縄県国頭郡本部町字石川424番地)

内容:海洋博公園の3施設を舞台に、参加者が物語の主人公になりきり、各所に隠された謎を解いて行く体験型イベント。

 episode1(初級) 美ら海プラザ 海底洞窟と謎の古文書

 episode2(中級) 海洋文化館 魔法資料館と天空の方舟

 episode3(上級) 熱帯ドリームセンター 古代遺跡と禁断の魔法書

 ※子供も楽しめるよう、ヒントも用意している。

料金:美ら海プラザ     無料

   海洋文化館       大人190円(小・中学生まで入館無料)

   熱帯ドリームセンター 大人760円(小・中学生まで入館無料)

   ※熱帯ドリームセンター:沖縄美ら海水族館チケット提示で割引有

東京で「半分、青い。」の岐阜・東美濃PR 7月21~29日

2018年7月17日(火) 配信 ※追加発表を記載

東美濃プロモーションのメインビジュアル

岐阜県は2018年7月21日(土)~29日(日)までの9日間、東京・丸の内のKITTE地下1階で現在放映中のNHK連続テレビ小説「半分、青い。」のロケ地の1つである、東美濃地域の魅力を発信するプロモーションイベントを開催する。

 期間中はドラマ出演者によるトークショーなどと合わせて、ドラマ内容のパネル展示や特別映像の上映、東美濃地域の観光PRや物産販売などを行う。トークショーでは、ヒロインの祖父・仙吉役を演じる俳優・中村雅俊さん、ヒロインの幼馴染・木田原菜生役を演じる女優・奈緒さんらが、期間中の土日に登壇する。

イベント内容

日時:2018年7月21日(土)~7月29日(日)

 (各日午前10:00~午後8:00 ※21日のみ午後00:30~午後8:00)

場所:東京シティアイ(東京駅直結「KITTE」地下1階)

 (東京都千代田区丸の内2-7-2)

内容:

(1)「半分、青い。」のパネル展示、ドラマ出演者による特別映像の上映、記念撮影コーナーの設置など

(2)オープニングセレモニー(7月21日午後1:00~午後1:45)

(3)ドラマ出演者によるトークショー

7月21日(土)

午後1:00~

中村雅俊さん(楡野仙吉役)

(※オープニングセレモニー)

 22日(日)

午後1:00~

小関裕太さん(健人役)

【7月20日 追加発表】

 28日(土)

午後1:00~

尾関伸次さん

(山田先生役兼、岐阜ことば指導者)

 29日(日)

午後1:00~

奈緒さん(木田原菜生役)

上村海成さん(楡野草太役)

 ※司会は、大野泰広さん(ガーベラ編集部 小杉誠役)

 ※午前11時よりトークショーの観覧整理券を会場で配布する。

(4)観光PRとPRイベント【7月20日 スケジュール追加発表】

イベントスケジュール

(随時実施するもの)

 ・東美濃の山城、美濃焼、地歌舞伎等のパネルなど展示

 ・ミナモによる「ミナモグリーティング」

(5)物産販売(約40商品)

 ・ドラマの公式ライセンス商品(美濃焼マグカップ、幸兵衛窯オリジナルピンバッジとネックレス、五平餅など)

 ・オリジナルキャンペーン「青い、岐阜」関連商品(青いプリン、青い、岐阜サイダー、美濃焼アクセサリーなど)

 ・東美濃地域の特産品(栗きんとん羊羹、たじみあられなど)

17年度の宿泊旅行実施率わずかに上昇 じゃらんリサーチセンター

2018年7月17日(火) 配信

分析結果を報告する沢登次彦センター長

リクルートライフスタイルのじゃらんリサーチセンター(沢登次彦センター長)は7月11日(水)、東京都内で観光振興セミナー2018を開き、最新の旅行動向データの分析や、「ミレニアル世代」にターゲットを絞った検証結果などを報告した。

 「じゃらん宿泊旅行調査」では、17年度の宿泊旅行実施率が55・6%と前年度から0・8㌽上昇しており、「10年前の63・8%からは大きく減っているが、減少傾向に歯止めがかかった」(沢登氏)と分析。宿泊旅行実施者の年間平均旅行回数も2・78回と同0・01㌽アップした。

 都道府県別の17年度宿泊旅行者数では、1位は東京都(1541万人)、2位は北海道(1066万人)で順位は前年度と変わらない。3位にはユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)効果により、大阪府(775万人)が前年度の5位から上昇した。以下、④静岡県⑤神奈川県⑥長野県⑦京都府⑧千葉県⑨沖縄県⑩福岡県――と続く。トップ10では千葉県を除くすべての都道府県で増加している。

 1次交通の手段では、「日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)の飛行機」が16・8%(前年度は15・9%)と上昇。「新幹線・特急列車」も20・3%(同19・9%)と増えたが、「自家用車」は39・9%(同41・6%)と減少傾向にある。

 宿泊旅行の目的(複数回答)では、「地元の美味しいものを食べる」37・9%(同36・5%)、「まちあるき、都市散策」19・3%(同18・3%)などの人気が高まっている。

強いこだわりを持つミレニアル世代

 世代別では、主に1980年代から2000年初頭に生まれた「ミレニアル世代」の男性に注目。「他の世代と比べ、旅行先の選択理由にも強いこだわりを持っている」(沢登氏)。「公共交通機関を利用」「ホテルを好む」「1人旅や親子連れが増加」「気楽で気ままな旅や趣味旅を好む」などの特徴を挙げた。

 沢登氏は「『旅先でも好きなように自由に過ごしたい』という点が訪日外国人とも共通する」と分析。そのうえで、現在滞在型ホテルや古民家、ゲストハウスなどが増加していることを指摘し、「訪日旅行者とミレニアル世代が今後、日本らしさを感じながら、自由度の高い新たな個人旅行を開拓していく可能性がある」とまとめた。

「旅館コンサルタント大坪敬史の繁盛旅館への道(45)」キャンセル率の検証

2018年7月16日(月) 配信

「キャンセル率」という視点でネット予約を考えると、増売の可能性が残っている

先日、あるセミナーで、国内OTA(オンライン旅行会社)の平均キャンセル率は40%、海外OTAの同率は70%、という指数が発表されていました。

 例えば、10組の予約があると、実際宿泊するのは国内OTA経由のお客様は、10組×(10組×40%)=6組。国内OTA経由のお客様は10組×(10組×70%)=3組ということになります。

 インターネットの売上公式は、ネット売上=客数×客単価=予約数×(100%-キャンセル率)×客単価という図式が成り立ちます。いくら「予約数」を増やしても、キャンセル率が高ければ、労力ばかりかかり売上(来館)につながらない。

 予約数を増やすために①SEO対策②リスティング広告③メタサーチ上での広告――などを頑張っても、キャンセル率が高ければ、貴重なお金をドブに捨てるようなものです。

 さらに、国がインバウンド強化を謳っているなか、日本人客でも非常識な予約があります。今までの性善説に基づいた予約スキームだと、多くのチャンスロスが発生してしまいます。重要なのは、キャンセル率を「どう」低くするかです。予約の段階で、ミスマッチを起こしているお客様には即キャンセルしてもらい、部屋の滞留在庫を防ぐことです。

 例えば、お客様から「チェックインは深夜の1時になります」と連絡があった場合、「当館のチェックインは午後8時までですのでそれまでにお越しください」と回答すれば「この宿には泊まれないな」と分かりキャンセルされます。また、お客様の「〇×空港まで迎えに来てください」との要望には「送迎は近隣の▽■駅までです」と回答すれば「空港に近い別の宿を予約しよう」となる。

 そもそも、自館に来てもらいたくないお客様の選別は、早い段階で処理しないと、架空予約ばかりでは、実益につながりません。

 また、繁忙日には「クレジットカード決済必須」+「強固なキャンセルポリシー」を構築する。例えば、お盆などは「クレジットカード決済限定」&「予約した段階でキャンセル料が発生する」仕組みで、仮抑えなどを排除する。さらに、海外OTAからの予約が多い施設は、70%がキャンセルの可能性があるので、特定期間までお客様とのやりとりをしない」という考え方もありです。

 いくらメールで細かなやり取りをしても、キャンセルされれば売上は0円となり、仕事はタダ働きです。観光やアクセスの問い合わせは、観光協会や旅館組合に任せることもありでしょう。

 ノーショウを極力抑え、キャンセル料をしっかりと徴収する仕組みはますます必要です。予約数を増やし、客単価を上げることも重要ですが、「キャンセル率」という視点でネット予約を考えたとき、まだ増売の可能性が残っています。

 旅行会社を含め、国内OTA&海外OTAの「キャンセル率の検証」を行い、キャンセル率が低い媒体に優位性を持たせる働きかけも今後、重要です。

コラムニスト紹介

大坪敬史氏

旅館コンサルタント 大坪 敬史 氏

大手旅行会社での実務業務を経て船井総合研究所入社。インターネットを駆使したWeb販促&直販売上倍増&即時業績向上ノウハウには定評があり、数多くの宿泊産業の業績向上に貢献。観光文化研究所を設立し代表取締役。